JIS G 1219:1997 鉄及び鋼―銅定量方法 | ページ 2

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G 1219-1997
A1−A2
Cu= 100
VV
2
m
1
ここに, Cu : 試料中の銅含有率% (m/m)
A1 : 分取した試料溶液中の銅検出量 (g)
A2 : 分取した空試験液中の銅検出量 (g)
V1 : 試料溶液の容積 (ml) (7.3.1)
V2 : 分取液量 (ml) (附属書1表1)
m : 試料はかり採り量 (g)
参考 原文では,8.結果の表示を8.1検量線が直線でない場合及び8.2検量線が直線の場合に分けて記
載しているが,8.1検量線が直線でない場合では,2cmセルで測定した吸光度を1cmで測定し
た値に補正することによる計算式に誤りがあるので採用していない。
9. 許容差 この方法の共同実験は,5水準の銅含有率試料を用いて6分析室で実施し,各分析室は各試
料について35回の定量を行った。得られた結果は,ISO 5725,試験方法の精度−試験室間試験による併
行許容差と室間再現許容差の求め方によって統計的処理を行った。得られたデータは,附属書1表2に要
約したように銅含有率と試験結果の併行許容差,又は室間再現許容差との間に対数で表すと比例関係があ
った。使用した試料に関する情報は,参考Aに,データの図示を参考Bに示した。
附属書1表2 許容差
銅含有率 併行許容差 室間再現許容差
% (m/m) r R
0.02 0.000 5 0.003 2
0.05 0.001 3 0.006 0
0.10 0.002 4 0.009 6
0.20 0.004 6 0.015
0.50 0.011 0.029
1.00 0.021 0.046
2.00 0.040 0.073
5.00 0.093 0.137
短時間の期間内で同一装置を使用して一人の分析者が同一の試料について定量される2個の独立した
個々の結果の間の差は,方法が標準的にしかも正確に行われた場合,併行許容差 (r) を超える確率は,20
回の内1回より多くはない。
同一試料について異分析所の二人の分析者の2個の単一で独立した定量結果の間の差は方法が標準的に
しかも正確に行われた場合,室間再現許容差 (R) を超える確率は20回の内1回より多くはない。
10. 分析報告書 分析報告書には,次の情報を含ませるべきである。
a) この国際規格を引用して使用した方法
b) 結果とそれらの表現した形
c) 定量の際気がついた非定常的なすべての特筆すべき点
d) この国際規格の中に規定されていないすべての操作,又は結果に影響を与えそうなすべての任意操作

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参考A 国際共同実験に関する追加情報
9.の附属書1表2は,1978年に実施された国際共同実験結果から求められており,3か国6分析室で3
個の鋼試料と2個の鋳鉄試料を用いて行われている。
実験結果は,1980年に発行された文書17/1 N 432に報告されている。この精度データは,参考Bに図示
されている。
使用した試験試料は,次のとおりである。
試料 銅含有率% (m/m)
認証値 分析値
BCS 434(炭素鋼) 0.017 0.016 9
BCS 407(低合金鋼) 0.43 0.434
BCS 172/3(合金鋳鉄) 1.50 1.521
2.70
BCS 365(パーマネント磁石合金) 2.719
5.05
BCS 173/1(オーステナイト鋳鉄) 5.105
備考 統計解析は,ISO 5725に従った。

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参考B 精度データの図示
銅含有率と併行許容差 (r),又は室間再現許容差 (R) との関係

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附属書2 ネオクプロイン抽出吸光光度法
1. 要旨 試料を王水で分解し,硫酸とりん酸を加え,加熱して硫酸の白煙を発生させる。くえん酸で鉄
などをマスキングし,L (+) -アスコルビン酸で銅 (II) を銅 (I) に還元した後,ネオクプロインを加え,生
成したネオクプロイン銅錯体を1, 2−ジクロロエタンで抽出し,光度計を用いて有機相の吸光度を測定す
る。
2. 試薬 試薬は,次による。
(1) 王水(塩酸3,硝酸1)
(2) 混酸(硫酸5,りん酸10,水85)
(3) アンモニア水 (1+1)
(4) 鉄 できるだけ純度の高い鉄で,銅を含有しないか,又は銅含有率ができるだけ少なく,既知である
もの。
(5) 過酸化水素
(6) ふっ化水素アンモニウム溶液 (10g/l)
(7) くえん酸溶液 (200g/l)
(8) (+) -アスコルビン酸溶液 (30g/l) この溶液は,使用の都度調製する。
(9) ネオクプロイン溶液 ネオクプロイン(2, 9-ジメチル-1, 10-フェナントロリン) (C14H12N2・1/2H2O)
0.05gをメタノール20mlに溶解し,水で液量を500mlとする。この溶液は,使用の都度調製する。
(10) 1, 2−ジクロロエタン
(11) 標準銅溶液 (10 最 一 枉 騰讒
理し,その0.100gをはかり採ってビーカー (100ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硫酸 (1+1) 10m1
及び硝酸約5mlを加え,穏やかに加熱して分解する。時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,
引き続き加熱して硫酸の白煙を発生させる。放冷した後,水でビーカーの内壁を洗浄し,再び加熱し
て硫酸の白煙を発生させる。放冷した後,水約100mlを加え,塩類を溶解する。常温まで冷却した後,
溶液を500mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて原液 (200 最 一 ‰
この原液を使用の都度,必要量だけ水で正しく20倍に薄めて標準銅溶液とする。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,0.10gとする。
4. 操作
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり採ってビーカー (200ml) に移し入れる。
(2) 時計皿で覆い,王水5mlを加え,加熱して分解する。時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,
混酸10mlを加え,穏やかに加熱して硫酸の白煙が発生したならば放冷する。ビーカーの内壁を少量
の水で洗浄し,過酸化水素を数滴加え,再び穏やかに加熱して硫酸の白煙を発生させた後,放冷する。

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4.2 妨害元素のマスキング 4.1(2)で得た溶液にくえん酸溶液20mlを加えて振り混ぜ,アンモニア水 (1
+1) 10mlを加え,室温まで冷却する。L (+) -アスコルビン酸溶液 [2.(8) ] 10ml及びふっ化水素アンモニウ
ム溶液10mlを加え,振り混ぜる。
4.3 呈色及び抽出 呈色及び抽出は,次のいずれかの手順によって行う。
(1) 試料中の銅含有率が0.05% (m/m) 未満の場合
(a) 4.2で得た溶液を少量の水を用いて分液漏斗(200ml,スキーブ型)に移し入れ,ネオクプロイン溶
液 [2.(9) ] 10mlを加え,水で液量を100mlとし,振り混ぜる。
(b) 1, 2−ジクロロエタン10.0mlを加え,約1分間激しく振り混ぜた後,静置する。
(2) 試料中の銅含有率が0.05% (m/m) 以上の場合
(a) 4.2で得た溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。この溶液を
附属書2表1に従って分取し,分液漏斗(200ml,スキーブ型)に移し入れ,ネオクプロイン溶液 [2.
(9) ] 10mlを加え,水で液量を100mlとし,振り混ぜる。
(b) (1)(b)の操作を行う。
附属書2表1 分取量
銅含有率 分取量
% (m/m) ml
0.05以上0.20未満 20
0.20以上0.50未満 10
0.50以上1.0以下 5
4.4 吸光度の測定4.3の(1)(b)又は(2)(b)で得た下層の有機相を乾いたろ紙(5種A)でろ過し,最初のろ
液数mlで光度計の吸収セル (1cm) を洗って捨て,次のろ液の一部を光度計の吸収セルに取り,1, 2−ジク
ロロエタンを対照液として波長460nm付近の吸光度を測定する。
5. 空試験 鉄 [2.(4) ] 0.100gをビーカー (200ml) にはかり採り,以下,4.1(2)4.4の手順に従って試料と
同じ操作を試料と併行して行う。
6. 検量線の作成 6個の分液漏斗(200ml,スキーブ型)を準備し,それぞれに混酸10ml,くえん酸溶
液20ml及びアンモニア水 (1+1) 10mlを加えて振り混ぜ,室温まで冷却する。標準銅溶液 [2.(11) ] を0,
1.0,2.0,3.0,4.0及び5.0ml(銅として,0,10,20,30,40及び50 柿 加え,次にL (+) -アスコルビン
酸溶液 [2.(8) ] 10ml及びネオクプロイン溶液 [2.(9) ] 10mlを加え,水で液量を100mlとし,振り混ぜる。以
下,4.3(1)(b)及び4.4の手順に従って試料溶液と併行して操作し,得た吸光度と標準銅溶液として加えた銅
量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
7. 計算 4.4及び5.で得た吸光度と6.で作成した検量線とから銅量を求め,試料中の銅含有率を,次のい
ずれかの式によって算出する。
(1) 試料中の銅含有率が0.05% (m/m) 未満の場合
A1− A2−A3
Cu=
m
ここに, Cu : 試料中の銅含有率% (m/m)
A1 : 試料溶液中の銅検出量 (g)
A2 : 空試験液中の銅検出量 (g)

――――― [JIS G 1219 pdf 10] ―――――

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JIS G 1219:1997の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4946:1984(MOD)

JIS G 1219:1997の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 1219:1997の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISG1201:2014
鉄及び鋼―分析方法通則
JISK8005:2014
容量分析用標準物質
JISZ8402:1991
分析・試験の許容差通則