JIS D 1401:2009 ハイブリッド電気自動車用電気二重層キャパシタの電気的性能の試験方法 | ページ 2

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D 1401 : 2009
3.28
最大出力密度 (maximum power density)
充電されたキャパシタから,取り出せる最大の出力密度(W/kg又はW/L)。一般に,内部抵抗及び定格
電圧を用いて算出する。

4 試験方法

4.1 容量及び内部抵抗並びに最大出力密度

4.1.1  試験回路
容量及び内部抵抗の試験は,定電流充放電で行う。その基本回路は,図1による。
図1−定電流充放電の基本回路
4.1.2 試験装置
試験装置は,キャパシタの定電流充電,定電圧充電及び定電流放電ができ,かつ,図2に示すようにキ
ャパシタ端子間電圧を連続的に時系列で測定できる装置とする。
電源は,充電効率95 %に相当する充電電流を供給し,定電圧充電時間が設定でき,かつ,放電効率に
相当する放電電流を流すことができるものとする。
直流電圧計は,電圧の測定分解能が5 mV以下で,かつ,サンプリング間隔が100ミリ秒間以下で測定
及び記録ができるものとする。

――――― [JIS D 1401 pdf 6] ―――――

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UR : 定格電圧(V)
U1 : 算出開始電圧(V)
U2 : 算出終了電圧(V)
ΔU3 : 電圧降下(V)
TCV : 定電圧充電時間(s)
図2−容量及び内部抵抗試験におけるキャパシタ端子間電圧の時間特性
4.1.3 試験手順
試験は,4.1.2に規定する試験装置を用いて,次の手順で行う。
a) 前処理 試験前に,キャパシタを基準温度下で2時間6時間放置する。この間,キャパシタは十分
に放電しておく。
注記1 放置時間の目安となる熱平衡時間は,附属書Bに示す。
b) 取付け キャパシタを試験装置に取り付ける。
c) 試験装置の設定 試験装置は,次の設定を行う。
1) 充電のための定電流値Icを設定する。設定値は,キャパシタの公称内部抵抗RNに基づき,充電効率
95 %で充電できる値とし,式(1)を用いて算出する。
UR (1)
Ic
38RN
注記2 充電効率95 %及び放電効率95 %に対する一般的な考え方を,附属書Cに示す。また,
公称内部抵抗が不明確な場合の測定電流の設定手順を,附属書Dに示す。
2) 定電流充電の電圧を,定格電圧URに設定する。
3) 定電圧充電時間TCVを300秒間に設定する。
4) 放電のための定電流値Idを,設定する。設定値は,キャパシタの公称内部抵抗RNに基づき,放電
効率95 %で放電できる値とし,式(2)を用いて算出する。
UR
Id (2)
40RN
5) サンプリング間隔を,100ミリ秒間以下,電圧降下特性を0.5URまで測定できるように設定する。
4.1.4 測定
上記の設定に基づき,図2に示すようなキャパシタ端子間電圧の時間特性を測定する。
4.1.5 容量の算出方法
容量Cは,式(3)を用いて算出する。

――――― [JIS D 1401 pdf 7] ―――――

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2W
C 2 (3)
9.0(UR ) 7.0(UR ) 2
ここに, C : キャパシタの容量(F)
W : 算出開始電圧(0.9UR)算出終了電圧(0.7UR)の電圧において,
設定したサンプリング間隔ごとの放電電力量(J)
UR : 定格電圧(V)
注記 この算出方法を,エネルギ換算容量算出方法(energy conversion capacitance method)という。
4.1.6 内部抵抗の算出方法
内部抵抗Rは,式(4)を用いて算出する。
R U3

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                             Id
ここに, R : キャパシタの内部抵抗(Ω)
Id : 放電電流(A)
ΔU3 : 算出開始電圧(0.9UR)算出終了電圧(0.7UR)の電圧降下特性
を,最小二乗法を用いて直線近似して,この直線の放電開始
時刻における切片(電圧値)を算出した,この電圧値と定電
圧充電記録値との電圧差(V)。この値は,4.1.4によって求める。
注記 この算出方法を,最小二乗内部抵抗算出方法(least squares internal resistance method)という。
4.1.7 最大出力密度の算出方法
最大出力密度Pdmは,式(5)を用いて算出する。
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.025UR
Pdm (5)
RM
ここに, Pdm : キャパシタの最大出力密度(W/kg又はW/L)
UR : 定格電圧(V)
R : 実測の内部抵抗(Ω)。この値は,4.1.6によって求める。
M : キャパシタ質量又は体積(kg又はL)
注記 この算出方法を,マッチドインピーダンス出力方法(matched impedance power density method)と
いう。

4.2 電圧保持特性

4.2.1  試験回路
電圧保持特性試験の基本回路は,図3による。
図3−電圧保持特性試験の基本回路

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4.2.2 試験装置
試験装置は,キャパシタの定電流充電及び定電圧充電ができ,かつ,図4に示すようなキャパシタ端子
間電圧を連続的に時系列に測定できる装置とする。
電源は,充電効率95 %に相当する充電電流を供給でき,定電圧充電時間が設定できるものとする。
直流電圧計V1及び直流電圧計V2は,電圧の測定分解能が5 mV以下で,かつ,測定値の誤差が無視で
きる程度の入力インピーダンスが高い測定器とする。
UR : 定格電圧(V)
TCC1 : 充電効率95 %での充電時間(s)
TCV1 : 定電圧充電時間(s)
TOC1 : 測定時間(h)
図4−電圧保持試験でのキャパシタ端子間電圧の時間特性
4.2.3 試験手順
試験は,4.2.2に規定する試験装置を用いて,次の手順で行う。
a) 前処理 試験前に,キャパシタを基準温度下で2時間6時間放置する。この間,キャパシタは十分
に放電しておく。
注記1 放置時間の目安となる熱平衡時間は,附属書Bに示す。
b) 取付け キャパシタを試験装置に取り付ける。
c) 試験装置の設定 試験装置は,次の設定を行う。
1) 充電のための定電流値Icを設定する。設定値は,キャパシタの公称内部抵抗RNに基づき,充電効率
95 %で充電できる値とし,式(1)を用いて算出する。
注記2 充電効率95 %に対する一般的な考え方を,附属書Cに示す。また,公称内部抵抗が不
明確な場合の測定電流の設定手順を,附属書Dに示す。
2) 定電流充電での最大電圧を,定格電圧URに設定する。
3) 定電圧充電時間TCV1を,300秒間に設定する。
4) 規定時間を充電後,キャパシタの端子間を開放状態に設定する。
4.2.4 測定
上記の設定に基づき,図4に示すTOC1が,72時間のとき,キャパシタ端子間電圧を測定する。
4.2.5 電圧保持率の算出
電圧保持率Aは,式(6)を用いて算出する。
Uend
A 100 (6)
R

――――― [JIS D 1401 pdf 9] ―――――

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ここに, A : 電圧保持率 (%)
Uend : 端子間を開放状態にし,TOC1が72時間のときの,キャパシタ
の端子間電圧 (V)
UR : 定格電圧 (V)

4.3 充放電効率試験

4.3.1  試験回路
充放電効率試験は,定電流充放電で行う。その基本回路は,図1による。
4.3.2 試験装置
試験装置は,キャパシタを試験装置に接続して,定電流充電,定電圧充電及び定電流放電ができ,かつ,
図5に示すようなキャパシタ端子間電圧及び電流を連続的に時系列で測定できる装置とする。
電源は,充電効率95 %に相当する充電電流を供給し,定電圧充電時間が設定でき,かつ,放電効率に
相当する放電電流を流すことができるものとする。
直流電圧計は,電圧の測定分解能が5 mV以下で,かつ,サンプリング間隔が100ミリ秒間以下で測定
及び記録ができるものとする。
UR : 定格電圧(V)
TCC11 : 0.5URまでの定電流充電時間(s)
TCV11 : 0.5URでの定電圧充電時間(s)
TCC12 : URまでの定電流充電時間(s)
TCV12 : URでの定電圧充電時間(s)
TCC13 : URからの定電流放電時間(s)
図5−充放電効率試験におけるキャパシタ端子間電圧及び電流の時間特性
4.3.3 試験手順
試験は,4.3.2に規定する試験装置を用いて,次の手順で行う。

――――― [JIS D 1401 pdf 10] ―――――

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