JIS K 7144:1999 プラスチック―機械加工による試験片の調製

JIS K 7144:1999 規格概要

この規格 K7144は、圧縮成形プラスチック,射出成形プラスチック,押出シート,板,半製品又は製品から,試験片の機械加工及びノッチ加工を行うときに守るべき一般則と手順について規定。

JISK7144 規格全文情報

規格番号
JIS K7144 
規格名称
プラスチック―機械加工による試験片の調製
規格名称英語訳
Plastics -- Preparation of test specimens by machining
制定年月日
1999年5月20日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 2818:1994(IDT)
国際規格分類

ICS

83.080.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
プラスチック I(試験) 2021, プラスチック II(材料) 2021
改訂:履歴
1999-05-20 制定日, 2003-11-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS K 7144:1999 PDF [14]
K 7144 : 1999 (ISO 2818 : 1994)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
今回の規定には,ISO 2818 : 1994, Plastics−Preparation of test specimens by machiningを基礎として用いた。
JIS K 7144には,次に示す附属書がある。
附属書A(参考) 参考文献

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS K 7144 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 7144 : 1999
(ISO 2818 : 1994)

プラスチック−機械加工による試験片の調製

Plastics−Preparation of test specimens by machining

序文 この規格は,1994年に第3版として発行されたISO 2818, Plastics−Preparation of test specimens by
machiningを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で下線(点線)を施してある箇所は,原国際規格にない事項である。
機械加工による試験片の調製は,加工された表面,そしてときには試験片の内部構造にさえ影響を及ぼす。
試験の結果は,この二つのパラメーターに強く依存する。
機械加工された試験片に関し再現性の良い試験結果を得るために,工具の正確な定義及び機械条件の設定
が必要である。
1. 適用範囲 この規格は,次に示すものから,試験片の機械加工及びノッチ加工を行うときに守るべき
一般則と手順について規定する。
圧縮成形プラスチック
射出成形プラスチック
押出シート

半製品又は製品
再現性がある機械加工及びノッチ加工条件の設定を行うために,次の標準化された条件が適用される。
しかしながら,関連する材料の規格又は個別の試験規格の中で,より厳密に手順が規定されているときは
その手順を適用する。もし十分に詳細な手順が規定されていない場合は,受渡当事者間で採用すべき条件
を協議する。
2. 引用規格 次の規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。こ
の規格の発行時点では,ここに示す版の規格が有効である。すべての規格は改正されることがあるので,
この規格の使用者は,引用規格の最新版を適用できるかどうか検討することが望ましい。
ISO 3002-1 : 1982 Basic quantities in cutting and grinding−Part 1 : Geometry of the active part of cutting
tools−General terms, reference systems, tool and working angles, chip breakers
参考 JIS B 0170 : 1993 切削工具用語(基本)
ISO 3017 : 1981 Abrasive disks−Designation, dimensions and tolerances−Selection of disc outside
diameter/center hole diameter combinations
参考 JIS R 6255 : 1994 研磨ディスク

――――― [JIS K 7144 pdf 2] ―――――

2
K 7144 : 1999 (ISO 2818 : 1994)
ISO 3855 : 1977 Milling cutters−Nomenclature
参考 JIS B 0172 :1993 フライス用語
ISO 6104 : 1979 Abrasive products−Diamond or cubic boron nitride grinding wheels and saws−General
survey, designation and multilingual nomenclature
参考 JIS B 4131 : 1993 ダイヤモンド及びCBNホイール
ISO 6106 : 1979 Abrasive products−Grain sizes of diamond or cubic boron nitride
参考 JIS B 4130 : 1982 ダイヤモンド及び立方晶窒化ほう素と粒の粒度
ISO 6168 : 1980 Abrasive products−Diamond or cubic boron nitride grinding wheels−Dimensions
参考 JIS B 4131 : 1993 ダイヤモンド及びCBNホイール
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。
3.1 フライス加工 (Milling) この機械操作において,工具は回転主運動をし,及び工作物の送り運動を
する。回転軸は装置に対しては位置を変えず,供給動作から独立している(ISO 3855参照)。ダンベル形
とく(矩)形試験片の全体,同様に試験片に対するノッチ加工はフライスによって調製される。
3.1.1 形状(ISO 3002-1及び図1参照) ISO 3002-1に定義されている工作物については,次に示すよ
うに,フライスの形状及び角度に関する幾つかの定義を採用する。
3.1.1.1 切込み角 (tool-cutting-edge angle)愀 れ刃面Psと想定作業面Pfのなす角度,逃げ面Prを基準
に測定する。
3.1.1.2 工具のバック逃げ角 (tool back clealance)愀‰ ターの逃げAsと切れ刃面Psのなす角度,逃げ
面Ppを基準に測定する。
3.1.1.3 工具のサイド逃げ角 (tool side clealance)愀‰ ターの逃げAsと切れ刃面Psのなす角度,想定
作業面Pfを基準に測定する。
3.1.1.4 工具半径 (tool radius) ツールの回転主運動の軸と切れ刃のなす距離。
3.1.1.5 切れ刃の数 (number of cutting teeth) 回転するフライスの外周部の切れ刃の数
3.1.2 工具及び工作物の運動(ISO 3002-1及び図2参照)
3.1.2.1 工具の回転速度 (rotational speed of tool) 工具の回転主運動の速度(単位 : r/min又はmm-1)。
3.1.2.2 切削速度 (cutting speed) c 切れ刃の1点における工具と工作物との相対運動の速度の主運動方
向の成分(単位 : m/min)。Vcとnとの関係は,式Vc=n・2 到
3.1.2.3 送り速度 (feed speed) f 切れ刃の1点における工具と工作物との相対運動の速度の,送り運動
の方向の成分(単位 : m/min)。
3.1.2.4 送り量 (feed path) の方向への工具の単位移動量。工具又は工作物の1回転当たり又
は1工程当たりの移動量で表す。多刃工具では,1刃1回転当たりの移動量を1刃当たりの送り量という。
vf/z・nで示される(単位 : mm)。
3.1.2.5 切込み深さ (cutting depth) 愀 のフライス加工で,被切削面から工具が切り込んだ(平均)
量(単位 : mm)。
3.2 短冊形試験片の切削 この機械操作において,短冊形の試験片は工具鋼製又はダイヤモンド若しく
は立方晶窒化ほう素の紛体でコーティングされた丸のこ又は帯のこで切削するか,若しくは切れ刃がダイ
ヤモンド又は窒化ほう素の紛体でコーティングされた研磨ディスクで切削してもよい。研磨ディスク及び
研磨製品についての詳細は,ISO 3017及びISO 6104を参照。
3.2.1 形状

――――― [JIS K 7144 pdf 3] ―――――

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K 7144 : 1999 (ISO 2818 : 1994)
3.2.1.1 工具半径 (tool radius) 丸のこ又は研磨ディスクの回転軸と工具の切れ刃との間の距離(単
位 : mm)。
3.2.1.2 切れ歯の数 (number of cutting teeth) 丸のこの外周上の切削歯の数。
3.2.2 工具及び工作物の運動
3.2.2.1 工具の回転速度 (rotatioal speed of tool) 丸のこ又は研磨ディスクの回転速度(単位 : r/min又
はmin-1)。
3.2.2.2 切削速度 (cutting speed) c のこ歯の刃先又は研磨ディスクの切れ刃上の1点における工具と工
作物との相対運動の速度(単位 : m/min)。丸のこ又は研磨ディスクにおいて,vcとnとの関係は,式vc=n・
2 到
3.2.2.3 送り速度 (feed speed) f のこ面又はディスク面に対して平行方向及び切削方向に対して直角方
向の,工具と工作物との相対運動の速度(単位 : m/min)。
3.3 円板形試験片の切削(図4参照) この機械操作では,円板形の試験片は,工具鋼又はダイヤモン
ド又は窒化ほう素の紛体でコーティング切れ刃をもつサーキュラーカッターによってシート材料から切削
する。また,試験片は,3.1で述べたように,円軌道上を動く,一つ以上の歯をもつフライスで切削しても
よい。さらに,試験片は,あらかじめシートから概略の大きさに切り出して束ね,旋盤によって切削して
もよい。
3.3.1 形状
3.3.1.1 工具半径 (tool radius) サーキュラーカッターの回転軸と切れ刃の内のりとの間の距離。工具
半径は,仕上がった試験片の半径と等しい(単位 : mm)。
3.3.1.2 切れ刃の数 (number of cutter teeth) サーキュラーカッターののこ歯切れ刃上の歯の数。円板
形試験片の切削に旋盤を使用する場合,切削工具の定義は,3.1に示すものと同様である。
3.3.2 工具及び工作物の運動
3.3.2.1 工具の回転速度 (rotational speed of tool) サーキュラーカッターの回転速度(単位 : r/min又は
min-1)。
3.3.2.2 切削速度 (cutting speed) c 切れ刃上の1点における工具と工作物との相対運動の速度(単位 :
m/min)。Vcとnとの関係は,式Vc=n・2 到
3.3.2.3 送り速度 (feed speed) f サーキュラーカッターの回転軸に対して平行及び切削方向に対して直
角方向の工具と工作物との相対運動の速度(単位 : m/min)。
3.4 短冊形試験片の平削り加工及び試験片にノッチを入れて仕上げる平削り加工又はブローチング加工
この機械操作においては,のこ引き又はフライス加工された短冊片を平削りによって仕上げる。さらに,
平削り加工又はブローチング加工を用いて試験片にノッチを入れる。
3.4.1 角度
3.4.1.1 愀
工具の切込み角 (tool-cutting-edge angle) 照。
3.4.1.2 愀
工具のバック逃げ角 (tool back clearance) 照。
3.4.1.3 愀
工具のサイド逃げ角 (tool side clearance) 照。
3.4.2 工具と工作物の運動
3.4.2.1 切削速度 (cutting speed) c 切れ刃の1点における工具と工作物との相対運動の速度の主運動方
向の成分(単位 : m/min)。
3.4.2.2 切削深さ (cutting depth) 愀 作物の被削面を起点とした平削り盤の動いた(平均)量(単位 :
mm)。

――――― [JIS K 7144 pdf 4] ―――――

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K 7144 : 1999 (ISO 2818 : 1994)
3.5 薄いシートから任意形状の試験片を得る打ち抜き加工 この操作においては,シートの面に対して
平行に取り付けられた工具鋼の鋭い刃をもつ工具によって任意の形状の試験片を薄いシートから高圧で打
ち抜く。
3.5.1 形状
3.5.1.1 打ち抜き工具の形状 打ち抜き刃はシートの平面に対して面平行に取り付けられる。打ち抜き工
具の形状は,打ち抜かれる試験片の形状に依存しており,試験片に要求される寸法及び公差をもったもの
である。
3.5.2 工具にかかる力及び工具の運動
3.5.2.1 接触力 (contact force) c打ち抜き工具をシート平面に対して直角に当てるときの力(単位 : N)。
3.5.2.2 送り速度 (feed speed) f 打ち抜き工具の刃面をシート平面に対して垂直に送り込む速度(単
位 : m/min)。
4. 試験片
4.1 試験片の形状及びその状態 この規格には機械加工によって調製する,次の試験片について規定す
る。
− 短冊形
− ノッチ付き短冊形
− 角坂
− ダンベル形
− 円板
試験片の正確な形,寸法及びその公差は,該当する個々の試験規格に規定されている。機械加工によっ
て仕上げられた試験片の平面及び切断面には,低倍率(およそ5倍)の拡大鏡で観察して,目に見えるひ
び,ひっかききずなど他の欠陥があってはならない。
短冊形試験片にはねじれがなく,両平行面同士は直角に交わらなければならない。平面及び切断面には,
引っかききず,へこみ,ひけ又はばりがあってはならない。試験片1本1本について,直定規,直角定規
及び定盤に当て目視によって観察し,さらにマイクロメータで測定して,試験片に要求される条件に合っ
ているかどうかを検査する。
打ち抜き衝撃試験に使われる円板試験片の切断面の品質については,引張試験用試験片の切断面に要求
されるような精密さは要らない。
上に与えられた条件が測定上又は観察上満たされないような試験片は,試験に用いないか,試験の前に
正しい寸法,形状に加工する。
4.2 試験片の調製 試験片は,試験用材料から圧縮成形,射出成形,注型,重合による方法,押出成形,
若しくは半製品を作り得る他の加工方法によって得られた平板又はシートから機械加工する。平板は,ま
た,最終製品から適切な方法によって切り取られたものであってもよい。試験片を調製する試料が等方性
でない場合には,主配向の軸に対して平行と直角の両方向の試験片を用意する。どのような場合において
も,試験片を作る厳密な条件及び試料から試験片を切り出す位置と配向については,受渡当事者間で合意
したものでなけらばならないし,かつ,その詳細については試験報告に記述する。
備考1. 機械加工をするときの部屋の温度及び材料の温度は,試験片の特性に影響を与えることがあ
る点に留意すること。

――――― [JIS K 7144 pdf 5] ―――――

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