JIS F 0303:1999 舟艇―電気装置―避雷

JIS F 0303:1999 規格概要

この規格 F0303は、長さ24m未満の舟艇に装備する避雷装置の設計,構造及び設置に関する要件について規定。

JISF0303 規格全文情報

規格番号
JIS F0303 
規格名称
舟艇―電気装置―避雷
規格名称英語訳
Small craft -- Electrical devices -- Lightning protection
制定年月日
1992年12月14日
最新改正日
2016年10月25日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 10134:1993(MOD)
国際規格分類

ICS

47.080
主務大臣
国土交通
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1992-12-14 制定日, 1999-03-24 改正日, 2006-08-10 確認日, 2012-02-24 確認日, 2016-10-25 確認
ページ
JIS F 0303:1999 PDF [12]
F 0303 : 1999 (ISO 10134 : 1993)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,運輸大臣が改正した日本工
業規格である。これによってJIS F 0303-1992は改正され,この規格に置き換えられる。
JIS F 0303には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) オーナー用マニュアル
附属書B(規定) FRP船接地設計基準

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS F 0303 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
F 0303 : 1999
(ISO 10134 : 1993)

舟艇−電気装置−避雷

Small craft−Electrical devices−Lightning protection

序文 この規格は,1993年に第1版が発行されたISO 10134,Small craft−Electrical devices−Lightning
protectionを元に作成した日本工業規格(日本産業規格)であり,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成して
いる。
附属書Bには,従来,JIS F 0303-1992で規定していたFRP船接地設計基準の中の避雷設備を除く一般電
気機器,航海計器・無線装置に対する接地設計についての詳細を規定した。
なお,この規格で側線及び点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,長さ24m未満の舟艇に装備する避雷装置の設計,構造及び設置に関する要件
について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 10134 small craft−Electrical devices−Lightning protection
2. 定義 この規格では,次の定義を適用する。
2.1 エアギャップ (air gap)雷電流の流れを中断することなく,低圧電流の流れを阻止するための
2mmを超えない間隔の導電路の中断。
2.2 雷放電を捕らえるための先のとがった避雷装置の先端部分。
エアターミナル (air terminal)
2.3 舟艇が浮いた状態で,雷電流を水中又は海中に発散させるた
避雷接地板 (lightning ground plate)
めの電極板。
2.4 導電構造又はエアターミナルと避雷接地板とを電気的に
避雷マスト (lightning protective mast)
接続するもの。
2.5 保護範囲 (protection zone) 接地されたエアターミナル,マスト又は頭上の接地線の下で,雷の直
接の打撃を実質的に免れる範囲。
備考1. 装備品の損傷又は人の怪我を完全に防止することは規格外のものである。
2. 避雷装置は,舟艇が水の外におかれた場合は保護しない。また,浮上又は陸上にある場合で,
舟艇の一部が動力線に接触したような場合にも保護するものではない。
3. 一般要件
3.1 人体及び舟艇の雷からの保護は,装置の設計と保守の組合せ次第であり,また,人の挙動によって
も変わる。この規格に含まれる基本的な指針は,避雷装置の設計及び設置時に考慮し,使用する。しかし
ながら,舟艇の構造設計は,いろいろ広く変化があること,及び雷には予測できない性質があることを考
えれば,あらゆる場合を包括する効果的な勧告であることはあり得ない。

――――― [JIS F 0303 pdf 2] ―――――

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F 0303 : 1999 (ISO 10134 : 1993)
3.2 適切な接地導線又は避雷マストであるためには,マストの頂部から避雷接地板までの全回路は,機
械的強度を満たし,導電性が断面積8mm2の銅線以上のものとし,かつ,導線による避雷接地板までの経
路は,基本的に直線とする。
3.3 接地導線の近くにタンク,機関,デッキウインチ,調理レンジなどの大形金属製品がある場合は,
最も接近した点で,接地導線からその金属製品まで火花又はせん(閃)光が飛ぶ傾向が強い。このような
せん光による損傷を防止するには,せん光が発生しそうなすべての場所を,少なくとも8mm2の銅線(4.2.1
参照)で相互に接続する。
3.4 舟艇の電気装置の一部でなく,かつ,自身の機能上又は他の理由によって,すでに接地されている
大形金属製品は,5.4で規定する避雷導線又は固縛システムとの間に相互接続を行うことが実際的でない場
合,接地板に直接接地してもよい。
3.5 避雷装置が舟艇上に設置されている場合には,オーナー用マニュアルは,附属書A(規定)に示し
た情報を含めるものとする。
4. 材料
4.1 耐食性 避雷装置に使用する材料は,耐食性のものとする。装置によっては異種金属との結合が避
けられない場合には,腐食を避けるために適切なめっきを施すか,又は特殊なコネクタを使用するものと
する。
4.2 導線
4.2.1 導線は,断面積が8mm2以上の銅線,又は8mm2銅線と同等以上の導電性のものとする。
4.2.2 裸銅線の素線は,どれも0.71mm2以上のものとする。絶縁銅線のよりは19素線以上とする。
4.2.3 金属リボン又はストリップの厚さは,1mm以上とする。
5. 設置
5.1 導電継手 導電継手は,導線を損傷せず,かつ,導線と同じ導電度を保持できるものとする。
5.2 避雷マストの高さ 避雷マストは5.2.1,5.2.2又は5.2.3が適用できるものに従って,所定の保護範
囲を確保できる高さとする。
5.2.1 水面からの高さが15m以下のマストの場合,ベース半径は,マストの高さh(図1参照)とほぼ同
じとする。
5.2.2 水面からの高さが15mを超えるマストの場合,保護範囲は,雷撃の衝撃距離に基づいて決まる。
雷撃は,地上への最後の絶縁破壊が生じる点の衝撃距離以内にあるどの接地物体を撃つか分からないので,
保護範囲は円弧(図2参照)によって決める。円弧の半径は,衝撃距離 (30m) である。円弧は,マストの
頂部を通り,水面に接するものとする。マストが2本以上ある場合,保護範囲は,すべてのマストの円弧
で決められる。
5.2.3 マスト又はその他の導電性の高い接地物体の形態によって与えられる保護範囲は,図面上で簡単に
求めることができる。衝撃距離を超えてマストをいくら高くしても保護範囲は広がらない。

――――― [JIS F 0303 pdf 3] ―――――

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F 0303 : 1999 (ISO 10134 : 1993)
図1 水面からの高さが15m以下のマストをもった舟艇

――――― [JIS F 0303 pdf 4] ―――――

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F 0303 : 1999 (ISO 10134 : 1993)
図2 水面からの高さが15mを超えるマストをもった舟艇
5.3 避雷マストの代替物
5.3.1 マストが非導電性材料の場合,これに関連する避雷,又は接地導線は,次のとおりとする。
a) 本質的に直線とする。
b) マストにしっかり固定する。
c) マスト上150mm以上突き出る。
d) 末端は,エアターミナルとする。
e) 3.2に述べたように,接地接続部まではできるだけ直線とする。
5.3.2 無線アンテナ又はアウトリガ(参考1.参照)は,3.2の要求に合致する場合には避雷マストとして
扱うことができる(参考2.参照)。
備考3. 導線をら旋状に巻き付けた非導電性アンテナは,導雷に適しているとはいえない。
4. 装荷コイルは,雷電流の流れに対して強いインピーダンスを示すので,装荷コイルの底から
上のアンテナ部分は,避雷マストとしては有効でない。
参考1. アウトリガとは,プレジャーボートでトローリングを行う場合,釣り糸(ライン)をげん(舷)
外に導くために取り付けられたスパー(ロッド,さお)のことであり,このスパーは,一般
に下端をサイドデッキ又はハウスウォール下部に取り付け,先端を舟艇外側,上方に張り出
し可能となっている。
2. 無線アンテナに対しては,切換スイッチ (change over switch) などによって,無線装置をバイ
パスしてアンテナ系を接地できる構造とする。
5.4 金属物体の相互接続
5.4.1 舟艇上の恒久的な部分としての金属物体,又は舟艇内外に恒久的に取り付けられた船上金物で,そ
の機能が接地によって大きく影響されない物体は,避雷導線系統に相互接続するか,又はエアギャップを
介して接続してその系統の一部とする。
比較的小さな金属物体は,例外として取り扱って差し支えない(5.6参照)。

――――― [JIS F 0303 pdf 5] ―――――

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