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C 8201-4-1 : 2020
B.3 電気的耐久性
B.3.1 一般
電気的消耗に対する耐力に関して,接触器又はスタータは,慣例から,表B.1の使用負荷種別に対応す
る負荷開閉回数によって特徴付ける(この開閉回数は,修理又は交換することなしに開閉可能な回数であ
る。)。
スターデルタスタータ,2段動作単巻変圧器スタータ及び加減抵抗スタータは,使用条件によって大き
く影響を受けるので,試験条件の標準値を決定できない。ただし,製造業者は,それぞれの使用条件につ
いてのスタータの電気的耐久性を示すことが望ましい。この電気的耐久性は,スタータの構成部品の試験
結果から推定してもよい。
使用負荷種別AC-3及びAC-4に対する試験回路は,表B.1に規定する電流,電圧及び力率を出すための
リアクトルと抵抗とで構成する。さらに,使用負荷種別AC-4に関しては,閉路及び遮断試験の試験回路
を用いる(9.3.3.5.2参照)。
いかなる場合でも,動作の速度は製造業者が指定する。
試験は,試験報告の次の許容差の範囲内である場合,有効とみなす。
− 電流 : ±5 %
− 電圧 : ±5 %
B.2.2.3の適切な試験手順によって,B.2.2.1及びB.2.2.2の適切な状態の接触器又はスタータについて試
験を行う。ただし,接点の交換は許容しない。
スタータの場合,用いられている接触器が同等の試験を既に満足しているとき,その試験をスタータで
繰り返す必要はない。
表B.1−負荷開閉数の検証,各使用負荷種別に対する閉路及び遮断の条件
使用負荷 定格使用電流 閉路 遮断
種別 I/Ie U/Ue cosφa) Ic/Ie Ur/Ue cosφa)
AC-1 全てに対して 1 1 0.95 1 1 0.95
AC-2 全てに対して 2.5 1 0.65 2.5 1 0.65
AC-3 Ie≦17 A 6 1 0.65 1 0.17 0.65
Ie>17 A 6 1 0.35 1 0.17 0.35
AC-4 Ie≦17 A 6 1 0.65 6 1 0.65
Ie>17 A 6 1 0.35 6 1 0.35
I/Ie U/Ue L/R b) Ic/Ie Ur/Ue L/R b)
ms ms
DC-1 全てに対して 1 1 1 1 1 1
DC-2 全てに対して 2.5 1 2 1 0.1 7.5
DC-3 全てに対して 2.5 1 2 2.5 1 2
DC-4 全てに対して 2.5 1 7.5 1 0.3 10
DC-5 全てに対して 2.5 1 7.5 2.5 1 7.5
――――― [JIS C 8201-4-1 pdf 76] ―――――
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表B.1−負荷開閉数の検証,各使用負荷種別に対する閉路及び遮断の条件(続き)
記号
Ie : 定格使用電流
Ue : 定格使用電圧
I : 投入する電流
交流の場合,閉路電流は実効値で表すが,回路力率に対応して,非対象電流分のピーク値は,
高くなると思われる。
U : 印加電圧
Ur : 商用周波数又は直流回復電圧
Ic : 遮断する電流
注a) osφの許容差 : ±0.05
b) /Rの許容差 : ±15 %
B.3.2 試験結果
試験後,接触器又はスタータは,9.3.3.2に規定する動作条件を満足し,かつ,JIS C 8201-1:2020の8.3.3.4.1
のd) 2)の耐電圧試験電圧に耐えなければならない。JIS C 8201-1:2020の8.3.3.4.1のd)を適用して,試験電
圧を,次の箇所に印加する。
− 一括接続した全ての極と接触器又はスタータのフレームとの間
− 各極と接触器又はスタータのフレームに接続した全ての他極との間
B.3.3 接触器及びスタータの試験結果の統計的分析
接触器又はスタータの電気的耐久性は,製造業者が指定し,この試験の結果の統計的分析によって検証
する。製造業者は,例えば,計画した生産台数又は熱電流によって最も適切な試験を,B.3.3.1,B.3.3.2及
びB.3.3.3から一つ選択する。少量生産の接触器及びスタータは,B.3.3.1及びB.3.3.2に規定する試験は適
用しない。
少量生産で,かつ,基本設計との違いが特性に著しい影響を与えない細部の変化だけの接触器又はスタ
ータは,類似設計,解析,材料の特性などの経験を基にして,更に同じ基本設計の大量生産のものの試験
結果の解析を基にして,製造業者が電気的耐久性を指定してもよい。
注記 この試験は,ロットごとの又は使用者の受入試験を意図したものではない。
B.3.3.1 シングル8テスト
指定した電気的耐久性に対し,8台の接触器又はスタータの試験を行う。不良の数が2台以下の場合は,
この試験は合格とする。
B.3.3.2 ダブル3テスト
指定した電気的耐久性に対し,3台の接触器又はスタータの試験を行う。
試験は,故障がない場合は合格とし,2台以上の不良がある場合は不合格とする。1台不良の場合は,3
台を追加して接触器又はスタータの試験を行い,3台とも不良がない場合は,その試験は合格とする。い
かなる場合でも,2台以上の不良がある場合,不合格となる。
B.3.3.3 他の方法
JIS Z 9015-1による他の方法も使用可能である。最大許容品質レベルは10 %としなければならない。選
択した方法を試験報告書に記載する。
注記 シングル8テスト及びダブル3テストは,共にJIS Z 9015-1に規定されている(付表10-C-2及
び付表10-D-2参照)。この二つのテストは,限られた試料数で,同等の統計的特性(許容品質
レベル10 %)を得る目的で選択されている。
――――― [JIS C 8201-4-1 pdf 77] ―――――
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B.4 スタータと,スタータと組合せる短絡保護装置(SCPD)との間の交差電流における協調
B.4.1 一般及び定義
B.4.1.1 一般
この附属書は,スタータ及びこれと組合わせる短絡保護装置の,スタータ及び短絡保護装置の製造業者
が指定する各々の時間−電流特性が交差する電流(Ico)の上下での特性並びに8.2.5.1で規定する保護協調
の対応するタイプについて,異なる検証方法を規定する。
スタータと短絡保護装置との間の交差電流における協調は,B.4.2にあるような特殊試験による直接法又
はタイプ2協調のためのB.4.5にあるような間接法だけによって検証する。
B.4.1.2 定義
B.4.1.2.1
交差電流,Ico(crossover current)
過負荷リレー及び短絡保護装置の,各々の代表的な時間−電流特性の中間曲線又は発表曲線の交点に相
当する電流。
注記 中間曲線は,製造業者によって与えられた時間−電流特性上の範囲から求めた平均値である。
B.4.1.2.2
間接法による交差電流での協調の検証の試験電流,Icd(test current)
製造業者によって与えられた表B.2の要求事項を検証した,許容差を含んだIcoより大きな電流。
B.4.1.2.3
接触器及びスタータの時間−電流耐量(time-current withstand characteristic capability of contactors/starters)
接触器及びスタータが時間関数として耐えることが可能な電流値。
B.4.2 直接法による交差電流での協調試験の条件
スタータ及びこれと組合せる短絡保護装置は,通常用いるように,取付け及び接続しなければならない。
全ての試験は,コールド状態から始める。
B.4.3 試験電流及び試験回路
試験回路は,JIS C 8201-1:2020の8.3.3.5.2による。ただし,過渡電圧を調整する必要はない。試験電流
は,次の二通りとする。
0
a) .075Ico %
5
5
b) .125Ico %
0
試験回路の力率は,表7による。高い抵抗をもつ小形のリレーの場合,可能な限り低い力率を得るよう
なインダクタンスを用いることが望ましい。回復電圧は,定格使用電圧の1.05倍の電圧とする。
短絡保護装置は,8.2.5.1に規定するもので,9.3.4.2の試験で用いる同じ定格及び特性をもっているもの
とする。
開閉機器が接触器の場合,そのコイルには定格制御電源電圧を別電源によって供給し,さらに,過負荷
リレーがトリップしたときには,接触器は開放するよう接続しなければならない。
B.4.4 試験手順及び結果
B.4.4.1 試験手順
スタータ及び短絡保護装置を閉路状態にしておき,B.4.3に規定した電流を別の装置で閉路する。試験す
る個々の装置は,室温にする。
――――― [JIS C 8201-4-1 pdf 78] ―――――
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試験後,短絡保護装置の点検並びに過負荷リレー及び回路遮断器のリセットをし,また,必要な場合,
ヒューズの1本以上が溶断していた場合は,全てのヒューズを取り換える必要がある。
B.4.4.2 結果
B.4.3のa)の小さい電流の場合,短絡保護装置は動作せず,過負荷リレー又は引外し装置が動作して,ス
タータを開放させなければならない。スタータに損傷があってはならない。
B.4.3のb)の大きい電流の場合,短絡保護装置はスタータよりも先に動作しなければならない。スター
タは,製造業者が指定した,協調条件の対応するタイプに対する9.3.4.2.3の条件を満足しなければならな
い。
B.4.5 間接法による交差電流での協調の検証
間接法は,交差電流における協調の検証のため,次の条件が満たされていることを線図(図B.1参照)
上で確認しなければならない。
− 製造業者は,Icoの値以上までの過負荷リレー/引外し装置のコールドスタートの時間−電流特性を示
さなければならない。この曲線は,Icoまで短絡保護装置の時間−電流特性より下になければならない。
− B.4.5.1によって試験するスタータのIcdは,Icoより大きくなければならない。
− B.4.5.2によって試験する接触器の時間−電流耐量特性は,Icoまで過負荷リレーの時間−電流特性(コ
ールドスタート)より上でなければならない。
B.4.5.1 Icdのための試験
9.3.4.1を,次の条件とともに適用する。
− 試験順序 接触器又はスタータは,表B.2に規定する動作サイクル数の間,試験電流Icdを閉路・遮断
する。これは,短絡保護装置がない回路で行う。
表B.2−試験条件
Ur/Ue cosφ オン時間a) オフ時間 動作回数
s s
b) c)
Icd 1.05 0.05 3
注a) 接点が再開路する前に,十分に接触することが確認可能な場合,時間は0.05 s未満でもよい。
b) 力率は,JIS C 8201-1: 2020の表16から指定する。
c) 表8参照
− Icdの試験中及び試験後の接触器又はスタータの状態
a) 試験中の状態 アークの持続,極間のフラッシオーバ,接地回路のヒューズの溶断(9.3.4.1.2参照)
及び接点溶着があってはならない。
b) 試験後の状態 試験後の状態は,次による。
1) 接触器又はスタータは,開閉時,接点が正常に動作する。
2) 接触器又はスタータの絶縁性能は,最小を1 000 Vとし,接触器又はスタータのIcd試験で用いた定
格使用電圧の2倍の商用周波耐電圧試験によって検証する。試験電圧は,JIS C 8201-1:2020の
8.3.3.4.1のb) 3) )及びb) 3) i)によって,60秒間印加する。
B.4.5.2 接触器/スタータの時間−電流耐量特性
この特性は製造業者が提供し,値は9.3.5に規定した試験順序に従い,8.2.4.4の内容に加えて,Ico以上
の特性を得るための過負荷電流と時間との関係で示す。
接触器の過負荷電流特性試験は,室温で行う。過負荷電流試験間に接触器に必要な最小冷却時間は,製
造業者が示すのが望ましい。
――――― [JIS C 8201-4-1 pdf 79] ―――――
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記号
a : コールド状態からの過負荷リレーの時間−電流特性(平均)
b : 接触器の時間−電流耐量特性
tC : 過負荷リレー及び短絡保護装置の各々の代表的な時間−電流特性の中間曲線又は発表曲線
の交点に相当する時間
a) ヒューズとの協調
a : コールド状態からの過負荷リレーの時間−電流特性(平均)
b : 接触器の時間−電流耐量特性
tC : 過負荷リレー及び短絡保護装置の各々の代表的な時間−電流特性の中間曲線又は発表曲線
の交点に相当する時間
b) 回路遮断器との協調
図B.1−時間−電流特性の例
――――― [JIS C 8201-4-1 pdf 80] ―――――
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JIS C 8201-4-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60947-4-1:2009(MOD)
- IEC 60947-4-1:2009/AMENDMENT 1:2012(MOD)
JIS C 8201-4-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.130 : 開閉装置及び制御装置 > 29.130.20 : 低電圧開閉用及び制御装置
- 29 : 電気工学 > 29.120 : 電気付属部品 > 29.120.99 : その他の電気付属部品
JIS C 8201-4-1:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ9015-1:2006
- 計数値検査に対する抜取検査手順―第1部:ロットごとの検査に対するAQL指標型抜取検査方式