JIS C 6803:2013 レーザ製品の安全―光ファイバ通信システムの安全 | ページ 10

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C 6803 : 2013 (IEC 60825-2 : 2010)
附属書E
(参考)
サービス及び保守のための手引
E.1 試験及び測定
E.1.1 ケーブルダクト及びスイッチングセンタでの試験,測定及び作業は,サービス又は保守作業と考え
る。いかなる場所においても,できる限り,診断試験はハザードレベルを上昇させないような方法で実施
する。時には,システムを動かす許可を含む運用上の管理を行う必要がある。試験装置を接続する場合,
システムで用いる実際のパワーレベルを明らかにして,危険評価の観点から十分留意することが望ましい。
E.1.2 運用組織は,自動パワー減衰を無効にできる,明確に決められた条件を確立して維持するのがよい。
自動パワー減衰を無効にしたときには,運用組織はハザードレベルを再評価する。再評価したハザードレ
ベルに対し,4.5及び関連する項に示す適切な安全予防措置をとることが望ましい。
E.1.3 照射が最大許容露光量(MPE)以下になるように,光ファイバ検査及び融着のための観測用光学器
具を選択し,その使用を運用組織が承認することが望ましい。
注記 運用組織が承認する観測用光学器具に,ラベルを表示してもよい。
E.1.4 合理的に実行できる場合,サービス,保守及び修理は,光ファイバ内にパワーを伝送しないで実施
するのがよい。これが合理的に実行できない場合,システムは,実用上で要求される最低のパワーで運用
することが望ましい。
E.1.5 運用組織は,該当MPEを超える被ばく量の照射を人が受けないように,作業慣行を確立すること
が望ましい。
E.2 安全上の予防措置
E.2.1 一般的な注意
E.2.1.1 サービス又は保守中に,MPEレベルを超える光又はレーザ放射が起こり得る場所(例えば,スイ
ッチング中,管理された場所)では,適切に目を防護する。
E.2.1.2 光ファイバケーブル又はシステムで作業を行う前に,エンドユーザは,被ばくする可能性がある
区域でのハザードレベルを確認するのがよい。据え付けて作動しているシステムの場合,被ばくする可能
性がある区域では警告ラベルを用いてハザードレベルを特定することが望ましい。作動していることが分
かっている又は作動の可能性があるシステムについては,ハザードレベルにあった注意を払うことが望ま
しい。据付中,ハザードレベルのラベルがまだ設けられていない場合又はラベルがない場合は,光ファイ
バに接続された光源を含んでいるトランスミッタ又は試験装置の分類に適合した注意を払うことが望まし
い。
E.2.1.3 光ファイバケーブル又はネットワークの据付け又は試験中は,この規格のハザードレベル1,1M,
2若しくは2M,又はJIS C 6802のクラス1,1M,2若しくは2Mと指定された出力をもつ試験装置だけを
使用することが望ましい。
制限区域又は管理区域にあるOFCSの場合,より高い光出力をもつ試験装置を使用することも可能であ
るが,その場合は,試験を行う前に,全ての場所で,被ばくする危険性のある光ファイバ端面及び光コネ
クタを固定し,適切なハザードレベルをラベル表示することが望ましい。
E.2.1.4 ハザードレベル3Bをもつ管理された区域への入口には,次の手段を講じる。

――――― [JIS C 6803 pdf 46] ―――――

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C 6803 : 2013 (IEC 60825-2 : 2010)
− JIS C 6802の図1(警告ラベル−危険シンボル)に従って警告ラベルを付けた標識,“ハザードレベル
3B”と書いたJIS C 6802の図2(説明ラベル)の説明ラベルを設ける。
− 許可された人にだけ接近を制限し,潜在的危険の存在を説明した標識を設ける。
E.2.1.5 OFCSの運転,据付け又はサービスに携わる人は,次を行う。
− OFCSの安全な運用のために確立された全ての規則,手順及び方法を遵守する。
− 身体傷害又は物的損害を起こす可能性のある状態又は慣行については,直ちに監督者に通知する。
− 光放射への異常露光が明らか又は疑わしい場合,直ちに監督者へ報告する。
E.2.2 ハザードレベル1M,2M,3R及び3Bの場所での予防措置
E.2.2.1 露出した光ファイバ,光コネクタなどについて作業を行う前には,できる限り,光伝送又は試験
装置はシャットダウンするか,低い出力状態にするか又は切断するのがよい。その場合,リモートコント
ロールスイッチ又はその他の適切な方法によって,不用意にスイッチをオンにすることは防止する。ライ
ンの状態(パワー・オン又はオフ)は,明瞭に表示することが望ましい。
E.2.2.2 光信号が導通している光ファイバの端面又は光コネクタ端面へ接近する人には,そのようなポイ
ントを直視しないように指示することが望ましい。いかなる場合でも,適切な減衰レベルをもつ観察用補
助器具だけを使用することが望ましい。
E.2.2.3 ハザードレベル3Bの場所にあるOFCSについての作業は,光ファイバ安全訓練コースを受講し
たスタッフだけが許される。
E.2.2.4 ハザードレベル3Bの場所にあるOFCS及び関連試験装置の据付け,運転又は保守を行うスタッ
フは,訓練を受けていない要員を確実に保護することが望ましい。
E.2.2.5 非常に高いパワーレベル(数百mW数W)が光ファイバに挿入された場合,システム内の損失
が高い箇所は高温にさらされる可能性がある。
注記 そのようなシステムの例として,分布ラマン増幅技術を使用したシステムがある。
高温は,装置及びオフィスに危険な状況をもたらす可能性がある。したがって,通常,非常に高いパワ
ーを伝送するシステムにあっては,光コネクタを非常に注意深く清掃し,光コネクタ,融着及び屈曲によ
る損失をできるだけ減らすことが望ましい。
E.2.3 訓練プログラム
OFCSを据付け又は保守するスタッフの雇用者は,光ファイバハザードの管理のための適切なプログラ
ムを確立して維持することが望ましい。ハザードレベル3BのOFCSについて作業するスタッフのために,
安全・訓練プログラムを設けることが望ましい。そのようなプログラムは,レーザ及びOFCSの安全の分野
に精通した者が指導するのが望ましい。プログラムは,次の事柄を提供する。
− OFCSに関する背景情報
− レーザ分類システム及びハザードレベルに関する安全情報

――――― [JIS C 6803 pdf 47] ―――――

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C 6803 : 2013 (IEC 60825-2 : 2010)
附属書F
(参考)
“ハザードレベル”の意味の明確化
この附属書は,JIS C 6802に規定する“レーザクラス”とこの規格に規定する“ハザードレベル”との
違いを,更に明確にする。
F.1 クラス
“クラス”という用語は,製品又は内蔵形の光送信部を放出レベルに基づき安全性の面からグループ化
する手段に対応する。それらの放出レベルは,JIS C 6802の各クラスのAELの表に規定されている。クラ
スは,合理的に予見可能な条件の下で安全であるクラス1から,最も危険となり得るクラス4まである。
JIS C 6802では,製品のクラス分けは,単一故障状態を含む,合理的に予見可能な運転条件に基づいてい
る。
F.2 ハザードレベル
“ハザードレベル”は,この規格で規定する用語であり,この用語は,エンドユーザ間を結んだOFCS
において,保守作業中又は故障時又は光ファイバの取り外す場合,被ばくし得る任意の区域におけるレー
ザ放射による潜在的な危険性に対応する。ハザードレベルの評価には,JIS C 6802に規定する各クラスの
被ばく放出限界表を用いる。ハザードレベルの評価は,4.8.1に規定している。評価は,実際の測定であっ
てもよいし,放出パワーと既知の時定数とに基づく計算でもよい。
附属書Aには,補足的な説明として,“OFCS全体はJIS C 6802に規定するクラスと同様には分類しな
い。その理由は,本来の使用状況では,光放射は全体として閉じこめられるため,JIS C 6802の厳密な解
釈では全てのOFCSをクラス1に割り当てるおそれがあり,OFCSの潜在的な危険性を正確には反映しな
いためである。”と記載している。この記載から,完全なOFCSは,正常な条件の下では,放射は完全に閉
じこめられ(レーザプリンタのように),光は保護きょう体の外部に放出されることがないため,クラス1
レーザ製品とみなすことができる。内蔵エミッタ及び増幅器が十分に高いパワーのものである場合,光フ
ァイバが破損したとき又は光コネクタが外れたときに初めて,誰かが潜在的に危険な光に被ばくすること
があり得る。したがって,各光出力ポートごとにハザードレベルを評価しなければならない。ハザードレ
ベル制限値は,JIS C 6802が波長範囲によって異なる制限値を規定していることを考慮して,“優勢な”波
長範囲によって決められる。詳細はJIS C 6802から得られる。さらに,この規格では,自動パワー減衰が
使用できるので,光ファイバ内の通常パワー及び自動パワー減衰の速さに基づいた,より低い(危険性が
より少ない)ハザードレベルを得ることができる。
F.3 3.1,3.43.11及び箇条4の理論的根拠
OFCSの多くの部分は,“合理的に予見可能な条件の下で被ばくする可能性がない”と分類されることが
ある。
F.4 4.8.1及び4.8.2の理論的根拠
これらの箇条の見解は,JIS C 6802で既に存在する仮定に基づいている。

――――― [JIS C 6803 pdf 48] ―――――

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C 6803 : 2013 (IEC 60825-2 : 2010)
この箇条では,破断又は取外しの瞬間においてポート又は破断面からの放射に人体が被ばくする場合,
MPEを超えてはならないことを要求している。パワーは,遮断時間が終了するまで一定して最大値を保持
しているものと仮定する。
区域区分ごとに,次による。
a) 非制限区域 非制限区域に対する1秒の遮断時間は,“···ハザードレベルの評価は合理的に予見可能
な事象の1秒後に実施する···”と規定する4.8.1と整合している。100 mmの距離は,JIS C 6802の表
11[既定(簡略化した)評価法における測定開口の直径及び測定距離]と整合している。光ファイバ
を故意に切断したとしても,人が1秒以内に100 mmの距離に入り込み,光学系を運悪く被ばくする
ように位置させることは,まずあり得ないことである。また,光信号は光ファイバ内を伝搬するにつ
れて減衰するので,非制限区域における故障時の出力は,光送信器又は光増幅器における値よりずっ
と低くなり得る。
b) 制限区域 制限区域内のシステムの故障は事故によるものであり,遮断についての3秒は“合理的に
予見可能な事象後”の受入れ可能な時間であるということを仮定するならば,制限区域に対する3秒
間の遮断時間も4.8.1と整合している。また,人が3秒以内に100 mmの距離に入り込み,光学系を運
悪く被ばくするように位置させることは,まずあり得ないことである。また,光信号は光ファイバ内
を伝搬するにつれて減衰するので,制限区域における故障時の出力は,光送信器又は光増幅器におけ
る値よりずっと低くなり得る。
c) 管理区域 管理区域内で作業を行う人は,システムが適切に非動作状態になっていない限り,破損し
た光ファイバを直視してはならないことも含め,レーザの安全性について十分な訓練を受けていなけ
ればならない。
F.5 D.5の理論的根拠
附属書Dは,参考である。“推奨する”という言葉を使用する場合,別の解析方法の使用を禁じるかの
ように受け取られることがあり得る。故障解析の方法及び適切な安全レベルの採用は,使用者に任されて
いる。

――――― [JIS C 6803 pdf 49] ―――――

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C 6803 : 2013 (IEC 60825-2 : 2010)
参考文献
[1] IEC 60812,Analysis techniques for system reliability−Procedure for failure mode and effects analysis
(FMEA)
[2] Failure Mode/Mechanism Distributions 1991, FMD-91. Reliability Analysis Center, US Dept of Defense, 1991.
[Prepared by Reliability Analysis Center, PO Box 4700, Rome NY]
[3] BT Handbook of Reliability Data for Components Used in Telecommunications Systems, 1995, Issue 5 [Copies
available from: ILI Index House, Ascot, Berkshire SL5 7EU]
[4] UKAS Document NIS 20: Uncertainties of Measurement for Electrical Product Testing Draft 2, Jan 1992
[5] IEC 61508 (all parts),Functional safety of electrical/electronic/programmable electronic safety-related systems
[6] IEC 60794-1-1,Optical fibre cables−Part 1-1: Generic specification−General
[7] IEC 60794-1-2,Optical fibre cables−Part 1-2: Generic specification−Basic optical cable test procedures
[8] IEC 60794-2,Optical fibre cables−Part 2: Indoor cables−Sectional specification
[9] IEC 60794-3,Optical fibre cables−Part 3: Sectional specification−Outdoor cables
[10] IEC 60794-4-1,Optical fibre cables−Part 4-1: Aerial optical cables for high-voltage power lines
[11] IEC 60794-3-10,Optical fibre cables−Part 3-10: Outdoor cables−Family specification for duct, directly
buried and lashed aerial optical telecommunication cables
[12] IEC 60794-3-20,Optical fibre cables−Part 3-20: Outdoor cables−Family specification for self-supporting
aerial telecommunication cables
[13] IEC 60950-1:2001,Information technology equipment−Safety−Part 1: General requirements
[14] Nonelectronic parts reliability data 1995, NPRD-95. Reliability Analysis Center US Dept of Defense, 1995.
[Prepared by Reliability Analysis Center, PO Box 4700, Rome NY]
[15] ITU-T Recommendation G.664,Optical safety procedures and requirements for optical transport systems
[16] JIS C 6804 レーザ製品の安全−情報伝送のための光無線通信システムの安全
注記 対応国際規格 : IEC 60825-12,Safety of laser products−Part 12: Safety of free space optical
communication systems used for transmission of information(IDT)
[17] MIL-HDBK-217F,Reliability Prediction of Electronic Equipment
[18] COCHRANE, P. and HEATLEY, DJT. Reliability Aspects of Optical Fibre Systems & Networks. BTTJ Special
Issue on Future Telecommunication Systems & Networks, No.2, April 1994, Vol 12, pp. 77-92,
[also found at: http://innovate.bt.com/people/heatledj/papers/reliability/reliability]
[19] IEC/TR 60825-14,Safety of laser products−Part 14: A users guide

JIS C 6803:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60825-2:2010(IDT)

JIS C 6803:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6803:2013の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC6802:2014
レーザ製品の安全基準