JIS C 61000-4-16:2017 電磁両立性―第4-16部:試験及び測定技術―直流から150kHzまでの伝導コモンモード妨害に対するイミュニティ試験 | ページ 3

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C 61000-4-16 : 2017 (IEC 61000-4-16 : 2015)
ケーブル切断せずに通常の終端を行うためには,減結合装置又は分離装置は,ケーブルの補助機器ポー
トに近い箇所に設けるほうがよい。
シールドされた線路の場合(例えば,同軸ケーブル),試験信号発生器は,遮蔽部に直接接続する(追加
の直列抵抗器及びコンデンサは不要である。)。

8 試験手順

8.1 一般事項

  試験手順は,次を含まなければならない。
− 機器の正常な動作の事前確認
− 試験の実施

8.2 試験室の環境基準

8.2.1  一般事項
試験結果に対する環境因子の影響をできるだけ少なくするために,8.2.2及び8.2.3に規定する気象及び
電磁的基準条件の下で試験を実施する。
8.2.2 気象条件
共通規格又は製品規格に規定がない限り,試験室の気象条件は,EUT及び試験装置の動作に対してそれ
ぞれの製造業者が指定する限度内でなければならない。
EUT又は試験装置に結露を生じるような高い相対湿度のときは,試験を行ってはならない。
8.2.3 電磁的条件
試験室の電磁的条件は,試験結果に影響を与えてはならない。

8.3 試験の実施

  EUTは,通常の動作状態となるように構成する。
試験は,次を指定した試験計画に従って実施する。
− 試験の種類
− 試験レベル
− 試験時間
− EUTの試験を行うポート
− EUTの代表的な動作状態
− 補助機器
電源,信号,及びその他機能に必要な電気量は,定格範囲以内で加える。実際の信号源が入手できない
場合,模擬した信号源に置き換えてもよい。
試験手順の主な手順は,次による。
− 機器性能の事前確認を行う。
− 結合回路網及び減結合装置をEUTの試験を行うポートに接続する。
− 必要な場合,入力信号が正常であるかを検証する。
− 試験電圧を印加する。
試験構成は,EUTの入出力ポートの動作状態に影響することがある。影響を受けた場合は,その動作状
態を試験電圧の評価における基準とする。
試験電圧は,EUTの動作性能を完全に検証できるように十分な時間,印加する。短時間試験(一般に1
秒間)の場合,試験電圧を,この要求が満たされるまで繰り返して印加する。

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15 Hz150 kHzの周波数範囲での試験は,15 Hzから始める。掃引率は,1×10−2 decade/sを超えてはな
らない。周波数がステップ的に増加掃引される場合,ステップ値は,開始周波数値の10 %,その後は先行
する周波数値の10 %を超えてはならない。
EUTの性能は,連続的に監視し,全ての性能劣化を試験報告書に記録する。
試験信号発生器は,各ポートに切り換えて接続する。試験を行わないポートの結合回路網の入力端子は,
グラウンドに接続する(図6参照)。
装置に多数の類似ポートがある場合,終端の全ての異なる種類が網羅されるように,十分な数を選択す
る。
無遮蔽ケーブルによって供給されるポートは,ポートの端子に直接試験電圧を印加することによって試
験する。
シールドされた線路(例えば,同軸ケーブル)の場合,発生器出力は,その遮蔽に直接接続する(追加
の直列抵抗器及びコンデンサは,要求されない。)。
2個以上の端子をもつポートを試験する場合,試験電圧は,ポートの全ての端子とグラウンドとの間に
同時に印加する(コモンモード)。
平衡線に接続することを意図したポートの場合,試験電圧は,6.3.2.2で規定するT形回路網を用いて印
加する。
直流電圧の印加を伴う試験では,極性を逆転させた試験電圧の試験も行う。
試験電圧の印加に関する一般的な構成を,図6に示す。
試験電圧は,次のポートにコモンモードで印加する。
− 電源ポート
− 入出力ポート
− 通信ポート
接地ポートには,試験は,必要としない。
EUTの性能は,試験計画に従って検証する。
試験は,印加した試験電圧又は大地への漏れ電流によって危険な状態を生じる可能性がある。適切な安
全対策は,操作者への危険を避けるために必要である。

9 試験結果の評価

  試験結果は,EUTの機能喪失又は性能低下の観点から,そのEUTの製造業者,試験の依頼者又は製品
の製造業者と購入者との間の合意によって,指定した性能レベルと比較して分類する。推奨する分類を次
に示す。
a) 製造業者,依頼者又は購入者が指定する仕様限度内の正常な性能。
b) 妨害がなくなった後に回復する一時的な機能喪失又は性能低下。操作員が介在することなくEUTが正
常な性能に自己復帰する。
c) 操作員が介在する調整が必要な,一時的な機能喪失又は性能低下。
d) ハードウエア又はソフトウェアの破壊による,修復不可能な機能喪失若しくは性能低下又はデータの
喪失。
製造業者の仕様書には,EUTへの影響のうち重要ではないとみなせ,かつ,許容できる影響を指定して
もよい。
この分類は,共通規格,製品規格及び製品群規格の原案作成委員会による性能基準を規定するときの指

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針として,又は適切な共通規格,製品規格及び製品群規格が存在しない場合の製造業者と購入者との間の
性能基準の枠組みとして用いてもよい。

10 試験報告書

  試験報告書は,試験を再現するために必要な全ての情報を含まなければならない。特に次の事項を記録
する。
− 箇条8で規定する試験計画で指定する項目。
− EUT及び関連機器の識別表示。例えば,商標,製品形式,製造番号。
− 試験装置の識別表示。例えば,商標,製品形式,製造番号。
− 試験を行った特別な環境条件。例えば,遮蔽室の中。
− 試験を行うために必要だった特定の条件。
− 製造業者,依頼者又は購入者が指定した性能レベル。
− 共通規格,製品規格又は製品群規格で規定する性能基準。
− 妨害の印加中又は印加後に観測したEUTへの全ての影響,及びこれらの影響が持続した期間。
− 合否の判定に対する根拠(共通規格,製品規格若しくは製品群規格で規定する,又は製造業者と購入
者との間で合意された性能基準に基づく。)。
− 機器の取扱いにおける特定の条件。例えば,適合性を達成するために必要なケーブルの長さ及び形式,
遮蔽又は接地,並びにEUTの動作条件。

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C 61000-4-16 : 2017 (IEC 61000-4-16 : 2015)
図1−機器ポート及び構成の例

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開放試験電圧実効値
V
100
レベル4
10 レベル3
レベル2
1 レベル1
0.1
f
15 Hz 150 Hz 1.5 kHz 15 kHz 150 kHz
図2−試験電圧のプロフィール
SG : 試験信号発生器
S : スイッチ及び制御回路
R : 線路抵抗
図3−直流及び15 Hz150 kHzのための試験信号発生器の例

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JIS C 61000-4-16:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61000-4-16:2015(IDT)

JIS C 61000-4-16:2017の国際規格 ICS 分類一覧