JIS F 8061:2005 船用電気設備―第101部:定義及び一般要求事項 | ページ 4

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F 8061 : 2005 (IEC 60092-101 : 1994)
温度は,加熱炉の中心で試験片と炉の内壁との中間の位置に置いた熱電対で測定しなければならない。
試験片は,試験中加熱管の中心につるさなければならない。
2.28.1.3 試験片の準備 試験片の総仕上がり体積は46 cm3としなければならない。標準寸法は約50 mm
×20 mmとする。材料の厚さが3 mm未満の場合,50 mm×25 mmの大きさのものを銅線でしっかり締め
付けて束にして要求する体積に構成しなければならない。
2.28.1.4 試験方法 炉を750 ℃に予熱し,試験片を手早く炉に入れる。試験時間は10分とする。
2.28.1.5 試験結果 試験の結果,次のような材料は,不燃性とみなさない。
− 加熱炉の中で自然発火するもの。
− 検火炎の初めの高さ10 mm±2 mmが変色して30 mmの高さに達するもの。
炎の高さが増大しても30 mm未満であれば炎の色が単に変色しただけではその材料は可燃性とはみな
さない。
2.28.2 難燃性試験
2.28.2.1 試験の原則 試験片を規定した間隔で規定の炎の中に挿入し,その試験片の燃焼した量又は損傷
した量から難燃性の判定をする。
2.28.2.2 試験装置 都市ガスを供給したバーナ(普通のブンゼンバーナ)を使用し,静止空気の中で垂直
に調整したとき炎はほぼ125 mmの長さにして,炎の青い部分が約35 mmの長さとする。
試験片は,その縦軸が水平に対してほぼ45°傾き,横軸が水平になるように細い金属線で固縛する。
2.28.2.3 試験片 試験片は,少なくとも長さ120 mm,幅10 mm及び厚さ3 mmの棒又は細片とする。他
のサイズの試験片も受け入れられる。長さが120 mmを超えることは差し支えない。チューブ又は細片で
あって,その直角断面がサイズ及び面積で10 mm×3 mmの長方形より著しく大きくない場合には,試験
は長さ120 mmのものについて行なってもよい。供試材の厚さは10 mmまでは差し支えない。
2.28.2.4 試験方法 試験は通常の周囲温度で,かつ,風の影響のない状況で行われなければならない。ブ
ンゼンバーナの軸は,炎の青い部分の先端がちょうど試験片の下端に触れるような位置に垂直にセットし
なければならない。炎は1回当たり15秒間,15秒間隔で5回与える。その最終回の後は,試験片は燃え
るにまかせる。
2.28.2.5 試験結果 試験片の燃え尽きた部分又は損傷部分の長さが60 mmを超えていなければ,その材
料は難燃性とみなす。
2.28.3 耐湿性試験
2.28.3.1 試験の原則 絶縁物の耐湿性は,浸水後の試験片の絶縁抵抗を測定して判定する。
2.28.3.2 絶縁抵抗の測定方法 絶縁抵抗の測定は,IEC 60167の適切な規定によって,2.28.2.3に与えら
れたように修正した試験方法によって行う。
試験片の寸法は,次による。
表9 試験片の寸法
電極の種類 材料の形式 試験片の大きさ
テーパピン 板 50 mm×75 mm
テーパピン 管,棒 長さ75 mm

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F 8061 : 2005 (IEC 60092-101 : 1994)
導電性塗料 板 60 mm×150 mm
導電性塗料 管,棒 長さ60 mm
棒 板 幅25 mm
2.28.3.3 試験方法
a) 試験片の準備 b)及びc)の操作前に電極を試験片に取り付けなければならない。吸湿に対する予防策
として,例えば,ワニス処理などが実際に通常行われている材料に対しては,電極を取り付ける前に,
又はb)及びc)に進む前に同じ方法で試験片を処理しなければならない。
b) 前処理 試験片は,通風された炉内で,温度50 ℃±2 ℃,相対湿度20 %未満で24時間乾燥し,そ
れから周囲温度 (1525 ℃) まで冷却しなければならない。
c) 浸水 試験片は,b)の前処理と冷却を行った後,1時間以内に23 ℃±0.5 ℃の温度の蒸留水中に24
時間浸さなければならない。
d) 浸水後の絶縁抵抗測定 試験片をc)の浸水後水から取り出し,きれいな乾いた布又はろ過紙を押し付
けて表面から余分の水を取り去ってから,絶縁抵抗をできる限り速やかに測定しなければならない。
試験片を水から出して測定を開始するまでの時間は,2分間を超えてはならない。絶縁抵抗の測定は,
試験片を1分間充電した後に行う。
備考 妥当な最小絶縁抵抗値は,目下調査中で未決定である。

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F 8061 : 2005 (IEC 60092-101 : 1994)
附属書A(規定)ケーブル用耐炎性試験
A.1 一般 ケーブルに“耐炎性”又は“自己消炎性”の要求があれば,供試材は,次のA.2からA.10に
適合しなければならない。もし結果が不満足であれば,ケーブルは延焼性ケーブルとして公表される。
A.2 試験片 試験片は,完成品から採取し,その長さは600 mm±25 mmとする。
A.3 試験前の調整 もし完成品供試材にペイント又はラッカーが塗布されている場合は,試験前に60 ℃
±2 ℃で4時間保持する。
A.4 試験条件 供試材は,三面が高さ1 200 mm±25 mm,幅300 mm±25 mm,奥行450 mm±25 mmの
金属製の仕切りで囲まれ,正面開放,上端及び下端部が閉鎖されたものの中央に留め金によって垂直方向
に取り付ける。
なお,下端部の仕切りは,非金属性のものとする。試験は,実質的に通風のない所で行わなければなら
ない。ケーブルの下端は,仕切りの下面から約50 mmとなるように調節する。
A.5 ガスバーナ バーナ(普通のブンゼンバーナ)は,呼び口径10 mmのものでバーナが満足に働く品
質のガスが供給されているか,A.6の規定によって確認する。
バーナは,炎の長さ約125 mm,内部青色円すい(錘)炎の長さ約40 mmになるように調節する。
A.6 バーナ動作の確認 ガスバーナが十分に働いているかは,次とおり確認する。
長さ100 mm以上の直径0.71 mm±0.025 mmの裸銅線を水平に支え,その銅線の自由端はバーナの縁の
直上にくるようにし,バーナの上端の50 mm上の炎の中に水平に挿入しなければならない。銅線が溶ける
時間は4秒以上6秒以内としなければならない。
A.7 ケーブルの外径50 mm以下のもの 供試材の仕上がり外径50 mm以下の場合は,1本のガスバーナ
をA.5及びA.6のとおりセッティングして使用する。
A.8 ケーブル外径が50 mmを超えるもの 供試材の仕上がり外径が50 mmを超える場合は,2本のガス
バーナをA.5及びA.6のとおり設置して使用し,供試材の周りを付図A.1によって配置する。
A.9 試験手順 試験ではバーナのベースは,供試材の軸線に対して45°の角度にしなければならない。
ガスバーナの使用中,供試材からのバーナの距離は,内部の青い円すい炎がちょうどケーブルの中央部に
触れなければならない。
炎を当てる時間T(秒)は連続で,次の式による。
W
T = 60 +25
ここで,Wは,600 mmの長さとして算出したケーブル試験片のグラム単位の総質量である。

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F 8061 : 2005 (IEC 60092-101 : 1994)
A.10 要件 ケーブルは,自己消炎性でなければならない。燃焼が終了した後,供試材の表面をふき取り
きれいにし,炭化した又は影響を受けた部分が供試材の先端に達してはならない。
付図A.1 ケーブル試験用バーナの配置

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F 8061 : 2005 (IEC 60092-101 : 1994)
附属書B(参考)環境条件のガイダンス
この附属書(参考)は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではな
い。
B.1 この附属書は,船用並びに可動及び固定海洋構造物用の電気設備に対する環境条件の詳細を与える
非強制の手引である。
このガイダンスには,B.1からB.5までの表が示されている。表B.1は,特定の場所に関連する環境条件
の調査内容が含まれており,残りの表の手引とするためのものである。表B.2から表B.5には,気候条件,
生物条件,機械的条件及び化学的又は機械的活性物質による条件である特定条件が示されている。
表B.2から表B.5に与えられた環境条件のパラメータ及び厳しさは,IEC 60721-3-6に基づいたものであ
る。
与えられた厳しさは,これを超える可能性が低いものである。構造的な完全さ又は機能的な性能に影響
を与える厳しさの状態だけが含まれている。偶発的な状態は含まれていないが,これらの状態の発生が,
船の安全に極めて重大な影響を与える製品については,考慮を払うことが必要な場合がある。この表中で
“一般”という表現となっているものは,最小限の厳しさの条件を与えるものである。
幾つかの環境パラメータの同時発生が,このガイダンスでは想定されているが,これらは常に真実性が
あるものではない。更に,ある種の気候条件又は地域条件でのパラメータ又は厳しさの持続,又は頻度に
対する考慮はなされていない。
表B.2から表B.5の最初の欄には,設置場所,及び該当する場合,航行状態又は水域が記載されている。
最後の欄には,最初の欄に記された項目に対するIEC 60721-3-6に従って規定した環境条件の最も低い
クラスの名称が示されている。多くの場合,このクラスは,ここに記載された以上の,より多くの要因に
対応しているか又はより高い厳しさに対応している。クラスの使用は,任意である。
表B.2から表B.5までのその他の欄で×印が付けられているものは,適用可能な環境パラメータ又はそ
の厳しさを示している。
表B.2の○印は,船の航行中の該当する気候条件を示している。
気候条件は,IEC 60721-2-11),2) の規定に従って,次に示す。
C = 寒冷 MWDr = 温和乾燥
CT = 寒冷温度 WDa = 温暖多湿
WT = 温暖温度 WDaE = 通年温暖多湿
WDr = 温暖乾燥
注1) 温暖多湿及び通年温暖多湿の気候条件は,一般的に熱帯域の気候条件を示す。
2) IEC 60721-2-1に規定された最も極端な気候条件である極度な寒冷及び極度な温暖乾燥は,通
常内陸域だけに見られるものであり,したがって,ここからは除外されている。ただし,船が
内陸航行中(河川,湖沼など),非常に異例のことではあるが,これらに類似の気候条件に遭
遇することがあることを考慮するのが望ましい。

――――― [JIS F 8061 pdf 20] ―――――

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JIS F 8061:2005の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60092-101:1994(IDT)
  • IEC 60092-101:1994/AMENDMENT 1:1995(IDT)

JIS F 8061:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS F 8061:2005の関連規格と引用規格一覧