11
C 5564-1991 (IEC 94-3 : 1979)
する。
11.5 磁気テープ上のトラックの寸法
定義 供試機器を用いて磁気テープに録音したトラックの位置寸法をいう。
方法 中間の周波数の正弦波で十分に高いレベルの信号を供試機器のすべてのチャネルを使って同
時に録音する。液体中に懸濁した鉄粉を磁気テープの記録面に塗布しトラックが見えるようにする。
トラックの寸法を顕微鏡で測定する。
備考 測定精度は,録音波長に依存するので,周波数選定に注意すること。
結果 測定したトラック位置寸法は,JIS C 5567,JIS C 5568及びIEC94 8で規定したトラック位置
寸法からの偏差として表す。
参考 いったん録音トラックを正確な位置に設定すれば,再生ヘッドの位置寸法は,一般的に
最大出力法によって正しく調整できる。
11.6 関連する記録情報の位相差
11.6.1 関連する記録情報の平均位相差
定義 関連する記録情報(例えば,ステレオ)の二つのチャネル間の位相差のうち,キャリブレー
ションテープの精度に対して,再生系の不正確な設定によって生じる位相差をいう。
方法 供試機器でテープの巻取り及び巻戻しを行った後,キャリブレーションテープのアジマス区
分を二つの関連した(例えば,ステレオ)チャネルで再生し,二現象オシロスコープで観測する。
一つのチャネルを時間軸同期信号として用いる。同期がかかっていない表示波形の平均的な位置
を,同期がかけられて安定している表示波形と比べる。
備考 位相差が360°以下であることを確認すること。これはキャリブレーションテープの低
周波部分を再生することで確認できる。
結果 差を角度で表す。
11.6.2 関連する記録情報の動的位相差(ダイナミックスキュー,最大位相ジッタ)
定義 関連する記録情報(例えば,ステレオ)の二つのチャネル間の位相差のうち,磁気ギャップ
の垂直性に対して,テープ走行変動によって生じる位相差をいう。
方法(A) 供試機器で巻取り及び巻戻しを行った後,キャリブレーションテープのアジマス区分を
二つの関連した(例えば,ステレオ)チャネルで再生し,二現象オシロスコープで観測する。一つ
のチャネルを時間軸同期信号として用いる。同期のかかっていない表示波形の最大時間変動量を測
定する。
方法(B) 供試機器で未録音テープを巻取り及び巻戻しを行った後,10kHzの正弦波を二つの関連
した(例えばステレオ)チャネルで録音再生する。二つの関連するチャネルからの信号はそれぞれ
二現象オシロスコープで観測する。一つのチャネルを時間軸同期信号として用いる。同期がかかっ
ていない表示波形の最大時間変動量を測定する。
結果 最大時間変動量を角度で表し,その半分の値に±の符号を付けて表示する。
12. 電気的特性の測定
12.1 最大消費電力
定義 最大負荷条件で作動している機器が消費する電力をいう。
方法 最大電圧,最大負荷条件で作動している機器が消費する電流値を,±3%の精度をもつ電流計
で測定する。
――――― [JIS C 5564 pdf 11] ―――――
12
C 5564-1991 (IEC 94-3 : 1979)
結果 最大消費電力=電流値×最大電圧
交流電源についてはボルトアンペア (VA) で,直流電源についてはワット (W) で表す。この測定
を行ったときの機器の作動状態(例えば,早巻き)を明記しなければならない。
12.2 再生系特性 再生利得が調整できる場合には,基準録音レベルを再生したときに規定の出力が得ら
れるように設定する。
再生等化が調整できる場合には,当該キャリブレーションテープの周波数特性区分を再生し,その録音
特性を補正するため規定再生特性とほゞ近似な特性となるよう設定する。
12.2.1 当該キャリブレーションテープを再生したときの指定周波数範囲における平たん再生特性からの
最大偏差
方法 当該キャリブレーションテープの周波数特性区分を再生し,出力レベルの変動(デシベル)
を指定周波数範囲の平たん特性からの最大偏差値として記録する。それぞれのチャネルで各テープ
速さごとに測定する。
結果 それぞれのチャネルで各テープ速さごとにグラフで表す(10.5参照)。ただし指定周波数範
囲内の平たん特性からの正負の最大偏差値をデシベルで表してもよい。
12.2.2 SN比(電気的雑音) 次の全項目の測定に当たり,利得及び等化が調整できる場合には,12.2に
よって設定する。
定義 規定録音レベルで録音されたテープを再生したときの出力電圧と,無録音テープを規定のフ
ィルタを通して再生したときの雑音出力電圧との比をいう。
方法 規定録音レベルで録音されたテープを再生し,その出力電圧を測定しUoとする。
次に,帯電防止された非磁性テープを再生し,次に定めるフィルタを通した出力電圧Uを測定
する。
(a) 聴感補正なしSN比 IEC 268-1 (Sound system equipment. Part1 : General) の第7章に規定さ
れた広帯域フィルタを使用する。
参考 このフィルタの内容は,JIS C 6102(AM放送受信機試験方法)の2.(試験について
の一般規定)と同等である。
(b) 聴感補正ありSN比 IEC 651 (Sound level meters) に規定されたA特性フィルタを使用する。
参考 このフィルタの内容は,JIS C 1505(精密騒音計)の4.4(周波数補正回路)と同等
である。
必要があれば,CCIR聴感補正を用いたSN比の値を追加する。
(c) オクターブフィルタ使用のSN比 IEC 225 (Octave, half-octave and third-octave band filters
intended for the analysis of sounds and vibrations) に規定されたオクターブフィルタを使用す
る。
参考 このフィルタの内容は,JIS C 1513(オクターブ及び31オクターブバンド分析器)と
同等である。
1オクターブフィルタ使用のSN比 IEC 225に規定された31オクターブフィルタを使用す
(d) 3
る。
参考 このフィルタの内容は,JIS C 1513と同等である。
結果 次の式によって求める。
Uo
20 log10 (dB)
U
――――― [JIS C 5564 pdf 12] ―――――
13
C 5564-1991 (IEC 94-3 : 1979)
(a) 聴感補正なしSN比 デシベルで表す。
(b) 聴感補正ありSN比 デシベルで表す。必要があればCCIR聴感補正を用いたSN比の値を
追加する。
(c) オクターブフィルタ使用のSN比 グラフで示す(10.5参照)。
1オクターブフィルタ使用のSN比 グラフで示す(10.5参照)。
(d) 3
12.2.3 規定全高調波ひずみ率における出力電圧レベル
定義 当該キャリブレーションテープのレベル区分の周波数と同一の周波数信号を入力し,規定負
荷インピーダンスRoを接続した出力端で測定したとき,規定全高調波ひずみ(望ましくは1%及び
5%)が生じる出力電圧UMと定格出力電圧Uoとの比をいう。
方法 当該キャリブレーションテープのレベル区分の周波数と同一の周波数信号を再生ヘッドの
コイルに入力し,規定全高調波ひずみ(望ましくは1%及び5%)が生じる出力電圧UMを求める。
結果 次の式によって求める。
UM (dB)
20 log10
Uo
12.2.4 出力不平衡度(平衡形出力についてだけ) この特性の測定についてはIEC 268-3 (Sound system
equipment. Part3 : Amplifiers) による。測定は当該キャリブレーションテープのレベル区分の周波数で行う。
12.2.5 出力インピーダンス この特性の測定についてはIEC 268-3による。
12.2.6 規定全高調波ひずみ率における内蔵電力増幅器での出力電力レベル
定義 当該キャリブレーションテープのレベル区分の周波数と同一と周波数信号を入力し,規定負
荷インピーダンスRoを接続した出力端で測定したとき,規定全高調波ひずみ(望ましくは1%及び
5%)が生じる出力電力PMと定格出力電圧Poの比をいう。
方法 電力増幅器の利得調整器を最大に設定し,当該キャリブレーションテープのレベル区分の周
波数と同一の周波数信号を,再生ヘッドのコイルに入力し,規定全高調波ひずみ(望ましくは1%
及び5%)が生じる出力電圧UMを求める。
結果 次の式によって求める。
2
PM UM
10 log10 10 log10 (dB)
Po PoRo
12.2.7 再生チャネル間偏差
定義 二つ以上のチャネル間の出力レベルの差をいう。
方法 各チャネルにおいて当該キャリブレーションテープのレベル区分を再生し,その出力レベル
を測定する。
結果 差をデシベルで表す。
12.3 総合特性 機器に再生系の調整機構がある場合には,それらは12.2によって設定する。録音利得の
調整機構がある場合には,リファレンステープに録音した信号の磁束が規定録音レベルと等しくなるよう
に設定する。
録音等化の調整機構がある場合には,当該キャリブレーションテープの周波数特性区分に相当する周波
数を,定振幅信号で録音したリファレンステープを再生したときに,平たん特性とほぼ近似な特性となる
ように調整する。
12.3.1 当該キャリブレーションテープ及びリファレンステープを使用したときの指定周波数範囲におけ
る平たん総合特性からの最大偏差
――――― [JIS C 5564 pdf 13] ―――――
14
C 5564-1991 (IEC 94-3 : 1979)
方法 当該キャリブレーションテープの周波数特性区分に相当する周波数を定振幅信号でリファ
レンステープに録音する。
録音レベルは周波数特性区分の基準信号にほぼ等しいレベルが得られるように調整する。
録音されたリファレンステープを再生し,出力レベルの変動(デシベル)を指定周波数範囲の平
たん特性からの最大偏差値として記録する。それぞれのチャネルで各テープ速さごとに測定する。
結果 それぞれのチャネルで各テープ速さごとにグラフで表す(10.5参照)。ただし,指定周波数
範囲の平たん特性からの正負の最大偏差値をデシベルで表してもよい。
12.3.2 信号対雑音比 この項のすべての測定に当たり,再生利得及び再生等化調整がある場合は12.2に
よって設定し,録音利得及び録音等化調整がある場合には12.3によって設定する。
定義 規定録音レベルで録音されたリファレンステープを再生したときに得られる出力電圧と,無
信号で録音されたリファレンステープを再生したときに得られる出力電圧との比をいう。
方法 規定録音レベルで録音されたリファレンステープを再生し,その出力電圧をUoとする。録
音入力端子を規定入力インピーダンスで終端し,リファレンステープに無信号録音して再生し,下
記に指定するフィルタを通して出力電圧を測定しUとする。
(a) 聴感補正なしSN比 IEC 268-1の第7章に規定された広帯域フィルタを使用する。
参考 このフィルタの内容は,JIS C 6102の2.と同等である。
(b) 聴感補正ありSN比 IEC 651 (Sound level meters) に規定されたA特性フィルタを使用する。
参考 このフィルタの内容は,JIS C 1505の4.4と同等である。必要があればCCIR聴感補
正を用いたSN比の値を追加する。
(c) オクターブフィルタ使用のSN比 IEC 225に規定されたオクターブフィルタを使用する。
参考 このフィルタの内容は,JIS C 1513と同等である。
1オクターブフィルタ使用のSN比 IEC 225に規定された31オクターブフィルタを使用す
(d) 3
る。
参考 このフィルタの内容は,JIS C 1513と同等である。
結果 次の式によって求める。
Uo
20 log10 (dB)
U
(a) 聴感補正なしSN比 デシベルで表す。
(b) 聴感補正ありSN比 デシベルで表す。
参考 必要があれば,CCIR聴感補正を用いたSN比の値を追加する。
(c) オクターブフィルタ使用のSN比 グラフで表す(10.5参照)。
1オクターブフィルタ使用のSN比 グラフで表す(10.5参照)。
(d) 3
12.3.3 隣接トラック間セパレーション この項の全ての測定に当たり,可変再生利得及び再生等化調整が
ある場合には,12.2によって設定し,録音利得及び録音等化調整がある場合には,12.3によって設定する。
定義 チャネルA(又はB)内の主信号レベルと,チャネルB(又はA)内の主信号によって発生
するチャネルA(又はB)内の不要信号との比をいう。
方法 当該キャリブレーションテープの周波数特性区分に相当する周波数をチャネルAに入力し,
定振幅信号でリファレンステープに録音する。録音レベルは,周波数特性区分の基準信号レベルに
ほぼ等しい録音レベルが得られるように調整する。
同時に隣接チャネルBをステレオ録音の場合と同様な状態とし,入力を規定入力インピーダン
――――― [JIS C 5564 pdf 14] ―――――
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C 5564-1991 (IEC 94-3 : 1979)
スで終端して無信号録音する。
録音されたリファレンステープを再生し,31オクターブフィルタを通して出力を測定する。それ
ぞれの周波数についてチャネルAの出力電圧UAと,チャネルBからの再生信号の出力電圧UB'を
測定する。
同様にチャネルAとチャネルBの動作を交代してUB及びUA'を測定する。
結果 次の式によって求める。
UA UB
20 log10 (dB) 及び 20 log10 (dB)
UA UB
12.3.4 消去 この項の測定に当たり,可変再生利得調整がある場合には12.2によって設定する。
定義 当該キャリブレーションテープのレベル区分と同一周波数,同一レベルとなるよう供試機器
で録音されたリファレンステープを再生したときの出力電圧と,供試機器でリファレンステープの
同部分を消去した後再生したときの出力電圧との比をデシベルで表したもの。
方法 当該キャリブレーションテープのレベル区分と同一の周波数信号を規定録音レベルでリフ
ァレンステープに録音し,それを再生したときの出力電圧をUoとする5分間経過後,供試機器の
録音利得調整を最小の位置に設定し,無信号録音を行って録音部分を消去する。テープの消去した
部分を直ちに再生し,雑音による誤差を防ぐため狭帯域フィルタを通して残留出力電圧Uを測定
する。フィルタの帯域幅はテープ速さの変化によって誤差が生じない範囲で設定する。
結果 次の式によって求める。
Uo
20 log10 (dB)
U
12.3.5 総合チャネル間偏差
定義 録音再生したときの,二つ以上のチャネル間出力レベルの差をいう。
方法 当該キャリブレーションテープのレベル区分の周波数と同一の周波数信号を,リファレンス
テープに録音再生し各チャネルの出力レベルを測定する。
結果 差をデシベルで表す。
12.3.6 第三高調波ひずみ率 この項の測定に当たり,再生利得及び再生等化調整がある場合には12.2に
したがって設定し,録音利得及び録音等化調整がある場合には12.3によって設定する。
定義 当該キャリブレーションテープのレベル区分と同一周波数,同一レベルとなるよう録音され
たリファレンステープを再生したときの出力電圧に対する第三高調波成分との百分率をいう。
方法 当該キャリブレーションテープのレベル区分と同一の周波数信号を規定録音レベルでリフ
ァレンステープに録音し,それを再生したときの出力電圧をUoとする。出力電圧Uoに含まれる第
三高調波成分に相当する電圧Uを,狭帯域フィルタを通して測定する。フィルタの帯域幅はテー
プ速さの変化によって誤差が生じない範囲で設定する。
結果 次の式によって求める。
U
100 (%)
Uo
12.4 録音系特性
12.4.1 指定周波数範囲における平たん録音特性からの最大偏差(計算値)
方法 録音特性の最大偏差は,総合周波数特性(12.3.1で規定)と再生周波数特性(12.2.1で規定)
との差として計算で求める。
――――― [JIS C 5564 pdf 15] ―――――
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JIS C 5564:1991の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60094-3:1979(IDT)
JIS C 5564:1991の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.160 : オーディオ,ビデオ及びAV技術 > 33.160.30 : オーディオシステム