JIS E 1001:2001 鉄道―線路用語

JIS E 1001:2001 規格概要

この規格 E1001は、鉄道の線路に関する用語について規定。

JISE1001 規格全文情報

規格番号
JIS E1001 
規格名称
鉄道―線路用語
規格名称英語訳
Railway -- Permanent way vocabulary
制定年月日
1976年3月1日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

01.040.45, 45.080
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
鉄道 2019
改訂:履歴
1976-03-01 制定日, 1979-03-01 確認日, 1985-10-01 確認日, 1988-03-01 改正日, 1993-02-01 確認日, 2001-03-20 改正日, 2005-11-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS E 1001:2001 PDF [8]
E 1001 : 2001

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本鉄道施設協会 (JRCEA)/財団
法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本工業
標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。これによってJIS E 1001 : 1988
は改正され,この規格に置き換えられる。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS E 1001 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
E 1001 : 2001

鉄道−線路用語

Railway−Permanent way vocabulary

序文 この規格は,1976年に制定され,1988年に改正されて今日に至っている。今回の改正に当たっては,
その後の技術の進歩に伴って新しく生まれた用語や使用しなくなった用語を取捨し,また,定義を修正す
るとともに,“旧JIS Z 8301 : 1990(規格票の様式)参考3(日本工業規格(日本産業規格)における用語規格のまとめ方)”
及び“ISO/IEC Directives Part 3 Rules for the structure and drafting of International Standards”を参考として作
成した。
1. 適用範囲 この規格は,鉄道の線路に関する主な用語について規定する。
2. 引用規格 この規格における引用規格は,次による。
JIS E 1101 普通レール及び分岐器類用特殊レール
JIS E 1108 犬くぎ
JIS E 1110 炭素鋼製タイプレート
JIS E 1111 アンチクリーパ
JIS E 1117 緩衝用軌道パッド
JIS E 1122 中継レール
JIS E 1126 伸縮継目
JIS E 1311 鉄道−分岐器類用語
JIS E 4001 鉄道車両用語
3. 分類 用語の分類は,次による。
a) 線路一般
b) 軌道構造及び材料
c) 検査
d) 保線作業
e) 保線機械器具
f) 軌道強度
4. 用語,定義及び対応英語 用語,定義及び対応英語の表記は,次による。
備考1. 用語の下に( )で示したものは,読み方である。
2. 用語で( )を付けた漢字は常用漢字外であり,用語には含めない。
3. 対応英語(参考)で,(英),(米)を付したものは,英米両国での呼び方である。

――――― [JIS E 1001 pdf 2] ―――――

2
E 1001 : 2001
a) 線路一般
番号 用語 定義 対応英語(参考)
101 線路 permanent way
列車又は車両を走らせるための通路であって,軌道及びこ
れを支持するために必要な路盤,構造物を包含する地帯
(特に紛らわしいときには,鉄道線路とする。)。
102 軌道 track
施工基面上の道床(スラブを含む),軌きょう及び直接これ
らに付帯する施設。
103 本線 列車の運転に常用される線路。 main running line
104 側線 本線でない線路。 siding(英),
side track(米)
105 分岐器 一つの軌道を二つ以上の軌道に分ける軌道構造[JIS Eturnout
(ぶんぎき) 1311参照]。
106 軌間 gauge(英),
軌道中心線が直線である区間におけるレール面上から下
gage(米)
方の所定距離以内における左右レール頭部間の最短距離。
107 標準軌 1 435mmの軌間。 standard gauge
108 広軌 標準軌より広い軌間。 wide gauge
109 狭軌 標準軌より狭い軌間。 narrow gauge
110 線路閉鎖 track closure,
線路などの保守及び工事のため,その区間に列車又は車両
の進入を抑止する措置。 track possesion
111 路盤 roadbed
軌道を支えるための構造物。土路盤やコンクリート路盤な
どがある。
112 施工基面 路盤の高さの基準面。 formation level
(せこうきめん)
113 建築限界 建造物の構築を制限した軌道上の限界。 construction gauge
114 車両限界 rolling stock gauge,
車両が直線及び曲線の軌道上に停止しているとき,車両の
vehicle gauge
どの部分も超えてはならない左右・上下の限界[JIS E 4001
参照]。
115 軌道中心間隔 並行して敷設された2軌道の中心線間の距離。 track spacing
116 土工定規 路盤の形状・寸法を規定した断面図。 roadway section
117 カント cant(英),
曲線部における,外側レールと内側レールとの高低差。
superelevation(米)
118 スラック 曲線部において軌間を拡大する量。 slack,
gauge widening
119 反向曲線 方向が相反する曲線が,近接又は連続する線形。 reverse curve
120 複心曲線 半径が異なる同一方向の曲線が連続する線形。 compound curve
121 緩和曲線 transition curve
直線と曲線との間などに設けられ,半径,カント,スラッ
クが連続的に変化する曲線。
122 縦曲線 こう配変更箇所に設けられる鉛直面内の曲線。 vertical curve
(じゅうきょくせ
ん)
123 安全側線 safety siding
停車場で,列車又は車両が逸走して衝突などの事故が生じ
ることを防止するために設ける側線。
124 車止め buffer stop(英),
列車又は車両が過走又は逸走するのを防止するために,軌
道の終端に設ける設備。 car stop(米)
125 線路諸標 roadway post,
線路の維持,管理及び保守上必要な各種の標識類の総称。
距離標,こう配標,曲線標,逓減標などがある。 wayside marker
b) 軌道構造及び材料
番号 用語 定義 対応英語(参考)
201 軌きょう レールとまくらぎとを,はしご状に組み立てたもの。 track skeleton,
track panel

――――― [JIS E 1001 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
E 1001 : 2001
202 バラスト軌道 ballast track
道床バラスト(砕石,ふるい砂利など)を用いた軌道。
203 スラブ軌道 コンクリートのスラブを用いた軌道。 slab track
204 直結軌道 directly laid track,
レールを鋼橋,コンクリート版,スラブなどに直接締結し
た軌道。まくらぎ直結軌道を含む。 ballastless track
205 レール 車輪を直接支持,誘導する部材[JIS E 1101参照]。 rail
206 定尺レール 標準長さのレール[JIS E 1101参照]。 standard length rail
207 ロングレール 200m以上の長さのレール。 continuous welded rail,
long welded rail
208 中継レール compromise rail
異種のレールの接続に用いるレール[JIS E 1122参照]。
209 ガードレール check rail,
脱線防止又は脱線した車両の軌道外への逸走防止などを
guard rail
目的として,本線レールに沿って敷設する設備の総称。脱
線防止レール,脱線防止ガード,安全レールなどがある。
210 レール継目 レールとレールの接続部。 rail joint
211 レール遊間 レール継目部の前後のレール間のすきま。 joint gap
(−ゆうかん)
212 絶縁継目 insulated joint
軌道回路の絶縁箇所に使用するレール継目(接着剤で結合
したものを接着絶縁継目と呼ぶ)。
213 伸縮継目 expansion joint
ロングレールの端部に敷設して,レールの伸縮を許容する
継目[JIS E 1126参照]。
214 犬くぎ track spike,
レール又はタイプレートを,まくらぎに打ち込んで止める
くぎ[JIS E 1108参照]。 rail spike
215 タイプレート base plate(英),
レールとまくらぎ,スラブなどの間に入れる締着用鋼板
[JIS E 1110参照]。 tie plate(米)
216 アンチクリーパ anti creeper,
レールのふく進を抑制するためにレールに取り付ける金
具[JIS E 1111参照]。 rail anchor
217 レール締結装置 レールを,まくらぎ,スラブなどに締着する装置の総称。 rail fastening
218 軌道パッド track pad
レールとタイプレートの間,タイプレートとまくらぎの間
などに挿入する弾性体[JIS E 1117参照]。
219 可変パッド adjustable pad
スラブ軌道などで,微小なレール面高さを任意に整正する
ためのパッキン。
220 まくらぎ sleeper(英),
レールを支え,荷重を道床などに分布させる部材。使用目
tie(米)
的によって並まくらぎ,橋まくらぎ,分岐まくらぎ,短ま
くらぎ,縦まくらぎなど,また,材質によって木まくらぎ,
PCまくらぎ,鉄まくらぎ,合成まくらぎなどがある。
221 チョック chock,
曲線部のレールの小返りなどを防止するために,レールの
外側に取り付ける部材。 rail brace
222 はさみ木 packing,
寒冷地で道床バラストの凍上によって生じた水準,高低の
shim
不整を直すため,レールとまくらぎの間に挿入する板材。
223 道床 track bed
レール又はまくらぎを支持し,荷重を路盤に分布する軌道
の部分。バラスト,コンクリートなどを用いたものがある。
224 砕石 石材を砕いて,所定の粒度に整えた道床材料。 crushed stone
225 ふるい砂利 screened gravel
天然砂利をふるい分けて,所定の粒度に整えた道床材料と
しての砂利。
226 道床厚 ballast depth
レール直下のまくらぎ下面での道床の厚さ。曲線部でカン
(どうしょうあつ)トのある場合は内軌レール直下での厚さ。
227 道床肩幅 まくらぎ端から道床のり(法)肩(のりかた)までの距離。 ballast shoulder width
228 舗装軌道 paved track
バラスト軌道において,バラスト中にアスファルトなどを
注入して表面を舗装した構造の軌道。
229 レール溶接 rail welding
ロングレール化などのため,レールを溶接すること(溶接
種別としては,ガス圧接,フラッシュバット溶接,エンク
ローズドアーク溶接,テルミット溶接がある)。

――――― [JIS E 1001 pdf 4] ―――――

4
E 1001 : 2001
c) 検査
番号 用語 定義 対応英語(参考)
301 保線 鉄道線路を保守する業務の総称。 track maintenance
302 軌道狂い track irregularity
軌道の軌間,水準,通り,高低などの狂いの総称。列車荷
重が作用していないときのものを静的狂い,列車荷重が作
用しているときのものを動的狂いと呼ぶ。
303 軌間狂い 所定の軌間に対する差位。 gauge irregularity
304 水準狂い cross level irregularity
左右レールの高さの差。カントがある場合は設定カント量
との差。
305 高低狂い レールの長手方向の上下の変位。 longitudinal level
irregularity
306 通り狂い レールの長手方向の左右の変位。 alignment irregularity
307 複合狂い 水準狂いと通り狂いが逆位相で存在する軌道狂い。 compound irregularity
308 平面性狂い 一定区間における水準の変化量。 twist irregularity
309 軌道狂い指数 一定区間の軌道狂いの状態を表す指数。 track irregularity index
310 噴泥 mud pumping
路盤又は道床内の石粉,土砂などが水と混ざって道床表面
(ふんでい) に噴き出る現象。
311 継目落ち 継目部のレール頭頂面の落ち込み。 joint depression
312 継目折れ レール継目部の前後のレールの左右方向の折れ。 kinked joint,
crooked joint
313 レール小返り 車輪荷重によってレールが傾く現象。 rail tilting
314 レールふく進 レールが長手方向へ移動する現象。 rail creep
315 レール伸縮 レールが温度の変化によって伸び縮みする現象。 rail expantion and
contraction
316 レール波状摩耗 レール頭頂面の長手方向に波形に発生する摩耗。 rail corrugation
317 レール損傷 rail failures
列車及び車両の通過に伴い生じるレールのきず又は折損
{破端,横裂(おうれつ),縦裂(じゅうれつ),水平裂,
空転きずなどがある}。
318 レールフロー rail flow
レール頭頂部が列車荷重によって塑性変形して,レール頭
側面又は端面にはみ出したもの。
319 レールシェリング rail shelling
レール損傷のうち,レールと車輪とのころがり接触疲労に
よってレール頭部に生じるきず。
d) 保線作業
番号 用語 定義 対応英語(参考)
401 保守間合 track maintenance
保守作業などのために,あらかじめ列車ダイヤ上に設定さ
れた列車と列車の間の時間。 window
402 レール矯正 レールに生じた縦又は横方向の曲がりを直すこと。 straightening of rail
403 ロングレール設定 resetting,
ロングレールの設定温度,伸縮継目の位置などを適正にす
替 refastening down
るために,レール締結装置を緩め,所定の状態にして再締
結すること。
404 レール探傷 レールのきずの有無や大小を測定すること。 rail flaw detection
405 レール削正 レール頭頂面や側面の凹凸を滑らかに削ること。 rail grinding
406 レール振替 敷設してある左右のレールを入れ替えること。 rail transferring(英),
rail transposing(米)
407 曲線整正 曲線の曲率の不整を直すこと。 curve adjusting
408 軌道こう上 raising of track
道床厚増加などによって,レール面の高さを高くするこ
と。
409 道床つき固め tamping
まくらぎ下の道床バラストをつき固めること。連続的なも
のを総つき固め,部分的なものをむら直しと呼ぶ。
410 道床ふるい分け ballast cleaning
道床バラストをふるい分けて,その中に混入している土砂

――――― [JIS E 1001 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS E 1001:2001の国際規格 ICS 分類一覧

JIS E 1001:2001の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISE1101:2001
普通レール及び分岐器類用特殊レール
JISE1108:1990
犬くぎ
JISE1110:1998
炭素鋼製タイプレート
JISE1111:1993
アンチクリーパ
JISE1117:1990
緩衝用軌道パッド
JISE1122:1994
中継レール
JISE1126:1998
伸縮継目
JISE1311:2002
鉄道―分岐器類用語
JISE4001:2011
鉄道車両―用語

JIS ハンドブックから規格の検索、規格番号や名称が調べて探すことができます。
JIS ハンドブック 一覧 規格 種類別