JIS C 6823:2010 光ファイバ損失試験方法 | ページ 8

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C 6823 : 2010
附属書F
(規定)
光損失変動試験 : 方法B−OTDRによる光損失モニタ法
F.1 装置
装置は,C.2に規定する。
F.2 手順
F.2.1 結合装置に被測定光ファイバを接続する。
F.2.2 信号処理装置で後方散乱光を解析し,OTDRの表示装置に示されるdB単位の垂直目盛の値を記録
する。
F.2.3 被測定光ファイバ又はケーブルの先端及び後端に相当する曲線上の2点A及びBを選定する。
F.2.4 必要に応じて,両端から測定する。
F.2.5 次の値を記録する。
− 地点A及びBでの初期光パワーPA0及びPB0 (dB)
− 地点A及びBでの試験中の光パワーPAn及びPBn (dB)
F.2.6 比較のため,試験実施中及び各試験実施前後の曲線の形状を記録する。
F.3 光損失変動の算出
初期光パワーの光損失と試験中の光パワーの光損失との差を取ることによって,各試験条件の光損失変
動Dnを決定する。
Dn PA 0 PB0 PAn PBn (F.1)
ここに, Dn : 各試験状態の光損失変動 (dB)
PA0 : 地点Aでの初期光パワー (mW)
PB0 : 地点Bでの初期光パワー (mW)
PAn : 地点Aでの試験中の光パワー (mW)
PBn : 地点Bでの試験中の光パワー (mW)
n : 試験数
OTDR測定では後方散乱損失を考慮しなければならないので,結果の詳細な解釈は,C.5による。

――――― [JIS C 6823 pdf 36] ―――――

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C 6823 : 2010
附属書G
(規定)
マイクロベンド損失試験 : 方法A−伸長ドラム法
G.1 概要
この附属書は,シングルモード光ファイバに側圧を与えることによって発生するマイクロベンド効果に
よる損失の増加を測定する方法を示す。この方法は,テープ形光ファイバ心線のマイクロベンド損失の測
定にも使用できる。
G.2 装置
装置は,その直径を連続的に変化させることができる伸長ドラムとなる。曲げ損失の影響を避けるため
に,ドラム直径は200 mm以上が望ましい。ドラムの伸長部分のすべての縁端部での曲率も直径200 mm
以上とする。ドラムの表面は決められた粗さの材質,例えば,研磨紙(ラッピングフィルム)PSAは粗さ
40 μmの研磨材質Al2O3で覆う。ドラムの被覆面に,400 m以上の被測定光ファイバ又はテープ形光ファイ
バ心線を巻き付けられるものでなければならない。巻き付け間隔は,光ファイバ又はテープ形光ファイバ
心線が重ならないように調整する。ドラムを伸長する場合に,光ファイバの伸びは位相シフト法(JIS C
6822の附属書K参照)を用いて測定する。損失測定は,カットバック法(附属書A参照),OTDR法(附
属書C参照)又は伝送パワーによる光損失モニタ法(附属書E参照)を用いて測定する。
G.3 手順
ドラムに被測定光ファイバを最小の張力(例えば,40 g50 g)で,交差したり重なったりしないように
単層状に巻き付ける。光ファイバは相対的な滑りが生じないように固定する。
ドラムを伸長しながら,損失と位相の変化を記録する。
G.4 損失の算出
光ファイバの伸びは,式(G.1)によって求める。
V (G.1)
fL
ここに, 光ファイバの伸び(単位なし)
燿 位相変化量(°)
f : 変調周波数 (Hz)
L : 被測定光ファイバの長さ (km)
V : kc
360 N
k : 光弾性係数(単位なし)
c : 光速度 (m/s)
N : 群屈折率(単位なし)
SMA光ファイバに対して,典型的な値はV=726 km/s/°とする。

――――― [JIS C 6823 pdf 37] ―――――

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C 6823 : 2010
側圧は,式(G.2)によって求める。
T EA
P (G.2)
R R
ここに, P : 側圧 (N/mm)
T : 光ファイバに加えられる張力 (N)
R : 静止条件における伸長ドラムの半径 (mm)
E : 光ファイバのヤング率 (N/mm2)
A : 光ファイバ(ガラス部分)の断面積 (mm2)
損失 (dB/km) の変化を側圧P (N/mm) 又は光ファイバの伸び 攀 %) の関数としてプロットする。測定点
を,原点を通る直線で補間すると,その傾きは被測定光ファイバのマイクロベンド損失 (dB/km)/(N/mm)
又は (dB/km/%) を表す。

――――― [JIS C 6823 pdf 38] ―――――

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C 6823 : 2010
附属書H
(規定)
マイクロベンド損失試験 : 方法B−固定径ドラム法
H.1 概要
この附属書は,SGI光ファイバ及びシングルモード光ファイバのマイクロベンド損失を測定する手順を
示す。この方法は,光ファイバに与えられる一定の側圧に対するマイクロベンド効果による損失増加を用
いる。
この方法は,テープ形光ファイバ心線のマイクロベンド損失を測定する場合にも使用できる。
H.2 装置
装置は,直径を固定したドラムとする。曲げ損失の影響を避けるためにドラム直径は200 mm以上とす
る。
ドラムの表面は決められた粗さの材質,例えば,研磨紙(ラッピングフィルム)PSAは,粗さ40 μmの
研磨材質Al2O3で覆う。ドラムの幅は,被測定光ファイバ又はテープ形光ファイバ心線を被覆面に400 m
以上巻き付けられるものでなければならない。
損失測定は,カットバック法(附属書A参照)又はOTDR法(附属書C参照)を用いて行う。
H.3 手順
被測定光ファイバが交差しないように,ドラムに単層状に巻き付ける。巻付け張力は3Nとする。
次に被測定光ファイバの損失を測定する。光ファイバ固有の損失を差し引くことによってマイクロベン
ドによる損失増加を求める。
測定は,異なる巻付け張力で,繰返し行ってもよい。
H.4 損失の算出
マイクロベンド損失は,式(H.1)によって求める。
R
Lm (H.1)
T P
ここに, Lm : マイクロベンド損失 [(dB/km)/(N/mm) ]
懿 マイクロベンド損失による損失増加 (dB/km)
P : 側圧 (N/mm)[式(G.2)参照]
R : 固定ドラムの半径 (mm)
T : 光ファイバに与える巻付け張力 (N)

――――― [JIS C 6823 pdf 39] ―――――

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C 6823 : 2010
附属書I
(規定)
マイクロベンド損失試験 : 方法C−ワイヤメッシュ法
I.1 概要
この附属書は,SGI光ファイバ及びシングルモード光ファイバのマイクロベンド損失を測定する手順を
示す。この手法は,ワイヤメッシュ装置によって被測定光ファイバに与えられるマイクロベンド効果によ
る損失増加を用いる。
I.2 マクロベンド発生装置
マイクロベンド損失を起こすために,図I.1に示すマイクロベンド発生装置を使用する。金属製の下部
平板は,上面が平らであり,装置の位置決めの上表面として作用する。2本のかん合ピンによって,上部
平板を下部平板に平行に保ちながら圧縮することができる。下部平板の上面にせん断強度73 N/cm78
N/cmの加硫ゴムシートをしっかりと固定する。ゴムシート上に表示した円に沿って,又は設置用のマンド
レルを用いて,光ファイバを直径98 mmの円の中に1重で配置する。図I.1に示すように,ゴムシートは
一部分が切り取られており,試験装置への入出力部分で光ファイバが重なるのを防ぐ。この切取り部分に
よって,ゴムシートで固定される被測定光ファイバの長さは約8 mm短くなる。不必要なマイクロベンド
効果を避けるために,ゴムシートが滑らかで平たんでなければならない。ワイヤメッシュは,ステンレス
鋼ワイヤをメッシュ仕様70で平面に織ったものを用いる。より精度の高い測定値が必要なときには,例え
ば,メッシュ仕様20のような目の粗いメッシュを使用するのがよい。メッシュ仕様はマイクロベンド損失
に影響を与えるため,異なるメッシュサイズを用いて得られた損失を比較することはできない。ワイヤメ
ッシュには孔があいており,かん合ピンを通して正確な位置決めができる。上部平板の質量は1 kgであり,
かん合ピンに合わせて動かせるように二つの孔がある。さらに,マイクロベンド損失を与えるときは,複
数の1 kgのおもり又は側圧を与える負荷制御装置を使用する。損失測定は,カットバック法(附属書A参
照),OTDR法(附属書C参照)又は伝送パワーによる光損失モニタ法(附属書E参照)を用いて行う。

――――― [JIS C 6823 pdf 40] ―――――

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JIS C 6823:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60793-1-1:2008(MOD)
  • IEC 60793-1-40:2001(MOD)
  • IEC 60793-1-46:2001(MOD)
  • IEC 60793-1-47:2006(MOD)
  • IEC/TR 62221:2001(MOD)

JIS C 6823:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6823:2010の関連規格と引用規格一覧