JIS C 60364-4-41:2022 低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護 | ページ 2

           4
C 60364-4-41 : 2022 (IEC 60364-4-41 : 2005+AMD1 : 2017)
− 建物に取り付けられ,かつ,アームズリーチ外に設置した架空線用がいしの金属製支持物
− 鉄筋に人が接触する可能性のない架空線の鉄筋コンクリート柱
− 寸法が小さい(約50 mm×50 mm)ため,若しくはそれらの配置上の理由のためつかむことが不可能
か,又は身体の一部と接触状態になり得ないような露出導電性部分,及び保護導体との接続が困難で
あるか又は接続の信頼性がないという条件の露出導電性部分
注記 この例外規定の例は,ボルト,リベット,銘板,ケーブル·クリップなどがある。
− 箇条412に適合する機器を保護する金属管又は他の金属製エンクロージャ(附属書A参照)

411 保護手段 : 電源の自動遮断

411.1 一般事項

  電源の自動遮断は,次の方法による保護手段とする。
− 基本保護は,附属書Aに従って充電部を基礎絶縁によって,又はバリア若しくはエンクロージャによ
って行う。
− 故障保護は,411.3411.6に従った,保護等電位ボンディング及び故障時の自動遮断によって行う。
注記1 この保護手段を適用する場合には,クラスII機器(412.2.1.1参照)も用いられている。
特に規定する場合には,415.1に従った定格感度電流30 mA以下の漏電遮断器(RCD)による追加保護
手段を実施する。
注記2 地絡電流監視装置(RCMs)は保護器ではないが,電気設備における残留電流を監視するために
用いることが可能である。地絡電流監視装置は,残留電流が事前に選定した値を超過した場合
に,音響信号又は音響·視覚信号を出す。

411.2 基本保護のための要求事項

  全ての電気機器は,附属書A又は適用可能な場合は附属書Bに規定する基本保護(直接接触保護)の保
護手段の要素の一つに適合しなければならない。

411.3 故障保護のための要求事項

411.3.1 保護接地及び保護等電位ボンディング
411.3.1.1 保護接地
露出導電性部分は,411.4411.6に規定する各種の接地系統に指定された条件の下で保護導体に接続し
なければならない。
同時に接近可能な露出導電性部分は,同一の接地系統に個別に,グループごとに,又はまとめて接続し
なければならない。
保護接地用導体は,JIS C 60364-5-54に適合しなければならない。
各回路は,関連の接地端子への接続に利用できる保護導体がなければならない。

――――― [JIS C 60364 pdf 6] ―――――

                                                                                             5
C 60364-4-41 : 2022 (IEC 60364-4-41 : 2005+AMD1 : 2017)
411.3.1.2 保護等電位ボンディング
各建物において,危険な電位差を発生しやすく,電気設備の部分を構成しない引込み用金属製部分は,
保護ボンディング導体によって主接地端子に接続しなければならない。そのような金属製部分の例には,
次のものを含む。
− 建物に引き込む供給設備の管。例えば,ガス,水,地域暖房設備
− 構造体の系統外導電性部分
− 構造体鉄筋コンクリートの接触可能な鉄筋
このような導電性部分を建物の外側から引き込む場合,それらは建物内の引込点にできる限り接近して
接続しなければならない。
建物の入口に設置した絶縁継ぎ手のある建物に引き込む金属製の管は,保護等電位ボンディングに接続
する必要はない。
注記 JIS C 60364-5-54の542.4.1に主接地端子に接続するものを規定している。
411.3.2 故障時の自動遮断
411.3.2.1 保護器は,その回路又は機器において線導体と露出導電性部分又は保護導体との間のインピー
ダンスを無視できるほど小さい故障が発生したとき,411.3.2.2,411.3.2.3又は411.3.2.4において要求する
遮断時間内で,回路又は機器の線導体への電力供給を自動遮断しなければならない。
保護器は,少なくとも線導体の断路に適していなければならない。
注記 IT系統においては,必ずしも,第1故障(411.6.1参照)発生時に自動遮断は要求されない。異な
る充電導体で発生する第2故障時の遮断に関する要求事項については,411.6.4を参照。
411.3.2.2 表41.1に示す最大遮断時間は,次の定格電流以下の分岐回路に適用しなければならない。
· 一つ以上のコンセントをもつ63 A以下の分岐回路。
· 固定接続した電気使用機器だけに電力供給する32 A以下の分岐回路。
表41.1−最大遮断時間
系統 50400
秒 秒 秒 秒
交流 直流 交流 直流 交流 直流 交流 直流
a)
TN 0.8 0.4 1 0.2 0.4 0.1 0.1
a)
TT 0.3 0.2 0.4 0.07 0.2 0.04 0.1
TT系統において,遮断を過電流遮断器によって行い,かつ,保護等電位ボンディングを設備内の全ての
系統外導電性部分と接続する場合,TN系統に適用する最大遮断時間を用いることが可能である。
Uoは,公称交流又は直流の対地電圧を示す。
注記 遮断をRCDで行う場合は,411.4.4の注記,411.5.3の注記4及び411.6.4 b)の注記4参照。
注a) 遮断は,感電保護以外の理由に対して要求することがある。
411.3.2.3 TN系統では,配電回路及び411.3.2.2に該当しない回路に対して遮断時間を5秒以下としても
よい。
411.3.2.4 TT系統では,配電回路及び411.3.2.2に該当しない回路に対して遮断時間を1秒以下としても
よい。

――――― [JIS C 60364 pdf 7] ―――――

           6
C 60364-4-41 : 2022 (IEC 60364-4-41 : 2005+AMD1 : 2017)
411.3.2.5 過電流保護装置に関して,411.3.2に従って電源を遮断することが実行できないか又はこの目的
に対するRCDの使用が適切でない場合は,附属書Dによる。
このような場合は,感電保護以外の理由で必要に応じて遮断を考慮する必要がある。
411.3.2.6 411.3.2.1に従った自動遮断が,411.3.2.2,411.3.2.3又は411.3.2.4に規定する時間内で適切に実
行できない場合,補助保護等電位ボンディングを415.2に従って施さなければならない。
411.3.3 コンセント及び屋外で用いる移動形機器の電源に関する追加の要求事項
コンセント及び屋外で用いる移動形機器の電源は,30 mA以下の定格感度電流のRCDによる追加保護
を,次の場合に施さなければならない。
− 一般人が使用しやすく,かつ,一般的用途の定格電流32 A以下の交流コンセント
− 屋外用で定格電流32 A以下の移動形機器
この細分箇条は,第1故障時の故障電流が15 mA以下のIT系統には適用しない。
注記 直流系統における追加保護は,検討中。
411.3.4 TN系統及びTT系統における照明器具のある回路に関する追加要求事項
複数の家族及び/又は個人が一つの住宅で生活するシェアハウス用に設計した施設では,定格感度電流
30 mA以下のRCDによる追加保護を照明器具に電源供給する交流分岐回路に施さなければならない。

411.4 TN系統

411.4.1 TN系統では,設備を完全に接地するということは,PEN導体又はPE導体を大地へ確実に,か
つ,効果的に接続することに依存している。接地を商用電源又は他の電力供給設備から提供する場合,小
売り電気事業者の責任によって,設備の外部の必要な条件に適合しなければならない。
注記 条件の例には,次の事項を含む。
· PENは,複数の点で大地へ接続し,かつ,PEN導体が断線することによって生じる危険性を
最小にするような方法で施設する。
· RB/RE≦50(Uo−50)
ここで, RB : 並列接続した全ての接地極の接地抵抗(Ω)
RE : 保護導体に接続されていない系統外導電性部分を介して1
線地絡が生じた時の,その系統外導電性部分の大地接触抵
抗の最小値(Ω)
Uo : 公称交流対地電圧の実効値(V)
411.4.2 電力供給系統の中性点又は中間点は,接地しなければならない。中性点若しくは中間点が利用で
きないか又は接近不可能な場合は,線導体の1本を接地しなければならない。
設備の露出導電性部分は,電力供給設備の接地点に接続している設備の主接地端子へ保護導体で接続し
なければならない。
他の効果的な大地との接続点がある場合,保護導体を可能な限りその点へも接続することが望ましい。
故障時に,保護導体の電位をできるだけ大地の電位と近い状態とするために,できるだけ均等に配置した
追加点に接地を施すことが必要となる場合がある。

――――― [JIS C 60364 pdf 8] ―――――

                                                                                             7
C 60364-4-41 : 2022 (IEC 60364-4-41 : 2005+AMD1 : 2017)
複数の建物又は施設にわたって保護導体を施設する場合,多点接地PEN導体の中性線電流が分流するこ
とを考慮して,保護導体(PE及びPEN)を接地することが望ましい。
411.4.3 固定設備においては,JIS C 60364-5-54の543.4の要求事項に適合する場合は,1本の導体を保護
導体及び中性線の両方として用いることがある(PEN導体)。開閉装置又は断路装置をPEN導体に挿入し
てはならない。
411.4.4 保護器の特性(411.4.5参照)及び回路のインピーダンスは,次の要求事項に適合しなければなら
ない。
Zs×Ia≦Uo
ここで, Zs : 次のもので構成する故障ループのインピーダンス(Ω)
− 電源
− 故障点までの線導体
− 故障点と電源との間の保護導体
Ia : 411.3.2.2又は411.3.2.3に規定する時間内に遮断器を自動的
に動作させ得る電流(A)
RCDを用いる場合は,この電流は,411.3.2.2又は411.3.2.3
に規定する時間で遮断するRCDの感度電流である。
Uo : 公称交流又は直流の対地電圧(V)
注記 TN系統において,残留故障電流は,5 IΔn(RCDの定格感度電流の5倍)より非常に大きい。こ
のため,選択形及び遅延形を含めJIS C 8221,JIS C 8222又はIEC 62423に従ったRCDを設置し
ている場合には,表41.1に従った時間で遮断される。時延が表41.1に合うように調整してある場
合は,JIS C 8201-2-2に従ったRCDが用いられている。
411.4.5 TN系統では,次の保護器を故障保護(間接接触保護)用に用いてもよい。
− 過電流保護器
− RCD
注記1 RCDを故障保護用に用いる場合は,その回路はJIS C 60364-4-43に適合する過電流保護器によ
っても保護されることがある。
RCDは,TN-C系統に使用してはならない。
注記2 RCD相互間の選択遮断が必要な場合は,IEC 60364-5-53の535.3を参照。

411.5 TT系統

411.5.1 同じ保護器で共通に保護する全ての露出導電性部分は,保護導体によって同一の接地極へ接続し
なければならない。複数の保護器を直列に用いる場合は,この要求事項はそれぞれの保護器によって保護
する全ての露出導電性部分に個々に適用する。
電力供給設備の中性点又は中間点は,接地しなければならない。中性点又は中間点が利用できないか又
は接近不可能な場合は,線導体の一つを接地しなければならない。
411.5.2 一般的にTT系統においては,RCDを故障保護に使用しなければならない。他の方法として,Zs
(411.5.4参照)の十分に低い値を恒久的,かつ,確実に得ることができれば,過電流保護器を故障保護用
に使用してもよい。
注記1 RCDを故障保護用に用いる場合は,故障保護用に用いる回路をJIS C 60364-4-43に適合する過

――――― [JIS C 60364 pdf 9] ―――――

           8
C 60364-4-41 : 2022 (IEC 60364-4-41 : 2005+AMD1 : 2017)
電流保護器によっても保護されることがある。
注記2 電圧動作形保護器の使用は,この規格の範囲外である。
411.5.3 RCDを故障保護用に用いる場合は,次の条件を満足しなければならない。
a) 411.3.2.2又は411.3.2.4によって要求する遮断時間
b) RA×IΔn≦50 V
ここで, RA : 露出導電性部分に接続する保護導体の抵抗と接地極の接地
抵抗との合計(Ω)
RAが分からないときは,Zsに置き換えてもよい。
IΔn : RCDの定格感度電流(mA)
注記1 故障インピーダンスが無視できない場合でも,この場合には故障保護を行うことがある。
注記2 RCD相互間の選択遮断が必要な場合は,IEC 60364-5-53の535.3を参照。
注記3 (内容はRAの説明であるため,点線の下線を施して上記説明に移動した。)
注記4 表41.1に従った遮断時間は,RCDの定格感度電流より非常に大きい推定残留故障電流(代表
的なものは,5 IΔn)に関係する。
411.5.4 過電流保護器を用いる場合は,次の条件を満足しなければならない。
Zs×Ia≦Uo
ここで, Zs : 次のもので構成する故障ループインピーダンス(Ω)
− 電源
− 故障点までの線導体
− 露出導電性部分の保護導体
− 接地線
− 設備の接地極
− 電源の接地極
Ia : 411.3.2.2又は411.3.2.4に規定する時間内に遮断器を自動的
に動作させ得る電流(A)
Uo : 公称交流又は直流の対地電圧(V)

411.6 IT系統

411.6.1 IT系統では,充電部は,大地から絶縁するか,又は十分に大きいインピーダンスを介して大地へ
接続しなければならない。この接続は,系統の中性点若しくは中間点又は人為的に設けた中性点のいずれ
かで行ってもよい。人為的に設けた中性点の場合は,対地間インピーダンスが系統周波数において十分に
大きい場合は,大地へ直接接続してもよい。中性点又は中間点がない場合は,1相の線導体を大きいイン
ピーダンスを介して大地へ接続してもよい。
露出導電性部分又は大地への単一故障のときの故障電流は小さく,411.6.2の条件を満たしているときは,
411.3.2に従った自動遮断は,緊急性を要しない。ただし,二つの故障が同時に起きた場合には,同時に接
触可能な露出導電性部分に接触する人に対する有害な病態生理学的影響(重大な感電の危険性)を避ける
ための保護手段の要素を講じなければならない。
過電圧を減少させるため,又は電圧動揺を抑えるために,インピーダンス又は人為的に設けた中性点を
介して接地を施すことが必要な場合があり,これらの特性は,そのIT系統を採用しているJIS C 60364規
格群で規定する電気設備の要求事項に適合することが望ましい。

――――― [JIS C 60364 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS C 60364-4-41:2022の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60364-4-41:2005(IDT)
  • IEC 60364-4-41:2005/AMENDMENT 1:2017(IDT)

JIS C 60364-4-41:2022の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 60364-4-41:2022の関連規格と引用規格一覧