4
G 3192 : 2014
1) グラインダ手入れ
1.1) 手入れ後の形鋼の断面寸法は,その許容差範囲内でなければならない。ただし,用途によって注
文者の承認を得た場合は,この制限を緩和してもよい。
1.2) 形鋼の手入れ部分はきれいに仕上げられており,圧延のままの面との境は,滑らかでなければな
らない。
2) 溶接補修
2.1) 形鋼の有害な欠点は,溶接前にチッピング,グラインダなどの適切な方法によって完全に除去し
た後,溶接肉盛補修を行わなければならない。
2.2) 溶接補修前の欠点を除去した部分の深さは,呼称厚さの30 %以下でなければならない。ただし,
形鋼の辺の端部については,欠点を除去した部分の深さは,端面から辺の呼称厚さ以内(最大12
mm)でなければならない。
2.3) 溶接補修面積は,形鋼の総表面積の2 %以下でなければならない。
2.4) 溶接補修は,鋼材の種類に応じた適切な方法で行わなければならない。
2.5) 形鋼の溶接箇所は,縁にアンダーカット及び重なりがあってはならない。余盛は圧延面から少な
くとも1.5 mm以上とし,これをチッピング,グラインダなどの方法で除去し,圧延面と同一高さ
に滑らかに仕上げなければならない。
2.6) 熱処理を行った形鋼は,溶接補修後,補修部を含めて形鋼本体について改めて熱処理を行わなけ
ればならない。
――――― [JIS G 3192 pdf 6] ―――――
5
G 3192 : 2014
表3−山形鋼,I形鋼,溝形鋼,球平形鋼及びT形鋼の形状及び寸法の許容差
単位 mm
区分 許容差 摘要
50未満 ±1.5
辺 50以上 100未満 ±2.0
(A又はB) 100以上 200未満 ±3.0
200以上 ±4.0
100未満 ±1.5
100以上 200未満 ±2.0
高さ(H)
200以上 400未満 ±3.0
400以上 ±4.0
辺A(T形鋼 6.3未満 ±0.6
については 6.3以上 10未満 ±0.7
B)又は高さが 10以上 16未満 ±0.8
130未満 16以上 ±1.0
厚さ
6.3未満 ±0.7
(t,t1,t2)
辺A(T形鋼 6.3以上 10未満 ±0.8
については
10以上 16未満 ±1.0
B)又は高さが
130以上 16以上 25未満 ±1.2
25以上 ±1.5
+40
7 m以下 0
7 mを超えるもの プラス側許容差は,長
さ1 m又はその端数を
増すごとに上記プラ
ス側許容差に5 mmを
長さ 加える。
マイナス側許容差は,
0 mmとする。
I形鋼 辺Bの2.0 %以下
直角度
(T)
I形鋼及びT形鋼を除く形鋼a) 辺Bの2.5 %以下 I形鋼については,表4のH形鋼の図
を参照
I形鋼及びT形鋼 長さの0.20 %以下
曲がり 上下,左右の曲がりに適用する。
I形鋼及びT形鋼を除く形鋼 長さの0.30 %以下
中心の b1b2
辺Bが300以下 T形鋼 ±3.0 S
偏り(S) 2
注a) 注文者は,辺200 mm以上の等辺山形鋼について,辺Bの2.0 %以下の直角度を指定してもよい。
――――― [JIS G 3192 pdf 7] ―――――
6
G 3192 : 2014
表4−H形鋼の形状及び寸法の許容差
単位 mm
区分 許容差 摘要
400以下 ±2.0
辺(B)
400を超えるもの ±3.0
辺Bが400以下 ±2.0
800未満 辺Bが400を超え
高さ(H) ±3.0
るもの
800以上 ±3.0
16未満 ±1.0
フランジ 16以上 25未満 ±1.5
(t2) 25以上 40未満 ±1.7
40以上 ±2.0
厚さ
16未満 ±0.7
ウェブ 16以上 25未満 ±1.0
(t1) 25以上 40未満 ±1.5
40以上 ±2.0
+40
7 m以下 0
プラス側許容差は,長さ1
mを又はその端数を増す
長さ ごとに上記プラス側許容
7 mを超えるもの
差に5 mmを加える。
マイナス側許容差は,0
mmとする。
辺Bの1.0 %以下。ただし,
高さHが300以下
許容差の最小値は1.5 mm
直角度(T)
辺Bの1.2 %以下。ただし,
高さHが300を超えるもの
許容差の最小値は1.5 mm
高さHが300以下 長さの0.15 %以下
曲がり 上下,左右の曲がりに適用する。
高さHが300を超えるもの 長さの0.10 %以下
中心の偏り(S) 辺Bが400以下 ±2.0 b1b2
S
辺Bが400を超えるもの ±3.5 2
高さHが350以下 2.0以下
ウェブ反りa)
高さHが350を超え550未満 2.5以下
(W)
高さHが550以上 3.0以下
bの1.5 %以下。
フランジ折れ
辺Bが400以下 ただし,許容差の最大値は
(F)
1.5 mm
辺B又は高さHの1.6 %以
切断面の直角度(e) 下。ただし,許容差の最小
値は3.0 mm
注a) ウェブ反りは,コーナーR部を含まない部分に適用する。
――――― [JIS G 3192 pdf 8] ―――――
7
G 3192 : 2014
表5−CT形鋼の形状及び寸法の許容差
単位 mm
区分 許容差 摘要
400以下 ±2.0
辺(B)
400を超えるもの ±3.0
高さ(H) ±3.0
16未満 ±1.0
フランジ 16以上 25未満 ±1.5
(t2) 25以上 40未満 ±1.7
40以上 ±2.0
厚さ
16未満 ±0.7
ウェブ 16以上 25未満 ±1.0
(t1) 25以上 40未満 ±1.5
40以上 ±2.0
+40
7 m以下 0
プラス側許容差は,長さ1
m又はその端数を増すご
長さ とに上記プラス側許容差
7 mを超えるもの
に5 mmを加える。
マイナス側許容差は,0
mmとする。
辺Bの1.0 %以下。ただし,
高さHが150以下 許容差の最小値は1.5 mm
直角度(T)
辺Bの1.2 %以下。ただし,
高さHが150を超えるもの 許容差の最小値は1.5 mm
高さHが150以下 長さの0.15 %以下 上下,左右の曲がりに適用する。
曲がり
高さHが150を超えるもの 長さの0.10 %以下
辺Bが400以下 ±2.0
中心の偏り(S)
辺Bが400を超えるもの ±3.5 S=(b1-b2)/2
bの1.5 %以下。ただし,
許容差の最大値は1.5 mm
フランジ折れ(F) 辺Bが400以下
辺B又は高さHの1.6 %以
切断面の直角度(e) 下。ただし,許容差の最小
値は3.0 mm
――――― [JIS G 3192 pdf 9] ―――――
8
G 3192 : 2014
表6−質量の計算方法a)
計算順序 計算方法b) 計算結果の桁数c)
基本質量
kg/cm2・m 0.785(断面積1 cm2,長さ1 mの質量) −
断面積 cm2 次の式によって求め,計算値に1001を乗じる。
有効数字4桁の数値に丸める。
等辺山形鋼
t (2A−t)+0.215 (r12−2r22)
不等辺山形鋼
t (A+B−t)+0.215 (r12−2r22)
不等辺不等厚山形鋼
At1+t2 (B−t1)+0.215 (r12−r22)
I形鋼
Ht1+2t2 (B−t1)+0.615 (r12−r22)
溝形鋼
Ht1+2t2 (B−t1)+0.349 (r12−r22)
球平形鋼
At+dr1−0.289d (2r1+d)−0.215 (r12+r22)
T形鋼
Bt2+0.307r12+482.6
H形鋼
t1 (H−2t2)+2Bt2+0.858r2
CT形鋼
t1 (H−t2)+Bt2+0.429r2
有効数字3桁の数値に丸める。ただし,
単位質量
kg/m 基本質量(kg/cm2・m)×断面積(cm2) 1 000 kgを超えるものは,kgの整数値
に丸める。
有効数字3桁の数値に丸める。ただし,
1本の質量
kg 単位質量(kg/m)×長さ(m) 1 000 kgを超えるものは,kgの整数値
に丸める。
総質量
kg 1本の質量(kg)×同一寸法の総本数 kgの整数値に丸める。
注a) この表に規定していない形鋼の断面積の計算方法は,受渡当事者間の協定による。
b) 断面積の計算に用いた記号は,形鋼の断面寸法を表し,記号と断面各部との関係は,表8表18による。
c) 数値の丸め方は,JIS Z 8401の規則Aによる。
表7−質量の許容差
厚さa) 許容差
10 mm未満 ±5 %
10 mm以上 ±4 %
同一寸法のもの一組(質量1 t以上)に適用する。ただし,質量1 tに相
当する本数が10本に満たない場合は,一組10本以上に適用する。
注a) 厚さはt1又はt2の厚い方を適用する。
――――― [JIS G 3192 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS G 3192:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 657-11:1980(MOD)
- ISO 657-15:1980(MOD)
- ISO 657-16:1980(MOD)
- ISO 657-18:1980(MOD)
- ISO 657-19:1980(MOD)
- ISO 657-1:1989(MOD)
- ISO 657-21:1983(MOD)
- ISO 657-2:1989(MOD)
- ISO 657-5:1976(MOD)
JIS G 3192:2014の国際規格 ICS 分類一覧
JIS G 3192:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方