JIS H 1370:2010 アルミニウム及びアルミニウム合金中の水銀定量方法 | ページ 2

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H 1370 : 2010

5.4 試料はかりとり量

  試料はかりとり量は,0.50 gとし,1 mgのけたまではかる。

5.5 操作

5.5.1  試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとって分解フラスコに移し入れ,還流冷却器及び滴下漏斗を取り付ける。滴下漏斗から
硫酸(1+1)10 mL及び硝酸10 mLを加え,滴下漏斗のコックを閉じ,穏やかに加熱して分解する。
b) 室温まで冷却した後,滴下漏斗から水約30 mL及び過マンガン酸カリウム溶液(50 g/L)20 mLを加
え,滴下漏斗のコックを閉じ,約30分間加温する。
なお,溶液の赤紫色が消えたときは,少し冷却した後,更に過マンガン酸カリウム溶液1 mLを加
えて加温する。赤紫色が消えなくなるまでこの操作を繰り返す。
c) 常温まで冷却した後,還流冷却器及び滴下漏斗を水で洗浄し,還流冷却器及び滴下漏斗を取り除く。
溶液に,塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(200 g/L)を二酸化マンガンの褐色沈殿が消えるまで滴
下する。
d) 溶液を,水銀蒸気発生器の還元容器に水を用いて移し入れ,水で液量を150200 mLとする。
なお,水銀の含有率が0.000 1 %(質量分率)以上0.001 0 %(質量分率)以下の場合は,次の操作
を行う。
1) ) で得た溶液を,水を用いて100 mLの全量フラスコに移し入れ,過マンガン酸カリウム溶液を数
滴加えて薄い赤紫色に呈色させた後,水で標線まで薄める。
2) 全量ピペットを用いて10 mL分取し,還元容器に移し入れ,硝酸9 mL及び硫酸(1+1)9 mLを加
えた後,水で液量を150200 mLとする。
5.5.2 吸光度の測定
5.5.1 d) で得た溶液に塩化すず(II)溶液(5.2.4)10 mLを加え,直ちに還元容器を水銀蒸気発生器に接
続する。あらかじめ最適条件に調節しておいた空気ポンプを作動させて溶液に空気を通し,気化した水銀
を原子吸光光度計に組み込んだ吸収セルに送入し,波長253.7 nmの吸光度を測定する。

5.6 空試験

  空試験は,試料を用いないで5.5の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。

5.7 検量線の作成

  検量線の作成は,次の手順によって行う。
a) 水銀標準液(Hg : 0.1 g/mL)(5.2.6)05 mL(水銀として00.5 g)を段階的に,個別又は逐次的
に還元容器に取り,硫酸(1+1)10 mL及び硝酸10 mLを加え,更に過マンガン酸カリウム溶液を数
滴加えて薄い赤紫色に呈色させた後,水で液量を150200 mLとする。
なお,液量は5.5.1 d) の試料溶液の最終液量と同じ液量とする。
b) 5.5.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
c) ) で得た吸光度と水銀標準液(Hg : 0.1 g /mL)(5.2.6)として加えた水銀量との関係線を作成し,
その関係線を,原点を通るように平行移動して検量線とする。

5.8 計算

  計算は,次のいずれかによる。
a) 5.5.1 d) 1)2) の操作を行わなかった場合 5.5.2及び5.6で得た吸光度と5.7で作成した検量線とから
水銀量を求め,試料中の水銀含有率を,次の式によって算出する。

――――― [JIS H 1370 pdf 6] ―――――

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A1 A2
Hg 100
m
ここに, Hg : 試料中の水銀含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中の水銀検出量(g)
A2 : 空試験液中の水銀検出量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
b) 5.5.1 d) 1)2) の操作を行った場合 5.5.2及び5.6で得た吸光度と5.7で作成した検量線とから水銀量
を求め,試料中の水銀含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2
Hg 100
10
m
100
ここに, Hg : 試料中の水銀含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中の水銀検出量(g)
A2 : 空試験液中の水銀検出量(g)
m : 試料はかりとり量(g)

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