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C6804 : 2008 (IEC 60825-12 : 2005)
注記 誤差要因又は光軸ずれを含めて,公称障害領域(NHZ)を決定することに注意することが望ま
しい。
b) 受信装置を公称障害領域(NHZ)内に配置する場合,公称障害領域(NHZ)のレベルに相当する受信器から
のいかなるスピルオーバも管理区域内に含まなければならない。
c) 光学器具使用公称障害領域(NHZ-Aided)のレベルに相当する受信器からあふれた余分なスピルオーバ
も,4.2.1.1を満たさない限り,非制限区域内に入ってはならない。
d) 運用組織に属するレーザ安全管理者(JIS C 6802:2005参照)は,管理区域内でのレーザ障害に対する
安全対策を確立して実行する責任がある。
4.2.4 非アクセス空間での要件
非アクセス空間は,非制限,制限又は管理区域に含まれないすべての区域を含む。この区域は,次によ
る。
a) 建物の外側面から水平方向に2.5 mの距離,又は建物の占有区域(例えば,バルコニー,階段,開閉
可能な窓)から水平方向に3.5 mの距離を隔てて外側に延長される区域。
b) 制限区域の境界線から水平方向に外側へ延長され,かつ,非制限区域の底面から上方向に6 mの距離,
又は制限区域の底面から上方向に3 mの距離を隔てて,垂直方向に上側へ延長される区域。これらの
条件を,図3に示す。
非アクセス空間では,自由空間光放射による被ばくは,アクセスレベル1M,2M又は3Rを超えてはな
らない。
FSOCS送信器による公称障害領域(NHZ)が航行可能空域と重なる場合は,適切な航空当局に届出をしな
ければならない。可視レーザビームが空港の近くで使われる場合は,付加的な規制要件が存在することが
ある。
4.3 クラス分け
FSOCS送信器のクラス分けは,JIS C 6802:2005で規定するように,被ばくし得る光放射量の測定又は評
価に基づき,製造業者が決定する。製品をクラス分けする場合,及び表1に示すように適切な区域での使
用を決定する場合に,運転中に被ばくし得る主ビーム及びアライメント用又はビーコン用ビームの両方を
考慮しなければならない。検証試験は,適切な条件,例えば,JIS C 6802:2005で規定する限界開口及び持
続時間を用いて,被ばくし得る位置で実施しなければならない。
FSOCS機器は,公称障害領域(NHZ)又は光学器具使用公称障害領域(NHZ-Aided)内へ人が侵入すると,
放射パワーを減少させるAPRシステムが作動するように設計してもよい(4.3.1参照)。FSOCSへの適用に
ついては,FSOCS送信器のクラス分けを決定すること,及び最初の人体への被ばくが生じてから2秒以降
に被ばくされる放射に基づきアクセスレベルの分類を決定することが許可されている。光学器具なしでの
観測条件で測定された露光量は,2秒間でクラス1,2,1M及び2Mに分類される装置に対するAELを超
えてはならない。光学器具を用いない観測条件は,JIS C 6802:2005の表7による。APRシステムは,それ
を動作させたとき,クラス1,2,1M又は2Mに分類される送信器にだけ許可される。
注記 2秒の根拠 人が双眼鏡又は他の光学器具を用いて2秒以内に完全に自由空間光ビームに対し
て軸合せをするのは困難なため,人が2秒以内にビームの全パワーを目に入れることは合理的
に予測可能ではないためである。
4.3.1 自動パワー減衰 (APR) 機構
APRシステムは,人体がビーム全体を遮断,又はビームのごく一部分(JIS C 6802:2005の表10に示す
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50 mm,25 mm,7 mm,3.5 mm又は他の開口に含まれる部分)を遮断するときのように,人体が,適用さ
れるMPEを上回る被ばくを受ける事象が生じるときはいつでも,被ばくパワーを規定の時間内に規定の
レベルに引き下げるように製造業者がFSOCS送信器に備える機能をいう。
APRシステムの動作は,4.4に示すように,FSOCS送信器のクラス分け及び監視される区域でのアクセ
スレベルに影響を与える。APRは,公称障害領域(NHZ)又は光学器具使用公称障害領域(NHZ-Aided)を監視
し,パワーを減少させる機構をいう。APRシステムは,非制限,制限及び管理区域内で被ばくを制限する
ために使用する設置付加保護システム (IPS)には拡張されない。
APRシステムがなければクラス4であるFSOCS送信器は,APR故障時に非制限区域内でアクセスレベ
ル4とならないように設置する。
4.3.1.1 APR性能要件
APRは,次の項目を達成しなければならない。
a) PRによって低減したアクセスレベルに応じて,公称障害領域(NHZ)全体又は光学器具使用公称障害
領域(NHZ-Aided)全体を監視する。
b) 公称障害領域(NHZ)又は光学器具使用公称障害領域(NHZ-Aided)への人体の侵入を検知し,規定の時間
内に規定のレベルへ被ばくパワーを減少し,危険のおそれのある期間,規定のレベル又はそれ以下に
パワーを維持する。
c) パワーを減少させるために許容される2秒間においても,クラス1,2,1M又は2M製品に対しては,
遮断点において,露光量が光学器具なしのMPE(JIS C 6802:2005に示すような)を超えないようにす
る。
d) すべてのサブシステム(例えば,スイッチ,エレクトロニクス,ソフトウェア及びセンサを含む。)に
十分な信頼性をもたせて単一故障耐性を備えさせる。例えば,システムの単一故障が複数発生する場
合に,クラス1 若しくは2製品において,光学器具使用公称障害領域(NHZ-Aided)範囲内でそれぞれ
アクセスレベル1 若しくは2を超える被ばくエネルギーが生じるときに,又はクラス1M若しくは2M
製品において,公称障害領域(NHZ)範囲内でそれぞれアクセスレベル1M若しくは2Mを超える被ばく
エネルギーが生じるときに,APRの安全機能を実行する。
注記1 附属書Bに,信頼性評価試験の幾つかの例を示す。
e) 設置又はサービス作業のためにAPR解除機構が装備されている場合,APRが解除されている間は,
通常動作の再開を抑止しなければならない。さらに,視覚的又は聴覚的な警告によって,APRが解除
されていることを明確に示さなければならない(JIS C 6802:2005インタロック解除要件に基づく。)。
f) APRシステムがない場合に,クラス3B又は4となる送信器において単一故障が発生した場合,APR
システムの安全機構は,次の二つの機能を起動させなければならない。
1) 故障発生から2秒以内に,非制限区域に設置されている場合はクラス1又は2に,制限区域又は管
理区域のいずれかに設置されている場合はクラス1,2,1M又は2Mに,それぞれ送信器の放射レ
ベルを減少する(2秒間の減少期間中,光学器具なしのMPEを超えてはならない。)。
2) ネットワークモニタリングシステムによって,運用組織へ単一故障状態を通知する。
g) 検知可能な方法が多岐にわたるために,製造業者は,APRを動作させる検知システムの性能を十分に
確認するための試験方法を決めなければならない。試験は,子供から大人まで考慮するのがよい(た
だし,区域の種類によって年齢が限定される場合を除く。)。同様に,試験は,想定される設置区域に
おいて合理的に予測されるビームへの侵入速度を考慮するのがよい。
注記 パワー減少が2秒未満で実行されるならば,その持続時間内でのMPEを用いてもよい。
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試験及び評価は,合理的に予測される故障条件の下で実行しなければならない。幾つかの複合システム
では,光出力は他の構成要素の完全性並びに回路及びソフトウェアの性能に依存しており,危険・安全評
価のための他の認められた方法を使用する必要がある(附属書B参照)。
APRが安全条件を決定すれば,送信器の全開出力運転は許可される。
APRを組み込んだFSOCSのクラス分け及びアクセスレベル評価は,すべての適用可能な時間基準で開
始時及び再開時の条件を考慮しなければならない。安全条件が確立されるまで,その設置区域における適
切な放出及び被ばく限界を超えてはならない。
4.4 アクセスレベルの決定
アクセスレベルの決定は,運用組織に最終的な責任がある。保守・設置業者及びサービス組織が,それ
を決定してもよい。アクセスレベルの適合性を判断する方法は,次のa) c)を除き,JIS C 6802:2005のク
ラス分けで規定したものと同じとする。
a) 指定区域内でのアクセスレベルは, アクセスレベルが最大となる場所及びシステムに介在する窓のよ
うな要素に影響される場所など,FSOCS送信器に関連したあらゆる場所において決定しなければなら
ない。
b) アクセスレベルは,IPS又はAPRシステムの作動に依存する場合がある。
c) PS又はAPRがアクセスレベルを決定しようとする区域を監視している場合,人の立入り直後の2秒
間は,被ばくし得る放射がMPEを超えてはならない。IPS又はAPRによる区域の監視がない場合は,
JIS C 6802:2005のクラス分けに使用する同じ方法を,アクセスレベルの決定にも使用する。光学器具
なしでの観測条件は,JIS C 6802:2005の表7を参照する。
注記 2秒の根拠 人が双眼鏡又は他の光学器具を使用して,2秒以内に,完全に自由空間光学ビー
ムに対して軸合せをするのは困難であるため,人が2秒以内にビームの全パワーを受光する
ことはあり得ないためである。人の立入り後2秒の間に,人体のどの部分も1,2,1M,2M
又は3Rのアクセスレベルに対し光学器具なしのMPEを超えて被ばくしないであろう。
アクセスレベルの検証試験は,APR及び/又はIPSが使用されれば,適正に作動していることを保証す
るために,合理的に予測される単一故障条件の下で実行されなければならない。直接測定を実行すること
が困難な状況では,アクセスレベルの評価は計算に基づいてもよい。適用されるAELを超える放射が限定
された時間内だけに生じるような故障,及び製品の運転休止前又はAEL以下への調整前における人への被
ばくが合理的に予測可能でないような故障を,考慮する必要はない。
4.5 設置付加保護システム(IPS)
IPSは,APRシステムと同様に機能することが特徴であるが,製造業者によってFSOCS送信器に組み込
まれるものではない。その代わり,設置業者がFSOCS送信器にIPSを組み込んで,適用されるMPEを上
回る放射を人体が被ばくするような事象が生じたときに,定められた区域での被ばくパワーを規定の時間
内に規定のレベルに引き下げるようにすることができる。APRシステムのための要件(4.3.1.1参照)は,
IPSに適用可能であるが,送信器のクラス分けは,IPSの動作に基づいて決定してはならない。
IPSとFSOCS送信器間とは,送信器の製造業者によって提供されたリモートインタロックコネクタ又は
それと同等の機能のもので接続しなければならない。リモートインタロックコネクタ又は同等のものを備
えていないFSOCS送信器は,IPSを使用してはならない。
4.6 鏡面反射
FSOCSを設置して動作させるときは,主ビーム及びビーコン又はアライメント用送信器ビームの意図し
ない反射(全体及び/又は一部)を防ぐように注意しなければならない(これは良い作業慣行の例として,
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すべてのレーザクラスに適用したほうがよい。)。レーザビームの偶発的な誤方向への照射及び予期しない
反射の可能性は,アクセスレベル及び公称障害領域(NHZ)の評価において,システムの設置業者及び/又
は運用組織が適切に考慮しなければならない。
4.7 組織に対する要件
4.7.1 完成されたFSOCS伝送装置又は即使用可能なシステムの製造業者に対する要件
FSOCS送受信装置又は即使用可能なエンドツーエンドシステムの製造業者は,次の要件を満たさなけれ
ばならない。
a) 装置が,次に列挙するJIS C 6802:2005の製造要件を満たすことを保証しなければならない。
1) 製品のクラス分け
2) 技術的特徴(例えば,放射標識,リモートインタロックコネクタなど)
3) クラス分けに対応したラベル,手引書及びその他適切な書類
b) SOCSが送信器又は受信器からの延長用として光ファイバを使用する場合,装置がJIS C 6803:2006
の製造要件を満たすことを保証しなければならない。
c) 次に示す付加情報を提供しなければならない。
1) アクセスレベル1,2,1M,2M又は3Rを超える放射露光を防止するために,製品に組み込んだ技術
的設計の特徴に関する十分な記述。
2) 適切な組立,調整,保守及びアクセスレベル1,2,1M,2M又は3Rを超える放射の被ばくを防止す
るための予防策に関する,明りょうな警告を含めた安全使用のための適切な取扱説明。
3) 被ばく放射が4.2の要件を超えないように,製品が設置され,かつ,サービスされることを保証する
ための,設置業者及びサービス組織への十分な取扱説明。これらは水平及び垂直方向のスペースに関
する要件,非制限区域・制限区域・管理区域及び非アクセス空間の定義又は要件,更に,許されるの
であれば,起こり得る被ばくを低減する目的でビーム広がりを増加又は減少させるために必要なあら
ゆる調整に適用される手順及び予防措置を含む。
4) PR又はIPSを製造業者が提供する場合には,それらの反応時間及び動作パラメータ(例えば,目標
とするアクセスレベルに達するまでの時間)。
5) 設置時又はサービス時にAPR又はIPSを無効にすることが要求される場合は,パワー減衰システム又
は侵入検知が無効となる期間,安全な作業慣行及び予防措置に関する情報,並びにそのシステムの回
復及び試運転に関する安全な手順等の情報を含めなければならない。
6) 設置業者又は運用組織が,送信器に関係するあらゆる位置において,最大アクセスレベルを決定でき
るようにするため,FSOCS機器の製造業者は,十分な情報を提供しなければならない。
7) PSをリモートインタロックコネクタ又は等価的な伝送インタフェースに接続するための取扱説明。
8) クラス分けの基となった条件を記す情報(JIS C 6802:2005の表10の条件1又は2)。
9) 製品がクラス1M又は2Mを超えている場合は,公称障害領域(NHZ)を示さなければならない。
10) クラス1以外のすべての製品には,光学器具使用公称障害領域(NHZ-Aided)があれば,記述しなけれ
ばならない(A.2の例題参照)。
11) FSOCS製品の安全使用に関連したその他の情報。
4.7.1.1 製造業者による追加の取扱説明
製造業者はこの規格の定義に従って,設置手引書中に設置区域の種類を明確に定義し,非制限区域,制
限区域又は管理区域のいずれかにそのFSOCSの設置を意図したかを明示しなければならない。
注記 APRを備えた製品は,4.3.1.1 f)によって設置場所が制限されることがある。
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設置手引書には,次に示す語句を含めなければならない。
“注意 − この手引書に明記された以外の制御,調整又は手順は,危険な放射露光をもたらす可能
性があります。”
“航行可能空域を公称障害領域(NHZ)が横切る場合,適切な航空当局に届出をしなければならない。”
4.7.1.1.1 送信器
設置手引書は,FSOCSのクラスごとに次の語句を含まなければならない。
クラス1 FSOCS送信器 “これはクラス1のFSOCS送信器であり,この手引書中で定義した,非制限区
域,制限区域又は管理区域に設置することができます。”
注記 この記述は,箇条1に記した免除事項を満たす送信器には要求しない。
クラス1M FSOCS送信器 “注意,これはクラス1M のFSOCS送信器であり,この手引書中で定義した,
非制限区域,制限区域又は管理区域に設置することができます。非制限区域での使用に対する設置制限を
参照。”
クラス2 FSOCS送信器 “注意,これはクラス2のFSOCS送信器であり,この手引書中で定義した,非
制限区域,制限区域又は管理区域に設置することができます。”
クラス2M FSOCS送信器 “注意,これはクラス2MのFSOCS送信器であり,この手引書中で定義した,
非制限区域,制限区域又は管理区域に設置することができます。非制限区域での使用に対する設置制限を
参照。”
クラス3R FSOCS送信器 “注意,これはクラス3RのFSOCS送信器であり,この手引書中で定義した,
非制限区域,制限区域又は管理区域に設置することができます。非制限区域での使用に対する設置制限を
参照。”
クラス3B FSOCS送信器 “注意,これはクラス3BのFSOCS送信器であり,この手引書中で定義した,
管理区域に設置することができます。”
クラス4 FSOCS送信器 “注意,これはクラス4のFSOCS送信器であり,この手引書中で定義した,管
理区域に設置することができます。”
4.7.1.1.2 受信器
受信器又は受信位置に送信器を備えていないシステムに関して,その受信器が光学器具使用時のMPE
を超える光放射の受信を必要とするかどうかに関して,及びその受信器をどのように適切に配置するかに
関して,適切な情報を提供しなければならない。
4.7.2 設置業者及びサービス組織に対する要件
FSOCSの設置業者及びサービス組織は,被ばく放射が4.2の要件を満たすことを保証するように,機器
の設置時及びサービス時において,製造業者の提供する取扱説明書に従わなければならない。
クラス1及び2以外のシステムに対しては,設置業者及びサービス組織は次の事項に従わなければなら
ない。
a) 設置及びサービスを行う人員に対して,十分なレーザ安全教育を提供する。
b) 適切なアクセス管理及び警告標識が,表2に従って実施されることを保証する。警告標識を要求する
各区域は,“アクセスレベルxx,JIS C 6804”という文字を含める。
警告標識は,表2に示すように,(危険領域への侵入に対して十分に警告するため)装置に隣接した
位置及び入口のドア横にはり付ける。
c) PSモニタを使用する場合,その目的の防御機能を確実に提供する。
d) クラス3B及び4のFSOCSでは,非制限区域及び制限区域で受信される放射並びに管理区域で受信又
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