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− 圧縮装置は,試験片を規定の速度で規定の圧縮を行い,圧縮力を1 %以内の読取り精度で測定するた
めの,適切な設備に接続できるものでなければならない。
− 圧縮装置は,試験中試験片の圧縮変形を維持することができ,規定の温度で試験槽内に維持すること
ができるものでなければならない。恒温槽の外部に接続する金属部品を通して試験片から熱が逃げな
いようにしなければならない。
5.2.2 圧縮力測定装置 圧縮力は,測定値の1 %以内の読取り精度で測定できなければならない。
なお,圧縮力測定装置は,次のa)又はb)のいずれかとする。
a) 試験期間中,圧縮力を連続的に測定できる装置の場合には,規定の試験ひずみを与えた試験片の変形
を試験終了まで±0.01 mmに保てるものでなければならない。ロードセルのスプリング効果によって
この許容差内に試験ひずみを保てない場合は,機械的又は数学的補正を行ってもよい。
この装置による測定は,A法による試験に用いられる場合が多いが,温度サイクル恒温槽を用いた
B法に用いてもよい。
b) 規定の時間間隔で圧縮力を測定する装置の場合には,初期試験ひずみで与えた圧縮変形を僅かに増加
させ,試験片の圧縮力を測定してもよい。この場合,増加させる圧縮変形は,可能な限り小さくし,
天びん型試験機の場合は,1 N,ロードセル型試験機の場合は,0.05 mmを超えてはならない。
追加の圧縮変形で試験片に生じた圧縮力は測定装置に記録されなければならない。なお,圧縮力測
定後,さらに,試験を継続するときは,試験片を再度圧縮したときの変形が初期変形の±0.01 mmに
保てるものでなければならない。
この装置による測定は,B法による試験に用いられる場合が多いが,測定中に恒温槽を用いるA法
に用いてもよい。
5.2.3 試験槽及び浸せき容器 試験槽及び浸せき容器は,次による。
a) 試験槽 試験槽は,JIS K 6257:2017の箇条4(試験装置)に規定するものでなければならない。
窒素ガス中で試験を行う場合,酸化老化の影響を取り除くことができることから,結果は,熱老化
だけの影響となるため,油又は蒸気の中で用いられるシールのように空気に触れない製品の使用状況
を想定した試験法として用いてもよい。
b) 浸せき容器 浸せき容器は,圧縮装置を試験用液体に完全に浸せきできるものを用いなければならな
い。試験用液体が揮発性又は有毒液体の場合には,完全に密閉された容器を用いる。また,容器中の
試験用液体は,ヒータ及び液循環の適切な制御によって,規定の温度に維持されなければならない。
この代替として,a)に規定した試験槽の中に容器及び圧縮装置を置くことによって,温度を維持して
もよい。
5.2.4 温度測定器 温度測定器は,適切な精度をもつセンサを用いなければならない。また,温度測定器
は,試験片の温度を正確に測定できる位置に,センサを取り付けなければならない。
注記 Pt100(白金測温抵抗体)センサが温度測定に適している。
5.3 試験装置の校正
試験装置の校正は,附属書Bによる。
――――― [JIS K 6263 pdf 6] ―――――
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5.4 試験片
5.4.1 試験片の形状及び採取·作製
5.4.1.1 一般事項
試験片は,規定の形状及び寸法に成形したものか,又はJIS K 6250:2019の箇条8(試験片の採取·作製)
に従って作製したシート若しくは製品から切り出したものとする。
異なる寸法の試験片によって得られた結果は,比較してはならない。
5.4.1.2 円柱状試験片
円柱状試験片には,小形試験片と大形試験片との2種類の形状がある。それぞれの寸法は,表1による。
表1−円柱状試験片の寸法
単位 mm
形状 直径 厚さ
小形試験片 13.0±0.5 6.3±0.3
大形試験片 29.0±0.5 12.5±0.5
5.4.1.3 リング状試験片
リング状試験片には,角形断面(角リング)試験片と円形断面(Oリング)試験片との2種類の形状が
ある。それぞれの寸法は,表2による。
表2−リング状試験片の寸法
単位 mm
形状 断面厚さ リング内径 線径(断面直径) 断面幅
角形断面(角リング)試験片 2.0±0.2 15.0±0.2 − 2.0±0.2
円形断面(Oリング)試験片a) − 14.00±0.18 2.65±0.09 −
注a) 円形断面試験片は,JIS B 2401-1に規定するB0140のOリングをいう。必要に応じて他の寸法の
Oリングを用いてもよい。
注記 ジグを用いて圧縮板を規定の停止位置までねじ込む構造の圧縮装置の場合,試験片の断面厚さ又
は線径(断面直径)が,規定の範囲に入っていれば,試験ひずみを測定する必要なく試験を行う
ことも可能である。
5.4.2 試験片の寸法測定
試験片の寸法測定は,JIS K 6250:2019の箇条10(寸法測定方法)による。
5.4.3 試験片の数
試験片の数は,3個以上とする。工程管理又は開発試験の場合は,1個又は2個を用いてもよい。
5.4.4 試験片の選別
試験片間の厚さ及び幅又は線径の不同が0.1 mmを超えるもの,異物の混入したもの,エア入りのもの
――――― [JIS K 6263 pdf 7] ―――――
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及びきずのあるものを試験片として,用いてはならない。
5.4.5 試験片の保管
試験片を作製し,試験を行うまでの間の時間は,JIS K 6250:2019の箇条7(試料及び試験片の保管)に
よる。
5.4.6 試験片の状態調節
試験片の状態調節は,次による。
a) 試験前に,試験片は最初に熱的状態調節を行い,その後,機械的状態調節を行う。
b) 試験片の熱的状態調節は,試験片を70 ℃で3時間保温し,その後,試験室の標準温度で16時間以上
48時間以内保管しなければならない。
注記 特に熱可塑性ゴムの場合は,内部に応力を包含しているため,熱的状態調節を行うことでこ
れらの応力を和らげることができ,試験結果の再現性が改善される可能性がある。
c) 試験片の機械的状態調節は,試験室の標準温度で実施し,試験片を試験で用いるのと同じ変形まで圧
縮し,直ちに元に戻す。これを1サイクルとし5サイクル繰り返す。その後,試験前に試験室の標準
温度で16時間以上48時間以内保管しなければならない。
なお,機械的状態調節は,試験結果の再現性を向上させるために行う。多くの試料,特に充剤を
多く含んだ配合物には有効である。しかし,機械的状態調節を最終製品で実施した場合,製品の実用
結果と合わない場合がある。このような場合には,機械的状態調節を省くことが可能である。機械的
状態調節を省いた場合は,試験報告書に記載しなければならない。
5.5 試験時間,試験温度及び試験用液体
5.5.1 試験時間
規定がない限り,試験時間は,少なくとも1週間(168時間±2時間)とする。試験途中での圧縮力の測
分,6時間 − 200 分,24時間 − 00.5 時間及び72時間01
定は,3時間 − 100 −時間とする。更に長い時間の試験を
行う場合には,対数目盛での時間を用いるのが望ましい。
なお,B法の場合は,試験片の圧縮力測定のため試験室の標準状態に戻す2時間は試験時間に含めない。
液体中で試験を行う場合には,より長い冷却時間を必要とするが,この時間も試験時間には含めない。
注記 冷却を効率的に行うため,ファンを用いることも可能である。
5.5.2 試験温度
試験温度は,JIS K 6250:2019の11.2(試験温度及び試験湿度)に規定する温度の中から選択する。試験
用液体の急激な劣化又は蒸発を起こすような温度での試験は避ける。試験温度は,JIS K 6250:2019の11.2
(試験温度及び試験湿度)に規定する許容差内で試験期間中できるだけ一定に維持しなければならない。
5.5.3 試験用液体
試験用液体は,JIS K 6258:2016の箇条5(試験用液体)に規定する液体から選択する。液体の劣化がゴ
ムより速い場合,試験中に交換する必要がある。液体の交換時間は試験時間には含めない。交換した場合
は,試験報告書に明記する。
――――― [JIS K 6263 pdf 8] ―――――
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5.6 試験手順
5.6.1 準備
上下圧縮板の表面を清掃し,ガス中試験の場合には,加硫ゴムに影響を及ぼさない潤滑剤を薄く塗布す
る。
注記 潤滑剤には,例えば,シリコーン油,ふっ化シリコーン油(約0.01 m2/sの動粘性率をもつもの),
二硫化モリブデンなどが用いられる。
5.6.2 試験片の厚さ測定
試験片の厚さ測定は,次による。
a) 円柱状試験片 円柱状試験片の厚さは,熱的状態調節の後,機械的状態調節の前に,試験室の標準状
態で試験片の中心を0.01 mmの精度で測定する。
b) リング状試験片 リング状試験片の断面厚さ又は線径(断面直径)は,熱的状態調節の後,機械的状
態調節の前に,試験室の標準状態で試験片の周方向に約90度間隔で0.01 mmの精度で測定する。測
定した4点の平均を試験片の断面厚さ又は線径(断面直径)とする。
なお,同一試験片で測定した個々の値が0.05 mm以上異なる場合,その試験片は,廃棄しなければ
ならない。
5.6.3 A法
A法は,次による。
a) 試験槽及び圧縮装置を試験温度に予熱する。
b) 液体中試験の場合には,試験片と圧縮板との表面に試験で用いる液体を薄く塗布する。ガス中試験の
場合には,加硫ゴムに影響を及ぼさない潤滑剤を薄く塗布する(5.6.1参照)。
c) 試験片の温度平衡を得るために,試験片を圧縮板の上に置き試験槽内の試験温度で最低30分間予熱
する。150 ℃以上の試験温度の場合には,JIS K 6250:2019の附属書A(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム試
験片に対する状態調節時間)に従い更に長い時間,予熱が必要となる。
d) 試験片を30秒120秒の時間内で規定の試験ひずみまで圧縮し,その後,試験終了まで,この圧縮率
を保持する(5.2.2の規定の時間間隔で圧縮力を測定する装置の場合に規定する圧縮力の測定のための
僅かな圧縮は除く)。試験ひずみは,(25±2)%とする。25 %試験ひずみを与えることができない場合
は,(15±2)%のひずみ又は更に5 %ずつ減らした試験ひずみを用いてもよい。
e) 圧縮操作終了と同時に時間の測定を開始し,圧縮力Ftを測定する時間までを試験時間(t)とする。圧
縮操作終了後から30分±1分後に測定値の1 %の読取り精度で圧縮力の測定を行い,これを初期圧縮
力F0とする。
f) その後,5.5.1に規定の時間ごとに圧縮力Ftを測定する。
なお,圧縮力の測定は,全て試験温度で行う。
試験温度での最後の測定が終了した後,試験片を試験室の標準状態に冷却して更なる圧縮力の測定
を行う場合がある。
注記 緩和試験が終了した後に様々な追加情報を得られることがある。試験温度での緩和の大きさは,
物理的緩和とともに生じる永続的な化学反応の指標であるとの研究結果がある(参考文献[3]参
照)。
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5.6.4 B法
B法は,次による。
a) 試験槽を試験温度に予熱する。
b) 液体中試験の場合には,試験片と圧縮板との表面に試験で用いる液体を薄く塗布する。ガス中試験の
場合には,加硫ゴムに影響を及ぼさない潤滑剤を薄く塗布する(5.6.1参照)。
c) 試験室の標準状態で,試験片を圧縮板に挟む。
試験片を30秒120秒の時間内で規定の試験ひずみまで圧縮し,その後,試験終了までこの圧縮率
を保持する(5.2.2の規定の時間間隔で圧縮力を測定する装置の場合に規定する圧縮力の測定のための
僅かな圧縮は除く。)。試験ひずみは,(25±2)%とする。25 %試験ひずみを与えることができない場
合は,(15±2)%のひずみ又は更に5 %ずつ減らした試験ひずみを用いてもよい。
d) 圧縮操作終了と同時に時間の測定を開始し,試験片を圧縮した状態の圧縮装置を試験槽から取り出す
までの時間を試験時間(t)とする。試験槽から取り出した後2時間以内に標準状態まで冷却する。た
だし,冷却時間は試験時間(t)に含めない。圧縮操作終了後から30分±1分後に測定値の1 %の読取
り精度で圧縮力の測定を行い,これを初期圧縮力F0とする。
e) 圧縮力の測定が完了したら直ちにあらかじめ規定の試験温度に保持した試験槽に,試験片を圧縮した
状態の圧縮装置を入れ,加熱を行う。
f) 規定の時間経過後,試験片を圧縮した状態の圧縮装置を試験槽から取り出し,2時間以内に試験片及
び圧縮板を試験室の標準状態に戻す。規定時間内に標準状態の温度平衡に達するために強制冷却を用
いてもよい。温度は温度測定器で確認する。試験室の標準状態で圧縮力Ftを測定する。
g) その後,5.5.1に規定する時間ごとにe) f)の操作を繰り返し,規定の時間ごとの圧縮力Ftを測定する。
なお,圧縮力の測定は,全て試験室の標準状態で行う。
圧縮装置を試験槽から取り出して戻す代わりに,温度プログラムが可能な試験槽を用いて加熱及び冷却
を行うことで温度変更を行うことも可能である。
5.7 試験結果のまとめ方
圧縮応力緩和は,式(1)によって計算する。
F0 Ft
Rt
C 100 (1)
F0
ここで, RC(t) : t時間後の圧縮応力緩和(%)
F0 : 圧縮操作終了後から30分後の初期圧縮力(N)
Ft : t時間後の圧縮力(N)
試験結果は,得られた値の中央値をJIS Z 8401によって,丸めの幅1(整数位)で表す。
なお,丸めた中央値に対して,個々の測定値が10 %以内で一致しない場合は,試験を繰り返す。また,
時間tの対数軸又はリニア軸と圧縮応力緩和RC(t) との応力緩和曲線を作図することが望ましい。一部の結
果に対しては,異なる暴露時間での圧縮応力比(Ft/F0)を求めることが応力緩和値よりも有益なことがあ
る。この場合,圧縮応力比の値は,対数又はリニア時間の関数として作図することが望ましい。
5.8 試験精度
試験精度は,附属書A参照。
――――― [JIS K 6263 pdf 10] ―――――
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JIS K 6263:2022の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3384-1:2019(MOD)
JIS K 6263:2022の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
JIS K 6263:2022の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB2401-1:2012
- Oリング―第1部:Oリング
- JISK6200:2019
- ゴム―用語
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方