JIS D 0805:2010 高度道路交通システム―車線変更意思決定支援システム―性能要件及び試験方法 | ページ 2

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D 0805 : 2010 (ISO 17387 : 2008)
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1 当該車両
2 目標車両
3 横方向車間距離
図4−横方向車間距離
2.7
後方車間距離(rear clearance)
当該車両の後部と目標車両の最前部間との直線的測定距離,又は目標車両の推定進路を考慮した当該車
両後面と目標車両前面との道路に沿った推定距離[図5 a)図5 d) 参照]。この定義は,後方領域の目標
車両だけに適用する。
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1 当該車両
2 目標車両
3 後方車間距離
a) 直線道路での後方車間距離(直線的に測定)
図5−後方車間距離の例

――――― [JIS D 0805 pdf 6] ―――――

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1 当該車両
2 目標車両
3 後方車間距離
b) 直線道路での後方車間距離(目標車両進路に沿って推定)
3
1 当該車両
2 目標車両
3 後方車間距離
c) 曲線道路での後方車間距離(直線的に測定)
3
1 当該車両
2 目標車両
3 後方車間距離
d) 曲線道路での後方車間距離(目標車両進路に沿って推定)
図5−後方車間距離の例(続き)
2.8
接近速度(closing speed)
目標車両の速度と当該車両との速度の差。この定義は,後方領域内の目標車両だけに適用する。プラス
(正)の接近速度は,目標車両が当該車両に後方から近付いていることを示す。

――――― [JIS D 0805 pdf 7] ―――――

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2.9
衝突までの時間(time to collision)
当該車両が目標車両の進路上に車線変更したとき,目標車両の接近速度が一定の場合に,両車両が衝突
するのに要すると推定される時間。衝突までの時間は,目標車両の後方車間距離を接近速度で除すことに
よって推定できる。この定義は,後方領域の目標車両だけに適用する。
2.10
追抜き速度(overtaking speed)
当該車両が前方に位置する車両を追い抜こうとする場合における,当該車両の速度と前方に位置する車
両の速度との差。プラス(正)の追抜き速度は,当該車両が前方に位置する車両より速く走行しているこ
とを示す。
2.11
死角警報機能(blind spot warning function)
一つ又は複数の隣接領域に目標車両が位置することを検知し,規定された要件に従って当該車両の運転
者に警報する機能。
2.12
接近車両警報機能(closing vehicle warning function)
一つ又は複数の後方領域に目標車両が位置することを検知し,規定された要件に従って当該車両の運転
者に警報する機能。
2.13
車線変更警報機能(lane change warning function)
死角警報機能及び接近車両警報機能を併せもつ機能。
2.14
道路曲率半径(roadway radius of curvature)
当該車両が走行する道路の平面曲率半径。

3 分類

3.1 監視領域によるシステムの分類

3.1.1  一般
LCDASは,表1に示すように必要な最小対象領域によって分類される。例えば,タイプIシステムは,
少なくとも左右の隣接領域の範囲に対応しなければならない。
表1−サービス対象領域分類
システムの 左隣接領域 右隣接領域 左後方領域 右後方領域 機能
分類 の監視 の監視 の監視 の監視
タイプI ○ ○ − − 死角警報
タイプII − − ○ ○ 接近車両警報
タイプIII ○ ○ ○ ○ 車線変更警報
記号は,次の意味である。
○ : 適用する − : 適用しない

――――― [JIS D 0805 pdf 8] ―――――

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3.1.2 タイプIシステム
タイプIシステムは,死角警報機能だけを提供する。このシステムの目的は,当該車両の運転者に対し
て隣接領域内の目標車両を警報することであり,後方から当該車両に接近する目標車両を警報することは
要求しない。当該車両の運転者に対しては,少なくとも取扱説明書の中で,このシステムの限界について
注意を喚起しなければならない。特に取扱説明書には,次の主旨の内容を記載しなければならない。
“このシステムは,車両付近の限られた領域だけ支援を行うが,後方から接近する車両に関しては十分
な警報を行わない場合がある。”
3.1.3 タイプIIシステム
タイプIIシステムは,接近車両警報機能だけを提供する。このシステムの目的は,当該車両の運転者に
対して,後方から当該車両に接近する目標車両を警報することである。このシステムでは,当該車両の隣
接領域内に位置する目標車両を警報することは要求しないため,タイプIIシステムの利用を推奨するのは,
左右両側で最低45°の水平視界があるサイドミラーを備えた車両である。このシステムを他の種類の車両
に利用する場合には,少なくとも取扱説明書には,次の主旨の内容を記載しなければならない。
“運転者は車線を変更しようとする前に,隣接領域の安全確認を行わなければならない。”また,当該車
両の運転者に対しては,少なくとも取扱説明書の中で,このシステムの限界について注意を喚起しなけれ
ばならない。特に取扱説明書には,次の主旨の内容を記載しなければならない。
“このシステムは,当該車両付近の隣接領域には支援を提供しないので,後方から急速に接近する車両
に関しては十分な警報を行わない場合がある。”
3.1.4 タイプIIIシステム
タイプIIIシステムは,死角警報機能及び接近車両警報機能を提供する。このシステムの目的は,当該車
両の運転者に対して,隣接領域内の目標車両及び後方から当該車両に接近する目標車両を警報することで
ある。当該車両の運転者に対しては,少なくとも取扱説明書の中で,このシステムの限界について注意を
喚起しなければならない。特に取扱説明書には,次の主旨の内容を記載しなければならない。
“このシステムは,後方から急速に接近する車両に関しては十分な警報を行わない場合がある。”

3.2 目標車両の接近速度による分類

3.2.1  一般
3.1に規定するタイプII及びタイプIIIのLCDASは,表2に規定する目標車両の接近速度の最高値及び
道路の曲率半径の最小値によって分類される。システムは,表2に掲げる複数のタイプに属する可能性が
あることに注意する必要がある。例えば,高性能なシステムは,タイプAタイプCそれぞれに規定され
る最低要件を満たすか,又はそれを超える場合がある。
表2−目標車両の接近速度による分類
システムの分類タイプ 目標車両の接近速度の最高値 道路の曲率半径の最小値
m/s m
タイプA 10 125
タイプB 15 250
タイプC 20 500
注記 目標車両の接近速度の最高値は,必要な検出範囲又は捕そく(捉)時間に直接影響する。接近
速度が速くなれば,目標車両を早く検知して当該車両の運転者に警報できるよう,センサ範囲

――――― [JIS D 0805 pdf 9] ―――――

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を広げるか,又は捕そく時間を短縮する必要がある。さらに,目標車両の接近速度の最高値及
び道路の曲率半径の最小値に関係がある。特定の曲率半径及び通常の当該車両の速度について,
目標車両の接近速度は,車両の走行特性によって制約を受ける。
3.2.2 タイプAシステム
図6は,道路の曲率半径及び目標車両の接近速度に関するタイプAシステムに要求される最小機能範囲
を示す。このシステムは,小さい曲率半径の曲線道路で運用することができる。当該車両の運転者に対し
ては,少なくとも取扱説明書の中で,このシステムの限界について次の主旨の内容を記載し,注意を喚起
しなければならない。
“曲率半径がX mより小さな曲線道路において,このシステムは十分に警報できない場合がある。”
ここでXは,曲率半径が125 m未満で設計されたシステムの場合,より小さな曲率半径に置き換えられ
る。
,m
500
rvm
t
(
aue
r
)
タイプA
Type A
u
道路の曲率半径
375
du
isofc
250
dwayra
125
Roa
5 10 15 20
(m/s)
目標車両の接近速度
Target vehicle closing speed,m/s
図6−タイプAシステムの最小機能範囲
3.2.3 タイプBシステム
図7は,道路の曲率半径及び目標車両の接近速度に関するタイプBシステムに要求される最小機能範囲
を示す。このシステムは,小さい曲率半径の曲線道路で運用することができる。当該車両の運転者に対し
ては,少なくとも取扱説明書の中で,このシステムの限界について次の主旨の内容を記載し,注意を喚起
しなければならない。
“曲率半径がX mより小さな曲線道路において,このシステムは十分に警報できない場合がある。”
ここでXは,曲率半径が250 m未満で設計されたシステムの場合,より小さな曲率半径に置き換えられ
る。

――――― [JIS D 0805 pdf 10] ―――――

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JIS D 0805:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 17387:2008(IDT)

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