JIS D 1037:2011 二輪自動車―最高速度試験方法 | ページ 2

4
D 1037 : 2011 (ISO 7117 : 2010)
時間測定機器精度Atimeは,電子式時間カウンタの精度及び光電管の応答性によって決定される。時間測
定機器精度Atimeは,試験報告書に記載しなければならない。
8.2.2 周囲大気状態の測定精度
周囲大気状態を測定する機器の精度は,表2による。
表2−周囲大気状態の測定機器の精度
項目 測定値に対して 分解能
風速 ±10 % 0.1 m/s
風向 − 5度
周囲温度 − 1℃
大気圧力 − 0.2 kPa
湿度 ±5 % 1%

9 試験路

9.1   一般要求事項
試験は,9.2に規定する測定区間にわたって最高速度が維持できる試験路で行う。測定区間への進入部分
は,測定区間と同一の路面及び同一の走行方向の形状をもち,試験二輪車が最高速度を保つのに十分長く
なくてはならない。
試験路は,平たん,水平,かつ,滑らかな舗装路とする。路面は,乾燥状態であり,最高速度測定に影
響を与えるような障害物及び防風バリアがあってはならない。試験路は,減速区間を除き,走行方向に0.5 %,
横断方向に3 %以上の傾斜がなく,測定区間のいかなる二点間の高低差も,1 mを超えてはならない。し
かし,環状試験路及び円環試験路において,遠心力の影響を補うための傾斜は許容される。
試験路の形状,寸法及び測定区間の位置は,試験報告書に記載するか,又は図示しなければならない。
9.2 構成
試験路は,次の区間によって構成されるものとする。
a) 最高速度に到達するまでの加速区間
b) 最高速度測定区間
c) 試験二輪車を安全に停止するための減速区間
9.3 使用可能な形状及び個別要求事項
9.3.1 直線試験路
9.3.1.1 タイプ1
タイプ1試験路は,図1に示す測定区間が直線試験路上に位置しているものである。測定区間の左右の
加速区間は,測定区間において最高速度に達するのに十分長くなければならない。
a
a
bb cc
a
測定区間
b
試験二輪車の走行方向,a
c
試験二輪車の走行方向,b
図1−タイプ1試験路

――――― [JIS D 1037 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
D 1037 : 2011 (ISO 7117 : 2010)
9.3.1.2 タイプ2
タイプ2試験路は,図2に示す測定区間1,及び測定区間2が直線試験路の両端に位置しているもので
ある。2か所の測定区間の長さは,異なってもよいが,実質的に直線上に位置しなければならない。
aa1 ba2
cb dc
a
測定区間1
b
測定区間2
c
試験二輪車の走行方向,a
d
試験二輪車の走行方向,b
図2−タイプ2試験路
9.3.2 環状試験路
9.3.2.1 タイプ3
タイプ3試験路は,図3に示す測定区間が環状試験路の直線部分に位置しているものである。測定区間
の左右の直線部分は,測定区間において最高速度に達するのに十分長くなければならない。
aa
bb cc
a
測定区間
b
試験二輪車の走行方向,a
c
試験二輪車の走行方向,b
図3−タイプ3試験路
9.3.2.2 タイプ4
タイプ4試験路は,図4に示す測定区間1,及び測定区間2が直線部分の両端に位置するものである。2
か所の測定区間の長さは,異なってもよいが,実質的に直線上に位置しなければならない。
測定区間の前の直線部分は,測定区間において最高速度に達するのに十分長くなければならない。

――――― [JIS D 1037 pdf 7] ―――――

6
D 1037 : 2011 (ISO 7117 : 2010)
aa1 ba2
cb dc
a
測定区間1
b
測定区間2
c
試験二輪車の走行方向,a
d
試験二輪車の走行方向,b
図4−タイプ4試験路
9.3.3 円環試験路
9.3.3.1 タイプ5
タイプ5試験路は,測定区間が,図5に示すように一定の半径をもつ弧でなければならない。Lstは,試
験二輪車の走行軌跡に沿って測定するか,又は弦の長さから幾何学的に計算しなければならない。
bb cc
aa
a
測定区間
b
試験二輪車の走行方向,a
c
試験二輪車の走行方向,b
図5−タイプ5試験路
9.3.3.2 タイプ5試験路の要求事項
円環試験路であるタイプ5試験路において最高速度を測定する場合,次の条件を満たさなければならな
い。

――――― [JIS D 1037 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
D 1037 : 2011 (ISO 7117 : 2010)
a) 円環試験路の半径は,試験二輪車が最高速度に到達するのに十分な大きさとする。
b) 試験二輪車は,乗員が体重移動することなく,最高速度に達するラインを走行できなくてはならない。
c) 最高速度は,一つの測定区間において測定する。
注記 測定区間は,試験路全体の気象状態が許容値を満たす場合は,試験路全長に拡大してもよい。
この全周試験では,試験路のそれぞれの場所において気象状態が大きく異なることが予想さ
れる場合には,箇条10に規定する大気条件が測定区間全体にわたって満足していることを確
認する必要がある。

10 大気条件

  風速及び風向は,試験中の風力を代表する位置において,連続的又は適切な周期をもって測定しなけれ
ばならない。
大気条件は,次の限度値以内とする。
a) 平均風速 3 m/s
b) 突風の最大風速 5 m/s
c) タイプ5試験路の全周試験の場合を除く一方向試験において,風速の走行方向成分1 m/s
d) 最大相対湿度 95 %
e) 気温5 ℃35 ℃
f) 気圧90 kPa110 kPa
試験中の相対大気密度は,標準大気条件下での大気密度から7.5 %を超えて変動してはならない。相対
空気密度dTは,式(1)で計算する。
pT T0
dT=d0 (1)
p0 TT

11 試験方法及び平均車速の計算

11.1 一般要求事項
11.1.1 平たん路において試験二輪車の最高速度が得られる変速比を使用する。絞り弁は全開とし,混合気
の空燃比を濃くするいかなる手動装置も作動させてはならない。
11.1.2 乗員は,7.3で定義した運転姿勢を維持しなければならない。
11.1.3 試験二輪車は,測定区間に到達するまでに,その最高速度に達していなければならない。もし,加
速区間が試験二輪車の最高速度に到達するのに十分な距離であるか否かを確認する必要がある場合は,加
速区間距離を検証しなければならない。その検証方法の二つの例を,附属書Aに示す。
11.1.4 最高速度測定は,11.2に規定する往復方向試験によって行わなければならない。ただし,試験場の
規則又は不可避な事由によって往復方向試験が許可されない場合は,11.3に規定する一方向試験を適用す
る。
11.2 測定
11.2.1 試験二輪車は,連続してa及びbの往復方向に走行し,両方向の測定区間走行時間ta及びtbを測定
する。
11.2.2 往復方向走行の時間差|ta−tb|は,ta又はtbいずれか大きい方の5 %を超えてはならない。
11.2.3 タイプ1,タイプ3又はタイプ5試験路の場合,往復方向走行の平均車速vaveは,式(2)によって計
算する。

――――― [JIS D 1037 pdf 9] ―――――

8
D 1037 : 2011 (ISO 7117 : 2010)
6.3 2Lst
vave= (2)
ta tb
タイプ2又はタイプ4試験路の場合,vaveは,式(3)によって計算する。
6.3 Lst1Lst2
vave= (3)
ta tb
計算結果は,小数点第2位を四捨五入する。
11.2.4 タイプ1,タイプ3又はタイプ5試験路の場合,速度測定誤差espeedは,式(4)によって計算する。
6.3 LstAlen 6.3 LstAlen
espeed= (4)
ta tb ta tb
Atime Atime
2 2
タイプ2又はタイプ4試験路の場合,espeedは,式(5)によって計算する。
6.3 Lst1Alen 6.3 Lst2Alen
espeed= (5)
ta Atime tb Atime
11.2.5 速度測定精度Aspeedは,式(6)によって計算し,2 %未満でなければならない。
espeed
Aspeed= 100 (6)
vave
11.2.6 少なくとも3回の往復平均車速を測定する。それぞれの往復平均車速とそれらの算術平均値との差
は,算術平均値の1.5 %又は1 km/hのいずれか大きい方以内でなければならない。この範囲に入る3組の
データが得られるまで,追加試験を行うものとする。
11.3 一方向試験
11.3.1 一方向試験は,試験場の規則又は不可避な事由によって往復方向試験が許可されない場合にだけ適
用することができる。
11.3.2 一方向試験では,タイプ1,タイプ3又はタイプ5試験路を使用する。
11.3.3 試験二輪車は,測定区間を走行する時間tiを,少なくとも連続して5回測定しなければならない。
11.3.4 それぞれの試験の車速viは式(7)によって計算し,小数点第2位を四捨五入する。
6.3 Lst
vi= (7)
ti
11.3.5 速度測定誤差espeedは,式(8)によって計算する。
6.3 LstAlen 6.3 LstAlen
espeed= (8)
ti Atime ti Atime
11.3.6 速度測定精度Aspeedは,式(9)によって計算し,2 %未満でなければならない。
espeed
Aspeed=
iv
100 (9)
11.3.7 少なくとも車速を5回測定する。全ての車速とそれらの算術平均値との差は,算術平均値の1.5 %
又は1 km/hのいずれか大きい方以内でなければならない。この範囲に入る五つのデータが得られるまで,
追加試験を行うものとする。

12 結果の表示

12.1 最高速度
試験二輪車の最高速度vmaxは,往復平均車速vave又は連続試験による車速viの算術平均値とし,四捨五

――――― [JIS D 1037 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS D 1037:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 7117:2010(IDT)

JIS D 1037:2011の国際規格 ICS 分類一覧