JIS C 5930-1:2016 光伝送用スイッチ―第1部:通則 | ページ 2

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C 5930-1 : 2016
3.3.1
待ち時間(latency time)
スイッチの形態による,次の経過時間(図1参照)。
− 非ラッチスイッチのノーマリオフ端子対又はラッチスイッチの,阻止状態から伝達状態への切り替え
において,駆動エネルギーを印加したときから,特定の出力端子の出力光パワーが定常状態値の10 %
に到達するまでの経過時間。
− 非ラッチスイッチのノーマリオン端子対の伝達状態から阻止状態への切り替えにおいて,駆動エネル
ギーを取り除いたときから特定の出力端子の出力光パワーが定常状態値の90 %に到達するまでの経
過時間。
− ラッチスイッチの伝達状態から阻止状態への切り替えにおいて,駆動エネルギーを印加したときから
特定の出力端子の出力光パワーが定常状態値の90 %に到達するまでの経過時間。
注記 附属書E参照。
3.3.2
立ち上がり時間(rise time)
特定の出力端子の出力光パワーが,定常状態値の10 %から90 %に立ち上がるまでの経過時間(図1参
照)。
3.3.3
立ち下がり時間(fall time)
特定の出力端子の出力光パワーが,定常状態値の90 %から10 %に立ち下がる間の経過時間(図1参照)。
3.3.4
バウンス時間(bounce time)
スイッチの形態による,次の経過時間(図1参照)。
− 伝達状態から阻止状態において,特定の出力端子の出力光パワーが初めて定常状態値の10 %に達した
時から,定常状態値の10 %0 %の範囲におさまるまでの経過時間。
− 阻止状態から伝達状態において,特定の出力端子の出力光パワーが初めて定常状態値の90 %に達した
ときから定常状態値の90 %110 %の範囲におさまるまでの経過時間。
3.3.5
切替時間(switching time)
阻止状態から伝達状態,及び伝達状態から阻止状態への切り替えにおける時間。次の式で求める(図1
参照)。
a) 阻止状態から伝達状態への切替時間の場合
ts tl tr tb
b) 伝達状態から阻止状態への切替時間の場合
ts''t
l tf tb'
ここに, tl,tl' : 待ち時間
tr : 立ち上がり時間
tf : 立ち下がり時間
tb,tb' : バウンス時間
注記 切替時間の定義のまとめについては,附属書E参照。

――――― [JIS C 5930-1 pdf 6] ―――――

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C 5930-1 : 2016
ts,ts' 切替時間
tl,tl' 待ち時間
tr 立ち上がり時間
tf 立ち下がり時間
tb,tb' バウンス時間
a) 非ラッチスイッチ,ノーマリオフ
ts,ts' 切替時間
tl,tl' 待ち時間
tr 立ち上がり時間
tf 立ち下がり時間
tb,tb' バウンス時間
b) 非ラッチスイッチ,ノーマリオン
図1−光スイッチの待ち時間,立ち上がり時間,立ち下がり時間,バウンス時間及び切替時間

――――― [JIS C 5930-1 pdf 7] ―――――

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C 5930-1 : 2016
ts,ts' 切替時間
tl,tl' 待ち時間
tr 立ち上がり時間
tf 立ち下がり時間
tb,tb' バウンス時間
c) ラッチスイッチ
注記 なんらかの理由によって阻止状態での安定化後の光パワーがゼロでない場合,待ち時間,立ち上がり時間,立
ち下がり時間,バウンス時間及び切替時間を求める光パワーは,正規化して計算することが望ましい。
図1−光スイッチの待ち時間,立ち上がり時間,立ち下がり時間,バウンス時間及び切替時間(続き)
3.3.6
切替時間行列(switching time matrix)
入力端子iから出力端子jヘの経路を接続,遮断するときの切替時間の大きい方をsijで表し,これを第i
行,第j列の要素とする正方行列。行列の例は,次のとおりである。
例 s11 s12 s13
S3 s21 s22 s23
s31 s32 s33
3.3.7
伝達端子対(conducting port pair)
定められたスイッチ状態において,減衰がゼロであることを意図する端子対。
3.3.8
阻止端子対(isolated port pair)
定められたスイッチ状態において,減衰が無限大であることを意図する端子対。
3.3.9
自己復帰動作
駆動部に所定の駆動エネルギーを印加してスイッチ状態を切り替えた後,駆動エネルギーを取り除いた
とき,駆動エネルギーを印加する直前のスイッチ状態に復帰する動作。

――――― [JIS C 5930-1 pdf 8] ―――――

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3.3.10
自己保持動作
駆動部に所定の駆動エネルギーを印加してスイッチ状態を切り替えた後,駆動エネルギーを取り除いて
も元のスイッチ状態に復帰しないで,駆動エネルギーを印加した後のスイッチ状態を保持する動作。
3.3.11
切替再現性(repeatability)
光スイッチを規定の条件の下で繰り返し動作させたとき,伝達を意図した端子の対数伝達係数aijの変動
量。
3.3.12
復帰時間(recovering time)
非ラッチスイッチにおいて,駆動部に印加されている所定の駆動エネルギーを取り除いたときから,出
力光パワーが切り替え後の定常状態の光パワーの90 %まで達するのに要する時間。
3.3.13
バウンス(bouncing)
スイッチ状態の切替えに起因する切替時の伝達係数の過渡的な変動現象。
3.3.14
チャタリング(chattering)
光スイッチに外部から加わる衝撃,振動などに起因する伝達係数の過渡的な変動現象。

4 分類

  光スイッチの分類例を,表1に示す。
表1−光スイッチの分類例
分類項目 種類
入出力端子構成 1×1,1×N,2×N(N≧2),N×Nなど
駆動方式a) 磁気光学効果式,機械式,MEMS式,熱光学効果式など
使用波長帯 O-band,C-band,L-band
使用光ファイバ SSMA-9/125,SGI-50/125など
接続形態 ピッグテール形,プラグ形,レセプタクル形など
適用光コネクタ SC(F04形 : JIS C 5973),コネクタなしなど
使用光ファイバコード シース外径2.8 mm,心線径0.9 mmなど
注a) 附属書A附属書Dに,それぞれ,磁気光学効果式,機械式,MEMS式及び熱光学効果
式スイッチの技術例を記載している。

5 外観及び構造

5.1 外観

  外観は,目視によって試験したとき,著しいきず,汚れなどの異常があってはならない。

5.2 構造

  光スイッチの構造は,個別仕様書による。難燃性材料を用いる必要がある場合は,個別仕様書に記載す
る。

――――― [JIS C 5930-1 pdf 9] ―――――

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6 性能

6.1 光学的特性

  光学的特性は,個別仕様書による。4端子光スイッチの光学性能パラメータと伝達行列との関係を附属
書JAに,個別仕様書に示す項目例を附属書JBに示す。

6.2 環境及び耐久性に対する性能

  環境及び耐久性に対する性能に関する試験条件,試料数,合格判定数又は要求性能は,性能項目ごとに
個別仕様書に記載する。個別仕様書に示す項目例を,附属書JBに示す。

7 試験方法

  光スイッチの試験方法は,JIS C 5931又はJIS C 61300規格群による。
なお,その他の試験方法は,受渡当事者間の協定による。

8 表示

  光スイッチの表示は,次による。ただし,個々の光スイッチに表示することが困難な場合は,包装に表
示してもよい。
a) 形名(製造業者の指定による)
b) 製造業者名又はその略号
c) 製造年月若しくは製造ロット番号,又はそれらの略号
d) 端子番号

9 包装

  包装は,輸送中及び保管中に,振動,衝撃などによる製品の破損又は品質の低下がないように行う。

10 安全

  光伝送システム及び装置に用いる場合,人体へ影響を及ぼす出力端子からの光の放射が生じる可能性が
ある。したがって,製造業者は,システム設計者及び使用者に対して,安全性に関する十分な情報及び確
実な使用方法を明示しなければならない。

――――― [JIS C 5930-1 pdf 10] ―――――

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JIS C 5930-1:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60876-1:2014(MOD)

JIS C 5930-1:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 5930-1:2016の関連規格と引用規格一覧