JIS C 6803:2013 レーザ製品の安全―光ファイバ通信システムの安全

JIS C 6803:2013 規格概要

この規格 C6803は、光ファイバ通信システム(OFCS)の安全な運転及び保守のための要求事項及び具体的な指針について規定。

JISC6803 規格全文情報

規格番号
JIS C6803 
規格名称
レーザ製品の安全―光ファイバ通信システムの安全
規格名称英語訳
Safety of laser products -- Safety of optical fiber communication systems
制定年月日
2006年1月20日
最新改正日
2017年10月20日
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‐ 
対応国際規格

ISO

IEC 60825-2:2010(IDT)
国際規格分類

ICS

31.260, 33.180.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
電子 II-1 2020, 電子 II-2 2020, 電子 III-1 2020, 電子 III-2 2020
改訂:履歴
2006-01-20 制定日, 2010-10-01 確認日, 2013-09-20 改正日, 2017-10-20 改正
ページ
JIS C 6803:2013 PDF [50]
                                                                 C 6803 : 2013 (IEC 60825-2 : 2010)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[2]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 製造上の要求条件・・・・[5]
  •  4.1 一般的条件・・・・[5]
  •  4.2 OFCSの保護きょう体・・・・[6]
  •  4.3 光ファイバケーブル・・・・[6]
  •  4.4 光ケーブルコネクタ・・・・[6]
  •  4.5 自動パワー減衰及び再始動パルス・・・・[7]
  •  4.6 ラベリング又はマーキング・・・・[8]
  •  4.7 組織に対する要求条件・・・・[12]
  •  4.8 ハザードレベルの評価・・・・[14]
  •  4.9 区域の種別によるハザードレベルの要求条件・・・・[15]
  •  附属書A(参考)理論的根拠・・・・[16]
  •  附属書B(参考)光ファイバ通信システム(OFCS)内の区域別要求条件の要約・・・・[18]
  •  附属書C(参考)危険及び安全性分析の方法・・・・[19]
  •  附属書D(参考)OFCSの安全使用に関する適用指針・・・・[20]
  •  附属書E(参考)サービス及び保守のための手引・・・・[44]
  •  附属書F(参考)“ハザードレベル”の意味の明確化・・・・[46]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS C 6803 pdf 1] ―――――

C 6803 : 2013 (IEC 60825-2 : 2010)

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人光産
業技術振興協会(OITDA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業
規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業
規格である。これによって,JIS C 6803:2006は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS C 6803 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
C 6803 : 2013
(IEC 60825-2 : 2010)

レーザ製品の安全−光ファイバ通信システムの安全

Safety of laser products-Safety of optical fiber communication systems

序文

  この規格は,2010年に第3.2版として発行されたIEC 60825-2を基に,技術的内容及び構成を変更する
ことなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1 適用範囲

  この規格は,光ファイバ通信システム(以下,OFCSという。)の安全な運転及び保守のための要求事項
及び具体的な指針について規定する。このシステムにおいては,送信装置の囲いの外で,又は光源から遠
いところで,光パワーに被ばくする可能性がある。
この規格は,JIS C 6802に規定するクラス分けに代わるものとして,被ばくする可能性がある場所での
ハザードレベルの評価を規定している。この規格は,光放射を発生又は増幅するコンポーネント及びサブ
アセンブリを含めて,完全に据え付けられたエンドツーエンドOFCSに適用する。最終的なエンドツーエ
ンドOFCSが,この規格の適用を受けるため,OFCSに組み込まれ,かつ,OEM業者だけに販売されてい
る個々のコンポーネント及びサブアセンブリについては,この規格は適用しない。
注記1 この記述は,コンポーネント又はサブアセンブリの製造業者がこの規格の適用を希望する場
合,又は契約でこの規格の適用を要求する場合,この規格の適用を妨げることを意図するも
のではない。
この規格は,主に材料加工用又は医療用として光パワーを送るために設計した光ファイバシステムには
適用しない。
OFCSは,レーザ放射によって生じる危険があるほか,その他の危険(例えば,火災)を起こすことが
ある。
この規格は,爆発性環境に配置されたOFCSによる爆発又は火災に関する安全問題は取り扱わない。こ
の規格では,用語“レーザ”には,発光ダイオード(LED)及び光増幅器も含める。
注記2 光ファイバから放射される光によるハザードは,放射される光の波長,パワー及び光ファイ
バの光学的な特性によって定まる(附属書A参照)。
この規格の目的は,次のとおりである。
− OFCSから生じる光放射から人々を保護する。
− 適切な予防措置を講じることができるように,手順を確立し,情報を提供するために,製造業者,設
置業者,サービス組織及び運用組織に対する要求事項を規定する。
− OFCSに付随した潜在的危険に関して,標識,ラベル及び指示書を用いて,個人に対して適切な警告
を行う。

――――― [JIS C 6803 pdf 3] ―――――

2
C 6803 : 2013 (IEC 60825-2 : 2010)
この規格に関する,より詳細な理論的根拠を,附属書Aに示す。
OFCSの安全は,そのシステムを構成する装置の特性に大きく依存する。装置の特性によっては,安全
関連の情報を製品に表示するか又は指示書に含めてもよい。
潜在的な危険性のレベルに応じて,設置業者,エンドユーザ・運用組織,又はこの両者は,これらのシ
ステムの安全な配置及び使用に対し責任を負う。この規格は,据付け及びサービス業務に関しては設置業
者及び運用組織に,また,運転及び保守業務に関してはエンドユーザ又は運用組織に,それぞれ安全指示
を遵守するように責任を課す。この規格の使用者は,上記の製造業者,設置業者,エンドユーザ,又は運
用組織の一つ以上のカテゴリに分類できる。
注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60825-2:2010,Safety of laser products−Part 2: Safety of optical fibre communication systems
(OFCS)(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 6802 レーザ製品の安全基準
注記 対応国際規格 : IEC 60825-1:2007,Safety of laser products−Part 1: Equipment classification and
requirements(IDT)

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 6802によるほか,次による。
3.1
被ばくする可能性がある区域(accessible location)
OFCS内において,合理的に予見可能な事象の下で,人体が,工具を用いず,レーザ放射に被ばくする
危険性のある場所又は区域。
3.2
自動パワー減衰,APR(automatic power reduction)
光ファイバケーブルの切断など,人体がレーザ放射にさらされる可能性のある事象が発生するたびに働
き,特定時間内に,特定レベルまで,被ばくする可能性があるパワーを減少させるOFCSの一つの機能。
注記 この規格で使用する“自動パワー減衰(APR)”という用語には,国際電気通信連合(International
Telecommunication Union: ITU)の勧告で使用する,次の定義を含む。
− オートマチックレーザシャットダウン[automatic laser shut-down (ALS)]
− オートマチックパワーリダクション[automatic power reduction (APR)]
− オートマチックパワーシャットダウン[automatic power shut-down (APSD)]
3.3
エンドユーザ(end-user)
OFCSを本来の使用方法によって使用する個人又は団体。
注記1 エンドユーザは,システム内で発生する又は伝送されるパワーを必ずしも制御できるとは限

――――― [JIS C 6803 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
C 6803 : 2013 (IEC 60825-2 : 2010)
らない。
注記2 製造業者が意図する以外の方法で,人又は組織が,通信用途のためにOFCSを使用する場合,
その人又は組織は,製造業者又は設置業者としての責任を負う。
3.4
ハザードレベル(hazard level)
OFCS内の全ての被ばくする可能性がある区域における潜在的な危険性のレベル。これは,例えば,光
ファイバケーブル切断時のように合理的に予見可能な事象の下で,被ばくする可能性がある光放射レベル
に基づく。これは,JIS C 6802のレーザのクラス分け手順に密接に関連する。
3.5
ハザードレベル1(hazard level 1)
合理的に予見可能な事象の下で,適用される波長及び放出持続時間に対するクラス1の被ばく放出限界
(以下,AELという。)を超えるレーザ放射に人体がさらされることのない,OFCS内の任意の被ばくする
可能性がある区域に設定されるレベル。放射レベルは,クラス1レーザ機器のための測定条件(JIS C 6802
参照)を用いて測定する。ただし,条件2については,4.8.1に規定する測定条件を用いる。
3.6
ハザードレベル1M(hazard level 1M)
合理的に予見可能な事象の下で,適用される波長及び放出持続時間に対するクラス1のAELを超えるレ
ーザ放射に人体がさらされることのない,OFCS内の任意の被ばくする可能性がある区域に設定されるレ
ベル。放射レベルは,クラス1Mレーザ機器のための測定条件(JIS C 6802参照)を用いて測定する。た
だし,条件2については,4.8.1に規定する測定条件を用いる。
注記 ハザードレベル1Mの適用限界が2又は3Rの限界より大きく,かつ,3Bの限界よりも小さい
場合は,ハザードレベル1Mを採用する。
3.7
ハザードレベル2(hazard level 2)
合理的に予見可能な事象の下で,適用される波長及び放出持続時間に対するクラス2のAELを超えるレ
ーザ放射に人体がさらされることのない,OFCS内の任意の被ばくする可能性がある区域に設定されるレ
ベル。放射レベルは,クラス2レーザ機器のための測定条件(JIS C 6802参照)を用いて測定する。ただ
し,条件2については,4.8.1に規定する測定条件を用いる。
注記 ハザードレベル1Mの適用限界が2の限界より大きく,かつ,3Bの限界より小さい場合は,ハ
ザードレベル1Mを採用する。
3.8
ハザードレベル2M(hazard level 2M)
合理的に予見可能な事象の下で,適用される波長及び放出持続時間に対するクラス2のAELを超えるレ
ーザ放射に人体がさらされることのない,OFCS内の任意の被ばくする可能性がある区域に設定されるレ
ベル。放射レベルは,クラス2Mレーザ機器のための測定条件(JIS C 6802参照)を用いて測定する。た
だし,条件2については,4.8.1に規定する測定条件を用いる。
注記 ハザードレベル2Mの適用限界が3Rの限界より大きく,かつ,3Bの限界より小さい場合は,
ハザードレベル2Mを採用する。
3.9
ハザードレベル3R(hazard level 3R)

――――― [JIS C 6803 pdf 5] ―――――

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JIS C 6803:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60825-2:2010(IDT)

JIS C 6803:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6803:2013の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC6802:2014
レーザ製品の安全基準