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C 61810-1 : 2020 (IEC 61810-1 : 2015)
表1−影響量の基準値
影響量 基準値 試験の許容範囲及び条件a)
周囲温度 23 ℃ ±5 K
大気圧 96 kPa 86 kPa106 kPa
相対湿度 50 % 25 %75 %
外部磁界誘導 0 0±5×10−4 T 全方向
位置 製造業者の指定による。 8.2 a) による。
電圧/電流(コイル及び負荷) 製造業者の指定による。 定常値に対し±5 %
周波数 162/3 Hz,50 Hz,60 Hz又は400 Hz±2 %
波形 正弦波 最大ひずみ率5 % b)
直流中の交流成分(リプル)0 最大6 % c)
交流中の直流成分 0 ピーク値の最大2 %
衝撃及び振動 0 最大 1 m/s2
工業環境又は他の環境の大気清浄空気 清浄空気(汚損は,JIS C 60721-3-3の分類
3C2を超えてはならない。)
注a) 一つ以上の影響値と考慮される特性値との間の量的関係が分かっている場合は,影響量の基準値は他の値で
試験を行ってもよい。
b) ひずみ率 : 非正弦波の全高調波の実効値を,基本波の実効値で除した高調波実効値の比率。通常,パーセン
トで表す。
c) 直流電源の交流成分(リプルを含む)は,最大値と最小値との差を直流成分の値で除し,パーセントで表す。
5 定格値
5.1 一般
次の推奨値には,技術的な可能性を全て含んでいるとは限らないので,操作及び使用上の条件によって
他の値を採用してもよい。
5.2 定格コイル電圧及び定格コイル電圧範囲
定格コイル電圧及び定格コイル電圧範囲は,次による。
a) 交流電圧,推奨の実効値 6 V,12 V,24 V,48 V,100/3 V,110/3 V,120/3 V,100 V,110 V,
115 V,120 V,127 V,200 V,220 V,230 V,240 V,277 V,400 V,480 V及び500 V。
b) 直流電圧,推奨値 1.5 V,3 V,4.5 V,5 V,6 V,9 V,12 V,24 V,28 V,48 V,60 V,100 V,110 V,
125 V,220 V,250 V,440 V及び500 V。
c) 定格電圧範囲(例 220 V240 V)及び相当する周波数(例 50 Hz又は60 Hz)は,製造業者が指定
しなければならない。
5.3 動作範囲
リレーコイルの動作範囲は,5.3.1,5.3.2又は5.3.3に従って指定することができる。
5.3.1 推奨する動作範囲は,次の二つのクラスのいずれかで指定する。
− クラス1 : 定格コイル電圧(又は範囲)の80 %110 %
− クラス2 : 定格コイル電圧(又は範囲)の85 %110 %
注記 定格コイル電圧範囲を指定している場合,動作範囲は定格コイル電圧範囲の下限値の80 %
(又は85 %)から上限値の110 %までを意味する。
上記の値は,製造業者が指定した全ての周囲温度範囲で適用する。
規定するクラスから逸脱する場合は,製造業者が定格コイル電圧(範囲)及び相当する動作範囲を指定
する必要がある(図A.3参照)。
――――― [JIS C 61810-1 pdf 16] ―――――
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5.3.2 5.3.1に定めた動作範囲の代用として,製造業者は周囲温度に対する動作範囲を図で表してもよい。
これは,図A.3に示すように動作範囲の上限値(U2 : コイル電圧上限値)と下限値(U1 : 動作電圧)とで
表す。
5.3.3 リレーがパルス幅変調(PWM)及び/又は他のコイル電力低減の方法で動作する場合は,製造業
者が指定する方法で行う。
5.4 復帰
次の復帰値は,製造業者が指定した全ての周囲温度範囲で適用する。
a) 直流リレー 動作範囲を5.3.1によって規定する場合,単安定リレーの復帰電圧は定格コイル電圧(又
は,定格コイル電圧範囲の上限値)の5 %以上とする(図A.3参照)。
動作範囲を5.3.2によって規定する場合,単安定リレーの復帰電圧は図A.3に示すように動作範囲の
下限値U1の10 %以上とする。
b) 交流リレー 直流リレーの復帰値5 %,10 %の代わりに15 %を使用する。
5.5 リセット
推奨値は,他に製造業者が指定した場合を除き,5.3で規定した値と同じとする(例として,単一コイル
の双安定リレー)。
5.6 電気的耐久性
推奨するサイクル数は,5 000回,6 000回,10 000回,20 000回,25 000回,30 000回,50 000回,100 000
回,200 000回,300 000回及び500 000回とする。
5.7 開閉頻度
推奨する開閉頻度は,360回/時,720回/時,900回/時及びその倍数とし,周波数は0.1 Hz,0.2 Hz,
0.5 Hz及びその倍数とする。
5.8 接点負荷
接点負荷は,次による。
a) 抵抗負荷の推奨値
電流 : 0.1 A,0.5 A,1 A,2 A,3 A,5 A,6 A,8 A,10 A,12 A,16 A,20 A,25 A,30 A,35 A,
60 A及び100 A
電圧 : 4.5 V,5 V,12 V,24 V,36 V,42 V,48 V,110 V,125 V,230 V,250 V,300 V,400 V,
480 V,500 V,690 V,1 000 V(AC/DC)及び1 500 V DC
b) 推奨の誘導負荷は,附属書Bを参照。
5.9 周囲温度
特に指定がない限り,リレー動作の推奨する周囲温度範囲は,−10 ℃+55 ℃。
その他の推奨する上限値は,+200 ℃,+175 ℃,+155 ℃,+125 ℃,+100 ℃,+85 ℃,+70 ℃,
+40 ℃及び+30 ℃。
その他の推奨する下限値は,−65 ℃,−55 ℃,−40 ℃,−25 ℃,−5 ℃及び+5 ℃。
5.10 耐環境保護構造によるリレーのカテゴリ
リレーのケース又は接点ユニットの気密性の度合いで規定した耐環境保護構造によるリレーのカテゴリ
を,表2に示す。
――――― [JIS C 61810-1 pdf 17] ―――――
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表2−耐環境保護構造によるリレーのカテゴリ
耐環境保護構造によるリレーのカテゴリ 条件
RT
RT 0 開放形リレー 保護するケースがないリレー
RT I 防じんリレー 機構をじんあい(塵埃)から保護するケースがあるリレー
RT II 耐フラックスリレー 意図した範囲を超えてはんだフラックスが浸入せず,自動はんだ付けが
可能なリレー
RT III 耐洗浄リレー 自動はんだ付け工程で,フラックスはい上がりを防ぎ又は洗浄溶剤の浸
入なしでフラックス除去の洗浄可能なリレー
注記 このタイプのリレーは,はんだ付け又は洗浄工程後使用中
に,通気口を開けることがある。
この場合,沿面距離・空間距離の要求を変更する可能性が
ある。
RT IV 封止リレー 外気への通気口のないケースがあり,2×104 sより優れた時定数(JIS C
60068-2-17参照)をもつリレー
RT V ハーメチック・シールリレー 2×106 sより優れた時定数(JIS C 60068-2-17参照)を保証した強化レ
ベルの封止リレー
5.11 使用率
使用率の推奨値は,10 %,15 %,25 %,33 %,40 %,50 %及び60 %とする。製造業者が指定した開閉
頻度がある場合,その値に従って使用する。
注記 上記の点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格では注記であるが,規定であるので本文
とした。
6 試験の一般的規定
この箇条では,関連する試験とともに要求事項を規定する。
この規格による試験は形式試験である。
この規格による試験は,ルーチン試験及び抜取試験に適用できる。推奨するルーチン試験を表4に示す。
注記1 上記の点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格では注記であるが,規定であるので本
文とした。
この規格で考慮されているハザードは,寿命前の発熱,感電,発火及び予見可能な誤使用である。
ハザードは許容レベルを超えてはならない。コンポーネントの場合,表3に規定する試験を順守する場
合は,許容レベルとする。リレーのアプリケーションについては,リスクアセスメントを実施しなければ
ならない(附属書O参照)。
注記2 コンポーネント及びアプリケーションのリスク評価は,同じアセスメントルールに従う。コ
ンポーネント自体については,リスク評価はこの規格を介して示すことができる。しかし,
アプリケーションの場合,単一コンポーネント間の相互作用及び予見可能な誤使用を判断す
るために,リスク評価をもう一度実行することになる。例えば,複数のリレーを一つのソケ
ットと組み合わせて使用する場合などである。
試料は,七つの検査ロットにグループ化し,関連の試験は表3を適用しなければならない。
各検査ロットの試料数は,指定された試験手順に従い,表5から適用しなければならない。
各検査ロットに対して,決められた順序で試験を実施しなければならない。
検査ロットの1個以上の試料が不合格の場合,この試験の結果に影響のある全ての試験に対して,同一
――――― [JIS C 61810-1 pdf 18] ―――――
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設計の試料を加えた追加試験をしなければならない。製造業者がそのリレーを仕様変更する場合は,この
仕様変更によって技術的に影響を受ける試験を再度実施しなければならない。
この規格で指定しない限り,その試験及び測定は,表1に示す特性関連参考値及び許容範囲参考値に従
って実施しなければならない。
特殊な場合,異なる基準を使用してもよい。これらの値は,製造業者が指定し,試験報告書に記載しな
ければならない。この規格で規定する条件から外れる特殊な試験も同様である(例 温度上昇試験の取付
位置)。
表3−形式試験
検査ロット 試験 箇条 引用規格
1 文書及びマーキング 7 IEC 60417
1 温度上昇(全てのコイル電圧) 8 JIS C 4003
1 基本動作・復帰機能(全てのコイル電圧) 9 −
2 耐電圧 10 −
3 電気的耐久性(接点負荷及び接点材料) 11 −
4 機械的耐久性 12 −
5 空間距離,沿面距離及び固体絶縁物を通しての距離 13 JIS C 60664-1
6 ねじ式端子及びねじなし端子(必要な場合) 14.2 IEC 60999-1
6 平形接続子(必要な場合) 14.3 JIS C 2809
6 はんだ付け端子(必要な場合) 14.4 JIS C 60068-2-20
6 ソケット(必要な場合) 14.5 IEC 61984
6 取換えできる端子構造(必要な場合) 14.6 −
6 封止(気密性)(必要な場合) 15 JIS C 60068-2-17
7 耐熱性・耐火性 16 JIS C 60695-2-10
検査ロット1で試験するコイル電圧の数は,箇条8及び箇条9で規定する条件下で減らすこと
ができる。
注記 上記の点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格では注記であるが,規定であるので
本文とした。
表4−ルーチン試験
検査ロット 試験 箇条 参照
1 文書及びマーキング 7 表6 1a : 1b : 1c
2 基本動作・復帰機能 9
3 耐電圧 10.2
ルーチン試験の耐電圧試験は,IEC 61810-7の4.9に従い,1秒間で実施することができる。
試験電圧は,絶縁性能に悪影響を与えてはならない(更なる使用に対して)。
表5−試験サンプルの数
試験の種類 試験手順 サンプル数 取付条件
形式試験 A a) 3 グループ取付け
B 1 単体取付け
抜取試験 − 3 −
定義によってルーチン試験では全ての製品に試験を行う。試験手順及び取付条件がないルーチン試験又は抜
取試験は,製造業者が指定することができる。
注記 上記の点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格では注記であるが,規定であるので本文とした。
注a) 附属書E参照。
――――― [JIS C 61810-1 pdf 19] ―――――
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7 文書及びマーキング
7.1 データ
製造業者は,表6に示す必要な情報を提供しなければならない(単位を表示する。)。
表6−リレーデータ必要項目
No. データ 内容 表示場所
1 識別データ
1a 製造業者の名前 識別コード又は商標 リレー
1b 形式表示 表示は明確にする。現品の表示をリレー
各々の文書で保証する。
1c 生産日 リレー(パッケージも可)
文書に明示していれば,コードで表
示してもよい。
2 コイルデータ
2a リレー,カタログ又は取扱説明書
限度値又はクラス(5.3参照),コイ
定格コイル電圧,定格コイル電圧範
囲,又はコイル電圧の動作範囲 ル電力低減量含む。
2b 交流の場合の周波数 リレー,カタログ又は取扱説明書
2c コイル抵抗 リレー,カタログ又は取扱説明書
3 接点データ
3a 接点負荷 負荷の種類−電流−電圧−回路図リレー,カタログ又は取扱説明書
(例えば,表16参照)
3b 電気的耐久性のサイクル数 カタログ又は取扱説明書
3c 開閉頻度 カタログ又は取扱説明書
3d 使用率 カタログ又は取扱説明書
3e 機械的耐久性のサイクル数 カタログ又は取扱説明書
3f 接点材料 カタログ又は取扱説明書
3g 遮断の種類 カタログ又は取扱説明書
マイクロ開路,マイクロ断路,及び
完全断路
4 絶縁データ
4a カタログ又は取扱説明書
絶縁の種類(リレーの用途による) 機能絶縁,基礎絶縁,強化絶縁及び
二重絶縁
4b 13.1のa) c)による。
JIS C 60664-1以外の絶縁距離ルー カタログ又は取扱説明書
ルの適用
4c 汚損度 リレー環境 カタログ又は取扱説明書
4d インパルス耐電圧 全回路 カタログ又は取扱説明書
4e 定格絶縁電圧 全回路 カタログ又は取扱説明書
5 一般データ
5a 試験手順 A(グループ取付け)又はB(単体カタログ又は取扱説明書
取付け)
5b 周囲温度範囲 カタログ又は取扱説明書
5c 耐環境保護構造によるカテゴリ カタログ又は取扱説明書
(RT)
5d 取付位置 適用可能な場合 カタログ又は取扱説明書
5e 端子配列のデータ 極性を含む。 カタログ又は取扱説明書
5f 附属機構 リレーにとって不可欠な場合 カタログ又は取扱説明書
5g 金属部のアース部又はグランド部適用可能な場合 カタログ又は取扱説明書
のデータ
5h 使用制限 必要に応じて記載 カタログ又は取扱説明書
5i 取付間隔 附属書E参照 カタログ又は取扱説明書
――――― [JIS C 61810-1 pdf 20] ―――――
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JIS C 61810-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61810-1:2015(IDT)
JIS C 61810-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 61810-1:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60664-3:2019
- 低圧系統内機器の絶縁協調―第3部:汚損保護のためのコーティング,ポッティング及びモールディングの使用