JIS C 62820-1-1:2022 ビル用インターホンシステム―第1-1部:システム要求事項―一般事項 | ページ 2

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3.1.9
音圧レベル(acoustic pressure level)
通常条件で対象機器において発生する音圧の大きさ
注釈1 測定音圧の実効値の2乗を基準音圧(20μPa)の2乗で除した値の常用対数の10倍で,単位は,
デシベル(dBSPL)で表す。
注釈2 測定にJIS C 1509-1:2017に規定された周波数重み付け特性A(以下,A特性という。)を用い
る場合,単位は,デシベル[dB(A)]で表す。
注釈3 “通常条件”とは,6.1.1の環境条件を示す。
3.1.10
人工耳(artificial ear)
受話器を校正するために使用され,音響カプラ及び校正されたマイクロホンからなる装置
注釈1 所与の周波数帯域内の全体的な音響インピーダンスは,平均的な人間の耳のインピーダンスと
同等であり,その特性値は,ITU-T P.57:2011の箇条5に規定されたタイプ1又はタイプ3.2の
要求事項に適合している。
3.1.11
総合ラウドネス定格,OLR(overall loudness rating)
送信端末の口の基準点(MRP)から受信端末の耳の基準点(ERP)までの通話系(チャネル)全体のラ
ウドネスの測定値
注釈1 単位は,デシベル(dB)で表す。
注釈2 対応国際規格の定義文の後に記載されていた説明文を注釈1として記載した。
(出典 : ITU-T P.79:2007)
3.1.12
ラウドネス定格ガードリング位置,LRGP(loudness rating guard-ring position)
ラウドネス定格を測定するときに,人工口とマイクロホンとの位置関係を保つために使用者受信ユニッ
ト(URU)又はセキュリティ管理ユニット(SMU)のハンドセットを固定する位置
(出典 : ITU-T P.64:2007)
3.1.13
人工口(artificial mouth)
人間の平均的な口腔の指向性及び放射パターンに近い音響特性をもつスピーカからなる装置
注釈1 これは,ITU-T P.51:1996の箇条5に規定された要求事項に適合しているものをいう。
3.1.14
総合感度(overall sensitivity)
送信端末の口の基準点(MRP)の入力音圧に対する受信端末の耳の基準点(ERP)までの音圧の利得
注釈1 単位は,デシベル(dB)で表す。
注釈2 これは,周波数の関数である。
注釈3 対応国際規格の定義文の後に記載されていた説明文を注釈1として記載した。
3.1.15
音響ひずみ(acoustic distortion)
システムの伝送の非線形及び雑音の結果として,受信端末での信号のひずみ

――――― [JIS C 62820 pdf 6] ―――――

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注釈1 受信端末での高調波成分及び雑音の総合音圧に対する比率とし,百分率(%)で表す。
注釈2 対応国際規格の定義文の後に記載されていた説明文を注釈1として記載した。
3.1.16
通話SN比(channel SN ratio)
送信端末の公称音圧の励起による,受信端末での音圧と雑音の音圧との間の比
注釈1 単位は,デシベル(dB)で表す。
注釈2 対応国際規格の定義文の後に記載されていた説明文を注釈1として記載した。
3.1.17
側音マスキング定格,STMR(sidetone masking rating)
人間の頭部のマスキング効果を補正した後の側音の大きさ
注釈1 単位は,デシベル(dB)で表す。
注釈2 対応国際規格の定義文の後に記載されていた説明文を注釈1として記載した。
(出典 : ITU-T P.79:2007)
3.1.18
無信号時雑音(idle channel noise)
通話の経路が確立された後,通話信号が送信されない(無信号)ときに,端末で受信する雑音
注釈1 単位は,デシベル[dB(A)]で表す。
注釈2 対応国際規格の定義文に記載されていた説明文を注釈1として記載した。

3.2 略語

BIS     ビル用インターホンシステム       (building intercom system)
ERP 耳の基準点 (ear reference point)
EUT 試験対象機器 (equipment under test)
LRGP ラウドネス定格ガードリング位置 (loudness rating guard-ring position)
MRP 口の基準点 (mouth reference point)
OLR 総合ラウドネス定格 (overall loudness rating)
PIN 個人識別番号(暗証番号) (personal identification number)
SMU セキュリティ管理ユニット (security management unit)
STMR 側音マスキング定格 (sidetone masking rating)
URU 使用者受信ユニット (user receiver unit)
VCU 訪問者呼出ユニット (visitor call unit)
注記1 対応国際規格の略語“DES”(door entry system)は,本文に用いていないため削除した。
注記2 対応国際規格の略語“Lpm”[level (sound) pressure mean]は,本文に用いていないため削除し,
量を示す意味で用いている箇所は,“Lpm”(斜字)として表記している。
注記3 略語“OLR”は,引用規格のITU-T P.79:2007に基づき,量を示す意味で用いている箇所は,
“OLR”(斜字)として表記している。

――――― [JIS C 62820 pdf 7] ―――――

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4 機能要求事項

4.1 基本的な機能要求事項

4.1.1 一般要求事項
システムは,6.2によって試験したとき,次の要求事項を満たさなければならない。
a) 呼出機能 VCUは,訪問者が任意のURUを選択し,可視及び/又は可聴の呼出し発信信号を発生す
ることが可能な機能をもつ。一方,URUは,可視,可聴などの呼出し着信信号を発生することが可能
な機能をもつ。
b) 通話機能 交互通話又は同時通話のいずれかの双方向通話が可能な機能をもつ。通話チャンネルが意
図せず占有されないように,タイマによって通話時間を制限してもよい。
c) 解錠機能 建物の入口の電気又は電子の施錠装置への電気又は電子の信号を送る機能をもつ。この機
能は,使用者の操作によってURUで制御する。タイプBでは,URUの解錠機能は,VCUと通話中に
機能する。この機能は,次の他の手段によって作動してもよい。
1) VCUには,許可された使用者が解錠機能を直接起動する手段として,PIN,近接型ICカード,他の
セキュリティ方式などを設けてもよい。
2) 管理区域内で,通常管理された出口の近傍には,退出ボタン又はスイッチを設ける。設備のセキュ
リティ要件によって,このボタン又はスイッチは,単純なスイッチ,PIN,又は他の安全な操作手順
を設けてもよい。
3) 他のシステムから報知された火災警報信号,建物避難信号などで作動する。
d) 夜間の操作性 夜間の操作性は,次による。
− タイプA及びタイプC 要求事項なし
− タイプB VCUは,夜間の訪問者の操作を容易にするように,照明又は見やすくする手助けをする
機能をもつ。
e) 映像·録画·再生機能 URUにモニタ機能が備わっている場合,VCUがカメラで撮像した画像を表
示することが可能な機能をもつ。訪問者の画像の録画及び再生機能は,任意の機能とする。
f) 操作表示 システムは,訪問者に動作中及び操作上の情報を提供する機能をもつ。VCUは,低レベル
の可聴音及び/又は可視表示の呼出しが進行中であることを示す適切な表示を提供することが望まし
い。VCUは,錠が解錠され,施設への立入りが許可されたときに,音声及び/又は可視表示も提供す
ることが望ましい。
注記 VCUは,訪問者に,所定のURUをどのように選択するかの明確な指示又は操作の手助けを
与えることがある。
g) 盗聴防止 盗聴防止は,次による。
− タイプA及びタイプC 要求事項なし
− タイプB VCUをURUと接続した後,音声情報は,システムと接続している他のURUによって
盗聴可能な機能があってはならない。
4.1.2 SMUを備えたシステムの要求事項
SMUを備えたシステムは,6.2によって試験したとき,次の要求事項を満たさなければならない。
a) 呼出機能 SMUは,選択したURUへ呼出しすることが可能な機能をもつ。VCU及びURUは,SMU
へ呼出しすることが可能な機能をもつ。複数のSMUがシステムと接続している場合,それらは互い

――――― [JIS C 62820 pdf 8] ―――――

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に呼出しすることが可能な機能をもつ。全ての呼出しは,呼出し発信信号及び呼出し着信信号を発生
することが可能な機能をもつ。信号は,可視,可聴などの場合がある。
b) 通話機能 SMUは,VCU又はURUとの双方向通話が可能な機能をもつ。複数のSMUがシステムと
接続している場合,それらは互いに双方向通話が可能な機能をもつ。
c) 解錠機能 SMUは,電気又は電子の信号による解錠を実行するために,VCU又は補助装置を制御す
ることが可能な機能をもつ。
d) 映像機能 SMUに映像機能を備えている場合,VCUが撮像した画像を表示することが可能な機能を
もつ。URUは,カメラを備えたSMUによって撮像した画像を表示することが可能な機能をもつ。
e) 盗聴防止 盗聴防止は,次による。
− タイプA及びタイプC 要求事項なし
− タイプB SMUをVCU又はURUと接続した後に,音声及び映像は,システムと接続している他
のURUによって盗聴可能な機能があってはならない。
f) VCUとの通信 VCUとの通信は,次による。
− タイプA及びタイプC 要求事項なし
− タイプB SMUは,選択したVCUに呼出し及び通話することが可能な機能をもつ。

4.2 追加機能

  システムは,次の機能も提供する場合がある。
a) 入口が安全でない状態の確認 管理区域の入口が安全でない状態が設定時間を超えて続く場合,SMU
は,警告メッセージを受け取ってもよい。
注記 “安全でない状態”とは,ドアが長時間開いている,タンパスイッチが起動しているなどを
いう。
b) 画像及びテキストの送信 システムは,画像及びテキストをURUに送信してもよい。
c) SMUのイベントログ SMUは,次に示すセキュリティ方式によるアクセス及びVCUでのアクセス
イベントの記録を含む,時間及び日付のイベントログを含んでもよい。
1) URUが呼出しされ,URUによって解錠機能が操作された場合
2) VCUの解錠がVCU側で直接実行され,許可された使用者を識別する場合
3) 使用者及びURUの追加,削除などのプログラミングイベントが操作された場合
4) イベントログにアクセスしている操作者の識別情報
d) URUへの再転送 SMUは,URUへのVCUからの呼出しを取り次いで,要求するURUに再転送を行
ってもよい。
e) SMUの操作者が応対不可能な場合の対処 URUからの呼出しにSMUの操作者が応対不可能な場合,
SMUは,操作者がURUにコールバックが可能なように,呼び出したURUの情報を記録してもよい。

5 性能要求事項

5.1 音響特性

5.1.1 音圧レベル
5.1.1.1 タイプA

――――― [JIS C 62820 pdf 9] ―――――

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音圧レベルは,6.3によって試験したとき,次の事項に適合しなければならない。
a) ハンズフリーユニットによって生成される音圧レベル
− 離散周波数測定 : 70 dBSPL以上
− 連続周波数測定 : 70 dB(A)以上
b) ハンドセットユニットによって生成される音圧レベル
− 離散周波数測定 : 77 dBSPL以上
− 連続周波数測定 : 77 dB(A)以上
5.1.1.2 タイプB
要求事項なし
5.1.1.3 タイプC
音圧レベルは,6.3によって試験したとき,次の事項に適合しなければならない。
a) ハンズフリーユニットによって生成される音圧レベル
− 連続周波数測定 : 55 dB(A)以上
b) ハンドセットユニットによって生成される音圧レベル
− 連続周波数測定 : 70 dB(A)以上
5.1.2 総合ラウドネス定格(OLR)
5.1.2.1 タイプA及びタイプC
要求事項なし
5.1.2.2 タイプB
総合ラウドネス定格は,6.3によって試験したとき,次の事項に適合しなければならない。
+
a) ハンズフリーユニット(VCU) : (20105
−)dB
b) ハンズフリーユニット(URU及びSMU) : (23105+
−)dB
c) ハンドセットユニット(URU及びSMU) : (15±5)dB
5.1.3 総合感度
5.1.3.1 タイプA及びタイプC
要求事項なし
5.1.3.2 タイプB
500 Hz3 400 Hzの総合感度の許容範囲は,6.3によって試験したとき,次の実線の範囲に適合しなけれ
ばならない。
a) ハンズフリーユニットの許容範囲は,図1に実線で示し,代表的曲線は,図1に点線で示す。
b) ハンドセットユニットの許容範囲は,図2に実線で示し,代表的曲線は,図2に点線で示す。
注記 対応国際規格の許容範囲に関する記載は,本文と重複する内容であり削除した。

――――― [JIS C 62820 pdf 10] ―――――

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  • IEC 62820-1-1:2016(MOD)

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