JIS H 7804:2005 電子顕微鏡による金属触媒の粒子径測定方法

JIS H 7804:2005 規格概要

この規格 H7804は、電子顕微鏡による担持金属触媒などの金属触媒の粒子径測定方法について規定。

JISH7804 規格全文情報

規格番号
JIS H7804 
規格名称
電子顕微鏡による金属触媒の粒子径測定方法
規格名称英語訳
Method for particle size determination in metal catalysts by electron microscope
制定年月日
2005年3月20日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

71.100.99, 77.020, 77.040.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2005-03-20 制定日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS H 7804:2005 PDF [10]
                                                                                   H 7804 : 2005

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日
本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS H 7804 pdf 1] ―――――

H 7804 : 2005

pdf 目 次

ページ

  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[1]
  •  4. 一般事項・・・・[1]
  •  5. 測定原理・・・・[1]
  •  6. 測定装置・・・・[2]
  •  7. 試料の作製・・・・[3]
  •  7.1 試料作成用装置及び器具・・・・[3]
  •  7.2 分散法による試料の作成 38. 粒子径測定条件・・・・[3]
  •  9. 粒子径の計算・・・・[6]
  •  10. 粒子径及び粒子径分布の測定・・・・[6]
  •  11. 観察像及び測定データの記録・・・・[7]
  •  12. 安全管理・・・・[7]
  •  13. 報告・・・・[7]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS H 7804 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
H 7804 : 2005

電子顕微鏡による金属触媒の粒子径測定方法

Method for particle size determination in metal catalysts by electron microscope

1. 適用範囲

 この規格は,電子顕微鏡による担持金属触媒などの金属触媒の粒子径測定方法について規
定する。この規格は,透過電子顕微鏡(TEM)を用いる場合,粒径が1 nm以上100 nm以下で,走査電子
顕微鏡(SEM)を用いる場合,粒径が2nm以上100 nm以下で、金属含有量が 0.1 %以上の試料に適用す
る。

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JISH 7803 金属触媒の粒子径及び結晶子径測定方法通則
JISK 0132 走査電子顕微鏡試験方法通則
JISZ 8819-1 粒子径測定結果の表現―第1部 : 図示方法

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義はJIS H 7803によるほか,次による。
a) 分解能 顕微鏡においては微小物体を区別できる最少限界値
b) TEM法 透過電子顕微鏡に走査機能を付加した透過走査像観察法(Scanning Transmission Electron
Microscopyの略)。
c) 2次電子像 試料から発生した2次電子を捕獲して可視化した電子顕微鏡像。
d) 反射電子像 試料から発生した反射電子を捕獲して可視化した電子顕微鏡像。
e) 2波干渉格子像 試料透過波と回折波との干渉でできる干渉図形。格子間隔と同等の干渉図形になる
ため,2波干渉格子像と呼んでいる。
f) 電子レンズ 電磁石によって電子にレンズ作用をさせたもの。
g) 分散法 試料中の凝集した粒子を細かく分散させて微細な粒子の分散系をつくる方法。

4. 一般事項

 測定方法に共通な一般事項は,JIS H 7803による。

5. 測定原理

 電子顕微鏡を用いて試料を観察し,金属触媒粒子のだ円形の像の長径と短径を測定し,そ
の平均値を求める。
参考 電子顕微鏡は,物質の形態観察を行う装置である。観察される像は2次元の投影像であるため,
球形は円として,だ円球は一般にだ円で観察される。金属触媒粒子は円形として観察される場
合もあるが,一般にややいびつな円形として観察されることが多い。金属触媒粒子の場合,針
状粒子として観察される例はほとんどないことから,だ円球の粒子と考えてよい場合が多い。

――――― [JIS H 7804 pdf 3] ―――――

2
H 7804 : 2005
したがって,だ円形の像の長径と短径を測定し,その平均径の球状粒子として表すことができ
る。針状粒子や極端に歪な形状である場合を除き,この測定法が適用できる。

6. 測定装置

 測定装置は,次のいずれかを用いる。
a) 走査電子顕微鏡 最高倍率が50100万倍,分解能が12 nmのものを用いる。
b) 透過電子顕微鏡 最高倍率が50150万倍,分解能が0.10.5 nmのものを用いる。
電子顕微鏡の構成図を図1に,電子顕微鏡の分解能と測定可能な最小粒子径の例を表1に示す。
参考 電子顕微鏡は,波長の短い電子線を用いることにより,高い分解能で物質の形態観察を行う装
置である。電子が透過できない厚さの物質は上方から電子を照射し,2次電子や反射電子で試
料の表面の状態を観察することが可能で,また,物質が非常に薄く,電子を透過できる場合は
透過像を観察することができる。前者を走査電子顕微鏡,後者を透過電子顕微鏡という。
図 1 電子顕微鏡の構成図
表 1 電子顕微鏡の分解能と測定可能な最小粒径
最高分解能(nm) 最大倍率 測定可能な最小粒子径
走査電子顕微鏡 2 100万倍 通常2 nm程度
(高加速電圧STEM (CRTモニター上 十分に注意して撮影した場合1 nm
法では,通常は0.5) 300万倍程度)
透過電子顕微鏡 0.1 150万倍 通常1 nm程度
(TVモニター上 部分的にでも金属粒子の格子像が
2,000万倍程度) 観察できる場合 : 0.5 nm

――――― [JIS H 7804 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
H 7804 : 2005
備考 走査電子顕微鏡を用いて粒子径を測定する場合,試料台に試料をそのまま散布して観察するが,試料の分散
がよくないときは,透過電子顕微鏡を用いる場合と同様に試料を分散法で作製するほうがよい場合もある。
一方,透過電子顕微鏡を用いて粒子径を測定する場合には,電子が試料を通過する必要があるので,通常,
分散法で試料を作製する。

7. 試料の作製

7.1 試料作成用装置及び器具

 試料作成用装置及び器具は,次による。
a) 超音波洗浄機
b) マイクログリッド 150メッシュのマイクログリッドを用いると扱いやすい。
c) メノウ乳鉢及びメノウ乳棒
7.2 分散法による試料の作成 分散法による試料の作成は,次の手順によって行う。
a) 試験管にエタノール(95 %以上)などのアルコール溶媒を15 ml入れる。
b) 試験管にミクロスパーテル(小型さじ)1杯程度の少量の試料 (1) を入れ,よく振り混ぜ,試料粉体
を溶媒中に分散させ,更に,試験管を5分間超音波洗浄機に入れ,試料粉体を高分散化させる。
c) 試験管の中の溶液をスポイトで吸い上げ (2) ,ろ紙上に載せたマイクログリッドにその1滴を滴下し,
そのまま自然乾燥させる。
注(1) 試料が粗い粉状又は粒子状の場合,その少量をメノウ乳鉢と乳棒を用いて入念にすりつぶす。
(2) 上澄み液を採取すると,より分散された試料を取ることができる場合がある。
8. 粒子径測定条件 粒子径の測定条件は,次による。
a) 最低測定視野数 無作為に抽出した代表的な視野5視野以上とする。
b) 測定範囲と測定個数 粒子径の均一性や担体表面における偏在性によって実際上の測定個数を選定す
る。測定個数が多いほど測定値の信頼性が上がるが,実用的な粒子径の測定範囲と測定個数の目安を
表2に示す。
表 2 想定される粒子径に対する測定範囲及び測定個数の目安
およその粒子径 粒子径の測定範囲 推奨測定個数 最低測定個数
nm nm 個 個
走査電子顕微鏡 25 110 300 150
420 250 200 100
15以上 5以上 100 100
透過電子顕微鏡 13 0.510 1 000 500
210 130 500 300
8以上 2以上 300 200
c) 撮影倍率 撮影倍率が高いほど測定が容易になるが,一枚の視野の中に含まれる粒子の個数が少なく
なるため,撮影する視野数を多くする必要がある。したがって,測定に支障をきたさない程度の低倍
率像で撮影する。走査電子顕微鏡の場合は画像の引き延ばしができないため,撮影倍率を高くする。
表3及び図2に走査電子顕微鏡像の,表4及び図2に透過電子顕微鏡像の推奨撮影倍率及び最低撮影
倍率を示す。

――――― [JIS H 7804 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS H 7804:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 7804:2005の関連規格と引用規格一覧