JIS K 7160:1996 プラスチック―引張衝撃強さの試験方法 | ページ 4

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K 7160-1996 (ISO 8256 : 1990)
附属書C
(参考)
補正係数の決め方
C.1 補正Eqの計算では,次のエネルギー関連用語を使用する。
1 2
Emax= mpv0 =使用する振り子の最大衝撃エネルギー(ひょう量) (C.1)
2
1 2
Ep= mpvp =衝撃後に振り子に残るエネルギー (C.2)
2
Es=Emax−Ep=実測(消費)エネルギー (C.3)
Ec=試験片の変形及び破壊に要するエネルギー(計算値) (C.4)
Ecr, pl=クロスヘッドの塑性変形によるエネルギー損失 (C.5)
1 2
mcrvcr
Ecr, kin= =振り子によるクロスヘッドの運動エネルギー損失 (C.6)
2
1 2
mcrvp
Ecr, kin= =衝撃の弾性エネルギーが無視できる場合
2
ここに, mp : 振り子の換算質量
vo : 衝撃直前の振り子の速度
vp : 衝撃直後の振り子の速度
mcr : クロスヘッドの質量
vcr : 衝撃直後のクロスヘッドの速度
C.2 衝撃に対するエネルギーの方程式は,次による。
Es=Ec+Ecr, pl+Ecr, kin (C.7)
さらに,式(C.2)と式(C.6)から
mcr
Ecr,kin Ep (C.8)
mp
この式を式(C.3)と組み合わせると
Ecr, kin= Emax−Es) (C.9)
ここに,
mcr
mp
Ec(試験片の変形及び破壊に要するエネルギー)を計算するためには,エネルギー補正Eqを差し引く必
要がある。Eqは次の式によって算出する。
Eq=Es−Ec=Ecr, pl+Ecr, kin=Ecr, pl+ Emax−Es) (C.10)
C.3 Ecr, pt(クロスヘッドの塑性変形によって消費されるエネルギー)を計算するためには,試験片なし,
すなわちEc=0の状態における運動量の方程式を考える必要がある。この場合(*)星印を付して区別する。

――――― [JIS K 7160 pdf 16] ―――――

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K 7160-1996 (ISO 8256 : 1990)
クロスヘッドは,試験片の有無にかかわらず,同等の塑性変形が起こる。したがって
Ecr, pl=E*cr, pl (C.11)
運動量の方程式は,次のように表す。
mpvo=mpvp*+mcrver* (C.12)
衝撃弾性エネルギーは無視できるとき,
vcr*=vp* (C.13)
したがって
* v
vp (C.14)
式(C.1)と(C.2)を用いて式(C.14)の速度をエネルギー式に書き換えると
* max
Ep (C.15)
1
式(C.3)から,試験片なしのときの消費エネルギー測定値は
* max 2
Es (C.16)
1
式(C.7)は,Ec=0のとき
E*=Ecr, pl+E*cr, kin (C.17)
式(C.6)と(C.14)からE*sの運動エネルギー部分E*cr, kinは,次の式によって算出する。
E*cr,kin max
(C.18)
1
最後に,式(C.16)と(C.18)から,クロスヘッドの塑性変形によるエネルギーは,次の式によって算出する。
Emax
E*cr, p1
Ecr, p1 (C.19)
1
また,エネルギー補正[式(C.10)参照]は,次の式(C.20)による。
Emax
Eq Es Ec Emax Es (C.20)
1
C.4 この補正は,主要な定数部分(クロスヘッドの塑性変形による消費されるエネルギーEcr, pl)と小さい
部分[消費エネルギーの増加とともに, 愀 Es Emaxのとき)へ減少する部分Emax−Esからなる。
測定が不確実であることを考慮すると,次のように仮定して一つの近似として,定数の補正値を用しても
実用上差し支えない。
Emax
Es (C.21)
2
補正値は,次の式によって算出する。
Emax 3
Eq Es Ec (C.22)
21
したがって,衝撃によって試験片に消費されるエネルギーの補正後の値は,次の式によって算出する。
Emax 3 3
Ec Es Eq Es Es Emax (C.23)
21 2
JIS原案作成委員会 構成表

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K 7160-1996 (ISO 8256 : 1990)
氏名 所属
(委員長) 近 藤 春 樹 大阪大学基礎工学部
宮 入 裕 夫 東京医科歯科大学医用器材研究所
小 林 政治郎 小林技術事務所
○ 松 島 哲 也 松島塑材研究所
中 山 和 郎 工業技術院物質工学工業技術研究所
細 川 幹 夫 通商産業省基礎産業局
岡 林 哲 夫 工業技術院標準部
高 野 忠 夫 財団法人高分子素材センター
阿 部 聡 東京都立工業技術センター
馬 場 文 明 三菱電機株式会社材料デバイス研究所
我 妻 誠 日本電信電話株式会社NTTグループ推進事業部
斎 藤 満 株式会社東洋精機製作所第一技術部
○ 三 原 観 治 株式会社東洋精機製作所
◎ 小 泉 親 秀 株式会社島津製作所試験計測事業部
◎ 斎 藤 英 隆 株式会社オリエンテック埼玉工場
川 村 好 宏 三菱樹脂株式会社平塚研究所
◎ 浜 島 俊 行 プラスチック工業連盟
◎ 田 辺 久 光 三菱油化株式会社
◎ 山 脇 正 己 ポリプラスチックス株式会社技術部
飯 森 博 三井東圧化学株式会社総合研究所
岸 本 祐一郎 三菱レイヨン株式会社樹脂開発センター
○ 六 谷 幸 三 モンサント化成株式会社
○ 菅 野 晴 三 日本合成化工株式会社千葉工場
(事務局) 樋 口 秀 臣 財団法人高分子素材センター
三 宅 孝 治 財団法人高分子素材センター
田 村 正 勝 日本プラスチック工業連盟
○分科会委員 ◎本委員会・分科会委員 無印は本委員会委員

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