JIS F 9401:2004 船舶及び海洋技術―船用音響測深装置 | ページ 3

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F 9401 : 2004 (ISO 9875 : 2000)
いレンジスケールの範囲内の特定水深に相当するようにトリガをかけ適切に遅延させた可変振幅の再現し
た反射パルスに加える。この2つの組合せた信号を,送受波器と直列接続した低インピーダンス音源から
与える。反射信号のレベルを調整して,装置の表示上で検出できる最小の信号を示すようにする。従って,
Eは,反射パルス信号の実効電圧の実効雑音電圧に対する比となる。
6.4.2 受信機の感度
6.4.2.1 試験方法 装置の送受波器面で (S 2r 2 R L K x) の値より10 dB低い音圧レベルを与
える疑似送信パルスを,装置を受信専用にセットして,送信周波数で水中で送出する。表示器で効果を観
察し,6.4.3.3の試験に使用するために,装置の入力端子に於けるパルスの振幅を測定して記録しておく。
6.4.2.2 要求される結果 表示器上での指示が,該当する深さに表示されなければならない。
6.4.3 性能検査
6.4.3.1 一般要件 室温で通常条件下で,次に示す性能試験を行う。その結果を記録して保持し,IEC
60945の該当項で要求されるとおりに試験した際に行った同様な試験で得た結果と比較しなければならな
い。
6.4.3.2 送信機
6.4.3.2.1 試験方法 装置を深いレンジに設定して,次のパラメータの各々についてその値を測定する :
a) 送信周波数;
b) パルス継続時間中の送信電圧の実効値
通常のケーブルを使って送信機の出力を送受波器に供給するが,送受波器を空中に置くか水中に置くか
については,型式試験機関が製造業者と協議して判断する。
6.4.3.2.2 要求される結果 送信機の周波数は,パルス継続時間の逆数で決まるパルススペクトラムに十
分な余裕を持って対応できる受信機の通過帯域幅に収まらなければならない。
IEC 60945の試験中に,送信電圧の実効値が通常条件下で6.4.3.2.1の試験で得た値より下がることによ
って,性能指数が要求される値より下がることがあってはならない。
6.4.3.3 受信機
6.4.3.3.1 試験方法 (内部トリガを除いて)送信機の機能を停止させておく。6.4.2.1で記録したものと
等しい振幅の疑似信号パルスを,おおよそ200 mの深さに相当するように遅延させて,送受波器に直列に
入力する。IEC 60945の該当する各々の試験中に,本試験を繰り返す。
6.4.3.3.2 要求される結果 表示器上での指示が,該当する深さに表示されなければならない。
6.4.3.4 送受波器
6.4.3.4.1 試験方法 通常のケーブルを使って送信機の出力を送受波器に供給する。送受波器を空中に置
くか水中に置くかについては,型式試験機関が製造業者と協議して合意したとおりにする。すべての送受
波器の性能確認を合意に従って行う。装置を動作させた状態で,送受波器を適切なターゲットに向ける。
IEC 60945の該当する各々の試験の直後に,この試験を行う。
6.4.3.4.2 要求される結果 表示器上での指示が,送受波器とターゲット間の距離に相当する距離に表示
されなければならない。
6.4.4 レンジスケール 5.2.2に規定するレンジスケールについての要件は,目視検査で確認する。
6.4.5 主表示 5.2.3に規定する主表示器についての要件は,目視検査で確認する。
6.4.6 その他の表示 5.2.4に規定する他の表示器についての要件は,目視検査で確認する。
6.4.7 パルス繰返し数

――――― [JIS F 9401 pdf 11] ―――――

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F 9401 : 2004 (ISO 9875 : 2000)
6.4.7.1 試験方法 送信機のパルス繰返し数は,深いレンジで1分間以上の時間にわたり平均しなければ
ならない。浅いレンジにしても同じことを繰り返す。
6.4.7.2 要求される結果 パルス繰返し数は,深いレンジでは毎分12パルス,浅いレンジでは毎分36パ
ルス以上でなければならない。
6.4.8 ローリング及びピッチング 船の船首尾及び船体横方向の送受波器のビーム幅を測定して決定す
る。代わりに,5.2.6の要件については,海中又は水槽いずれか適切と思われる中で,送受波器をまず最初
に船首尾方向を軸にして傾け,続いて左舷及び右舷方向を軸にして傾け実証してもよい。

6.5 送受波器の複数装備

 5.3に規定する送受波器の複数装備についての要件は,目視検査で確認する。

6.6 データの記憶

6.6.1  試験方法 5.4に規定するデータの記憶についての要件は,記録手段を使って目視検査で確認する。
記録した情報を回収する手段を目視検査で確認する。装置が記憶媒体を内蔵している場合,そのもの自体
の性能を試験する。供試装置がECDIS,レーダ,その他の表示器などの外部の媒体を使用する場合,申請
者は,5.4及び5.7.2の要件を実証するために,かかる装置を提供しなければならない。
6.6.2 要求される結果 水深が紙上に記録される場合,5.7.2.1の規定とおりに12時間,深度及び分時マ
ークを記録しなければならない。他の手段を採用している場合,この情報は,1分以下の間隔で12時間記
録され回収できなければならない。

6.7 精度

6.7.1  試験方法 装置を通常の状態に設置し,装置のトリガーパルスからの遅れを±100 sより高い精度
で制御された信号パルスを受信機に与える。このパルス信号を,浅いレンジでは1 m,深いレンジでは10
mの間隔で反射信号を表示するように,それぞれ4/3 msと40/3 msずつ漸増させながら調整する。その他
のレンジスケールの場合には,1 m (4/3 ms)以上の適切な間隔を使用しなければならない。
各パルスの立ち上がりの明確な深度をスケールから読取らなければならない。
6.7.2 要求される結果 受信機に与える疑似深度と表示器での読取値との差が,次のいずれか大きいほう
の値を超えてはならない。
浅いレンジスケールでは±0.5 m及び深いレンジスケールでは±5 m,又は
指示されている深度の±2.5 %。
6.7.3 分解能 5.5.2に規定する分解能についての要件は,目視検査で確認する。

6.8 故障,警報及びその表示

6.8.1  深度警報 5.6.1に規定する深度警報についての要件は,目視検査で確認する。
6.8.2 電源喪失又は電圧低下 5.6.2に規定する電源喪失又は電圧低下についての要件は,目視検査で確
認する。

6.9 人間工学の基準

6.9.1  制御器 5.7.1に規定する制御器についての要件は,目視検査で確認する。
6.9.2 情報の表示
6.9.2.1 マーク 5.7.2.1に規定するマークについての要件は,目視検査で確認する。
6.9.2.2 記録紙終了マーク 5.7.2.2に規定する記録紙終了マークについての要件は,目視検査で確認する。

6.10 その他の試験

――――― [JIS F 9401 pdf 12] ―――――

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F 9401 : 2004 (ISO 9875 : 2000)
6.10.1 環境条件に対する耐久性及び耐候性 IEC 60945により,規定の環境条件下で耐久性について装置
を試験する。グラフィック表示上での深度を記録するのに紙を使用している装置の場合,高温試験(IEC
60945の8.2),高温高湿試験(IEC 60945の8.3)及び低温試験(IEC 60945の8.4)は,記録紙のない状態
で試験する。
6.10.2 妨害干渉−電磁両立性 電磁両立性試験は,送受波器を短いケーブルをもったダミーに置き換えて
行っても構わない。

6.11 インタフェース

 深度データが,IEC 61162で規定する書式設定文字DPTで与えられることを確認
する。他のデータがIEC 61162以外のフォーマットで提供される場合,製造業者はその旨を明確にしなけ
ればならない。

6.12 安全措置

 5.10に規定する安全措置についての要件は,目視検査で確認する。

6.13 マーキング

 5.11に規定するマーキングについての要件は,目視検査で確認する。

6.14 情報

 5.12に規定する情報についての要件は,目視検査で確認する。

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F 9401 : 2004 (ISO 9875 : 2000)
附属書A(規定)海水の音波吸収係数
A.1 海水の場合の音波吸収係数 懿 dB/km)は,周波数f(kHz)について,次式で求められる :
2 2
A1P1 f1 f A2 P2 f2 f 2
2 2 2 2 A3 P3 f
f f1 f f2
1A, 2A, 3A, 1P, 2P, 3P, 1f及び 2fは,それぞれ,水温,塩分,pH値及び深度といっ
ただし,
たパラメータのサブセットの関数である。式の中の3個の項は,それぞれ,ホウ酸,硫酸マグネシウム及
び純水による影響度を示す。これ等は,音波の吸収に関して検討する必要のある3個の影響要素として広
く認められており,他の影響要素については,研究者によって明らかにされているものだけで,上記3要
素と比較すれば重要ではない。
A.2 参考文献の[8]と[9]の2件の記事は, 1A, 2A, 3A, 1P, 2P, 3P, 1f及び 2fの表現の決定
に関して発表された最新の研究の基になっている。それ等は次のように表わされ,附属書A表2及び附属
書A表3に示す 算するのに使用される。
8.86 pH 5
0.78
A1 10 (dB km 1 kHz 1)
c
A2 sc 1
dB km 1 kHz 1)
T≦20°Cの場合 :
4
A3 .4937 10 .259 10 5T .911 10 7 T 2 5.1 10 8T3
(dB km 1 kHz 2)
T>20°Cの場合 :
4
A3 .3964 10 .1146 10 5T .145 10 7 T 2 5.6 10 10
T3
(dB km 1 kHz 2)
1
P 1
P2 1 .137 10 4 D 2.6 10 9 D2
P3 1 .383 10 5 D 9.4 10 10
D2
0.5
s 4 - 1245/
f1 2.8 10 (kHz)
35
8.17 10 8 1990 /
f2 (kHz)
1 0.0018 s 35
ただし,

――――― [JIS F 9401 pdf 14] ―――――

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F 9401 : 2004 (ISO 9875 : 2000)
c 1 412+3.21T+1.19s+0.0167D,音速に等しい(m/s);
T 温度(℃);
273+T,(K);
s 塩分(mg/g);
D 深度(m)。
A.3 IMOの要件を満たし,世界中の海で満足に動作する装置の必要性が考慮された結果,多数の商船を
使って400 m以上の水深の有る幾つかの海域について,周波数ごとの 算された。それ等調査し
た海域は具体的に次に示す場所である :
a) 日本に近い太平洋(東京の南方);
b) アメリカ合衆国の北西岸に近い太平洋;
c) アメリカ合衆国の東岸に近い大西洋;
d) ニューファンドランド島の南方の大西洋;
e) インドの南方のインド洋;
f) イギリス海峡の西側入口;
g) メキシコ湾;
h) 紅海。
A.4 関連するパラメータ(水温,塩分及びpH値)についてのデータは,海洋科学研究所の海洋情報諮問
機関(MIAS)の蔵書からえたものである。MIASは,UNESCOの国際海洋委員会の英国海洋データセンタ
ーで,上記パラメータの測定を行った参加各国からデータを収集している。
A.5 いずれかのパラメータの値が,年間を通じて著しく変化することが分った海域については(これは特
に,水温について言える),季節変化を考慮して, 算を2回以上行った。最初の調査の期間中
に,pH値の変化が, P ぼしていないことが分った。従って,pH値を一定の値8
として扱った。
A.6 世界の海の塩分調査を行った結果,A.3の海域h)は他に類を見ない特別なケースである。ここ以外の
世界中の沿岸海域では,塩分は一般に30 mg/gと36.5 mg/gの間であるのに対して,紅海では40を超えて
いる。A.3で示した海域h)に於ける水温が高いことと合わせて,このことは,100 kHzより高い周波数で
動作する装置にもっぱら必要とされる要件以上に厳しい要件を課すものと考えられた。従って,A.3の海
域h)について計算した それ以降考慮の対象から外した。
A.7 A.3に示す他の7海域については,24波の周波数(10 kHzから240 kHzまでの10 kHzごとの周波数)
の各々に於て,合計22回の計算を行った。これ等の計算を行う際に,水深に伴う温度と塩分の変化に注意
を払った。
A.8 対象とした7海域では, 湧Y 霰 この最大値は非常に広範囲に亘
る世界的な調査をする以外には得られないと思われるので,止むを得ないことと認め,各動作周波数につ
いて計算した 湧Y 対応する性能指数の計算に使用した。

――――― [JIS F 9401 pdf 15] ―――――

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JIS F 9401:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 9875:2000(IDT)

JIS F 9401:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS F 9401:2004の関連規格と引用規格一覧