JIS K 0120:2005 蛍光光度分析通則 | ページ 2

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f) 信号処理部 測定に必要な信号を分離し出力するもので,信号処理の方法には,アナログ処理とデジ
タル処理とがある。
g) データ処理部 データ処理部では,蛍光強度を光子数に比例する量に変換することなどを行う。その
他の機能として,検量線作成などがある。
h) 表示・記録・出力部 表示・記録・出力部は,CRT,液晶,LED,プリンターなどで構成する。測定
波長(励起光側波長,蛍光側波長)(1),蛍光強度,濃度などを記録計,プリンターなどに出力する。
また,外部出力端子をもつものもある。
注(1) 波長の代わりに,波数(cm-1),エネルギー(eV)なども用いられる。
4.1.2 分光蛍光光度計 分光蛍光光度計の構成例を,図2に示す。分光蛍光光度計は,光源部,励起光側
波長選択部,試料部,蛍光側波長選択部,測光部,信号処理部,データ処理部,表示・記録・出力部で構
成する。分光蛍光光度計は,波長選択部として,モノクロメーターを用いる。
励起光側波長選択部 蛍光側波長選択部
光源部 試料部
(モノクロメーター) (モノクロメーター)
表示・記録・出力部 データ処理部 信号処理部 増幅器 検出器
測光部
図 2 分光蛍光光度計の構成の一例
a) 光源部 光源部は,光源,点灯用電源,集光系などで構成する。
1) 光源 光源は,励起光を安定に放射するものとし,次による。
− キセノンランプ 200900 nmの波長域で用いる。連続点灯するものとパルス点灯するものと
がある。
− タングステンランプ 4.1.1a)1)による。
− ハロゲンランプ 4.1.1a)1)による。
− 水銀ランプ 4.1.1a)1)による。
− 重水素ランプ 4.1.1a)1)による。
− レーザー 4.1.1a)1)による。
− その他の光源 4.1.1a)1)による。
2) 点灯用電源 4.1.1a)2)による。
3) 集光系 4.1.1a)3)による。
b) 励起光側波長選択部 励起光側波長選択部は,光源から放射される光の中から分析に必要な励起光の
波長を選択する。波長選択部はモノクロメーターを用いる。モノクロメーターにはシングルモノクロ
メーター,ダブルモノクロメーターなどがある。
c) 試料部 4.1.1c)による。また,試料部が光ファイバープローブで構成されているものもある。

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d) 蛍光側波長選択部 蛍光側波長選択部は試料から放射される蛍光の中から分析に必要な波長を選択す
る。波長選択部はモノクロメーターを用いる。モノクロメーターにはシングルモノクロメーター,ダ
ブルモノクロメーターなどがある。
e) 測光部 4.1.1e)による。
f) 信号処理部 4.1.1f)による。
g) データ処理部 データ処理部では,データ変換,検量線作成などを行う。データ変換には,蛍光強度
の光子数に比例した量への変換,微分変換,パーセント透過率などがある。その他の機能として,差
スペクトル計算,スペクトルデータ検索などがある。
h) 表示・記録・出力部 表示・記録・出力部は,CRT,液晶,LED,プリンターなどで構成する。測定
波長(励起光側波長,蛍光側波長)(1),蛍光強度,濃度などを記録計,プリンターなどに出力する。
また,波長(1)と蛍光強度との関係を示す2次元又は3次元のスペクトルを記録計,プリンターなどに
出力する。また,外部出力端子をもつものもある。
4.1.3 蛍光分光光度計 蛍光分光光度計の構成例を,図3及び図4に示す。蛍光分光光度計は,光源部,
励起光側波長選択部,試料部,蛍光側波長選択部,測光部,信号処理部,データ処理部及び表示・記録・
出力部で構成する。蛍光分光光度計は,励起光側又は蛍光側波長選択部のいずれかにモノクロメーターを
用い,他方に光学フィルターを用いる。
励起光側波長選択部 蛍光側波長選択部
光源部 試料部
(光学フィルター) (モノクロメーター)
表示・記録・出力部 データ処理部 信号処理部 増幅器 検出器
測光部
図 3 蛍光分光光度計の構成の一例(励起光側に光学フィルターを用いたもの)

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励起光側波長選択部 蛍光側波長選択部
光源部 試料部
(モノクロメーター) (光学フィルター)
表示・記録・出力部 データ処理部 信号処理部 増幅器 検出器
測光部
図 4 蛍光分光光度計の構成の一例(蛍光側に光学フィルターを用いたもの)
a) 光源部 光源部は,光源,点灯用電源,集光系などで構成する。
1) 光源 光源は,励起光を安定に放射するものとし,次による。
− キセノンランプ 4.1.2a) 1)による。
− タングステンランプ 4.1.1a)1)による。
− ハロゲンランプ 4.1.1a)1)による。
− 重水素ランプ 4.1.1a)1)による。
− その他の光源 4.1.1a)1)による。
2) 点灯用電源 4.1.1a)2)による。
3) 集光系 4.1.1a)3)による。
b) 励起光側波長選択部 励起光側波長選択部は,光源から放射される光の中から分析に必要な励起光の
波長を選択する。波長選択部は,光学フィルター又はモノクロメーターを用いる。光学フィルターは,
色ガラスフィルター,ゼラチンフィルター,干渉フィルター又はこれらを組み合わせたもので構成す
る。単色性の光源を用いたものでは,波長選択部が省かれることがある。モノクロメーターには,シ
ングルモノクロメーター,ダブルモノクロメーターなどがある。
c) 試料部 4.1.1c)による。
d) 蛍光側波長選択部 蛍光側波長選択部は,試料から放射される蛍光の中から分析に必要な波長を選択
する。波長選択部は光学フィルター又はモノクロメーターを用いる。光学フィルターは,色ガラスフ
ィルター,ゼラチンフィルター,干渉フィルター又はこれらを組み合わせたもので構成する。モノク
ロメーターには,シングルモノクロメーター,ダブルモノクロメーターなどがある。
e) 測光部 4.1.1e)による。
f) 信号処理部 4.1.1f)による。
g) データ処理部 4.1.2g)による。
h) 表示・記録・出力部 4.1.2h)による。
4.1.4 液体クロマトグラフ用蛍光検出器 液体クロマトグラフ用蛍光検出器は,蛍光光度計,分光蛍光光
度計又は蛍光分光光度計の試料部に液体クロマトグラフ用セルを備えたもので,液体クロマトグラフの検
出器として用いられる。構成は,4.1.1,4.1.2又は4.1.3による。

4.2 装置の性能表示

 装置の性能表示は,次による。装置の性能試験は取扱説明書などに記載された時
間,装置を通電した後に行う。

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a) 蛍光光度計
1) 波長 波長選択フィルターの種類及び中心波長を表示する。
2) 分解 波長選択フィルターから射出する光のスペクトル幅を波長で表す。最大強度の1/2となる波
長を長短両波長側に求め,そのときの波長差として表す(2)。
注(2) 検知器の暗電流などの影響を受け,検知器に光が入射していない場合の装置の出力が必ずしも
ゼロにはならず,プラス又はマイナスのオフセットが出る場合がある。この場合,正しい値を
得ることができないため,オフセットの補正を行う。
3) 測光安定性 一定条件下で,蛍光強度の変動量を時間当たりで表す。
b) 分光蛍光光度計
1) 波長正確さ 波長正確さの測定は,次のいずれかによる。
1.1) 低圧水銀ランプ,キセノンランプ,蛍光灯などから放射される輝線を測定し,強度が極大を示す
波長を求め,与えられた波長表示からのかたよりで表す。
1.2) 試料部に拡散素子と波長校正用光学フィルターを装着し,励起光側又は蛍光側のいずれか一方を0
次光に設定し,他方の波長を走査し吸収を測定して吸収の極大値を求め,フィルターに与えられ
た波長表示値からのかたよりで表す。
2) 波長設定の繰返し性 4.2.2a)の測定を複数回繰り返し,吸収又は強度の極大を示す波長の読取値の
ばらつきで表す(2)。
3) 分解 モノクロメーターの出射スリットから射出する光のスペクトル幅を波長で表す。最大強度の
1/2となる波長を長短両波長側に求め,そのときの波長差として表す。
4) 感度 水のラマン散乱スペクトル又は硫酸キニーネを測定し,感度を計算する。結果は,測定に用
いた方法,励起側波長及び蛍光側波長とともに記録する。
4.1) ラマン散乱を用いる場合 水のラマン散乱スペクトルを測定し,ラマン散乱の強度Sとラマン散
乱光強度のノイズNを求め,S/Nを用いて表す。
励起光側及び蛍光側モノクロメーターのスペクトルバンド幅によってSが変化し,レスポンスに
よってNが変化するため,これらとともに記録する。
4.2) 硫酸キニーネを用いる場合 硫酸キニーネの蛍光を測定し,蛍光強度S及びブランクレベルノイ
ズNを求め,S/Nが2となる硫酸キニーネの濃度で表す。
励起光側及び蛍光側モノクロメーターのスペクトルバンド幅によってSが変化し,レスポンスに
よってNが変化するため,これらとともに記録する。
備考1. ラマン散乱の強度Sは,バックグラウンド処理の方法によって異なる。また,ノイズNはレ
スポンス処理などのデータ処理の有無によっても変化する。したがって,バックグラウンド
処理及びデータ処理方法も表示することが望ましい。
2. 異なる装置間では処理方法を同一にすることが困難なため,感度を単純に比較することがで
きない場合がある。
5) 測光安定度 水のラマン散乱を利用し,ラマン散乱光強度の一定測定時間での変動幅を散乱光強度
で規格化して表す。励起光側及び蛍光側モノクロメーターのスペクトルバンド幅及びレスポンスに
よって,値が変化するため,これらとともに記録する。
6) 迷光 迷光は,モノクロメーターから出射する光強度に対し,設定波長以外の波長の光強度を総和
として測定し,比率で表す。励起光側及び蛍光側のモノクロメーターに対し求める。
6.1) 励起光側 三角セル又は短光路長のセルに入れたローダミンB溶液を用い,蛍光側波長を640 nm

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に設定し,励起光を透過しない短波長カットフィルターを励起光側に入れたときの信号レベルと,
入れないときの信号レベルを読み取り,その割合で表す。励起光側波長及び使用した短波長カッ
トフィルターとともに記録する。蛍光側モノクロメーターの迷光が多く,正確に測定できない場
合には,散乱光除去フィルターを蛍光側に挿入する。一例を,図5に示す。
6.2) 蛍光側 試料室に石英,硫酸バリウムなどでできた拡散素子を置き,励起光側モノクロメーター
の波長を0次光に設定する。蛍光側波長を透過しない短波長カットフィルターを蛍光側に入れた
ときと,入れないときの出力信号レベルを読み取り,その割合で表す。蛍光側波長及び使用した
短波長カットフィルターとともに記録する。一例を,図6に示す。
励起光
三角セル
短波長カットフィルター
蛍光
(散乱光除去フィルター)
図 5 迷光測定の一例(励起光側)
励起光
(0次光)
蛍光
拡散素子
短波長カットフィルター
図 6 迷光測定の一例(蛍光側)
c) 蛍光分光光度計
1) 波長正確さ(3) )1)による。
2) 波長設定の繰返し性(3) )2)による。
3) 分解(3) )3)による。
4) 感度(3) )4)による。
5) 測光安定度(3) )5)による。
6) 迷光(3) )6)による。
注(3) 装置によっては,測定できないこともある。
d) 液体クロマトグラフ用蛍光検出器 a),b)又はc)による。

4.3 附属装置

 附属装置には,次のものがあり,必要に応じて用いる。附属装置には,試料の温度を維
持する機能をもつものなどがある。
a) 自動試料導入装置(シッパー) 液体試料を吸引し試料部に導入する装置。試料導入のタイミングに同

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JIS K 0120:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 0120:2005の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK0050:2019
化学分析方法通則