JIS G 1325-1:2013 シリコクロム分析方法―第1部:けい素定量方法 | ページ 2

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G 1325-1 : 2013
[(m1−m2 )−(m3−m4 ) ]
Si= .0467 4100
m0
ここに, Si : 試料中のけい素含有率[%(質量分率)]
m0 : 試料はかりとり量(g)
m1 : 試料について5.4.5 d)で得た質量(g)
m2 : 試料について5.4.6 c)で得た質量(g)
m3 : 空試験における5.4.5 d)で得た質量(g)
m4 : 空試験における5.4.6 c)で得た質量(g)

5.7 許容差

  許容差は,表1による。
表1−許容差
単位 %(質量分率)
けい素含有率 室内再現許容差 室間再現許容差
44.2 0.4 1.9
注記 この表に示すけい素含有率は,許容差決定のための共同実験に用いた試
料中のけい素含有率である。

6 ヘキサフルオロけい酸カリウム沈殿分離水酸化ナトリウム滴定法

6.1 要旨

  試料を硝酸及びふっ化カリウム共存のふっ化水素酸で分解し,ヘキサフルオロけい酸カリウムを沈殿さ
せる。酸で分解しにくい試料は,過酸化ナトリウム及び炭酸ナトリウムで融解した後,硝酸に溶解し,ふ
っ化水素酸及び硝酸カリウムを加えてヘキサフルオロけい酸カリウムを沈殿させる。この沈殿をこし分け,
温水に溶解し,フェノールフタレインを指示薬として水酸化ナトリウム溶液で滴定する。

6.2 試薬

  試薬は,次による。
6.2.1 塩酸
6.2.2 硝酸(1+1)
6.2.3 ふっ化水素酸
6.2.4 水酸化ナトリウム
6.2.5 水酸化カリウム
6.2.6 硝酸カリウム
6.2.7 硝酸カリウム溶液(50 g/L)
6.2.8 ふっ化カリウム溶液 ふっ化カリウム200 gをポリエチレン製ビーカー(1 000 mL)に取り,ふっ
化水素酸に溶解し,ふっ化水素酸で液量を1 000 mLとする。この溶液はポリエチレン製容器に保存する。
6.2.9 融解合剤(過酸化ナトリウム2,炭酸ナトリウム1)
6.2.10 0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液 0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液は,次による。
a) 調製 JIS K 8001のJA.5.2(滴定用溶液の調製,標定及び計算)r) 1) 1.1)によって調製した1 mol/L水
酸化ナトリウム溶液500 mLを正確に1 000 mLの全量フラスコに移し入れ,二酸化炭素を除いた水で
標線まで薄めた後,ポリエチレン製気密容器に入れ,ソーダ石灰管を付けて保存する。
b) 標定 JIS K 8001のJA.5.2 r) 1) 1.2)による。標定は,使用の都度行う。この場合,アミド硫酸1.21.3 g
を0.1 mgの桁まではかりとる。

――――― [JIS G 1325-1 pdf 6] ―――――

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c) 計算 ファクターは,次の式で算出する。
m5 A
f=
.0048 55V1 100
ここに, f : 0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクター
m5 : はかりとったアミド硫酸の質量(g)
A : アミド硫酸の純度[%(質量分率)]
0.048 55 : 0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液1 mLに相当するアミド
硫酸の質量(g)
V1 : 滴定に要した0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液の使用量
(mL)
6.2.11 フェノールフタレイン溶液 フェノールフタレイン0.5 gをエタノール(95)100 mLに溶解する。

6.3 試料はかりとり量

  試料はかりとり量は,0.20 gとし,0.1 mgの桁まではかる。

6.4 操作

6.4.1  試料の分解及びヘキサフルオロけい酸カリウム沈殿の生成
試料の分解及びヘキサフルオロけい酸カリウム沈殿の生成は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 酸で分解容易な試料を,酸で分解する場合
1) 試料をはかりとってポリエチレン製ビーカー(300 mL)に移し入れる。
2) 硝酸(1+1)30 mLを加え,ポリエチレン製の蓋をし,ビーカーを振り混ぜながら,ふっ化カリウ
ム溶液(6.2.8)10 mLを少量ずつ加えて分解する。
3) 塩酸5 mLを加え,水を加えて液量を約80 mLとし,水浴上で約15分間加熱する。
4) 少量のろ紙パルプを加え,15 ℃以下に冷却しながら約30分間静置し,ヘキサフルオロけい酸カリ
ウムを沈殿させる。
b) 融解合剤を用いて試料を融解する場合
1) 試料をはかりとってニッケル製るつぼ(30 mL)又はジルコニウム製るつぼ(35 mL又は45 mL)に
移し入れる。
2) 融解合剤5 gを加えてよくかき混ぜ,その上を融解合剤1 gで覆う。
3) ニッケル又はジルコニウム製の蓋をし,初めは低温で穏やかにるつぼを回転させながら内容物が融
解し始めるまで加熱する。温度を上げ,約700 ℃(暗赤熱状態)で約5分間るつぼを揺り動かしな
がら加熱して完全に融解する。
4) 室温まで放冷した後,るつぼに少量の温水を加え,穏やかに加熱して融成物を溶解する。
5) 溶液を,硝酸(1+1)50 mLを入れたポリエチレン製ビーカー(300 mL)に温水で洗い移す。
6) るつぼに塩酸3 mLを加え,るつぼの内壁に付着している融成物を溶解し,るつぼ及び蓋を水でよ
く洗浄し,溶液及び洗液を5)の溶液に合わせる。
7) 溶液の入ったポリエチレン製ビーカー(300 mL)を水浴上で加熱して融成物を完全に溶解し,水を
加えて液量を約80 mLとする。
8) ふっ化水素酸10 mL及び硝酸カリウム3 gを加えてかき混ぜ,水浴上で約15分間加熱する。
9) 少量のろ紙パルプを加え,15 ℃以下に冷却しながら約30分間静置してヘキサフルオロけい酸カリ
ウムを沈殿させる。

――――― [JIS G 1325-1 pdf 7] ―――――

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6.4.2 沈殿のこし分け
沈殿のこし分けは,次の手順によって行う。
a) 6.4.1のa) 4)又はb) 9)で得た沈殿を含む溶液を,15 ℃以下に保持しながら,ポリエチレン製漏斗及び
ろ紙(5種A)を用いて,ろ過する。
b) 沈殿及びろ紙を15 ℃以下に冷却した硝酸カリウム溶液(50 g/L)を用いて,洗液を青リトマス試験紙
上に滴加したとき,試験紙の色が赤にならなくなるまで,十分に洗浄する。ろ液及び洗液を捨てる。
6.4.3 滴定
滴定は,次の手順によって行う。
a) 6.4.2 b)で得た沈殿をろ紙とともに三角フラスコ(200 mL)に移し入れる。
b) 温水約50 mLを加え,栓をして激しく振り混ぜてろ紙を破砕する。
c) 栓を外して溶液を加熱して沸騰させた後,フェノールフタレイン溶液(6.2.11)を指示薬として数滴加
え,0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液(6.2.10)を終点近くまで一度に加える。外した栓は,保存して
おく。
d) 指示薬のフェノールフタレイン溶液(6.2.11)を数滴追加した後,再び0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶
液(6.2.10)で滴定し,溶液が微紅色となったところで,一時滴定を止める。
e) 三角フラスコにc)で保存した栓をして溶液を激しく振り混ぜ,微紅色が消えたら栓を外して滴定を続
け,再び微紅色に変わる点を終点とし,0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液(6.2.10)の使用量を求める。

6.5 空試験

  試薬だけを用いて,試料と同じ操作を試料と併行して行う。

6.6 計算

  試料及び空試験の0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液(6.2.10)の使用量から,試料中のけい素含有率を,
次の式によって算出する。
(V2−V3 ) f .0003 511
Si= 100
m6
ここに, Si : 試料中のけい素含有率[%(質量分率)]
V2 : 試料について6.4.3での0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液
の使用量(mL)
V3 : 空試験における6.4.3での0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶
液の使用量(mL)
f : 0.5 mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクター
m6 : 試料はかりとり量(g)

6.7 許容差

  許容差は,表2による。
表2−許容差
単位 %(質量分率)
けい素含有率 室内再現許容差 室間再現許容差
43.9 0.5 1.7
注記 この表に示すけい素含有率は,許容差決定のための共同実験に用いた
試料中のけい素含有率である。

――――― [JIS G 1325-1 pdf 8] ―――――

                                                                  附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS G 1325-1:2013 シリコクロム分析方法−第1部 : けい素定量方法 ISO 4158:1978 Ferrosilicon, ferrosilicomanganese and ferrosilicochromium−
Determination of silicon content−Gravimetric method
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差異
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
国際規 の評価及びその内容 の理由及び今後の対策
格番号
箇条番号及 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
び題名 番号 の評価
1適用範囲 シリコクロム中のけ 1 フェロシリコン,フェロ追加 ISO規格では,二酸化けい素重量 ヘキサフルオロけい酸カリウム沈
い素定量方法につい シリコマンガン,フェロ 法だけを規定。JISでは,ヘキサ 殿分離水酸化ナトリウム滴定法の
て規定 シリコクロム中のけい素 フルオロけい酸カリウム沈殿分離ISO規格への提案を検討する。
定量方法について規定 水酸化ナトリウム滴定法も規定し
ている。
3一般事項 JIS G 1301 − − 追加 ISO規格への提案を検討する。
ISO規格では,規定されていない。
4定量方法 二酸化けい素重量法 二酸化けい素重量法 追加 ISO規格では,二酸化けい素重量 ヘキサフルオロけい酸カリウム沈
の区分 ヘキサフルオロけい 法だけを規定。JISでは,ヘキサ 殿分離水酸化ナトリウム滴定法の
酸カリウム沈殿分離 フルオロけい酸カリウム沈殿分離ISO規格への提案を検討する。
水酸化ナトリウム滴 水酸化ナトリウム滴定法も規定し
定法 ている。
5.2試薬 試薬について規定 4 試薬について規定 削除 アンモニア水,硝酸銀が規定されISO規格では,アンモニア水が規
ている。 定されているが,この操作は日本
では使用されていない。硝酸銀に
ついては過塩素酸の有無の確認に
は使用できないので,ISO規格へ
の削除の提案を検討する。
5.3試料は 0.20 g 7.3.1 けい素含有率50 %未満 変更 試料はかりとり量に差異がある。二酸化けい素の沈殿量からISO規
G1
かりとり量 では0.50 g,けい素含有 格の試料はかりとり量は適してい
3
率50 %以上では0.25 g ないので,ISO規格への提案を検
25-
討する。
1 : 2
013
2

――――― [JIS G 1325-1 pdf 9] ―――――

                                                                                                                                              G1
2
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差異
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
国際規 の評価及びその内容 の理由及び今後の対策
325
格番号
-1
箇条番号及 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
: 2
び題名 番号 の評価
01
5.4操作 操作について規定 7.3 操作について規定 追加 二クロム酸の還元方法及び沈殿のISO規格への提案を検討する。
3
洗浄の確認方法に差異がある。
5.7許容差 許容差を規定 9 再現性 追加
6 ヘキサフルオロけい − − 追加 − ヘキサフルオロけい酸カリウム沈
酸カリウム沈殿分離 殿分離水酸化ナトリウム滴定法の
水酸化ナトリウム滴 ISO規格への提案を検討する。
定法
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 4158:1978,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除·················· 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加·················· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更·················· 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD··············· 国際規格を修正している。

JIS G 1325-1:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4158:1978(MOD)

JIS G 1325-1:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 1325-1:2013の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISG1301:2016
フェロアロイ―分析方法通則
JISK8001:2017
試薬試験方法通則