この規格ページの目次
4
K 7129-7 : 2016
附属書A
(規定)
光学測定法による水蒸気透過度の求め方
A.1 装置
A.1.1 一般
測定装置は,試験セルと分光光度計とを含む。
A.1.2 試験セル
試験セルの構造の一例を,図A.1に示す。試験セルの一辺の長さは通常20100 mmで,カルシウム膜
厚は通常10500 nmである。
A.1.3 分光光度計
分光光度計はカルシウム膜の光線透過率を正確に検知することができるものとする。この測定は,一定
の温度及び湿度の雰囲気下で実施する。
記号
1 光源
2 試験片
3 封止材
4 カルシウム膜
5 基板
6 光検知器
図A.1−光学測定法による水蒸気透過度測定装置の例
A.2 手順
A.2.1 各試験片の水蒸気透過度(WVTR)の測定方法をA.2.2A.2.5に記載する。
A.2.2 測定装置を図A.1に示す。カルシウム膜を基板上に形成する。この基板は封止材と試験片(又はガ
ラス板)とによって不活性ガス雰囲気下にて密封する。密封後の試験片のカルシウム膜の面積及び封止材
で囲まれた試験片の水蒸気透過面積を測定する。次に,試験セルを加速劣化させるため,環境試験チャン
バへ移す。
A.2.3 環境試験チャンバ内に一定の時間保管した後,試験セルの光線透過率を分光光度計を用いて測定す
――――― [JIS K 7129-7 pdf 6] ―――――
5
K 7129-7 : 2016
る。
A.2.4 光線透過率の変化からカルシウム膜厚の校正関数変化速度[df (Op)/dt]を求める。
A.2.5 A.2.3及びA.2.4を繰り返し,各時間でのWVTRを算出する。WVTRが一定になったとき,透過が
定常状態になったことを示しており,この値を記録する。
A.3 計算
各試験片の水蒸気透過度は,次の式(A.1)を用いて算出する。
MH2 O df Op SCa
J 2 dCa (A.1)
MCa dt S
ここに, J : 試験片の水蒸気透過度(WVTR)[g/(m2・24 h)]
MH2O : 水のモル質量(g/mol)
MCa : カルシウムのモル質量(g/mol)
dCa : カルシウムの密度(g/m3)
Op : 光線透過率
f (Op) : カルシウム膜厚の校正関数(m)
df (Op)/dt : カルシウム膜厚の校正関数変化速度(m/24 h)
SCa : カルシウム膜の成膜面積(m2)
S : 封止材で囲まれた試験片の水蒸気透過面積(m2)
注記 上記のカルシウム膜厚の校正関数は,光線透過率とカルシウム膜厚との関係によって決まる。
――――― [JIS K 7129-7 pdf 7] ―――――
6
K 7129-7 : 2016
附属書B
(規定)
電気測定法による水蒸気透過度の求め方
B.1 装置
B.1.1 一般
測定装置は,試験セルと抵抗計とを含む。
B.1.2 試験セル
試験セルの構造の一例を,図B.1に示す。試験セルの一辺の長さは,通常20100 mmで,カルシウム
膜厚は,通常10500 nmである。
記号
1 抵抗計
2 試験片
3 封止材
4 電極
5 カルシウム膜
6 基板
図B.1−電気抵抗法による水蒸気透過度測定装置の例
B.1.3 抵抗計
抵抗計はカルシウム膜の電気抵抗の変化を正確に測定できるものとする。
B.2 手順
B.2.1 各試験片の水蒸気透過度(WVTR)の測定方法をB.2.2B.2.6に記載する。
B.2.2 測定装置を図B.1に示す。抵抗測定のための電極を基板上に形成する。さらに,電極上にカルシウ
ム膜を形成した後,不活性雰囲気下で封止材及び試験片を用いて密封する。密封後の試験片の電極間のカ
ルシウム膜の長さ,幅,面積及び封止材で囲まれた試験片の水蒸気透過面積を測定する。
B.2.3 試験セルは所定の条件となる加速劣化用の環境試験チャンバに移し,試験セルの電極に抵抗計を接
続する。
――――― [JIS K 7129-7 pdf 8] ―――――
7
K 7129-7 : 2016
B.2.4 試験期間を通して抵抗計によって試験セルの抵抗を測定する。
B.2.5 カルシウム膜の抵抗値の逆数(導電率)の変化から導電率の変化速度[d(1/R)/dt]を求める。
B.2.6 B.2.4及びB.2.5を繰り返して,各時間のWVTRを計算する。WVTRが一定になったとき,透過が
定常状態に到達していることを示しており,この値を記録する。
B.3 計算
各試験片の水蒸気透過度は,次の式(B.1)を用いて計算する。
MH 2O d /1 R a SCa
J 2 dCa (B.1)
MCa dt b S
ここに, J : 試験片の水蒸気透過度(WVTR)[g/(m2・24 h)]
MH2O : 水のモル質量(g/mol)
MCa : カルシウムのモル質量(g/mol)
dCa : カルシウムの密度(g/m3)
体積抵抗率(Ω・m)
d(1/R)/dt : 導電率の変化する速度[1/(Ω・24 h)]
a : 電極間のカルシウム膜の長さ(m)
b : 電極間のカルシウム膜の幅(m)
SCa : 電極間のカルシウム膜の面積(m2)
S : 封止材で囲まれた試験片の水蒸気透過面積(m2)
――――― [JIS K 7129-7 pdf 9] ―――――
8
K 7129-7 : 2016
附属書C
(規定)
腐食面積測定法による水蒸気透過度の求め方
C.1 装置
C.1.1 一般
測定装置は,試験セルと顕微鏡とを含む。
C.1.2 試験セル
試験セルの構造の一例を,図C.1に示す。試験セルの一辺の長さは,通常20100 mmで,カルシウム
膜厚は,通常10500 nmである。
C.1.3 光学顕微鏡
顕微鏡はカルシウム膜が水と反応した際の色の変化を検出できるものとする。この測定は一定の温度及
び湿度の雰囲気下で実施する。顕微鏡の倍率は5倍以上であることが望ましい。
記号
1 顕微鏡
2 試験片
3 封止材
4 カルシウム膜
5 腐食スポット
図C.1−腐食面積評価法による水蒸気透過度測定装置の例
C.2 手順
C.2.1 各試験片の水蒸気透過度(WVTR)の測定方法をC.2.2C.2.5にて記載する。
C.2.2 測定装置を図C.1に示す。カルシウム膜を試験片上に形成する。試験片のカルシウム膜を形成した
面を封止材で不活性ガス雰囲気下にて密封する。密封後カルシウムの成膜面積を測定する。次に試験セル
を加速劣化させるため環境試験チャンバへ移す。
C.2.3 試験期間を通して顕微鏡によって試験セルの腐食面積を測定する。
C.2.4 カルシウム腐食面積変化率速度(dA/dt)を腐食面積の変化と測定時間から求める。
――――― [JIS K 7129-7 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS K 7129-7:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 15106-7:2015(MOD)
JIS K 7129-7:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.140 : ゴム及びプラスチック製品 > 83.140.10 : フィルム及びシート
JIS K 7129-7:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK6900:1994
- プラスチック―用語
- JISK7130:1999
- プラスチック―フィルム及びシート―厚さ測定方法