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K 6275-1 : 2009
10か所について0.01 mmまで測定し,平均値を求める。1枚の試験片を測定した厚さのばらつきが,厚
さの平均値から10 %を超えるものを用いてはならない。また,それぞれの試験片の厚さの平均値は,す
べての試験片の厚さの平均値から10 %を超えて異なってはならない。
5.3 試験ガス
試験ガスは,単体ガス又は混合ガスを用いる。単体ガスの純度及び混合ガスに用いる各成分ガスの純度
は,体積分率99.5 %以上とする。これに満たない純度のガスを用いる場合は,受渡当事者間の協定による。
混合ガスを用いる場合は,ガスクロマトグラフなどの適切な機器によって,組成を確認したものを用いる。
また,試験ガス中には,試験に影響を及ぼす不純物を含んではならない。
警告 有毒ガス及び/又は可燃性ガスを使用する場合は,その使用及び回収処理について,必要な措置
をとらなければならない。
5.4 試験方法
5.4.1 試験条件
試験条件は,次による。
a) 試験室の標準温度は,JIS K 6250の6.1(試験室の標準温度)による。
b) 試験は,標準温度の試験室内で行う。
c) その他の試験温度で試験を行う場合には,受渡当事者間の協定による。
なお,試験温度とは,試験片又は試験ガスの温度ではなく,試験セルに装着した温度センサで測定
した温度とする。
d) 試料及び試験片の保管は,JIS K 6250の7.(試料及び試験片の保管)による。
e) 試験片の状態調節は,JIS K 6250の9.(試験片の状態調節)による。水分の影響を受けやすい材料を
用いる場合には,塩化カルシウム又はその他の適切な乾燥剤を入れたデシケータ内で,試験温度で48
時間以上乾燥させる。
5.4.2 ガス透過面積
ガス透過面積は,試験セルの内径から算出する。シール材を用いた場合は,内径からガス透過面積を算
出する。また,マスキングをした場合は,ガスが透過する部分の面積を算出する。
5.4.3 操作方法
操作方法は,次による。
a) 試験片を保持するために,低圧側セルに適切な試験片保持具を装着する。
b) 試験片の接触面に真空グリスを薄く均一に塗り,その面に試験片をしわ及びたるみが生じないように
装着する。
c) 試験片の上にシール材を装着し,ガス漏れが生じないように均一な圧力で固定する。
d) その他の試験温度で測定する場合は,試験セルを試験温度に設定する。
e) 真空ポンプを作動させ,低圧側セル及び高圧側セルを排気する。吸着ガスを十分に除去する必要があ
るため,ガス透過度の低い試験片は,十分な排気時間を取る。
注記1 排気時間は,試験片の種類及び状態調節の方法によって異なる。
f) 高圧側セル及び低圧側セルの排気を止め,10 Pa以下の圧力に保つ。
g) 低圧側セルの圧力に変動がある場合は,ガス漏れ又は吸着ガスが残存している可能性があるので,更
にb) e) の操作を繰り返す。
h) 試験ガスを高圧側セルに試験圧力で導入し,高圧側セルの圧力を記録する。試験ガスが高圧側セルか
ら低圧側セルへ透過し,低圧側セルの圧力が上昇し始める。このときの温度を記録する。
――――― [JIS K 6275-1 pdf 6] ―――――
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注記2 ガス透過度の計算では,標準状態に換算するため,試験温度を測定しておく必要がある。
i) 低圧側セルの圧力を時間に対してプロットし,ガス透過曲線を描く。ガス透過の定常状態を示す直線
部分が確認されるまで測定を続ける(図2参照)。ガス透過曲線は,自動記録した結果から描いたもの
を用いてもよい。
j) ガス透過曲線の直線部分の傾きから,単位時間当たりの低圧側セルの圧力変化(dp/dt)を求める(図
2参照)。
k) ガス拡散係数を求めるときは,ガス透過曲線の直線部分を外挿し,遅れ時間θを求める(図2参照)。
図2−ガス透過曲線
5.5 計算
ガス透過度,ガス透過係数,ガス拡散係数及びガス溶解度係数は,次による。
a) ガス透過度 ガス透過度は,式 (1) によって算出する。
Vc dp
GTR (1)
R T Pu A dt
ここに, GTR : ガス透過度[mol/(m2・s・Pa)]
Vc : 低圧側セルの体積(m3)
R : 気体定数 8.31[m3・Pa/(K・mol)]
T : 試験温度(K)
Pu : 試験ガスの高圧側と低圧側との圧力差(Pa)
A : ガス透過面積(m2)
dp/dt : 単位時間当たりの低圧側セルの圧力変化(Pa/s)
b) ガス透過係数 ガス透過係数は,式 (2) によって算出する。
Q GTR h (2)
ここに, Q : ガス透過係数[mol・m/(m2・s・Pa)]
GTR : ガス透過度[mol/(m2・s・Pa)]
h : 試験片の平均厚さ(m)
c) ガス拡散係数 ガス拡散係数は,ガス透過曲線の遅れ時間θ(図2参照)から,式 (3) によって算出
する。
2
h
D (3)
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――――― [JIS K 6275-1 pdf 7] ―――――
6
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ここに, D : ガス拡散係数(m2/s)
θ : 遅れ時間(s)
h : 試験片の平均厚さ(m)
注記 式 (3) の算出については,附属書A参照。
d) ガス溶解度係数 ガス溶解度係数は,式 (4) によって算出する。
S Q
(pdf 一覧ページ番号 )
D
ここに, S : ガス溶解度係数[mol/(m3・Pa)]
Q : ガス透過係数[mol・m/(m2・s・Pa)]
D : ガス拡散係数(m2/s)
6 ガスクロマトグラフ法
6.1 試験装置
試験装置は,試験セル,ガスクロマトグラフ,試験ガス調節器,真空ポンプなどによって構成する。試
験装置の例を,図3に示す。
6.1.1 試験セル 試験セルは,試験片によって分割され,高圧側セル及び低圧側セルで構成する。高圧側
セルは,試験ガスを供給する導入口をもち,低圧側セルは,計量管を経てガスクロマトグラフに接続して
いる。試験片の装着面は,ガス漏れが起こらないように滑らかで,平らでなければならない。試験セルの
材質は,用いるガスに対して不活性なものとし,特に,用いるガスを吸収するものであってはならない。
試験片と試験セルとを密閉するためにOリングなどのシール材を用いてもよい。シール材は,ガス透過度
が試験する材料に比べて十分に小さく,ガス透過試験の結果に影響を及ぼさないものを用いる。ガス透過
面の直径は,10150 mmとし,試料のガス透過度の程度に応じて決める。
6.1.2 試験片保持具 試験片保持具は,5.1.2による。
6.1.3 ガスクロマトグラフ ガスクロマトグラフの検出器は,熱伝導度検出器 (TCD) を用いたもの,水
素炎イオン化検出器 (FID) を用いたものなどがあり,カラムには,充てんカラム,キャピラリカラムなど
を用いたものがある。検出器及びカラムは,含まれている試験ガス及び必要とする感度に応じ,適切なも
のを用いる。どの形式のガスクロマトグラフであっても,低圧側セルに透過したガス量を,圧力換算で少
なくとも5 Paまで測定できるものとする。
ガスクロマトグラフに用いるキャリヤガスは,JIS K 0114の6.[検出器によるガスの使い分け(キャリ
ヤーガス,付加ガス,燃料ガス及び助燃ガス)]による。
6.1.4 試験ガス調節器 試験ガス調節器は,試験ガスを試験に必要な圧力及び流量に調節し,一定に保持
できる機能をもつものとする。流量計は,少なくとも±3 %の精度のものを用いる。
6.1.5 真空ポンプ 真空ポンプは,5.1.5による。
6.1.6 温度センサ 温度センサは,5.1.6による。
――――― [JIS K 6275-1 pdf 8] ―――――
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1 高圧側セル 7 計量管 13 ガスクロマトグラフ
2 低圧側セル 8 流路切替バルブ 14 試験ガス調節器
3 試験片 9 キャリヤガス 15 データ処理装置
4 試験片保持具 10 試験ガスボンベ 16 ガス透過面直径
5 温度センサ 11 真空ポンプ
6 シール材 12 ストップバルブ
図3−ガス透過性試験装置(ガスクロマトグラフ法)の例
6.2 試験片
6.2.1 試験片の形状及び寸法
試験片の形状及び寸法は,5.2.1による。
6.2.2 試験片の採取・作製
試験片の採取・作製は,5.2.2による。
6.2.3 試験片の数
試験片の数は,5.2.3による。
6.2.4 試験片の厚さの測定
試験片の厚さの測定は,5.2.4による。
6.3 試験ガス
試験ガスは,5.3による。
6.4 試験方法
6.4.1 試験条件
試験条件は,5.4.1による。
なお,試験ガス及びキャリヤガスの圧力は,大気圧を標準とする。
6.4.2 ガス透過面積
ガス透過面積の算出は,5.4.2による。
6.4.3 検量線
透過したガスの濃度を定量化するため,JIS K 0114の11.(定量分析)に従って検量線を作成する。検量
線は,試験ガスの予想濃度範囲を包含しなければならない。また,検量線測定は,試験片の測定と同じ条
件で実施するものとする。
――――― [JIS K 6275-1 pdf 9] ―――――
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6.4.4 操作方法
操作方法は,次による。
a) 試験片を保持するために,低圧側セルに適切な試験片保持具を装着する。
b) 試験セルの試験片接触面に真空グリスを薄く均一に塗り,その面に試験片をしわ及びたるみが生じな
いように装着する。
c) 試験片の上にシール材を装着し,ガス漏れが生じないように均一な圧力で固定する。
d) その他の温度で試験する場合は,試験セルを試験温度に設定する。
e) 真空ポンプを作動させ,低圧側セル及び高圧側セルを排気する。吸着ガスを十分に除去する必要があ
るため,ガス透過度の低い試験片は,十分な排気時間を取る。
注記 排気時間は,試験片の種類及び状態調節の方法によって異なる。
f) 高圧側セルの排気を止め,試験ガス調節器から試験ガスを供給し,高圧側セルを一定圧力に保つ。試
験ガスが,高圧側セルから低圧側セルへ透過し始める。
g) 低圧側セルの流路を排気系から計量管(サンプリングループ)へ切り替え,透過した試験ガスを一定
時間(t),計量管にため込む。
h) 計量管を低圧側セルから分離し,ためた試験ガスをキャリヤガスでガスクロマトグラフに導入し,試
験ガスの量(Dv)を測定する。このときの試験セルの温度を記録する。
i) 定常状態を確認するため,g) 及びh) の操作を繰り返す。ため込み時間と試験ガスの測定量とが比例
関係にある場合,定常状態と判断する。
j) 低圧側セルを排気するときに,計量管中に存在する透過試験ガス量(ブランク量Db)は,計量管の前
後のバルブを同時に閉じ,計量管中に残った試験ガスを測定して求める。
6.5 計算
ガス透過度及びガス透過係数は,次による。
a) ガス透過度 ガス透過度は,式 (5) によって算出する。
T0 Dv Db k
GTR (5)
.0022 7T A t p
ここに, GTR : ガス透過度[mol/(m2・s・Pa)]
T : 試験温度(K)
T0 : 標準状態温度 273.15(K)
t : 透過時間(s)
Db : 透過試験ガスのブランク量(m3)
Dv : 透過試験ガスの測定量(m3)
Δp : 試験ガスの高圧側と低圧側との圧力差(Pa)
A : ガス透過面積(m2)
k : 計量管体積から低圧側全体積を求める装置定数
0.022 7 : 標準状態における1 molの気体の体積(m3/mol)
注記 従来,1 molの気体の体積は,22.4 L(0.022 4 m3)として知られているが,これは1 気圧(atm)
下の値である。SI単位系の0.1 MPa(1 bar)下では22.7 L(0.022 7 m3)となる。
b) ガス透過係数 ガス透過係数は,式 (6) によって算出する。
Q GTR h (6)
ここに, Q : ガス透過係数[mol・m/(m2・s・Pa)]
GTR : ガス透過度[mol/(m2・s・Pa)]
h : 試験片の平均厚さ(m)
――――― [JIS K 6275-1 pdf 10] ―――――
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JIS K 6275-1:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
JIS K 6275-1:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK6200:2019
- ゴム―用語
- JISK6250:2019
- ゴム―物理試験方法通則