JIS C 6823:2010 光ファイバ損失試験方法 | ページ 7

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C.6 結果
C.6.1 7.8.1の要求に加え,局所欠陥があるときは次の事項を報告する。
− OTDRを設置した試料端
− 局所欠陥の性質
C.6.2 7.8.2の要求に加え,要求に応じて次に関する情報を入手する。
− 種類,群屈折率,条長及び配置条件を含む光ファイバ又はケーブル試料についての事項
− OTDR装置(製作,形式及びマニュアルを含む。)
− パルス幅,スケール範囲及び信号平均化の詳細
− C.2.1で定期的に確認する中心波長及びスペクトル幅
− ダミー光ファイバ使用の有無
− 校正方法

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附属書D
(規定)
損失試験 : 方法D−損失波長モデル
D.1 概要
波長スペクトル全体に対する光ファイバ損失波長係数は,行列とベクトルとを用いて計算する。ベクト
ルは少数(三つから五つまで)の指定した波長(例えば,1 310 nm,1 330 nm,1 360 nm,1 380 nm,及び
/又は1 550 nm)で測定した損失係数からなる。損失波長モデルの一つの方法では,光ファイバ又はケー
ブルの供給者は製品に固有の特性を表す行列を提示しなければならず,損失波長特性を表すベクトルは,
式(D.1)によって算出する。
w Mv (D.1)
ここに, w : 損失波長特性を表すベクトル
M : 製品に固有の特性を表す行列
v : 波長ベクトル
別の方法として,製品に固有の行列の替わりにはん(汎)用行列を使用する場合,予測方程式が式(D.2)
となるように,供給者は補正率ベクトルを提示しなければならない。
W w e (D.2)
ここに, W : 修正されたベクトル
e : 補正率ベクトル
はん(汎)用行列は,多数の光ファイバ,設計及び供給者(通常同一種類の光ファイバの供給者)に適
用できる特性行列であり,個別規格又は受渡当事者間の協定による。個々の供給者は,自社の製品をこれ
と比較し,差を補正率ベクトルによって解消する。
現在,方法DはSMA及びSMB光ファイバだけに実証されている。
D.2 装置
この方法はあらかじめ規定した値を用いて計算するため,特定の装置は不要となる。
計算の対象となる測定値を求めるために使用する特定の方法を参照する。
D.3 試料
この方法はあらかじめ規定した値を用いて計算するため,試験試料は不要となる。
D.4 手順
この方法はあらかじめ規定した値を用いて計算するため,試験手順は定めない。
D.5 光ファイバ損失係数の算出
損失波長特性全体の光ファイバ損失係数は(D.1)式を用いて求める。損失波長特性を表すベクトルは,多
数の波長(例えば,1 240 nm1 600 nmの10 nmの波長間隔)での予測損失係数となる。

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行列Mは次のようになる。
A11 A12 A1n
......
A21 A22 A2n
......
" "
" "
" "
Am1 Am2 Amn
......
ここに, m : 損失係数を推定しなければならない波長数
n : 指定する波長数
各波長における実際損失係数と予測損失係数との標準偏差は,規定波長範囲内の0.xx dB/km未満とする。
追加波長範囲を規定すれば,異なる許容範囲,0.yy dB/kmが必要になることがある。xx(及びyy)の値及
び波長範囲は,受渡当事者間の協定による。光ファイバ供給者が指定した行列Mを用いて推定する場合は,
補正率ベクトルは不要となる。M及びeの要素は統計基準によって達成されるため,ベクトルwの要素は
統計的要素とみなす。予測損失係数の精度を求めるために,光ファイバ供給者は,実際損失係数と予測損
失係数との差の標準偏差を含むベクトルをM及び/又はeとともに提供する。
この行列の使用を容易にするために,光ファイバを指定した波長で定期的に測定する必要がある。指定
する波長数は35とし,精度が十分に達成できれば,これら少数の波長に最優先順位を与える。
注記1 波長の特定(例えば,1 310 nm,1 330 nm,1 380 nm,及び/又は1 550 nm)は今後の研究課
題となる。
注記2 このモデルはケーブル付きでない光ファイバの損失を対象とする。光ケーブル及び環境の影
響を対象とするには,追加ベクトルをwに加える。
D.6 結果
D.6.1 7.7.1で要求される情報に加えて,予想損失及び対応波長を報告する。
D.6.2 7.7.2で要求される情報に加えて,要求に応じて次の情報を入手する。
− 測定損失値を求めるために使用した方法
− 損失波長特性を予測するために使用した行列,又ははん(汎)用行列を用いた場合は補正率ベクトル
− 行列の展開中に得られた実際損失係数と予測損失係数との差の標準偏差を含むベクトル

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附属書E
(規定)
光損失変動試験 : 方法A−伝送パワーによる光損失モニタ法
E.1 装置
E.1.1 一般
被測定光ファイバの製品仕様に準じた時間及び温度範囲にわたって,高分解能及び高安定性を備えた光
損失のモニタとする。
試験室及び工場で使用する,機械試験又は環境試験を実施するときの基準光ファイバを使用した光損失
変動試験の装置配置を,図E.1に示す。基準光ファイバと被測定光ファイバとを比較することによって,
光源での変動など他の変化を補正し,光損失の変動を測定することができる。接続部は,安定な結合状態
でなければならない。現場,試験室又は工場で長期試験を行うときの安定化光源を使用した光損失変動試
験の装置配置を,図E.2に示す。この装置では,光のフィードバックによって光源を安定化することがで
きる。光源の安定性が測定に必要な精度と両立できる場合には,挿入損失法(附属書B参照)を用いても
よい。
図E.1−基準光ファイバを使用した光損失変動試験の装置配置
図E.2−安定化光源を使用した光損失変動試験の装置配置

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E.1.2 光源
レーザ,LEDなどの被測定光ファイバの透過波長帯域と同等な光源を使用する。通常,光源を変調する。
波長選択フィルタを用いてもよい。
E.1.3 光分岐器
試験中は,光分岐器の分岐比を一定に保たなければならない。分岐比及び温度安定性は,製品規格に示
す。市販機器又は特注した機器を使用することができる。
E.1.4 光検出器
光検出器は,試料の出射端から放射するすべてのパワーを受光する十分な面積をもち,計測する光パワ
ー領域で十分な線形性がなければならない。試料の出射端の放射位置又は角度の変化がある場合でも,光
検出器は,測定波長領域及び入射角度範囲に対して十分に均一な応答をもたなければならない。これは試
験装置の機械設計によって定める制限内でなければならず,測定結果に重大な影響を与えてはならない。
複数の光検出器を使用する場合には,図E.1のように配置する。光検出器は同じ製造業者及び形式で線形
性も同等でなければならない。
E.1.5 励振装置
測定する光ファイバの種類に応じて,附属書A及び附属書Bで示すマルチモード光ファイバ及びシング
ルモード光ファイバに対する全モード励振条件又は定常モード励振条件を作り出す装置を準備する。被測
定光ファイバ及び基準光ファイバの光源側には,クラッドモード除去器を使用する。
E.2 手順
試験前に,被測定光ファイバからの初期光パワーP0tを測定する。図E.1の場合には,基準光ファイバか
らの初期光パワーP0rも測定する。該当する機械試験,環境試験又はその他の実施試験に規定する試験中は,
各試験状態での被測定光ファイバからの光パワーPnt(n=1, 2, 3, ···)を測定する。図E.1の測定系の場合
は,各試験状態での基準光ファイバからの光パワーPnrも測定する。上記の測定では,絶対光パワー自体で
はなく,絶対光パワーに比例した値を測定してもよい。図E.1の場合には,被測定光ファイバと基準光フ
ァイバとの間の比例係数は異なることもある。比例係数は,一連の試験継続中は一定でなければならない。
E.3 光損失変動の算出
一連の試験中の光損失変動を,次の式によって算出する。
基準光ファイバを使用した光損失変動試験では,式(E.1)による。
P0r Pnt
Dn 10 log10 (E.1)
P0t Pnr
安定化光源を使用した光損失変動試験では,式(E.2)による。
Pnt
Dn 10 log10 (E.2)
P0t
ここに, Dn : 各試験状態の光損失変動 (dB)
P0t : 被測定光ファイバからの初期光パワー (mW)
P0r : 基準光ファイバからの初期光パワー (mW)
Pnt : 各試験状態における被測定光ファイバからの光パワー (mW)
Pnr : 各試験状態における基準光ファイバからの光パワー (mW)
n : 試験数

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JIS C 6823:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60793-1-1:2008(MOD)
  • IEC 60793-1-40:2001(MOD)
  • IEC 60793-1-46:2001(MOD)
  • IEC 60793-1-47:2006(MOD)
  • IEC/TR 62221:2001(MOD)

JIS C 6823:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6823:2010の関連規格と引用規格一覧