JIS K 5600-7-3:1999 塗料一般試験方法―第7部:塗膜の長期耐久性―第3節:耐湿性(不連続結露法) | ページ 2

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K 5600-7-3 : 1999 (ISO 11503 : 1995)
5.2.1 温水タンク 水槽に連結したポンプ,ISO 3696に規定された2級の水質の水の供給,そして水位
の制御装置を備えた,試験室の外にある温水タンク。ポンプは,8.4の要求に適合するように,1時間当た
り槽内の水の約4倍を置換できる能力があるもの。
5.2.2 恒温制御装置 試験室の中央及び試験板の最上部にセットしたセンサーによって水槽内のヒータ
ーを制御するための恒温制御装置。
5.2.3 温度計 温度制御センサー(5.2.2)に隣接して設置されたセンサーが付いた温度計。
備考2. 人が入れる部屋を使う場合は,一つ以上の温度計を使用し,連続記録計を備えるのが便利で
ある。
5.3 試験板つり下げ及び支持器具 試験板は通常,合成繊維又は不活性な絶縁材料を用いてつり下げる。
ただし,枠に固定して試験する場合には,枠は不活性材料によって作られたもので,水蒸気を含む空気の
対流を妨げないように配置する。受渡当事者間の協定の上で不規則な形の塗装試験板について試験しても
よい。これらの試験板は通常用いられる形で試験する。試験板は壁面及び上ぶたから少なくとも100mm,
試験板の間は20mm,下端は少なくとも水面から200mm離し,垂直に暴露する。試験板はキャビネット又
は室内の一定の高さに置くのがよい。どのような場合でも,上部の試験板に結露した水分が下部の試験板
に落ちないことを確認すること。7.1.1に規定したサイズより大きい試験板は,その下端が結露の最低位置
の上にくるようにして暴露する。
備考3. キャビネットの下部において,結露を起こすには温度差が小さすぎる場合には,試験板を上
部に設置する必要がある。
5.4 環境キャビネット(8.4参照) 温度23±5℃,相対湿度 (50±20) %を保持し,試験板用の架台を含
む環境キャビネット。
6. 試料採取方法 試験すべき製品の代表サンプル(多層塗膜系の場合には各々の製品)をJIS K 5600-1-2
に従って採取する。試験用の各サンプルの検分及び調整は,JIS K 5600-1-3に従う。
7. 試験板
7.1 素材 素材は,試験に供する塗料が実際にその上に塗装されて使用されるのと同一の,非多孔性又
は多孔性の材料(附属書A参照)とする。
7.1.1 非多孔性素材 他に規定又は協定がない限り,JIS K 5600-1-3に規定する,約150mm×100mmの
試験板を素材として選ぶ。
7.1.2 多孔性素材 他に規定又は協定がない限り,ISO 8335のタイプAの規定に適合したファイバーセ
メント製で約300mm×200mm×4mmの平板を用いる。
7.2 試験板の調整及び塗装 他に規定又は協定がない限り,試験板はJIS K 5600-1-4に従って調整し,
試験製品又は塗装系で,規定の方法によって(附属書A参照)塗装する。他に規定又は協定がなければ,
試験板の端部及び裏面は被試験製品又は塗装系で塗装する(附属書A参照)。
7.3 乾燥及び養生 それぞれの試験板を規定の時間,規定の条件の下で,乾燥(焼付け)し,養生する
(必要ならば)。他に規定がなければ,温度23±2 ℃,相対湿度 (50±5) %で,空気の循環の下,日光の直
射を避けて,最低16時間養生する。次にできるだけ速やかに試験に供する。
7.4 塗膜の厚さ 乾燥塗膜の厚さを,JIS K 5600-1-7に規定する非破壊法の一つによって,マイクロメー
トル単位で測定する。

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8. 手順 他に協定がなければ,2回の測定を行う。
8.1 設置環境 装置(5.参照)は,清浄な空気で温度23±5℃,相対湿度 (50±20) %の部屋に設置する。
日光の直射及び通風を避ける。
8.2 水槽への注水 試験室内の水槽(5.1又は5.2)及び温水タンク(5.2.1)に試験中は常時,少なくとも深
さが10mmに保たれるように,水を満たす。
水はISO 3696に規定された2級の純度のものを使う。加熱する前には水を入れ替えた方がよいが,特に
肉眼で汚れが見えるような場合には必ず更新する。
8.3 試験板の配置 5.3に従ってキャビネット又は部屋の試験板を並べ,装置を密閉する。
8.4 試験サイクル 試験サイクルは,
温度40±3 ℃,相対湿度100%で16時間(結露時間)
温度23±5 ℃,相対湿度 (50±20) %で8時間(乾燥時間)とする。
加熱器のスイッチを入れ,空気温度を1.5時間以内に40±3℃に上昇する。試験サイクルの開始から16
時間,この温度に保持する。16時間後,試験板の暫定的な検分を行う。次に,
a) 加熱器のスイッチを切り,完全に扉を開けるか,又は装置のふたを試験板の上端まで上げる。
b) 立って入れる試験室(5.2)の場合は,加熱器のスイッチを切り,周囲の温度になるまで,通風機を使う。
c) 試験板を環境キャビネット(5.4)に移す。8時間後,試験板を気密性キャビネット又は試験室に移し,
水を入れ替え,規定された試験サイクル数になるまで試験サイクルを繰り返す。通常,試験サイクル
は中断せずに継続する。週末のように,中断した場合は試験報告にこの事実を記録する。
備考4. 装置が正常に動いている場合は,結露時間の間は常に試験板の全面に水滴が見える。
5. 試験板の熱吸収とキャビネットの壁を通じての熱損失のために,水槽内の温度は空気及び水
の蒸気相の温度以上になる。目視できる蒸気相の形成を妨げないように,水の温度は60℃を
超えないことが望ましい。
8.5 試験板の検分 結露時間をもって終了する試験の終了時については,装置から試験板を取り出し,
水を拭きとって乾かし,直ちに,JIS K 5600-8-2に従って膨れについて検分を,各試験板の試験面全体に
ついて行う。装置から取り出した後,結露によって生じた影響は短時間で変化するので,5分以上10分以
内に検分する。規定された時間内で検分できるだけの試験板を取り出すようにする。
もし必要であるならば(附属書A参照),JIS K 5600-1-6に規定された標準状態に24時間,試験板を保
管し,付着性の低下,さびによる汚染,色の変化,軟化,ぜい化,規定されたその他の特性(附属書A)
を検分する。
9. 精度 精度については,この規格には適用されない(3.参照)。
10. 試験報告 試験報告には,少なくとも次の事項を含んでいなければならない。
a) 試験した製品の種類及びその明細
b) この規格の適用
c) 附属書Aに引用された補足情報の項目
d) )に引用された情報を提供する国家規格,製品規格,その他の文書
e) 8.5に従って実施した,試験の結果
f) マイクロメートル単位で表した膜厚及び用いた試験手順
g) 試験サイクル数

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h) 規定された試験方法と異なる事項
i) 試験年月日

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附属書A(規定) 必要な補足情報
この附属書に記載した補足情報の項目は,この試験方法を実施する上で適切なものとして提示しなけれ
ばならない。必要な情報については受渡当事者間の協定によることが望ましく,また,試験品に関する国
際規格若しくは国家規格,又はその他の文献から,全体的又は部分的に引用してもよい。
a) 塗装する素材の材料,その厚さ及び表面調整
b) 素地への試験用塗料の塗装方法。素材の裏面が塗装されるかどうか
c) 試験前の塗膜の乾燥(又は焼付け)条件と乾燥期間及び養生方法(必要なら)
d) 乾燥塗膜のマイクロメートル単位の膜厚,及びそのJIS K 5600-1-7による測定方法及び単一塗膜か多
層塗膜系かの区別
e) 試験サイクル数
f) 装置の型式,試験用キャビネット(本体の5.1)か,試験室(本体の5.2)かのいずれか
g) 試験用塗膜の検査方法,及びその抵抗性の評価において考慮すべき特性

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K 5600-7-3 : 1999 (ISO 11503 : 1995)
塗料分野の国際整合化調査研究委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 増 子 昇 千葉工業大学
(委員) 西 出 徹 雄 通商産業省基礎産業局
大 嶋 清 治 工業技術院標準部
鴨志田 直 史 工業技術院標準部
橋 本 繁 晴 財団法人日本規格協会
本 橋 健 司 建設省建築研究所
坪 田 実 職業能力開発大学校
武 井 昇 職業能力開発大学校
鈴 木 雅 洋 東京都立産業技術研究所
吉 田 豊 彦 社団法人色材協会
高 橋 孝 治 社団法人日本塗装工業会
青 木 茂 サンコウ電子研究所
福 島 稔 社団法人日本鋼橋塗装専門会
近 藤 照 夫 清水建設株式会社
(主査) 岩 井 弘 財団法人日本検査協会
堀 江 建 治 関西ペイント株式会社
山 田 俊 幸 神東塗料株式会社
中 東 昭 憲 神東塗料株式会社
住 田 光 正 大日本塗料株式会社
上 寺 孝 明 中国塗料株式会社
松 井 繁 武 株式会社トウペ
更 谷 浩 日本特殊塗料株式会社
曽 我 元 昭 日本ペイント株式会社
大 澤 晃 日本油脂株式会社
高 橋 真 ロックペイント株式会社
長 尾 進 専門技術者
鈴 木 幹 夫 専門技術者
松 平 忠 志 松平技術士事務所
伊 藤 義 人 専門技術者
小 島 務 財団法人日本検査協会
常 田 和 義 大日本塗料株式会社
筒 井 晃 一 日本ペイント株式会社
(事務局) 内 田 幹 雄 社団法人日本塗料工業会
山 崎 不二雄 社団法人日本塗料工業会
文責 常 田 和 義

JIS K 5600-7-3:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11503:1995(IDT)

JIS K 5600-7-3:1999の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 5600-7-3:1999の関連規格と引用規格一覧