JIS K 7021:2007 繊維強化プラスチック―平板ねじり法による面内せん断弾性率の求め方 | ページ 2

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図 2 試験の原理
図 3 支持点及び荷重点の位置

5. 装置

5.1 試験機

5.1.1  一般事項 試験機は,JIS K 6272に従い,かつ,この規格の5.1.25.1.4に適合するもの。
5.1.2 試験速度 試験機は,1.0±0.2 mm/minの定速を保持できるもの。
5.1.3 支持点及び荷重点 二つの支持点及び二つの荷重点は,図3に示すように配置する。支持点及び荷
重点は,要求された位置に0.5 mm以内の精度で調整可能なもの。曲げ試験の各支持点と同様の方法で,
支持点及び荷重点は,剛直なクロスビーム上に取り付ける。支持点及び荷重点を取り付けたクロスビーム
が互いに直交するように調整する。試験機が動くにつれて,荷重点は,剛直なクロスビームに取り付けた
効果によって,支持点に対して同時に,かつ,均等に動く。
備考 適切な支持点及び荷重点の形状を,図4に示す。

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r
H
R
図 4 支持点及び荷重点の形状
支持点及び荷重点の半径rは,2.0 mm±0.2 mm(図4参照)とする。円すいの高さHは20 mm,底部の
半径Rは10 mmを推奨する。
5.1.4 荷重及び変位量の指示計 指示された荷重及び変位量の誤差は,フルスケールの±2 %を超えては
ならない(JIS K 6272参照)。
備考 クロスヘッドの移動量をたわみとする場合には,できれば荷重装置自体のたわみ(すなわち,試
験機の変形,ビームの曲げ,ロードセル内の変形,局所的な変形などのすべての付加的なたわ
みによる誤差)の補正をすることが望ましい。

5.2 マイクロメータ及びノギス

5.2.1  マイクロメータ 試験片の厚さを計測するもので,精度0.01 mmで読み取れるもの。
5.2.2 ノギス スパン及び試験片の幅を計測するもので,精度0.1 mmで読み取れるもの。

6. 試験片

6.1 形状及び寸法

 試験片は,正方形の平板とする。
6.1.1 標準の試験片 寸法は,表1による。
すべての試験において,標準の試験片の厚さの偏差は,9.5によって求めた平均値の5 %以下とする。
幅の最大偏差は1 %とする。この規格は,試験片の標準寸法を規定する。標準寸法以外の試験片又は異な
る条件で調製した試験片を用いて行った試験は比較できない。試験速度及び状態調節も結果に影響するの
で,比較可能なデータが要求される場合には,これらの要因を注意深く記録しなければならない。
備考 この試験で得られる荷重とたわみとの関係は,大きなたわみ領域では非線形となる。この試験
法は,小さなたわみ領域で面内せん断弾性率を求めるためのものであり,大きなたわみ領域に
は適用できない。

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表 1 寸法
単位 mm
材料 幅 a',a″ 厚さ h
不連続,マット,織布,多方向繊維強化材 150±1.5 4±0.5
一方向強化材 150±1.5 2±0.5
6.1.2 他の試験片 試験片の厚さが6.1.1に示す範囲にないときには,試験片の幅は次による。
a'=a″≧35 h
備考 上の比率は,厚さ方向のせん断弾性率が面内で測定された値にほとんど影響を与えないように
選んでいる。試料の厚さ方向での材質が均一な場合に限って,機械加工によって厚い試料から
試験片の厚さを減らしてもよい。しかし,試験片の機械加工は望ましくない。

6.2 作製

 試験片は,JIS K 7016-1,JIS K 7016-2及びISO 1268-311若しくは他の規定又は受渡当事者
間の協定による作製手順によって作製する(機械加工は,JIS K 7144参照)。試験片は,製品及び中間製品
の平らな部分から機械加工してもよい。

6.3 検査

 試験片は,平滑で反りがなく,表面及び辺縁部には,きず,穴,ひけ及びばりがあってはな
らない。これらの要求に合致した試験片の辺縁が直線か,正方形かなどは目視で確認し,幅はノギスで測
定する。これらの要求事項に一つでも適合しない試験片は,破棄するか,又は適切な形状及び寸法に機械
加工する。

7. 試験片の数

 少なくとも5個の試験片を用いて試験を行う。
備考 より正確な平均値を必要とする場合は,6個以上の試験を行う。95 %信頼区間(JIS Z 9041-2
参照)によって平均値を評価することができる。

8. 状態調節

 試験片は,材料の規格の規定に従って状態調節を行う。この規定がなく,かつ,受渡当事
者間の協定(例,高温又は低温の試験)がない場合には,JIS K 7100から適切な条件を選択する。

9. 手順

9.1   試験は,状態調節と同じ雰囲気で行う。ただし,高温試験又は低温試験など受渡当事者間の協定に
よる場合には,この限りではない。
9.2 試験片の幅を辺縁に沿ってほぼ等間隔の3点で0.5 mmの精度で測定し,それぞれの方向(a',a″)
で平均値を求める。
9.3 スパンSを次の式で計算する。
S=0.95 D
ここに, D : 3.5の定義による。
9.4 支持点の間隔及び荷重点の間隔は,0.5 mm以内の精度まで等しくなるようにスパンを調整する。
9.5 試験片それぞれの辺縁の中央において,縁から25 mmの点の厚さを0.02 mmの精度で測定し,試験
片ごとの平均値を求める。測定した厚さのうち一つでもその試験片の平均値の±5 %を超える場合には,
その試験片は破棄し,他のものに代える。
9.6 試験速度を1.0±0.2 mm/minの範囲に設定する。
9.7 二つの支持点の上に,対称に試験片を置き,二つの荷重点を接触させる。

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9.8 荷重点の変位量が最大0.5 hまで試験片をたわませる。
9.9 試験片にかかる荷重及びその時のたわみを記録する。もし可能ならば,自動記録装置を用いて試験
中の荷重−たわみ曲線を記録する。
9.10 残りの試験片も同様に試験する。

10. 計算及び結果の表示

10.1 面内せん断弾性率

 たわみw1及びw2に対応する荷重F1及びF2を求める(図5参照)。
標準の試験片に対して,面内せん断弾性率を次の式によって計算する。
G12= 3 aa K
4 1000 h3
ここに, F2 F1
w2 w1
G12 : 面内せん断弾性率(GPa)。等方性材料ではGに等しい。
a',a″ : 各方向の平均の幅(mm)
h : 平均の厚さ(mm)
K : 形状補正計数 : K=0.822
w1,w2 : たわみ : w1=0.1 h,w2=0.3 h(mm)
F1,F2 : 対応する荷重(N)
備考 スパンの対角線に対する比が0.95以外のときには,係数Kは次の式によって計算する。
K=3s2−2s−2(1−s)2 ln(1−s)
ここに,
s= S
D
S : スパンの平均値(mm)
D : 対角線の長さ(mm)


F2
F1
w1 w2
たわみ
図 5 荷重−たわみ曲線

10.2 統計処理

 試験結果の算術平均値を計算する。必要に応じて,JIS Z 9041-2に規定する方法で平均値
の標準偏差及び95 %の信頼区間を計算する。

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10.3 有効数字

 面内せん断弾性率は,有効数字三けたまで計算する。

11. 精度

 この試験方法が有効であるとする試験結果を,附属書A(参考)に示す。

12. 試験報告

 試験報告には,次の事項を含める。
a) この規格番号(JIS K 7021)
b) 試験材料の特定に必要なすべての事項 : 形式,製品の名称,製造番号及び履歴を含む。
c) 試験片の形状及び寸法
d) 試験片の作製方法,状態調節方法及び試験条件
e) 試験片の数
f) スパンの長さ
g) 試験速度
h) 試験機の校正(JIS K 6272参照)
i) 必要に応じて,個々の試験結果
j) 測定値の平均値
k) 必要に応じて,平均値の標準偏差及び95 %信頼区間
l) 測定年月日

――――― [JIS K 7021 pdf 10] ―――――

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JIS K 7021:2007の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 15310:1999(MOD)

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