JIS C 6870-1-2:2019 光ファイバケーブル―第1-2部:光ファイバケーブル特性試験方法―総則及び定義 | ページ 2

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4.4.2 不確かさの評価
測定の不確かさは,測定された量(測定値)の真の値が所与のゆう(尤)度(又は信頼水準)内にある
と推定される範囲として定義することができる。測定の不確かさは,通常,幾つかのコンポーネントを含
み,その一部は統計的手法(タイプAの不確かさ)を用いて推定され,その他は経験又は他の情報(タイ
プBの不確かさ)に基づいて推定される。不確かさの成分又は分散は相加的であり,分散成分の合計に基
づいて測定の信頼区間を計算することができる。
典型的な不確かさの蓄積には,次の要因が含まれる。
− 参照物質又は使用機器の校正の不確かさ 通常,標準の校正証明書に記載されている。
− 移送による不確かさ 校正された参照物質又は装置の認定値の推定変化。
− 操作上の不確かさ 温度,湿度などの環境条件の推定影響。
− 電気ノイズ,振動,データ量子化などによる,検体及び校正標準の測定をする際の統計的(ランダム)
不確かさ。

4.5 前処理

  ほとんどの試験は,周囲環境条件で実施又は開始する。その前提条件は,熱安定性を達成することであ
る。特に明記されていない限り,試料は,試験前に最低12時間環境条件で前処理されなければならない。

4.6 適正なサンプリングの手引

  認定のためには,製品範囲を表す光ファイバ及び要素数のサブセットの両方,又はいずれか一方を試験
することが望ましい。光ファイバケーブル内の全ての光ファイバを試験して,光ファイバケーブルを適合
させる必要はない。適正なサンプリングの手引の詳細は,附属書JAに示す。ケーブルの設計のため,全
ての試験が必要というわけではなく,アプリケーションと関連する仕様に依存する。

4.7 励振条件

  光測定は,JIS C 6820,特に損失試験及び光損失変動試験の場合は,JIS C 6823に記載されている条件
に従う。

4.8 標準光学試験波長

  光ファイバケーブルの型式試験の標準光学試験波長は,個々の試験又は詳細仕様に別段の規定がない限
り,表1に示すとおりである。
表1−標準光学試験波長
光ファイバタイプ 波長
シングルモード 1 550 nm±10 nm
マルチモード 1 300 nm±20 nm
注記 他の試験波長の場合は,異なる公差となる可能性がある。
1 300 nm未満(例えば,850 nm)の波長に最適化されたマルチモード光ファイバについては,最も高い
特定波長が試験されなければならない。この場合,関連する規格に規定されている1 300 nmの試験基準を
使用しなければならない。全プラスチックマルチモード光ファイバ素線は,JIS C 6837に規定されている
波長で試験しなければならない。
光学性能の許容範囲には,測定の再現性のための許容値を含む。

――――― [JIS C 6870-1-2 pdf 6] ―――――

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5 光ファイバケーブル特性試験方法の文書対応表

  光ファイバケーブル特性試験方法の文書対応表を表2に示す。
表2−文書対応表
光ファイバケーブル特性試験方法 対応規格
総則及び定義 JIS C 6870-1-2
機械特性試験方法 JIS C 6870-1-21
環境特性試験方法 JIS C 6870-1-22
ケーブルエレメント特性試験方法 JIS C 6870-1-23
電気特性試験方法 JIS C 6870-1-24
参考文献 JIS C 6870-1-23 光ファイバケーブル−第1-23部 : 光ファイバケーブル特性試験方法−ケーブ
ルエレメント特性試験方法
IEC 60794-1-1:2015,Optical fibre cables−Part 1-1: Generic specification−General
IEC 60794-4-10,Optical fibre cables−Part 4-10: Family specification−Optical ground wires (OPGW)
along electrical power lines
IEC 60794-5-20,Optical fibre cables−Part 5-20: Family specification−Outdoor microduct fibre units,
microducts and protected microducts for installation by blowing

――――― [JIS C 6870-1-2 pdf 7] ―――――

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附属書JA
(参考)
適正なサンプリングの手引
JA.1 総則
典型的には,幅広い範囲のファイバ数が,汎用光ファイバケーブルの小さな範囲によって対応され得る。
例えば,1本のチューブに12本の光ファイバをもつルースチューブの設計を考えると,12,24,36,48,
60又は72種類の光ファイババージョンを用いることで,同じ基本設計の範囲内でチューブ及びダミーフ
ィラーの数を変えるだけで,6エレメントのケーブルエレメントを製造することができる。同様に,6,8,
12及び24エレメントのケーブルでは,一般的なケーブル設計のうち4種類の設計で,12288本の光ファ
イバを満たす12種のケーブルオプションを提供できる。認定目的では,製品範囲を表す光ファイバ数及び
要素数の部分集合(例えば,最小及び最大の要素数設計)を試験することだけが必要である。この例では,
製造元の設計及び製造能力を証明するために,一つの6エレメント設計及び一つの24エレメント設計を試
験することが適切であると考えることが可能である。
この考え方は,セントラルチューブケーブルの設計,バッファ付き光ファイバケーブルの設計などの他
の光ファイバケーブルの設計にも同様に適用できる。例えば,最小及び最大の光ファイバ数設計を試験す
ることができる。
JA.2 ケーブル特性試験のための光ファイバの選択
試験されるケーブルには,動作する光ファイバが全て搭載されたものが含まれているか,又は測定され
る光ファイバ及びダミー/スクラップ光ファイバが含まれている可能性がある。試験された光ファイバは,
動作するユニット全体に分布させる。複数のチューブ設計のケーブルでは,動作しないチューブ又はフィ
ラーロッドを使用することが可能であるが,試験の性能に影響を与えないように使用される必要がある。
製造業者は,動作するユニットをケーブル内に配置して,試験の全ての負荷を受けるようにする必要があ
る。
2本以上のアクティブチューブでよ(撚)られた設計のルースチューブケーブルは,次のように試験す
る必要がある。
単一層のケーブルの設計では,最低2本のチューブの少なくとも1本の光ファイバを試験する必要があ
る。多層の設計では,各層の最小2本のチューブからの少なくとも1本の光ファイバを試験することが望
ましい。選択されたチューブは,互いに隣接して配置しないほうがよく,一部はスクラップ/ダミーの光
ファイバであり得るが,光ファイバが完全に投入されることが望ましい。
層状のリボン構造をもつリボンケーブルでは,最初,最後及び中央のリボン位置に動作する光ファイバ
を含むことが望ましい。試験されている作動光ファイバは,これらのリボンの両端及び中間に配置される
ことが望ましい。
受渡当事者間の合意によって,試験が光ファイバの破壊を必要としない場合には,チューブ内の光ファ
イバを互いに融着接続することができる。これは,試験中の全ての光ファイバを確認するのに便利な方法
である。設計の変更が生じると,設計変更の影響を受けるテストだけを実施する必要がある。

――――― [JIS C 6870-1-2 pdf 8] ―――――

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JA.3 合否判定基準
合格基準は,アプリケーションに依存するが,通常は光ファイバの破壊,又は“変動なし”(IEC 60794-1-1
の箇条3を参照)と“性能上許容可能な変動”との組合せを含む。これらの相違は,関連する仕様書に記
載されているように,試験前,試験中及び試験後の様々な要求に起因する。

――――― [JIS C 6870-1-2 pdf 9] ―――――

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C6
2
附属書JB
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(参考)
0-
1-2
JISと対応国際規格との対比表
: 2019
IEC 60794-1-2:2017,Optical fibre cables−Part 1-2: Generic specification−Basic optical
JIS C 6870-1-2:2019 光ファイバケーブル−第1-2部 : 光ファイバケーブル特性
試験方法−総則及び定義 cable test procedures−General guidance
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条 (V) JISと国際規格との技術的差異
国際規 ごとの評価及びその内容 の理由及び今後の対策
格番号
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 適用範囲 1 JISとほぼ同じ 一致
3 用語及び 用語及び定義 3 追加 光ファイバケーブル特性試験方 利用者の利便性を考慮し追加を行っ
定義 法の規格群で使用される用語を た。実質的な差異はない。
追加した。
4 一般指針 4.1 試験手順の様式 4.1 JISと同じ 一致
4.2 標準大気条件 4.2 JISとほぼ同じ 変更 標準的大気条件はJIS C JIS個別規格との整合のため。
60068-1:2016の4.3を引用した。標準大気条件は,日本で広く参照さ
れているJIS C 60068-1:2016の4.3
で規定し,整合を図った。この箇条
は対応国際規格の拡張試験条件を満
たすので,“ほぼ同じ”と表記した。
4.3 記号及び略語 削除 対応国際規格の4.3では,IEC
60794-1-1を参照とあるが,光ファイ
バケーブル特性試験方法の規格群
JIS C 6870-1-2,JIS C 6870-1-21,JIS
C 6870-1-22,JIS C 6870-1-23及び
JIS C 6870-1-24で使用される記号及
び略語で絞り込んだ結果,箇条3(用
語及び定義)と重複することから削
除した。
4.3 安全及び環境面 4.4 JISと同じ 一致

――――― [JIS C 6870-1-2 pdf 10] ―――――

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JIS C 6870-1-2:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60794-1-2:2017(MOD)

JIS C 6870-1-2:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6870-1-2:2019の関連規格と引用規格一覧