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G 1215-1 : 2010
付着している沈殿をポリスマン(ゴム管付きガラス棒)で軽くこすり落とし,塩化バリウム洗浄溶液
(5.8)でろ紙上に洗い移し,更に塩化バリウム洗浄溶液(5.8)で2,3回洗浄した後,洗液中に硝酸
銀溶液(10 g/L)を滴加しても塩化銀の沈殿生成が認められなくなるまで,熱水で洗浄する。
b) 沈殿をろ紙とともに,あらかじめ800 ℃で加熱しデシケーター中で放冷して0.1 mg以下の恒量とし
た白金るつぼ(30番)に移し入れ,乾燥した後,ろ紙を低温で炭化し,約500 ℃で灰化してから800 ℃
に温度を上げて20分間加熱する。次に,沈殿の入っている白金るつぼを,乾燥剤の入っているデシケ
ーター内で20分以上放置して常温まで放冷した後,その質量をはかる。800 ℃で20分間加熱し,デ
シケーター中で室温まで放冷した後,質量をはかる操作を繰り返して0.3 mg以下の恒量とする。
c) )で得た質量から,b)で用いた白金るつぼの質量を差し引く。
7.6 空試験
鉄(5.5)0.500 gをはかりとってビーカー(500 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,7.1で試料に加えた量
と同量の塩酸を少量ずつ加えて分解し,更に加熱して完全に分解し,約10分間煮沸する。次に,7.1で試
料に加えた量と同量の硝酸(5.3)を少量ずつ加え,ビーカーを約200 ℃の熱板上に移して,液量が約20 mL
程度になるまで加熱して蒸発する。以下,7.2 b)7.5 c)の手順に従って,試料と同じ操作を試料と併行し
て行う。ただし,ふっ化水素酸は添加しない。
8 計算
試料中の硫黄含有率を,次の式によって算出する。
m1 m0 .0137 4
S 100
m
ここに, S : 試料中の硫黄含有率[質量分率(%)]
m1 : 7.5 c)で得た沈殿の質量(g)
m0 : 7.6で得た空試験の質量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
0.137 4 : 硫酸バリウム(BaSO4)から硫黄(S)への変換係数
9 許容差
この規格による鉄鋼中の硫黄定量の許容差は,表2による。
表2−許容差
硫黄含有率 室内再現許容差 室間再現許容差
質量分率(%) 質量分率(%) 質量分率(%)
0.005以上 0.50以下 f(n) 0.014 4×(S)+0.000 3] f(n) 0.026 0×(S)+0.000 4]
許容差計算式中のf(n)の値は,JIS Z 8402-6の表1(許容範囲の係数)による。nの値は,室内再現許容差の場合
は同一分析室内における分析回数,室間再現許容差の場合は分析に関与した分析室数である。また,(S)は,許容差
を求める硫黄定量値の平均値[質量分率(%)]である。
注記 この許容差は,硫黄含有率(質量分率)0.005 %以上0.25 %以下の試料を用い,共同実験した結果から求めた
ものである。