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C 60364-4-41 : 2022 (IEC 60364-4-41 : 2005+AMD1 : 2017)
注記 (対応国際規格の注記の内容は規定であるため,点線の下線を施して本文に移動した。)
411.6.2 露出導電性部分は,個別に,グループごとに,又はまとめて接地しなければならない。
接触電圧を制限するために次の条件を満足しなければならない。
交流系統では,RA×Id≦50 V
ここで, RA : 露出導電性部分に接続する保護導体の抵抗と接地極の接地
抵抗との合計(Ω)
Id : 最初に1相の線導体と露出導電性部分との間にインピーダ
ンスを無視できる故障が生じたときの地絡電流(A)。Idの
値は,電気設備の漏れ電流及び合計接地インピーダンスに
よって決まる。
直流系統ではIdの値は無視できるほどに小さいと考えられるので,接触電圧の制限を考慮しない。
注記 (対応国際規格の注記の内容は規定であるため,点線の下線を施して本文に移動した。)。
411.6.3 IT系統では,次の連続監視装置及び保護器を用いてもよい。
− 絶縁監視装置(IMDs)
− 漏電警報器(RCMs)
− 絶縁故障場所探知システム(IFLS)
− 過電流保護器
− RCD
注記1 RCDを用いる場合は,容量性漏れ電流によって第1故障時にRCDが動作することがある。
注記2 異なる線導体によって電力供給するクラスI電気使用機器の二つの異なる機器の故障の場合,
それぞれの電気使用機器に施設したRCDによって保護するときだけ,RCDが動作する可能性
がある。故障保護を行うために過電流保護器を用いることも適切である。
411.6.3.1 IT系統が第1故障のときに遮断しない設計の場合,第1故障の発生を,次のいずれかによって
表示しなければならない。
− 絶縁故障場所探知システム(IFLS)と組み合わせることがある絶縁監視装置(IMD)
− 検知すべき残留電流が十分大きい場合は,漏電警報器(RCM)
注記 RCMsは,対称的な絶縁故障の発見は不可能である。
この装置は,故障が続く限り継続する音響及び/又は視覚信号を出すものでなければならない。この信
号は,継電器の接触子出力,電子スイッチング出力又は通信を経て出すことが可能である。
視覚及び/又は音響警報装置は,責任者が知覚できるような適切な場所に設置しなければならない。
音響及び視覚信号の両方がある場合は,音響信号を停止してもよい。
第1故障は,できる限り速やかに取り除くことが望ましい。
加えて,IEC 61557-9に従った絶縁故障場所探知システム(IFLS)は,充電導体から露出導電性部分若し
くは大地又は他の基準接地点までの間の第1故障の位置を表示してもよい。
411.6.4 第1故障の発生後,別の充電導体に発生する第2故障のときの電源を自動遮断する条件は,次に
――――― [JIS C 60364 pdf 11] ―――――
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C 60364-4-41 : 2022 (IEC 60364-4-41 : 2005+AMD1 : 2017)
よる。
a) 露出導電性部分が同じ接地系統に一括接地した保護導体によって相互に接続している場合は,TN系
統と同じ条件を適用する。また,交流系統で中性線がない場合,又は直流系統で中間線がない場合は,
次の条件を満足しなければならない。
2IaZs≦U
中性線又は中間線がそれぞれある場合は,
2IaZ's≦Uo
ここで, Uo : 線導体と中性線又は中間線との間の公称交流電圧又は直流
電圧(V)
U : 線導体間の公称交流電圧又は直流電圧(V)
Zs : 回路の線導体及び保護導体からなる故障ループインピーダ
ンス(Ω)
Z's : 回路の中性線及び保護導体からなる故障ループインピーダ
ンス(Ω)
Ia : TN系統に関する411.3.2.2又は411.3.2.3に示す時間内に保
護器を動作させ得る電流(A)
注記1 TN系統に関する表41.1に規定する時間は,中性線若しくは中間線がある又はないIT系統
に適用可能である。
注記2 両方の式における係数2は,二つの故障が同時に発生し,故障が異なる回路に存在するこ
とを考慮している。
注記3 故障ループインピーダンスに関しては,最も厳しい場合を考慮することが望ましい。例え
ば,電源における線導体上の故障と同時に当該回路の電気使用機器の中性線上に起こる他
の故障の場合である。
b) 露出導電性部分をグループごとに又は個別に接地する場合は,次の条件を満足しなければならない。
RA×Ia≦50 V
ここで, RA : 露出導電性部分に接続する保護導体の抵抗と接地極の接地
抵抗との合計(Ω)
Ia : TT系統に関する表41.1に示す時間内又は411.3.2.4に適合す
る時間内に遮断器の自動遮断を起こさせ得る電流(A)
注記4 b)の要求事項に適合することをRCDによって行う場合,表41.1のTT系統に関して要求される
遮断時間に従うためには,適用するRCDの定格感度電流IΔnより非常に大きい残留電流(代表
的なものは,5IΔn)が必要である。
411.7 機能的特別低電圧(FELV)
411.7.1 一般事項
機能的な理由で,交流50 V以下又は直流120 V以下の公称電圧を用いるが,SELV又はPELVに関連す
る箇条414の要求事項の全てを満たさない場合,かつ,SELV又はPELVを必要としない場合は,411.7.2
及び411.7.3に規定する補助的な保護手段の要素を基本保護及び故障保護を確立するために用いなければ
ならない。この保護手段の要素の組合せを,“FELV”という。
注記 この条件は,例えば,当該回路がより高い電圧の回路に対して十分に絶縁されていない機器(変
圧器,リレー,リモコンスイッチ,接触器など)を含む場合に見受けられる。
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C 60364-4-41 : 2022 (IEC 60364-4-41 : 2005+AMD1 : 2017)
411.7.2 基本保護に対する要求事項
基本保護は,次のいずれかによらなければならない。
− 電源の一次側回路の公称電圧に対してA.1に従った基礎絶縁
− A.2に従ったバリア又はエンクロージャ
411.7.3 故障保護に対する要求事項
FELV回路の機器の露出導電性部分は,一次回路が,411.3411.6に規定する電源の自動遮断によって保
護されている場合は,電源の一次側回路の保護導体へ接続しなければならない。
411.7.4 電源
FELV系統の電源は,巻線間が少なくとも単純分離であるか,又は414.3に適合するいずれかの変圧器で
なければならない。
より高い電圧系統とFELV系統との間に,単巻変圧器,ポテンシヨメータ,半導体装置などのように,
少なくとも単純分離がない機器によって,より高い電圧系統から電力供給するシステムでは,出力側回路
は,入力側回路の延長とみなし,入力側回路に適用する保護手段によって保護することが望ましい。
注記 (対応国際規格の注記の内容は規定であるため,点線の下線を施して本文に移動した。)
411.7.5 プラグ及びコンセント
FELV系統に関するプラグ及びコンセントは,次の全ての要求事項に適合しなければならない。
− プラグは,他の電圧系統のコンセントに差し込めない。
− コンセントには,他の電圧系統のプラグを差し込めない。
− コンセントは,保護導体用接触子を設ける。
412 保護手段 : 二重絶縁又は強化絶縁
412.1 一般事項
412.1.1 二重絶縁又は強化絶縁は,次のいずれかの保護手段である。
− 基本保護は,基礎絶縁によって行い,故障保護は,補助絶縁によって行う。
− 基本保護及び故障保護は,充電部と接触可能部分との間の強化絶縁によって行う。
注記 この保護手段は,基礎絶縁の損傷によって電気機器の接触可能部分に危険な電圧が発生すること
の防止を目的とする。
二重絶縁又は強化絶縁による保護手段は,JIS C 0364-7規格群に何らかの制限がない限り,全ての状況
に適用可能である。
412.1.2 この保護手段を唯一の保護手段として用いる場合(すなわち,全ての設備又は回路全体を専ら二
重絶縁又は強化絶縁をもつ機器で構成することを意図する場合),十分な管理によって,保護手段の効果を
損なうような変更ができない効果的な対策を行っていることをJIS C 60364-6に従って検証しなければな
らない。
したがって,この保護手段は,例えば,接地端子付のコンセントがある全ての回路には適用してはなら
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C 60364-4-41 : 2022 (IEC 60364-4-41 : 2005+AMD1 : 2017)
ない。
412.2 基本保護及び故障保護のための要求事項
412.2.1 電気機器
電気設備全体又は設備の部分に,二重絶縁又は強化絶縁を保護手段として用いる場合,電気機器は,次
の箇条のいずれかに適合しなければならない。
− 412.2.1.1
− 412.2.1.2及び412.2.2
− 412.2.1.3及び412.2.2
412.2.1.1 電気機器は,次の種類のものとし,関連規格による形式試験が実施され,その識別表示がある
ものでなければならない。
− 二重絶縁又は強化絶縁をもつ電気機器(クラスII機器)
− 全体絶縁を施した電気機器の組立品(IEC 61439規格群参照)など,クラスII機器と同等品として関
連製品規格で示した電気機器
注記 この機器は,図記号 (IEC 60417-5172:2003-02)によって識別される。
412.2.1.2 基礎絶縁だけをもつ電気機器は,電気設備の施工の過程で施す補助絶縁をもたなければならな
い。その補助絶縁を施した電気機器は412.2.1.1に従い,かつ,412.2.2.1412.2.2.3に適合する電気機器と
同等な安全性をもつことが条件である。
図記号 を,エンクロージャの外側及び内側の見えやすい箇所に表示することが望ましい。IEC
60417-5019:2006-8及びIEC 80416-3:2002の箇条7参照。
注記 (対応国際規格の注記の内容は規定であるため,点線の下線を施して本文に移動した。)
412.2.1.3 非絶縁充電部をもつ電気機器は,電気設備の施工の過程で施す強化絶縁をもたなければならな
い。その強化絶縁を施した電気機器は412.2.1.1に従い,かつ,412.2.2.2及び412.2.2.3に適合する電気機器
と同等な安全性をもつことが条件である。この絶縁は,構造上の特徴が二重絶縁の適用を妨げる場合だけ
に認められる。
図記号 を,エンクロージャの外側及び内側の見えやすい箇所に表示することが望ましい。IEC
60417-5019:2006-08及びIEC 80416-3:2002の箇条7参照。
注記 (対応国際規格の注記の内容は規定であるため,点線の下線を施して本文に移動した。)
412.2.2 エンクロージャ
412.2.2.1 運転可能状態にある電気機器の基礎絶縁だけによって充電部から分離している全て導電性部
分は,IPXXB又はIP2X以上の保護等級の絶縁エンクロージャ内に収めなければならない。
412.2.2.2 次の要求事項を適用する。
− 電位を伝える導電性部分が絶縁エンクロージャを貫通してはならない。
− 据付及び保守の際に,取り外す必要があるか若しくは取り外す可能性がある絶縁材料のねじ又はその
他の固定手段で,それらを金属製のねじ又はその他の固定手段に交換することによってエンクロージ
ャの絶縁を損なう可能性があるものは,絶縁エンクロージャに用いてはならない。
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絶縁エンクロージャを,機械的接続部又は連結部(例えば,組込機器の操作ハンドル用)が貫通しなけ
ればならない場合は,これらは故障時の感電保護の機能が損なわれないような方法で設計することが望ま
しい。
412.2.2.3 絶縁エンクロージャの蓋又は扉を,工具又は鍵を使用しないで開けられる場合は,蓋又は扉が
開いたときに接触可能な全ての導電性部分は,その導電性部分に人が無意識に接触することを防ぐための
絶縁バリア(IPXXB又はIP2X以上の保護等級のある)の背後に配置しなければならない。この絶縁バリ
アは,工具又は鍵を使用しなければ取り外せないものでなければならない。
412.2.2.4 絶縁エンクロージャ内に封入した導電性部分を,保護導体へ接続してはならない。ただし,他
の電気機器の利用のために,電力供給用の回路がエンクロージャを貫通して配線する場合,エンクロージ
ャを貫通して保護導体を接続してもよい。エンクロージャの内側においては,そのような保護導体及びこ
れら保護導体の端子は,それら保護導体が充電導体であるとみなして絶縁し,それら保護導体の端子にPE
端子と表示しなければならない。
露出導電性部分及び中間部分は,当該機器用の仕様書に特に規定する場合を除き,保護導体へ接続して
はならない。
412.2.2.5 エンクロージャは,保護する機器の運転に悪影響を与えてはならない。
412.2.3 設置
412.2.3.1 412.2.1に規定する機器の設置(固定,導体接続など)は,機器の仕様書に従って施す保護を損
なわないような方法で行わなければならない。
412.2.3.2 412.1.2を適用する場合を除いて,クラスII機器の電源回路は,配線の各部分及び各附属品へ
配線して,終端する回路保護導体がなければならない。
注記 この要求事項は,クラスII機器の使用者によるクラスI機器への交換を考慮することを意図して
いる。
412.2.4 配線設備
412.2.4.1 JIS C 60364-5-52によって設置する配線設備は,次のいずれかで構成する場合,412.2の要求事
項に適合しているものとみなす。
a) 系統の公称電圧以上の定格電圧で,かつ,300 V500 V以上の絶縁をもつ導体を,JIS C 8471規格群
に適合する電気絶縁特性をもつトランキング若しくはダクト,又はJIS C 8461規格群に適合する電気
絶縁特性をもつ電線管に収める。
b) 二重絶縁によって提供される保護と同様の信頼性をもつ,電気的,熱的,機械的及び環境のストレス
に耐え得るケーブル。
このような配線設備は,IEC 60417-5172:2003-02の図記号 又はIEC 60417-5019:2006-08及びIEC
80416-3:2002の箇条7の図記号 による表示はしない。
注記1 (対応国際規格の注記の内容は規定であるため,点線の下線を施して本文に移動した。)
――――― [JIS C 60364 pdf 15] ―――――
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JIS C 60364-4-41:2022の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60364-4-41:2005(IDT)
- IEC 60364-4-41:2005/AMENDMENT 1:2017(IDT)
JIS C 60364-4-41:2022の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.260 : 電気衝撃に対する防御.活線作業
JIS C 60364-4-41:2022の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0366:1997
- 建築電気設備の電圧バンド
- JISC60364-5-52:2006
- 建築電気設備―第5-52部:電気機器の選定及び施工―配線設備
- JISC60364-5-54:2006
- 建築電気設備―第5-54部:電気機器の選定及び施工―接地設備,保護導体及び保護ボンディング導体
- JISC60364-6:2010
- 低圧電気設備―第6部:検証
- JISC61558-2-6:2012
- 入力電圧1 100V以下の変圧器,リアクトル,電源装置及びこれに類する装置の安全性―第2-6部:安全絶縁変圧器及び安全絶縁変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求事項及び試験