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用標準液を調製する。検量線の作成に用いる検量線用標準液の数は,4個以上とする。
表1に検量線用標準液の例を示す。
表1−検量線用標準液の硫黄含有量(注入量10 μLの場合)
試料の予想硫黄含有量 検量線用標準液の硫黄含有量
(mg/kg) (mg/L)
0.5 1
2 4
5 10
10 20
b) 分析する溶液でマイクロシリンジを数回共洗いし,シリンジに採取した検量線用標準液が最終的に気
泡を含んでいないことを確認する。
c) 最適な試料注入量は,製造業者の取扱説明書に記載されているが,事前に測定し,定量的に把握して
おく。注入量は,次のいずれかの方法で求める。
注記 試料注入量をほぼ一定にすれば,一貫した燃焼状態が得られる。
1) 容量法 検量線用標準液注入前後のマイクロシリンジの液量を読み取り,その液量差から,注入量
を求める。その操作方法は,シリンジを選択した量まで満たした後,空気を吸引し,メニスカスの
凹みが10 %目盛線に合致するようにピストン棒を引き込み,シリンジ内の液量を読み取る。注入後,
ピストン棒を再度メニスカスの凹み10 %目盛線に合致するように引き込み,シリンジ内の液量を読
み取る。この液量差から試料の注入量を求める。
なお,上記の手動注入手順に代えて自動試料採取及び注入器を用いることができる。
2) 質量法 注入前の完全に満たしたシリンジ及び針,並びに注入後のシリンジ及び針を計量し,注入
した検量線用標準液の質量を求める。
注記 揮発性の少ない試料に±0.01 mgの精度の天びんを用いるとき,質量法は,容量法よりも正
確に測定できる。
d) マイクロシリンジにはかりとった検量線用標準液を,直ちに装置内に一定速度で注入する。直接注入
の場合は,シリンジを試料注入口をとおして燃焼管入口に慎重に挿入する。針に残った試料が全て燃
焼し,基線が安定するまで待ち,迅速に分析を開始する。再び基線が安定した時点で,シリンジを外
す。
e) 次に規定する手法のいずれかを用いて各々の検量線を作成する。
1) 手書きの場合は,b) d)の手順によって,検量線用標準液及び溶剤ブランクを3回測定する。積算
された検出器結果の平均を決定する前に,各検量線用標準液の測定値から溶剤ブランクの測定結果
の平均を差し引く。積算された検出器結果の平均値をy軸に,これに対して注入された硫黄量Q(ng)
をx軸にとってプロットし,検量線を作成する。この検量線は,相関係数rが0.995以上の直線で
なければならない。Qは,次の式によって算出する。
Q mCwSC
又は
Q VCρS
ここに, Q : 硫黄量(ng)
mC : 直接計量又は注入容量と密度を用いた次の式によって計算し
た注入された検量線用標準液の質量(mg)
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wSC : 検量線用標準液の硫黄含有量(mg/kg)
VC : 注入した検量線用標準液の容量(L)
ρS : 検量線用標準液の硫黄含有量(mg/L)
mC VC DC
ここに, DC : 測定温度における検量線用標準液の密度(g/mL)
2) 装置に自動検量線作成プログラムが内蔵されている場合,b) d)の手順を用いて検量線用標準液及
び溶剤ブランクを3回測定する。ブランク補正が必要であり[4.3 a)参照],自動検量線作成プログ
ラムにブランク補正機能がないなどでブランク補正ができない場合は,測定器応答の結果を1)によ
って得られるそれぞれの検量線標準液に対する注入された硫黄量Q(ng)を用いて補正する。この
検量線は,相関係数rが0.995以上の直線でなければならない。
f) 検量線は,分析試料の硫黄含有量が検量線の中央にくるように作成する。
6.2.2 一点検量線法
一点検量線法は,次による。
a) 硫黄貯蔵溶液を希釈することによって分析試料の硫黄含有量の0.51.5倍の検量線用標準液を調製す
る。あらかじめ装置の直線性が確認されている場合は,試料の硫黄含有量の0.51.5倍を外れる含有
量の検量線用標準液を使用することもできる。必要に応じ,検量線用標準液の硫黄含有量は,選択し
た溶剤の硫黄含有量によって補正する。
b) 製造業者の取扱説明書によって,適切な試料量を用いて6.2.1 b) d)の手順に従って検量線用標準液を
3回以上測定する。
c) 校正係数K(カウント数/ng)は,次の式によって算出する。
AC
K
mC wSC
又は
AC
K
VC ρS
ここに, K : 校正係数(カウント数/ng)
AC : 検量線用標準液の積算された検出器の結果(カウント数)
mC : 直接計量,又は注入容量と密度を用いて次の式によって計算
した検量線用標準液の質量(mg)
wSC : 検量線用標準液の硫黄含有量(mg/kg)
VC : 注入した検量線用標準液の容量(L)
ρS : 検量線用標準液の硫黄含有量(mg/L)
mC VC DC
ここに, DC : 測定温度における検量線用標準液の密度(g/mL)
平均校正係数を計算し,標準偏差が許容誤差内であることを確認する。検量線用標準液の硫黄含有
量がmg/kgで容量法によって注入が行われた場合には,標準液と試料との密度の差による補正が必要
となる。
6.3 点検試験
点検試験は,次による。
a) 測定開始時及び長時間連続測定する場合は少なくとも20試料ごとに硫黄含有量既知の標準物質を測
定して検量線の妥当性を確認する。
b) 結果を既知の値及びこれに関連する不確かさと比較する。限界を外れた結果については,その根本的
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原因を調査しなければならない。管理限界は,試験室統計管理チャートによって確立されるが,経験
値が得られるまでは,初期値を設定しておく。この初期値は,室内併行許容差又は室間再現許容差の
0.7倍が妥当な値である。
6.4 試料採取及び測定
6.4.1 試料のはかりとり手順
JIS K 2180-1の附属書Aの手順によって測定用試料を採取する。試料のはかりとり手順は,次による。
a) 準備 JIS K 2180-1の附属書Aによって用意した試料容器を図2に示すように,試料容器出口(液側
又は底部バルブ)にニードル弁を接続し,ステンレス管,四ふっ化エチレン樹脂管などを用いて,四
ふっ化エチレン樹脂製三方コックを用いてふっ素樹脂系などのプラスチックフィルム製のガス捕集袋
の導入口と接続する。
1 試料容器
2 元バルブ
3 試料容器出口
4 ニードル弁
5 ステンレス,四ふっ化エチレン樹
脂などの管(長さ50 cm以内)
6 三方コック
7 ガス捕集袋(容量15 L)
8 ガス捕集袋導入口
9 試料ガス採取口(セプタム付き)
図2−試料容器とガス捕集袋との接続の例
b) 共洗い 試料容器の元バルブを徐々に開き,ガス捕集袋が急速に膨らまないようにニードル弁で流量
を調整する。ガス捕集袋の中の容量が許容量の5070 %に達したとき,元バルブを閉じ,3分後に試
料ガスを排出し空にする。この操作を2回行う。
c) 試料のはかりとり b)と同様にして気化した試料を,ガス捕集袋の中へ採取する。元バルブを閉じて
から3分後に試料採取口のセプタムをとおしてガスタイトシリンジを2回又は3回試料ガスで共洗い
する。その後,試料ガスをはかりとる。
6.4.2 試料の測定
試料の測定は,次による。
a) 表2に従い,試料の硫黄含有量概算値に対応した試料のはかりとり量を6.4.1 c)によってガスタイトシ
リンジにはかりとり,これを測定装置の試料注入口から注入して,硫黄量表示器に表示される値を読
み取る。注入速度は0.22.0 mL/sとする。
なお,上記の手動注入手順に代えて自動試料採取及び注入器を用いることができる。
表2−試料のはかりとり量
試料の概略硫黄含有量 はかりとり量
(mg/kg) (mL)
1以上 100未満 10
100以上 300未満 5
b) 注入した試料温度として室温を測定する。
――――― [JIS K 2180-5 pdf 8] ―――――
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c) )及びb)の手順を用いて,適切な試料量を3回測定する。
d) 試料の完全な酸化を確認するため,燃焼管及びその他の流路構成部を観察する。コークス又はすすな
どの付着物を観察した場合は,次の手順を行う。
1) コークス又はすすが観察された場合には,製造業者の取扱説明書に従って燃焼管各部を清掃する。
清掃後及び/又は調整後,各部を組み立て,漏えい検査を行う。再測定を始める前に検量線の作成
から行う。
2) 試料量を少なくする若しくは注入速度を遅くする,又はその両方を行って測定する。
6.5 算出
6.5.1 多点検量線法
全硫黄分Sは,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって小数点以下1桁に丸める。
224. B
S
273
V M
273 t
ここに, S : 全硫黄分(mg/kg)
B : 試料の検量線より求めた硫黄量(ng)
V : 試料注入量(mL)
t : 試料温度(室温とする。)(℃)
M : 試料(DME)1 mol当たりの質量(46.07)(g/mol)
6.5.2 一点検量線法
全硫黄分Sは,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって小数点以下1桁に丸める。
224. A
S
273
V M KA
273 t
ここに, S : 全硫黄分(mg/kg)
A : 試料の積算された検出器の結果(カウント数)
V : 試料注入量(mL)
t : 試料温度(室温とする。)(℃)
M : 試料(DME)1 mol当たりの質量(46.07)(g/mol)
KA : 平均校正係数(カウント数/ng)
7 精度
この測定方法によって得られた測定結果の許容差(確率0.95)は,次による。測定結果が許容差を外れ
た場合は,JIS Z 8402-6の規定によって処理する。
a) 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一装置で,引き続き短時間内に同一試料を2回測定
したとき,測定結果の差の許容差を表3に示す。
b) 室間再現精度 異なる2試験室において,別人が別の装置で,同一試料をそれぞれ1回ずつ測定した
とき,2個の測定結果の差の許容差を表3に示す。
表3−精度
単位 mg/kg
成分名 範囲 室内併行許容差 室間再現許容差
全硫黄分 03.0 0.03 X 0.19 X
注記 Xは,測定結果の平均値
――――― [JIS K 2180-5 pdf 9] ―――――
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8 測定結果報告書
測定結果報告書には,次の事項を記載する。
a) 試料名,試料採取場所,採取年月日及びロット番号
b) 規格番号(JIS K 2180-5)
c) 6.5によって得られた結果
d) 特記事項
参考文献 [1] JLPGA-S-08 : LPガスの硫黄分試験法(紫外蛍光法)
[2] JIS K 2240 液化石油ガス(LPガス)
[3] JIS K 2541-6 原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第6部−紫外蛍光法
[4] ISO 20846,Petroleum products−Determination of sulfur content of automotive fuels−Ultraviolet
fluorescence method
[5] ASTM D5453-00,Standard Test Method for Determination of Total Sulfur in Light Hydrocarbons,
Motor Fuels and Oils by Ultraviolet Fluorescence
[6] ASTM D6667-01,Standard Test Method for Determination of Total Volatile Sulfur in Gaseous
Hydrocarbons and Liquefied Petroleum Gases by Ultraviolet Fluorescence
JIS K 2180-5:2013の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 2180-5:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK2180-1:2013
- 燃料用ジメチルエーテル(DME)―第1部:品質
- JISK8680:2006
- トルエン(試薬)
- JISK8848:2012
- ヘキサン(試薬)
- JISR3505:1994
- ガラス製体積計
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8402-6:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方