JIS C 5533-1:2008 オーディオ機器及びオーディオビジュアル機器―デジタルオーディオ部―音響特性の基本測定方法―第1部:一般事項 | ページ 2

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の場合と常識的な比率を表す場合との両方があり,これらは共にdBで表示するので使用者に
誤解のないように運用する必要がある。
3.1.8
アナログフルスケール電圧 (analogue full-scale amplitude)
デジタル基準フルスケール値に相当する,供試装置へ入力するアナログ信号の実効値電圧。
3.1.9
デジタルゼロ (digital zero)
すべてのサンプルをゼロ値で構成する信号。
3.1.9A
量子化単位 (quantization unit)
デジタルオーディオ信号の振幅を表すデジタルデータの最小ビットの“1(LSBで表す)”で,量を指す。
3.1.10
基準測定レベル (normal measuring level)
信号レベルが−20 dBの信号値。
3.1.11
基準信号源インピーダンス (normal source impedance)
供試装置の入力端子に接続するインピーダンス。具体的な値は,JIS C 5533-2,IEC 61606-3又はJIS C
5533-4で規定する。例えば,IEC 61938で規定する値をJIS C 5533-2に適用する。
3.1.12
基準負荷インピーダンス (normal load impedance)
供試装置の出力端子に接続するインピーダンス。具体的な値は,JIS C 5533-2,IEC 61606-3又はJIS C
5533-4で規定する。例えば,IEC 61938で規定する値をJIS C 5533-2に適用する。
3.1.13
折返し周波数 (folding frequency)
デジタルシステムの標本化周波数の1/2の周波数。
注記 これより高い周波数の信号を入力端子に与えると,折返し信号が発生する。
3.1.14
帯域内周波数 (in-band frequency range)
4 Hzから帯域上限周波数までの周波数範囲。
3.1.15
帯域上限周波数 (upper band-edge frequency)
fs×0.46で与えられる周波数。
注記 標本化周波数が44.1 kHzより高いとき,製造業者は帯域上限周波数を20 kHzからfs×0.46まで
の範囲内に設定してもよい。この場合,製造業者は帯域上限周波数を明示することが望ましい。
3.1.16
帯域外周波数 (out-of-band frequencies)
折返し周波数から500 kHzまでの周波数範囲。
注記 この周波数範囲の信号を入力端子に与えると,折返し信号が発生する。
3.1.17
折返し信号成分 (aliasing components)

――――― [JIS C 5533-1 pdf 6] ―――――

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折返し周波数より高い周波数の入力信号を標本化することによって,折返し周波数より低い周波数に生
成される周波数成分。
3.1.18
デジタル信号発生器 (digital signal generator)
デジタル信号発生器の総称。デジタル正弦波信号発振器,パッケージメディア(テスト信号を記録した
コンパクトディスクなど)又は高周波信号発生器を含む。パッケージメディアの再生器は,供試装置に内
蔵する場合がある。
3.1.19
供試装置 (equipment under test)
この規格で規定する方法で測定する装置。
注記 この規格では,略語“EUT”は使用しない。
3.1.20
ジッタ (jitter)
クロック信号の理論的な又は正規のタイミングからの変動。

3.2 ジッタの説明

  アナログ信号及びデジタル信号の変換処理の性能は,同期入力信号,デジタルオーディオ入力又はそれ
ら両方の入力に存在するジッタに潜在的な影響を受ける。例えば,供試装置内のA/D変換器の標本化クロ
ックを同期入力信号又はデジタルオーディオ入力のどちらかから得る場合及びそれにロックする場合,入
力に存在するジッタが変換精度を低下させる。
考慮すべきジッタの影響には様々な種類がある。例えば,アナログ信号からデジタル信号への変換時に
起こる影響,デジタル信号からアナログ信号への変換時に起こる影響及びデジタル信号処理で発生する影
響である。この問題に関する詳細は,AES 17を参照する。

3.3 定格値

  次の用語は,IEC 60268-2による。製造業者は,デジタルオーディオ装置にかかわる,次の定格条件を
指定することが望ましい。
− 定格電源電圧
− 定格電源周波数
− 定格プリエンファシス及びデエンファシス特性
− 定格デジタル入力の信号語長
− 定格の標本化周波数

4 測定条件

4.1 環境条件

  環境条件は,次による。
− 気圧 : 96 kPa±10 kPa
− 周囲温度 : 15 ℃35 ℃
− 相対湿度 : (60±15)%

4.2 電源

4.2.1  電源電圧
IEC 60038で規定する定格電源電圧を使用する。電源電圧の許容差は±1 %以内であることが望ましい。

――――― [JIS C 5533-1 pdf 7] ―――――

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測定結果に影響を与えない場合,+10 %−10 %の誤差が許容できる。
注記 国内では,単相100 V,200 Vなどがある。
4.2.2 電源周波数
製造業者が指定する電源周波数を使用する。周波数の許容差は±2 %以内であることが望ましい。製造
業者が規定すれば,直流電源を用いてもよい。
4.2.3 電源の高周波及び高調波成分(リプル)
電源の高周波成分は,測定結果に影響を与えないレベルであることが望ましい。

4.3 測定信号周波数

  測定信号の周波数は,表1に示す実際の周波数から選択する。数値の精度を要求しないとき又はそのこ
とを明示するときは,同表の公称周波数を用いてもよい。特に指定がない限り,基準の測定周波数は997 Hz
とする。この値は,厳密性を要求しない場合には1 kHzと記述してもよい。
周波数掃引信号を用いる場合,掃引周波数範囲は16 Hz1/2×fs Hzとする。
表1−測定に用いる信号の周波数
単位 Hz
公称 実際の周波数
周波数 fs= fs= fs= fs= fs= fs= fs=
32 000 44 100 48 000 88 200 96 000 176 400 192 000
4 4 4 4 4 4 4 4
8 7 7 7 7 7 7 7
16 17 17 17 17 17 17 17
32 31 31 31 31 31 31 31
63 61 61 61 61 61 61 61
125 127 127 127 127 127 127 127
250 251 251 251 251 251 251 251
500 499 499 499 499 499 499 499
1000 997 997 997 997 997 997 997
2000 1999 1999 1999 1999 1999 1999 1999
4000 3997 3997 3997 3997 3997 3997 3997
8000 7993 7993 7993 7993 7993 7993 7993
10000 10007 10007 10007 10007 10007 10007 10007
12000 12503
14000 13999
14500 14501
16000 16001 16001 16001 16001 16001 16001
18000 17997 17997
20000 19997 19997 19997 19997 19997 19997
22000 22001
30000 30011 30011
35000 34981 34981
40000 40009 40009 40009 40009
44000 43997
50000 49999 49999
70000 70001 70001
80000 79999 79999
88000 88001

――――― [JIS C 5533-1 pdf 8] ―――――

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4.4 標準設定

4.4.1  供試装置の標準入力条件
4.4.1.1 アナログ入力
基準信号源インピーダンスの出力をもつ測定装置を供試装置に接続する。
4.4.1.2 デジタル入力
供試装置が対応できるデジタルインタフェースに,その供試装置を接続する。
4.4.1.3 無線周波数入力
IEC 60107-5,IEC 61079-4及びIEC 61079-5を参照。
4.4.2 供試装置の標準出力条件
4.4.2.1 アナログ出力
他の機器と接続するための供試装置のアナログ出力端子は,基準負荷インピーダンスで終端する。
4.4.2.2 デジタル出力
デジタルオーディオ出力端子は,その機器の出力インタフェース形式に適した方法で終端する。
4.4.3 各種の制御手段並びに入力端子及び出力端子の標準設定
各種の制御手段並びに入力端子及び出力端子の標準設定は,次による。
a) 供試装置のすべてのチャネルを,標準入力条件及び標準出力条件に設定する。
b) 音量調整器の設定は,次による。
アナログ信号入力の場合 : 997 Hzの基準測定レベルの正弦波信号を供試装置のアナログ入力端子に
与えたとき,デジタル出力端子から基準測定レベルの信号が得られるように音量調整器を調整する。
このような設定ができない(出力がこのレベルに達しない)場合,音量調整器は最大位置に設定する。
デジタル信号入力の場合 : 997 Hzの基準測定レベルの正弦波信号を供試装置のデジタル入力端子に
与えたとき,基準負荷インピーダンスで終端したアナログ出力端子から基準測定レベルのアナログ出
力信号が得られるように音量調整器を調整する。
c) 供試装置にバランスコントロールを装備する場合,中心位置に設定する。
d) プリエンファシス及びデエンファシスの設定 : プリエンファシス及び/又はデエンファシスが選択可
能な場合,それらは切っておく。プリエンファシス又はデエンファシス時の測定結果が必要な場合は,
その結果を別に表示し,エンファシス特性を併記する。
e) その他の制御手段の設定 : トーンコントロール,チャネル間のバランスコントロール及びその他の制
御手段は,供試装置の周波数特性が平たんになるように,製造業者の指定する位置に設定する。ラウ
ドネスコントロール及びフィルタ類は,可能な場合切っておく。切ることが不可能な場合は,それを
結果とともに表示する。測定結果に影響を与える可能性があるその他すべての制御手段は,測定結果
とともに表示しなければならない。

4.5 プリコンディショニング

  供試装置は,測定に先立って,製造業者の指定するプリコンディショニング時間のあいだ,通常の動作
条件で動作させる。これは,供試装置の動作を安定させるためのものである。製造業者がプリコンディシ
ョニング時間を指定していない場合は,1時間動作させる。動作上プリコンディショニングができない場
合は,製造業者はそのことを記述する。
測定の途中で供試装置への電源を切らなければならない場合は,再び安定した状態になるまで十分なプ
リコンディショニング時間をとる。
注記 プリコンディショニングは,通常ウォーミングアップとも呼ばれるが,この規格では測定を開

――――― [JIS C 5533-1 pdf 9] ―――――

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始する前に増幅器に通電することを指す。

4.6 測定装置

4.6.1  信号発生器
4.6.1.1 単一正弦波発生器
4.6.1.1.1 アナログ信号発生器
アナログ信号発生器の標準設定は,次による。
− 出力インピーダンス : 基準信号源インピーダンス
− 周波数誤差 : ±2 %未満
− 出力信号電圧 : アナログフルスケール電圧の3 dB以上まで
− ひずみ率 : 信号発生器のひずみ率は,供試装置の性能に影響しない程度に小さくする。
4.6.1.1.2 デジタル正弦波発生器
デジタル正弦波発生器は,適切な符号化形式でデジタル信号を発生できなければならない。信号は,理
想的な正弦波形から計算しなければならない。
デジタル正弦波発生器の標準設定は,次による。
− 出力インタフェース形式 : 測定用デジタルインタフェース
− 周波数誤差 : 1/fs未満
− 出力信号レベル : ゼロから基準フルスケール値まで
− 出力レベル誤差 : LSBの1/2未満
4.6.1.2 混変調ひずみ率測定用信号発生器
混変調ひずみ率測定用の信号発生器は,60 Hz(又は70 Hz)及び7 kHzの二つの正弦波を4 : 1の振幅比
で混合した,基準フルスケール値の最大値に等しい信号を発生できなければならない。CCIF混変調ひずみ
率測定信号 (11 kHz+12 kHz) も発生できることが望ましい。
4.6.1.3 群遅延時間測定信号発生器
4.6.1.3.1 アナログ信号
群遅延測定用のアナログ信号発生器は,図1の波形をもつ測定信号を発生できなければならない。
1.41 V
0.707 V
0V
T1
注記 T1=1/fs
図1−アナログ測定信号波形
− 出力インピーダンス : 基準信号源インピーダンス
信号の繰返し周期は,通常,4 Hzとする。アナログ群遅延時間測定器へ入力する信号レベルが測定範囲
外の場合,表2のインパルスの周期を用いてもよい。

――――― [JIS C 5533-1 pdf 10] ―――――

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JIS C 5533-1:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61606-1:2003(MOD)

JIS C 5533-1:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 5533-1:2008の関連規格と引用規格一覧