JIS C 8993:2020 太陽電池(PV)モジュール用火災試験方法 | ページ 2

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から落下する。
b) 火災安全等級Aでは1.82 m,火災安全等級Bでは2.4 m,又は火災安全等級Cでは3.9 mを超えた火
炎の伝ぱがある。
なお,火炎伝ぱの距離は,供試体の先端から測定する。
c) 火炎に直接さらす部分から大きく横側への火炎の伝ぱがある。
4.3.2 飛び火試験
4.3.2.1 一般
供試体は,図1のように取り付ける。また,ガス配管及びバーナは,空気流を乱さないように取り除く。
4.3.2.2 火種の寸法及び形状
試験に用いる火種の構造は,図2に示す形状及び寸法とし,a) c)に規定する。また,試験前に,火種
は40 ℃49 ℃の恒温槽で少なくとも24時間保管する。
a) 火災安全等級Aの火種 300 mm角で約57 mm厚の格子状とし,密度(560±50)kg/m3で,節がない
ダグラスもみ(米松)で作る。火種は,19.1 mm×19.1 mm角で長さ300 mmの木材角棒36本を用い
て,1層につき12本とする3層構造とし,各角棒間の隙間を6.4 mm取った構造とする。これらの角
棒は,隣接層に直角に配置し,止付けは,長さ38.1 mmで太さNo.16(1.4 mm)のくぎを用いてくぎ
止めとするか,又は山が5.6 mm及び足が31.8 mmで太さNo.16(1.4 mm)の鋼線製の逆U字(ステ
ープラの針状)くぎを用いて止める。一方の面では,各角棒の各端で止め付け,かつ,反対の面では
図2 a)に示すように,対角線上に止める。完成した火種の乾燥質量は,試験時に(2 000±150)gとす
る。
b) 火災安全等級Bの火種 150 mm角で約57 mm厚の格子状とし,密度(560±50)kg/m3で,節がない
ダグラスもみ(米松)で作る。火種は,19.1 mm×19.1 mm角で長さ150 mmの木材角棒18本を用い
て,1層につき6本とする3層構造とし,各角棒間の隙間を6.4 mm取った構造とする。これらの角棒
は,隣接層に直角に配置し,止付けは,長さ38.1 mmで太さNo.16(1.4 mm)のくぎを用いてくぎ止
めとするか,又は山が5.6 mm及び足が31.8 mmで太さNo.16(1.4 mm)の鋼線製の逆U字(ステー
プラの針状)くぎを用いて止める。一方の面では,各角棒の各端で止め付け,かつ,反対の面では図
2 b)に示すように,対角線上に止める。完成した火種の乾燥質量は,試験時に(500±50)gとする。
c) 火災安全等級Cの火種 密度(560±50)kg/m3で,節がないホワイトパインで作る。火種の寸法は,
縦38.1 mm×横38.1 mm×高さ19.8 mmとし,かつ,火種の厚さの半分まで,上から下まで3.2 mm幅
で,のこぎりを用いて一つの面ともう一つの面とが互いに直角になるように,図2 c)に示すように二
つの溝を付ける。完成した火種の乾燥質量は,試験時に(9.25±1.25)gとする。
4.3.2.3 火種の点火
火種を供試体に置く前に,次に規定するとおり,火災安全等級別に,火種に点火する。火種の点火に用
いるガスバーナは,点火中に火種を炎で完全に包み込むことができるガスバーナとし,点火する炎の温度
が,ガスバーナの先端から58.7 mmのところで(888±10)℃の温度となるように調整する。
なお,ガスバーナは,通常の通風からは遮断する。
a) 火災安全等級Aの火種は,次の点火の手順に従って火種を回転させながら,各面を炎にさらし,合計
5分間ガスバーナの炎にさらす。
1) 各300 mm×300 mm面(2面)を30秒間
2) 各57 mm×300 mm面(4面)を45秒間
3) 再度,各300 mm×300 mm面(2面)を30秒間

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b) 火災安全等級Bの火種は,次の点火の手順に従って火種を回転させながら,各面を炎にさらし,合計
4分間ガスバーナの炎にさらす。
1) 各150 mm×150 mm面(2面)を30秒間
2) 各57 mm×150 mm面(4面)を30秒間
3) 再度,各150 mm×150 mm面(2面)を30秒間
c) 火災安全等級Cの火種は,火種を回転させながら,38.1 mm×38.1 mmの両面を炎にそれぞれ1分間
さらし,合計2分間ガスバーナの炎にさらす。
4.3.2.4 試験条件
試験条件は,次による。
a) 火災安全等級A 火種は,供試体表面の最も弱い場所に置く。しかし,いかなる場合でも,いずれの
側からも100 mm又は供試体の上部若しくは下部から300 mm以上離れた位置に配置する。火種は,
上部及び下部層の角棒が,空気流の方向に平行となるように置く。火種は,直径0.82 mm太さの軟鉄
線で供試体から滑落しないように固定する。
b) 火災安全等級B 火種は,供試体の表面上,最も弱い場所2か所にそれぞれ置く。火種の各側面は,
左右端部から152 mm又は供試体の上部若しくは下部から300 mm以上離れた位置に配置する。火種
は,上部及び下部層の角棒が,空気流の方向に平行となるように置く。最初の火種は,直径0.82 mm
太さの軟鉄線で供試体から滑落しないようにする。2個目の火種は,最初の火種に起因する全ての燃
焼が終了するまで,供試体へ配置してはならない。
c) 火災安全等級C 20個の点火した火種は,供試体表面上に1分間隔又は2分間隔で置いていく。いず
れの火種も,前の火種が置かれた場所から100 mm以内に置いてはならない。
火種ののこぎり溝の位置の固定方法は,次による。
1) 火種は,供試体の幅を横切って引き伸ばされた直径0.82 mm太さの軟鉄線によって試験中の位置に
保持する。
2) 火種は,供試体側ののこぎり溝が空気の流れの方向と平行となるように保持する。針金は,他のの
こぎり溝内に配置する。
4.3.2.5 試験時間
火災安全等級A,火災安全等級B又は火災安全等級Cの試験は,次の状態のいずれかになるまで,継続
する。
− 火種が燃え尽きるまで,並びに炎,赤熱及び発煙の全ての現象が,供試体の露出面及び架台の下面か
ら消えるまで。
− 容認できない結果が生じるまで。
しかし,火災安全等級A又は火災安全等級Bの試験の場合は,最大1.5時間を限度とする。この場合,
火種が,燃え続けることなく,また,完全に燃えきらないことは,無視する。

――――― [JIS C 8993 pdf 7] ―――――

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図2−火種の構造
4.3.2.6 観察事項
試験中及び試験終了後に,次の事項を観測する。
− 供試体の裏側への持続的な火炎の出現
− 供試体の位置ずれ
− 供試体の一部の穴あき又は落下
4.3.2.7 判定基準
次に示すa)及びb)の現象があってはならない。
a) 供試体のいずれかの部分が,燃焼又は赤熱状態の火種の形で,供試体から吹き飛ばされる又は供試体
から落下する。
b) 供試体の下側に継続して火炎が生じる。

5 表示事項

  表示事項は,次による。
a) 次の事項に関し,PVモジュール又は据付説明書に表示する。
− 火災安全等級
b) 据付説明書への要求事項は,次による。
1) Vモジュールの取付構造,設置場所,屋根又は構築物への取付方法を含めて火災安全等級を定めて
いる場合には,PVモジュールの火災安全等級の関係指標,又は通常の関係指標の詳細を据付説明
書に記載する。
2) 屋根上設置の据付説明書には,次の事項を含めなければならない。
2.1) Vモジュールを,屋根に確実に設置するための最低限の機械的手段。
2.2) 据置形のPVモジュールに対しては,その用途に応じた防火性能をもった屋根の上に取り付ける必
要がある旨の指示。
2.3) 火災安全等級を維持するために必要とする傾斜角度の指示。

――――― [JIS C 8993 pdf 8] ―――――

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6 報告書

  結果は,JIS Q 17025に従って試験報告書に記載する。結果は通常,試験報告書で報告し,これには,次
に示す,依頼者の要求した全ての情報,試験の説明に必要な全ての情報及び利用した方法を説明するのに
必要な全ての情報を含めなければならない。
a) 標題
b) 試験実施機関の名称,住所及び試験が行われた場所
c) 報告書及び各ページの一意の識別情報
d) 試験依頼者の名称及び住所(該当する場合)
e) 試験した製品の説明及び識別
f) 試験した製品の記載,状態及び明確な識別
g) 試験製品の受領日及び試験日(該当する場合)
h) 使用した試験方法の特定
i) サンプリング手順への言及(該当する場合)
j) 試験方法からの逸脱,試験方法への追加,試験方法からの除外,環境条件など特定の試験に関する情

k) 火災安全等級,供試体の勾配及び支持台への取付状態,試験中及び試験後の供試体の燃焼特性の観測,
並びに見つかった全ての故障を含む適切な表,グラフ,スケッチ及び写真によって裏付けした測定,
検査及び導いた結果
l) 報告書の内容に関する責任者(1人又は複数人)の署名及び肩書き,又は同等の識別情報,及び報告
書発行日
m) 結果は試験品だけに関連しているという旨の記載
n) 建築基準法に準拠した試験ではない旨の記載
o) 試験実施機関の書面による承認がない限り報告書の一部だけを複製してはならないという旨の記載

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