この規格ページの目次
4
H 1619 : 2012
二酸化炭素
ヘリウム 酸化管・加熱炉 脱水管
吸収管 試料
不活性ガス清浄部
試料投入器
水素 ガス検量管 インパルス炉
ガス検量部 ガス抽出部
熱伝導度
分離カラム 酸化管・加熱炉 集じん管
検出器
指示計
ガス分離部
ガス計測部
注記 水素ガスドージングを行う場合は,ヘリウムの配管を点線のように切り替え,ガス検量管内の水素をインパ
ルス炉に搬送する。
図3−不活性ガス融解−熱伝導度法(水素を水に変換して測定する場合)の装置構成の例
5.4 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,0.10 g0.30 gとし,1 mgの桁まではかる。
5.5 操作
操作の細かい手順は,使用する装置によって異なるので,その装置の指定する手順に従う。
5.5.1 準備操作
準備操作は,次の手順によって行う。
a) 装置に冷却水及び不活性ガス(5.2.2)を供給した後,電源を入れる。装置各部を所定の条件に設定し,
暖気運転を行う。黒鉛るつぼの加熱温度は,装置の電流値又は電力値で設定する。
b) 黒鉛るつぼ(5.2.4)をインパルス炉内に設置し,インパルス炉に通電して黒鉛るつぼを脱ガス温度に
加熱する。黒鉛るつぼの温度のパラメータとして,黒鉛るつぼに流れる電流値又は電力値が,ガス抽
出の電流値又は電力値より高いことを確認する。
c) )の黒鉛るつぼをガス抽出温度に加熱し,指示計の値を読み取る。安定した指示計の値が得られるま
で,この操作を繰り返す。
なお,あらかじめ検量線用試料を用いて最適なガス抽出の電流値又は電力値を求めておく。
5.5.2 定量操作
定量操作は,準備操作,空試験及び検量線の作成に引き続き,次の手順によって行う。
a) はかりとった試料を,試料投入器に入れる。
b) 黒鉛るつぼ(5.2.4)にすず(5.2.1)を入れて,5.5.1 b)の操作を行い,黒鉛るつぼ及びすずの脱ガスを
行う。
なお,すず(5.2.1)の使用量は,使用する装置によって異なるので,あらかじめ検量線用試料を用
いて,その装置に適した量を求めておく。また,ニッケルを加えることができる。
――――― [JIS H 1619 pdf 6] ―――――
5
H 1619 : 2012
c) 試料投入器中の試料を黒鉛るつぼに投入し,インパルス炉に通電して黒鉛るつぼを5.5.1 c)で設定した
ガス抽出温度に加熱し,指示計の値を読み取る。
5.6 空試験
空試験は,準備操作に引き続き,次の手順によって行う。
なお,操作の細かい手順は,使用する装置によって異なるので,その装置の指定する手順に従う。
a) 黒鉛るつぼ(5.2.4)に5.5.2 b)で用いるすずと同量のすず(5.2.1)を入れてインパルス炉内に設置する。
インパルス炉に通電して黒鉛るつぼを脱ガス温度に加熱し,黒鉛るつぼ及びすずの脱ガスを行う。5.5.2
b)でニッケルを加えた場合は,同じ量のニッケルを加える。
b) 5.5.2 c)と同じ条件でインパルス炉に通電して黒鉛るつぼをガス抽出温度に加熱し,指示計の値を読み
取る。
c) )及びb)の操作を数回繰り返し,読み取った値の平均値を求める。
5.7 検量線の作成
検量線の作成は,準備操作及び空試験に引き続き行い,次のいずれかによる。
なお,操作の細かい手順は,使用する装置によって異なるので,その装置の指定する手順に従う。
5.7.1 検量線用試料による場合
検量線用試料による検量線の作成は,次の手順によって行う。
a) 試料に変えて検量線用試料を用いて5.5.2の定量操作及び5.6の空試験を行う。
b) 定量操作における指示計の読取値から,空試験の読み取った平均値を差し引く。
c) )及びb)の操作を数回繰り返す。
d) 検量線用試料の水素含有率及びはかりとった質量から式(1)によって水素質量を求め,水素質量とb)
及びc)で得た値との関係をプロットする。プロットした点と原点とを通る直線を作成し,その直線(水
素質量と指示計の値との関係線)を検量線とする。
G C (1)
M1
100
ここに, M1 : はかりとった検量線用試料中の水素質量(g)
G : はかりとった検量線用試料の質量(g)
C : 検量線用試料中の水素含有率[%(質量分率)]
5.7.2 水素ガスドージングによる場合
水素ガスドージングによる検量線の作成は,次の手順によって行う。
a) 黒鉛るつぼ(5.2.4)をインパルス炉内に設置する。
b) ガス検量部を使用して,一定体積の水素(5.2.3)を供給し,指示計の値を読み取る。
c) 大気圧及び供給した水素の温度を測定する。
d) )の操作を数回繰り返し,読み取った値の平均値を求める。
e) 供給した水素の体積から式(2)によって換算した水素の質量を求め,水素の質量とd)で得た値との関係
をプロットする。プロットした点と原点とを通る直線を作成し,その直線(水素質量と指示計の値と
の関係線)を検量線とする。
.201 P V
M2 (2)
.831 103 (273 t)
ここに, M2 : 水素の質量(g)
P : c)で測定した大気圧(kPa)
V : b)で供給した水素の体積(mL)
――――― [JIS H 1619 pdf 7] ―――――
6
H 1619 : 2012
t : c)で測定した水素の温度(℃)
5.8 計算
5.5.2 c)で読み取った値及び5.6 c)で得た平均値と,5.7で作成した検量線とから,試料中の水素の質量を
求め,試料中の水素含有率を式(3)によって算出する。
A1 A2
H 100 (3)
m
ここに, H : 試料中の水素含有率[%(質量分率)]
A1 : 5.5.2 c)で読み取った値から求めた水素の質量(g)
A2 : 5.6 c)の平均値から求めた水素の質量(g)
m : 試料はかりとり量(g)
5.9 許容差
許容差は,表1による。
表1−許容差
単位 %(質量分率)
水素含有率 併行許容差 室内再現許容差 室間再現許容差
0.000 2以上 (n)×[0.015 9×(H)+ (n)×[0.023 2×(H)+ (n)×[0.033 1×(H)+
0.006 0以下 0.000 04] 0.000 04] 0.000 13]
許容差計算式中の(n)の値は,JIS Z 8402-6の表1(許容範囲の係数)による。nの値は,併行許容差の場
合は併行分析回数,室内再現許容差の場合は同一分析室内における分析回数,室間再現許容差の場合は分析に
関与した分析室数である。また,(H)は,許容差を求める水素定量値の平均値[%(質量分率)]である。
6 不活性ガス融解-赤外線吸収法
6.1 要旨
不活性ガス気流中で,黒鉛るつぼを用いて試料をすずとともにインパルス炉によって加熱して融解し,
水素を他のガスとともに抽出する。抽出したガス中の水素を酸化して水に変換し,これを赤外線検出器に
導き,水による赤外線吸収量の変化を測定する。
6.2 材料及び試薬
材料及び試薬は,次による。
6.2.1 すず 粒状又は円盤状のもの。
6.2.2 ヘリウム 99.99 %(体積分率)以上のもの。
6.2.3 水素 99.99 %(体積分率)以上のもの。
6.2.4 黒鉛るつぼ 5.2.4による。
6.2.5 検量線用試料 水素含有率が既知のチタン又はチタン合金。
6.2.6 過塩素酸マグネシウム 元素分析用
6.3 装置
装置は,ヘリウム清浄部,ガス抽出部,ガス計測部などで構成し,次による。装置構成の例を図4に示
す。
注記 装置の構成,構造及び使用条件は,使用する装置によって異なる。
6.3.1 ヘリウム清浄部
ヘリウム清浄部は,酸化管,電器抵抗加熱炉,二酸化炭素吸収管,脱水管,電気抵抗加熱炉などで構成
する。
――――― [JIS H 1619 pdf 8] ―――――
7
H 1619 : 2012
a) 酸化管 5.3.1 a)による。
b) 二酸化炭素吸収管 5.3.1 b)による。
c) 脱水管 5.3.1 c)による。
6.3.2 ガス抽出部
ガス抽出部は,5.3.2による。
6.3.3 抽出ガス変換部
抽出ガス変換部は,集じん管,酸化管などで構成する。
a) 集じん管 5.3.3.1 a)による。
b) 酸化管 5.3.1 a)による。
6.3.4 ガス計測部
ガス計測部は,赤外線検出器,指示計などで構成する。
a) 赤外線検出器 固体センサー形の赤外線検出器で,水による赤外線吸収量の変化を測定できるもの。
b) 指示計 赤外線検出器で検出した水の電気信号を読み取ることのできるもの。
6.3.5 ガス検量部
ガス検量部は,5.3.5による。
二酸化炭素
ヘリウム 酸化管・加熱炉 脱水管
吸収管 試料
ヘリウム清浄部
試料投入器
水素 ガス検量管 インパルス炉
ガス検量部 ガス抽出部
赤外線
分離カラム 酸化管・加熱炉 集じん管
検出器
指示計
ガス分離部
ガス計測部
注記 水素ガスドージングを行う場合は,ヘリウムの配管を点線のように切り替え,ガス検量管内の水素をインパ
ルス炉に搬送する。
図4−不活性ガス融解−赤外線吸収法の装置構成の例
6.4 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,0.10 g0.30 gとし,1 mgの桁まではかる。
6.5 操作
操作の細かい手順は,使用する装置によって異なるので,その装置の指定する手順に従う。
――――― [JIS H 1619 pdf 9] ―――――
8
H 1619 : 2012
6.5.1 準備操作
準備操作は,5.5.1による。ただし,5.5.1 a)の操作は,ヘリウム(6.2.2)を供給する。
6.5.2 定量操作
定量操作は,5.5.2による。
6.6 空試験
空試験は,5.6による。
6.7 検量線の作成
検量線の作成は,5.7による。
6.8 計算
計算は,5.8による。
6.9 許容差
許容差は,5.9による。
JIS H 1619:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.50 : チタニウム及びチタニウム合金
JIS H 1619:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH1611:2008
- チタン及びチタン合金―分析方法通則
- JISH1611:2020
- チタン及びチタン合金―分析方法通則
- JISZ8402-6:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方