JIS F 8065:2003 船用電気設備―第302部:低圧配電盤及び制御盤 | ページ 2

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7.1.2.1 空間距離及び沿面距離 追加 空間距離及び沿面距離は,型式試験された低圧盤類及び部分型式
試験された低圧盤類では,7.1.2.101に従わなければならない。型式試験されない低圧盤類では,空間距離
及び沿面距離は,表101に従わなければならない。母線及び/又は低圧盤類内のケーブル以外のコネクタと
の間の空間距離及び沿面距離は,異常な状態(例えば,短絡)により7.1.2.101又は7.1.2.102に規定された
値より少ない値に恒久的に減じられることがあってはならない。
7.1.2.101 型式試験された低圧盤類及び部分型式試験された低圧盤類 これらの低圧盤類は,次に示され
た母線の空間距離及び沿面距離に対する要求を適用しなければならない(IEC 60439-1の表14,16及び
G.1を参照)。
− 汚染度3(導電性汚染又は予期される結露により導電性となる乾燥した非導電汚染の発生)
− 過電圧分類III(分電回路レベル)
− 不均一性電界状態(ケースA)
− 定格使用電圧交流1 000 V,直流1 500 V
− 絶縁材料IIIaのグループ
これらの要求の結果として,値は,
− 最小空間距離 : 8 mm
− 最小沿面距離 : 16 mm
3を超える高い汚染度を,低圧盤類の場所,例えば,デイーゼル機関室に適用する場合,7.1.2.102に規
定した要求を適用しなければならない。
備考 空間距離及び沿面距離は,最小値である。
7.1.2.102 型式試験をしない低圧盤類 型式試験をしない低圧盤類の空間距離及び沿面距離は,表101の
規定による。
表101の値は,通電部間及び通電部と露出導電部との間の空間距離及び沿面距離に適用する。
表 101 型式試験をしない低圧盤類の空間距離及び沿面距離
定格絶縁電圧 最小空間距離 最小沿面距離
交流実効値又は直流 mm mm
V
≦ 250 15 20
> 250 ≦ 690 20 25
> 690 25 35
7.1.101 アルミニウム合金構造部品 構造部品又は母線が,アルミニウム合金製である場合には,材料は,
海洋環境に適したものでなければならない。また,電食防止に注意を払わなければならない。
7.1.102 絶縁材料 絶縁材料は,IEC 60092-101の一般要求事項に適合したものでなければならない。
7.1.103 区電箱及び分電箱 外被は難燃性材料製とし,かつ,特定の取扱者によってだけ開くことのでき
る構造又は配置としなければならない。
7.1.104 手すり又はハンドル すべての主及び非常配電盤には,その固定部に絶縁された手すり,又は前
面に絶縁性のハンドルを適切に取り付けなければならない。裏面側にも操作や保守のために出入りする必
要があるときは,固定部に絶縁された手すり,又は絶縁性のハンドルを取り付けなければならない。もし
区電盤が主及び非常配電盤と同様な寸法の場合,手すり又はハンドルを取り付けることが必要な場合もあ
る。

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7.1.105 扉の固定 扉が開放している場合でも通電している電気部品が扉に設けられている場合,扉を開
放位置で固定する装置を設けなければならない。

7.4 感電保護

7.4.2 直接接触保護

 追加 IEC 60092-101の1.3.19の規定による,安全低電圧,交流実効値50 V又は直
流50 Vより高い定格動作電圧の低圧盤類は,JIS F 8007による少なくともIPXXBの直接接触による感電
に対する保護性能をもたなければならない。
主母線が充電しているときでも安全に保守ができるよう,発電機の遮断器には断路手段を設けなければ
ならない。
備考 低圧盤類のその他の重要な部分に断路手段を講じることが望ましい。

7.5 短絡保護及び短絡強度

7.5.1 一般

 追加 JIS F 8063及びIEC 60363を参照する。
内部での短絡によるホットガスが低圧盤類の前面から漏出するのを防止する予防措置を設けなければな
らない。

7.6 低圧盤類内に装備された開閉装置及びその部品

7.6.101 開閉装置の設計/部品の取付け 取り付ける開閉装置及び部品は,関連するIEC規格に適合しな
ければならない。
各開閉装置は,開の位置にあるときに偶発的に動いて閉回路とならない設計であり,配置でなければな
らない。
可能な場合,異なった公称電圧を持った主回路の構成部品は,それぞれが独立して取り付けられなけれ
ばならない。
7.6.101 低圧盤類の計器
7.6.101.1 交流発電機の計器 各交流発電機は,少なくとも次に示す計器を設けなければならない。
− 相間及び各相と中性点(該当する場合)との間の電圧を計測する電圧計1個
− 各相の電流を計測する電流計1個
− 50 kVAより大きな定格の発電機にて並行運転が可能な場合,三相電力計1個
− 周波数計1個
備考 電圧計及び電流計は,異なる相(又は中性点)に1個の計器を接続して使用する切替えスイッ
チを使用することができる。
7.6.101.2 直流電源用計器 各直流電源(例えば,発電機,変換器,整流器及び蓄電池)にあっては,始
動用(例えば,非常発電機の始動電動機)の直流電源を除いて,電圧計1個及び電流計1個を設けなけれ
ばならない。
7.6.101.3 接地絶縁レベルを計測する計器 動力,暖房又は照明用の非接地式配電系統の一次側又は二次
側には,対地絶縁レベルを連続監視でき,絶縁レベルが異常に下がった場合,可視可聴警報装置を設けな
ければならない。
7.6.101.4 計器の設計 低圧盤類にあっては,単一負荷の計器の計測誤差は,フルスケール値の3 %以下
でなければならない。その他に使用する計器の計測誤差は,フルスケール値の1.5 %以下でなければなら
ない。
直流電源は,両極用の計器を設けなければならない。
電圧計は,定格電圧の120 %以上の計測範囲を持たなければならない。

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電流計は,連続運転で予期可能な最大電流の130 %以上の計測範囲をもたなければならない。電流計は,
電動機の始動電流に耐えられるものでなければならない。
電力計は,定格電力の120 %以上の計測範囲をもたなければならない。
並行運転が可能な発電機は,三相電力計の計測範囲は,少なくとも1.5 %の逆電力を追加して含んだも
のでなければならない。
電力計においては単一電流回路だけを使用するものは,すべての発電機の電流計測が同一相でできるも
のでなければならない。
周波数計は,少なくとも定格周波数の±5 Hzの計測範囲をもたなければならない。
7.6.102 計装,保護及び制御回路に設けられた変流器
計測に使用する変流器は,IEC 60185に規定された精度1級以上でなければならない。
保護装置又は制御装置に使用される変流器は,予期される過電流範囲に適したものでなければならない。
7.6.103 保護装置の選定 JIS F 8063の規定を適用する。
7.6.104 同期装置 並行運転における発電機の誤った同期化に対する保護は,少なくとも,同期失敗を避
けるための阻止手段(例えば,チェックシンクロナイザ)か,又は電流制限リアクタを設けなければなら
ない。少なくとも手動同期投入用に,シンクロスコープ1台又は同期ランプ3個,若しくは他の同等の方
法を設けなければならない。
配電盤には,手動同期用に原動機の手動速度制御装置を設けなければならない。
7.6.105 調速機 並行運転を行う交流発電機には,各機ごとに遠隔速度制御装置を備えなければならない。
また,周波数を定格周波数の少なくとも20 %低い値から,少なくとも10 %高い値まで変化できるように,
手動で速度制御可能としなければならない。この速度範囲を変化させるのに必要な時間は,負荷分担を満
足に行えるに十分なものでなければならない。

7.7 隔壁又は仕切りによる低圧盤類の内部分離

7.7.101 発電機盤間の隔壁 低圧盤類の母線に接続した発電機の合計容量が交流100 kVA又は直流100
kWを超える場合,発電機区画と隣接する区画との間の隔壁は,アークからの影響に対する保護を設けな
ければならない。

7.8 低圧盤類内の電気接続 : 母線及び絶縁導体

7.8.3.101 内部配線 内部配線は,フレキシブルな構造の絶縁より導線としなければならない。
7.8.101 母線
7.8.101.1 母線の相又は極性配置 実行可能な場合,母線の相及び極性配置の標準的なパターンを使用し
なければならない。これらパターンの例として低圧盤類の前面から見て次に示されたように設けなければ
ならない。
a) 交流低圧盤類では : 前から後へ,上から下へ,左から右へ母線番号1,2,3,···
b) 直流開閉装置及び制御装置の母線及び接続の極性は : 前から後へ,上から下へ,左から右へ正極,中
性極,負極
7.8.101.2 主母線分割 低圧盤類に接続された発電機の合計容量が交流100 kVA,又は直流100 kWを超え
る場合,低圧盤類の主母線は,少なくとも二つの独立した部分に分割しなければならず,通常は,取外し
可能なリンク又は他の承認された方法で接続しなければならない。可能な限り,発電機とその他の二重化
された設備との接続は,二つの部分に均等に配分しなければならない。
7.8.102 主回路の断面積及び通電容量
7.8.102.1 一般

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母線は,導電用電気銅又は銅被覆アルミニウム合金(copper-surrounded aluminium alloy)で構成しなけれ
ばならない。主回路の通電導電体の定格は,次による。
− 主母線 当該母線の最大負荷状態で主母線の電流実効値負荷の100 %
− その他の母線 特に規定のない限り,IEC 60439-1の表1を適用する。
− 部品の接続部 端子での回路の定格電流及び許容温度限界に従う。
7.8.102.2 区画内の主母線及び分電母線の断面積及び通電容量 母線定格の基本は,次の変更を含めIEC
60439-1の表3による。
− 周囲空気温度45 ℃(IEC 60439-1の8.2.1.6参照)
− NTTA用母線の定格電流状態での温度上昇は45 K,TTA及びPTTAでは,IEC 60439-1の7.3を適用
する。
備考 低圧盤類内の空気温度を設計値に制限するために,場合によって,特別な方法,例えば,自然
又は強制通風が必要な場合がある。

8. 試験の仕様

8.2.2 絶縁特性の検証

 追加 型式試験された低圧盤類の絶縁特性の検証には,表102に示す試験電圧を
選定しなければならない。

8.2.3 耐短絡強度の検証

 追加 型式試験された低圧盤類を除いて,母線の耐短絡強度は,IEC 60865-1
に基づく計算により検証しなければならない。

8.3 通常試験(Routine test)

 追加 通常試験は,低圧盤類のどの種類のものもIEC 60439-1の8.3及び
この規格によって実施しなければならない。
備考 TTA,PTTA及びNTTAに実施する通常試験は,表103による。

8.3.1 配線の検査及び必要な場合,電気機能試験を含んだ低圧盤類の検査

8.3.1.101 試験要求 機能試験が要求されるすべての低圧盤類(主配電盤,非常配電盤,推進プラント用
配電盤及び冷凍貨物用配電盤)は,すべての機械構成部品の機能及び電気的制御機能は,機能系統図に従
っていることを検証しなければならない。
8.3.1.101.1 電気機能試験 次の機能を詳細に検証しなければならない。
− 据付後の開閉装置の機能(開閉,インターロック)
− 表示,監視及び保護装置
− 保護手段の評価

8.3.2 絶縁耐力試験

8.3.2.2  試験電圧の適用,持続時間及び電圧値 追加 型式試験されない低圧盤類(NTTA)にあっては,
試験電圧は1分間印加しなければならない。
8.3.2.101 構成部品の切離し 8.3.2.2の試験電圧に耐えることができない設計の構成部品は,試験中切り
離さなければならない。

8.3.4 絶縁抵抗の検証

8.3.4.101 絶縁抵抗の計測 通常試験中,主回路及び補助回路の絶縁抵抗計測を,絶縁特性の検証の前及
び後に実施しなければならない。絶縁抵抗計測は,直流500 V以上で実施しなければならない。大形低圧
盤類は,幾つかの試験区画に分割して差し支えない。絶縁抵抗は,区画ごとに1 MΩ以上でなければなら
ない。

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8.3.101 温度上昇限度の検証 温度上昇の限度は,同様な低圧盤類の試験中に得られた結果及び計算と比
較するか,又は,必要な場合,運転状態での適切な試験により,7.8.102.2に従って検証しなければならな
い。
8.3.102 個々の装置の試験データの使用 装置の製造者が既に通常試験を実施し,検証することができた
場合,低圧盤類の個々の装置に通常試験を実施することは要求されない。

――――― [JIS F 8065 pdf 10] ―――――

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JIS F 8065:2003の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60092-302:1997(IDT)

JIS F 8065:2003の国際規格 ICS 分類一覧

JIS F 8065:2003の関連規格と引用規格一覧