JIS C 6181:1995 レーザ放射パワー及びエネルギー測定用検出器,測定器及び測定装置

JIS C 6181:1995 規格概要

この規格 C6181は、光波長範囲(波長100nm~2mm)のレーザ放射パワー及びレーザ放射エネルギーを測定器及び測定装置に適用。検出器が別に提供された場合も,この規格を適用。この規格の目的は,レーザ放射パワー及びエネルギー測定用検出器,測定器,及び測定装置の特性を評価するための試験手順及び製造標準と共に,定義及び最低要求事項を規定。

JISC6181 規格全文情報

規格番号
JIS C6181 
規格名称
レーザ放射パワー及びエネルギー測定用検出器,測定器及び測定装置
規格名称英語訳
Power and energy measuring detectors, instruments and equipment for laser radiation
制定年月日
1995年1月1日
最新改正日
2015年10月20日
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対応国際規格

ISO

IEC 61040:1990(IDT)
国際規格分類

ICS

31.260
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
電子 II-1 2020, 電子 II-2 2020, 電子 III-1 2020, 電子 III-2 2020
改訂:履歴
1995-01-01 制定日, 2000-03-20 確認日, 2005-01-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS C 6181:1995 PDF [10]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
C 6181-1995
(IEC 1040 : 1990)

レーザ放射パワー及びエネルギー測定用検出器,測定器及び測定装置

Power and energy measuring detectors, instruments and equipment for laser radiation

この規格は,1990年第1版として発行されたIEC 1040 (Power and energy measuring detectors, instruments and
equipment for laser radiation) を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業
規格である。
なお,この規格で下線(点線)を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
1. 範囲及び目的
この規格は,光波長範囲(波長100nm1mm)のレーザ放射パワー及びレーザ放射エネルギーを測定す
る測定器及び測定装置に適用する。検出器が別に提供された場合も,この規格を適用することとする。
この規格の目的は,レーザ放射パワー及びエネルギー測定用検出器,測定器,及び測定装置の特性を評
価するための試験手順及び製造標準と共に,定義及び最低要求事項を規定することである。
指示計及び測定装置の電気的安全性については,IEC 1010-1を参照。
参考(1) この規格の引用規格を,次に示す。
IEC 825 Radiation safety of laser products, equipment classification, requirements, and user's guide
IEC 1010-1 Safety requirements for Electrical equipment for measurement, control, and laboratory use−Part
1 : General requirements.
なお,IEC 825に対応する日本工業規格(日本産業規格)は,JIS C 6802(レーザ製品の放射安全基準)-1992
である。
(2) この規格に関連する日本工業規格(日本産業規格)を,次に示す。
JIS C 6180-1991 レーザ出力測定方法
JIS C 6182-1991 レーザビーム用光パワーメータ試験方法
2. 用語
この規格の目的のために,次の定義を適用する。
2.1 校正 (Calibration)
明記された条件のもとで,測定器の指示値又は検出器の出力信号と,測定量の基準に相当する値との間
の関係を求める操作。
備考 校正の結果は,校正係数で表される場合がある。その校正係数は,一つの値又は校正曲線の形
で示される。

――――― [JIS C 6181 pdf 1] ―――――

2
C 6181-1995 (IEC 1040 : 1990)
2.2 校正係数 (Calibration factor)
検出器入力量に対する測定器指示値の係数。
2.3 検出器 (Detector)
レーザ検出器を参照。
2.4 測定装置(レーザパワー又はエネルギー測定用) [Equipment (for measuring laser power or energy) ]
補助機器と組み合わせてレーザパワー,又はエネルギーを測定する測定器。
2.5 測定誤差 (Error of measurement)
測定値と測定量の真の値との差。
2.6 下降時定数 (Fall time constant)
定常入力を取り除いた後,検出器出力がその初期値から全変化のe1まで下降するのに要する時間。
2.7 指示計(レーザ検出器用の) [Indicator (for a laser detector) ]
検出器出力をラジオメトリック単位(エネルギーの単位)で指示する機器。
2.8 個別の不確かさ (Individual uncertainties)
測定結果yが種々の(無相関な)影響量xi (i=1, 2, 3···) に依存する場合,変数xiが与えられ,その影響
量の幅xiが決定したとき,このxiだけに起因する不確かさは,個別の不確かさyiであり,次の式で近
似される。
y
yi ・xi
xi
2.9 測定器(レーザパワー又はエネルギー測定用) [Instrument (for measuring laser power or energy) ]
レーザ検出器と指示計とを組み合わせたもの。
2.10 放射照度 (Irradiance)
面の一点で,その点を含む面要素に入射する放射パワーd 抉 ‰ 地
d
記号 : E E
dA
単位 : W/m2
2.11 レーザ (Laser)
主として,制御された誘導放出の過程によって光波長範囲の電磁放射を生成,又は増幅することができ
る機器(IEC 825参照)。
2.12 レーザ検出器(略記 : 検出器) (Laser detector)
レーザ放射パワー又はレーザ放射エネルギーを物理量に変換する機器。信号処理及び表示は含めない。
2.13 レーザ放射 (Laser radiation)
制御された誘導放出の結果として生成される光波長範囲のレーザ製品によって放出されるすべての電磁
放射。
2.14 測定結果 (Measurement result)
指示値に対してすべての適切な補正(校正係数を含む。)を行った後に得られる値。
2.15 光波長範囲 (Optical spectral range)
電磁放射の100nmから1mmまでの波長範囲。
2.16 放射エネルギー (Radiant energy)
放射の形態で,放出,伝送又は受光されるエネルギー。
記号 : Q

――――― [JIS C 6181 pdf 2] ―――――

                                                                                              3
C 6181-1995 (IEC 1040 : 1990)
単位 : J
2.17 放射露光量 (Radiant exposure)
面の一点で,その点を含む面要素に入射する放射エネルギーをその面要素の面積で除した値。
dQ
記号 : H H Edt
dA
単位 : J/m2
2.18 放射パワー(放射束) [Radiant power (radiant flux) ]
放射の形態で,放出,伝送又は受光されるパワー。
dQ
記号 :
dt
単位 : W
2.19 適用範囲 (Range of application)
確度階級以内で,信頼できる測定のために必要な検出器,測定器,又は測定装置のすべてのパラメータ
の分かっている範囲,及び検出器に対して過負荷の危険がない範囲。
2.20 相対不確かさ (Relative uncertainty)
測定の不確かさを測定量の真の値によって除したもの。
2.21 応答の時定数 (Response time constant)
定常入力を瞬時に加えたとき,検出器出力がその初期値からその最終値の1−e1まで上昇するのに要する
時間。
参考 応答の時定数は,JIS Z 8103(計測用語)の定義によれば,検出器出力の上昇時及び下降時の
応答時定数の両方を指すが,本規格では上昇時の応答時定数として定義している。
2.22 感度 (Responsivity)
検出器出力量Yを検出器入力量Xで除した値。
Y
記号 : S S
X
2.23 二乗和平方根の不確かさ (Root-sum-square uncertainty)
個別不確かさの二乗和の平方根。
2.24 校正のスペクトルバンド幅 (Calibration spectral bandwidth)
放射源のスペクトルバンド幅以外の他の条件を一定としたとき,分光感度の変化が校正不確かさの101に
相当する値を超えないスペクトルバンド幅。
2.25 分光感度 (Spectral responsivity)
検出器出力の変化分dY ( ‰ 長 l 長の検出器入力量の変化分dX ( ‰ 長
として表したもの。
dY ( )
記号 : S ( S( )
( )
2.26 測定の不確かさ (Uncertainty of measurement)
測定量の真の値が存在する範囲を95%の信頼水準で推定したもの。
2.27 待ち時間 (Waiting time)
一定放射パワーで検出器受光面を照射し始めてから,検出器出力又は測定器指示値が,その最終静止値
に比べて校正の不確かさの101に相当する値に達するまでの時間。

――――― [JIS C 6181 pdf 3] ―――――

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C 6181-1995 (IEC 1040 : 1990)
2.28 ゼロドリフト (Zero drift)
検出器を照射しないときに生じる検出器出力又は測定器指示値の変動。
3. 要求事項
レーザ放射を測定するためのすべての検出器,測定器及び測定装置は,適正に校正され,過負荷試験に
合格し,3.1に規定された最低要求事項を満足しなければならない。
もし,最低要求事項を満足する一方で,その性能量の範囲がある特定のパラメータに依存するときは :
a) それらのパラメータ及びその許容範囲を記載しなければならない。
b) この機器は,3.1の要求事項も引き続き満足しなければならない。
3.1 最低要求事項
4.に記載された試験方法及び試験条件を適用するときは,次の測定誤差を超えてはならない。製造業者
が検出器又は測定器の使用条件に制限をつけることによって,記載された幾つかの誤差要因が意味をもた
なくなる場合は,それらを無視することができる(例 : 一定のレーザの波長を対象にして作られた測定器
の感度の波長依存性)。これら試験を検出器ではなく測定器又は測定装置に対して適用する場合,感度は校
正係数に置き換える。
3.1.1 時間による感度の変化±5%
3.1.2 検出器受光面上の感度の不均一性±5%
3.1.3 照射中の感度の変化±2%
3.1.4 感度の温度依存性±5%
3.1.5 無偏光放射に対する感度の入射角依存性±2%
3.1.6 感度の放射パワー又は放射エネルギー依存性(非直線性)±5%
3.1.7 感度の波長依存性±5%
3.1.8 直線偏光放射に対する感度の偏光依存性±2%
3.1.9 繰返しパルス放射の時間に関する平均誤差±5%
3.1.10 ゼロドリフト±5%
3.1.11 校正の不確かさ±10%
3.2 確度階級の仕様をもつ検出器,測定器又は測定装置に対する追加要求事項
確度階級の階級分けを行う場合(次の階級分け参照),製造業者が検出器,測定器又は測定装置の使用条
件に制限をつけることによって,その誤差が意味をもたなくなる場合を除いて,3.1.13.1.11に記載され
たすべての誤差要因を考慮しなければならない。
感度の温度依存性,非直線性及び波長依存性による測定誤差を,表,特性曲線及び関数補正によって,
確度階級を満足するように使用者が補正するときは,階級の表示に“L”(制限付きを表す。)の文字を付
け加えなければならない。確度階級を満足する条件が補正の手段を用いる場合に限定されたり,又は特別
に空調された部屋の中でゼロドリフトを十分小さく抑えることによって,その測定誤差が確度階級を満足
するようなときにも,同様のことが適用される。
備考 階級の表示は,パーセント表示による測定の不確かさのおおよその推定値を提供するものであ
る。測定の不確かさは,個々の場合に,測定条件及び個別の不確かさを解析することによって
だけ厳密に記述できる。それは,階級表示によって推定される値よりも大きかったり,又は小
さかったりする。
3.2.1 クラス20

――――― [JIS C 6181 pdf 4] ―――――

                                                                                              5
C 6181-1995 (IEC 1040 : 1990)
3.1の要求事項を満足する検出器,測定器及び測定装置は,クラス20に含める。
3.2.2 クラス10
個別の不確かさの絶対値の総和が20%を超えず,二乗和平方根の不確かさが8%を超えてはならない。
3.2.3 クラス5
個別の不確かさの絶対値の総和が10%を超えず,二乗和平方根の不確かさが4%を超えてはならない。
3.2.4 クラス2
個別の不確かさの絶対値の総和が4%を超えず,二乗和平方根の不確かさが1.6%を超えてはならない。
3.2.5 クラス1
個別の不確かさの絶対値の総和が2%を超えず,二乗和平方根の不確かさが0.8%を超えてはならない。
3.3 校正
検出器,測定器又は測定装置は,少なくとも1点以上の波長 杪 準放射計との比較によって校正され
なければならない。放射源は,波長 又はスペクトルバンド幅が 溏 傍に制限された多色放
射を用いる(2.24参照)。
3.4 過負荷
4.12による過負荷試験が実施された後でも,最低要求事項及びそれぞれの確度階級の要求事項を満足し
なければならない。
3.5 使用者による動作点検
クラス5,クラス2及びクラス1の検出器,測定器及び測定装置は,使用者が正常な動作を点検できる
ような何らかの手段(例 : 吸収体の電気的加熱,補助的な放射源)をもっていなければならない。その場
合,定格指示値からの相対偏差,すなわち,その階級の最大許容不確かさの21の値が測定できなければな
らない。
4. 試験
試験を検出器ではなく測定器又は測定装置に適用する場合,感度は校正係数に置き換えることとする。
4.1 感度の経時変化
4.1.1 照射時の経時変化
検出器受光面の中心部を最大許容放射照度の少なくとも80%以上(最大100%)で,次のような条件で
照射した後,感度の非可逆性相対変化を測定する(この過程で,照射面積が検出器受光面の80%未満のと
きは,感度の均一性試験をさらに全受光面にわたり行う。)。
a) 連続波レーザのパワー及び繰返しパルスレーザの平均パワー測定用検出器の場合
連続波レーザ,又は検出器指定の波長範囲で発光する他の連続波放射源を用いて,100時間照射す
る。
b) パルスレーザのパルス・エネルギー測定用検出器の場合
レーザパルスを1 000パルス照射する。ここで,パルスの間隔は,検出器の下降時定数より短くて
はならない(最大許容放射照度は,試験レーザのパルス持続時間によることがある)。
4.1.2 保存時の経時変化
検出器を周囲温度40±2℃及び相対湿度95%以上で10日間保存した後,感度の相対変化を測定する。
4.2 感度の位置特性(不均一性)
受光面の各面要素を時間的に一定の放射照度のビームによって,一点ずつ照射したときに,検出器出力
の最大相対変化を測定する。

――――― [JIS C 6181 pdf 5] ―――――

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