JIS G 1222:1999 鉄及び鋼―コバルト定量方法 | ページ 2

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参考 この許容差は,コバルト含有率0.23% (m/m) 以上11.3% (m/m) 以下の試料を共同実験した結果
から求めたものである。

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附属書2(規定) 1−ニトロソ−2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸
二ナトリウム吸光光度法
1. 要旨 試料を適切な酸で分解し,硝酸で鉄などを酸化する。ニッケル,酢酸ナトリウム及び1−ニト
ロソ−2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸二ナトリウム(以下,ニトロソR塩という。)を加えてニトロ
ソR塩コバルト錯体を生成させ,光度計を用いて,その吸光度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
a) 硝酸
b) 硫酸 (1+100)
c) りん酸 (1+1)
d) 王水(塩酸3,硝酸1)
e) 混酸(硫酸3,りん酸3,水14)
f) 鉄 できるだけ純度が高い鉄で,コバルトを含有しないか,又はコバルト含有率ができるだけ低く既
知であるもの。
g) ニッケル溶液 できるだけ純度が高く,コバルト含有率が0.001% (m/m) 以下のニッケル2.000gをは
かり採ってビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 20mlを加え,加熱して分解す
る。常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を500mlの全量フラス
コに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
h) 鉄溶液 できるだけ純度が高く,コバルト含有率が0.001% (m/m) 以下の鉄1.000gをはかり採ってビ
ーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硫酸 (1+3) 10ml及び過酸化水素5mlを加えて加熱して
分解する。引き続き加熱して過酸化水素を完全に分解し,常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で
洗って時計皿を取り除き,溶液を500mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
この溶液1mlは,鉄2mgを含む。
i) 酢酸ナトリウム溶液 酢酸ナトリウム三水和物500gを水約800mlに溶解し,水で液量を1 000mlとす
る。
j) ニトロソR塩溶液 ニトロソR塩 [NOC10H4OH (SO3Na) 2] 2gを温水約80mlに溶解し,室温まで冷却
した後,水で液量を100mlとする。
k) 標準コバルト溶液A (1mgCo/ml) コバルト[99.9% (m/m) 以上]1.000gをはかり採ってビーカー
(300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 20mlを加え,加熱して分解する。常温まで冷却した
後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し
入れ,水で標線まで薄めて標準コバルト溶液Aとする。
l) 標準コバルト溶液B (500 最 一 準コバルト溶液A [k) ] を使用の都度,必要量だけ水で正しく2
倍に薄めて標準コバルト溶液Bとする。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,附属書2表1による。

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附属書2表1 試料はかり採り量
コバルト含有率 試料はかり採り量
% (m/m) g
0.10 以上 2.0 未満 0.50
2.0 以上 20 以下 0.20
4. 操作
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 混酸に分解容易な試料
1) 試料をはかり採ってビーカー (200ml) に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,混酸20mlを加え,加熱して分解する。硝酸3mlを加えて鉄などを酸化し,引き続
き加熱して窒素酸化物などを追い出す。時計皿の下面を少量の水で洗って時計皿を取り除き,再び
加熱して硫酸の白煙を発生させる(1)。
注(1) クロム,タングステンなどの炭化物が存在しない場合には,硫酸白煙の発生を省略できる。
3) 放冷した後,温水約50mlを加え,穏やかに加熱して塩類を溶解する。溶液をろ紙(5種A)でろ過
し,ろ紙及び不溶解残さを温硫酸 (1+100) で十分に洗浄する。ろ液及び洗液は,ビーカー (300ml)
に集め,常温まで冷却した後,溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで
薄める。
b) 混酸に分解困難な試料
1) 試料をはかり採ってビーカー (200ml) に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,王水20mlを加え,加熱して分解する。混酸20mlを加え,引き続き加熱して窒素酸
化物などを追い出す。時計皿の下面を少量の水で洗って時計皿を取り除き,再び加熱して硫酸の白
煙を発生させる。
3) )3)の操作を行う。
4.2 呈色 呈色は,次の手順によって行う。
a) 4.1 a)3)又はb)3)で得た溶液を附属書2表2に従って分取して,ビーカー (300ml) に移し入れる。ニッ
ケル溶液 [2.g) ] 10mlを加え,水で液量を約25mlとし,溶液を十分振り混ぜながら酢酸ナトリウム溶
液 [2.i) ] 20ml及びニトロソR塩溶液 [2.j) ] 10mlを加える。
b) 溶液を7580℃の水浴中に約10分間浸した後,流水中で常温まで冷却する。
c) 溶液を十分振り混ぜながらりん酸 (1+1) 5ml及び硝酸25mlを加え,再び7580℃の水浴中に約10
分間浸した後,流水中で常温まで冷却する。
d) コバルト含有率範囲に応じて附属書2表2に示す希釈量に従って,溶液を100ml又は200mlの全量フ
ラスコに水を用いて移し入れ(2),水で標線まで薄める。
注(2) 分取した溶液中の鉄量がクロム量の2倍以下である場合は,鉄量がクロム量の2倍以上になるよ
うに鉄溶液 [2.h) ] を加える。ただし,鉄量が50mgを超えてはならない。
附属書2表2 分取量と希釈量
コバルト含有率 分取量 希釈量
% (m/m) ml ml
0.10 以上 2.0 未満 10 100
2.0 以上 20 以下 5 200

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4.3 対照液の調製 対照液の調製は,次の手順によって行う。
a) 4.1 a)3)又はb)3)で得た溶液を4.2 a)で分取した量と同じ量を分取して,ビーカー (300ml) に移し入れ
る。ニッケル溶液 [2.g) ] 10mlを加え,水で液量を約25mlとし,溶液を十分振り混ぜながら酢酸ナト
リウム溶液 [2.i) ] 20mlを加える。次にりん酸 (1+1) 5ml及び硝酸25mlを加えて沈殿を溶解する。
b) 溶液を7580℃の水浴中に約10分間浸した後,流水中で常温まで冷却し,溶液を十分振り混ぜなが
らニトロソR塩溶液 [2.j) ] 10mlを加える。再び7580℃の水浴中に約10分間浸した後,流水中で常
温まで冷却する。
c) 4.2 d)の操作を行う。
4.4 吸光度の測定 4.2 4)で得た溶液の一部を,光度計の吸収セル (1cm) に取り,4.3 c)で得た溶液を対
照液として,コバルト含有率範囲に従って附属書2表3の波長における吸光度を測定する。
附属書2表3 吸光度の測定波長
コバルト含有率 波長
% (m/m) mm
0.10 以上 0.40 未満 530
0.40 以上20 以下 570
5. 空試験 試料の代わりに試料と同量の鉄 [2.f) ] をはかり採り,4.14.4の手順に従って試料と同じ操
作を試料と併行して行う。
6. 検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
a) 附属書2表4のコバルト含有率の範囲ごとに数個のビーカー (200ml) を準備し,それぞれに附属書2
表4に従って鉄 [2.f) ] をはかり採って移し入れ,標準コバルト溶液を附属書2表4に従って正確に加
える。
b) 4.1 a)2)及び3)の操作を行う。
c) 4.24.4の操作を試料と併行して行う。
d) 得た吸光度と標準コバルト溶液として加えた呈色液中のコバルト量との関係線を作成し,その関係線
を原点を通るように平行移動して検量線とする。
附属書2表4 検量線溶液の調製
コバルト含有率 使用する標準コバルト溶液
鉄 [2.f) ] はかり採り量 標準コバルト溶液添加量
% (m/m) g ml
0.10 以上 0.40 未満 0.500 B [2.1) ] 0, 1, 2, 3, 4
0.40 以上 2.0 未満 0.500 A [2.k) ] 0, 2, 4, 6, 8, 10
2.0 以上 20 以下 0.200 A [2.k) ] 0, 5, 10, 20, 30, 40
7. 計算 4.4及び5.で得た吸光度と6.で作成した検量線とからコバルト量を求め,試料中のコバルト含有
率を,次の式によって算出する。
B
m1 m2 m3
100
Co 100
B
m
100
ここに, Co : 試料中のコバルト含有率 [% (m/m) ]

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m1 : 分取した試料溶液中のコバルト検出量 (g)
m2 : 分取した空試験液中のコバルト検出量 (g)
m3 : 5.ではかり採った鉄 [2.f) ] 中に含まれるコバルトの量 (g)
m : 試料はかり採り量 (g)
B : 4.2のa)で分取した試料溶液及び空試験液の分取量 (ml)
8. 許容差 許容差(3)は,附属書2表5による。
附属書2表5 許容差
単位% (m/m)
コバルト含有率 室内再現許容差 室間再現許容差
0.10 以上 2.0 未満 D [0.036 4× (Co) −0.001 6]
D [0.019 6× (Co) +0.000 6]
2.0 以上 20 以下 D [0.009 3× (Co) +0.045 1]
D [0.005 1× (Co) +0.036 4]
注(3) 許容差計算式中のDは,D (n, 0.95) を意味し,その値は,JIS Z 8402の表4[D (n, 0.95) の値]
による。nの値は,室内再現許容差の場合は同一室内における分析回数,室間再現許容差の場
合は分析に関与した分析室数である(n=2のとき,D=2.8である。)。
また, (Co) は,許容差を求めるコバルト含有率 [% (m/m) ] である。
参考 この許容差は,コバルト含有率0.11% (m/m) 以上17.91% (m/m) 以下の試料を共同実験した結
果から求めたものである。

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JIS G 1222:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11653:1997(MOD)

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JIS G 1222:1999の関連規格と引用規格一覧