JIS K 7160:1996 規格概要
この規格 K7160は、規定された速度の引張衝撃によって,プラスチック試験片を破断するときに要するエネルギーを測定する二つの試験方法によって規定。試験方法は,比較的高いひずみ速度で行う引張試験の一種である。試験方法は,試験片が軟らか過ぎたり,厚さが薄過ぎたり,また衝撃強度が大きすぎるために,ISO 179及びISO 180による試験が適用できない材料に適用。試験片の形によって異なる形状寸法などを規定。
JISK7160 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K7160
- 規格名称
- プラスチック―引張衝撃強さの試験方法
- 規格名称英語訳
- Plastics -- Determination of tensile-impact strength
- 制定年月日
- 1996年3月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1996-03-01 制定日, 2001-10-20 確認日, 2006-10-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS K 7160:1996 PDF [18]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 7160-1996
(ISO 8256 : 1990)
プラスチック−引張衝撃強さの試験方法
Plastics−Determination of tensile-impact strength
日本工業規格(日本産業規格)としてのまえがき
この規格は,1990年第1版として発行されたISO 8256 (Plastics−Determination of tensile-impact strength) を
翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で下線(点線)を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲
1.1 この規格は,規定された速度の引張衝撃によって,プラスチック試験片を破断するときに要するエ
ネルギーを測定する二つの試験方法について規定する。この試験方法は,比較的高いひずみ速度で行う引
張試験の一種である。この試験方法は,試験片が軟らか過ぎたり,厚さが薄過ぎたり,また衝撃強度が大
き過ぎるためにISO 179(シャルピー衝撃試験)及びISO 180(アイゾット衝撃試験)による試験が適用で
きない材料に適用できる。試験片の形によって異なる形状寸法などを規定している(6.1及び図3参照)。
1.2 この試験方法は,規定された試験片に規定の速度で衝撃を加えたときの挙動を調べ,その試験条件
の範囲内で,試験片のもろさ及び粘り強さを評価する目的に使用する。プラスチックの比較的高いひずみ
速度に対する応答を調べることは有用である。例えば,屋外暴露や熱劣化をした材料の引張衝撃挙動を調
べることは,実用条件下の他の諸性質を調べることと同様に有用である。
1.3 この試験方法は,成形材料から作製した試験片又は最終製品若しくは中間製品(例 成形品,フィ
ルム,積層品,押出成形板,注型板など)から採取した試験片に適用する。この試験方法は,生産管理だ
けでなく品質管理にも適用する。成形材料から作製した試験片を用いて得られる試験結果は,成形品の形
状及び成形条件によって左右されるので,別の形の成形品に直接適用しない。
1.4 寸法の異なる型成形試験片を用いて得られる結果は,必ずしも一致しない。同様に,成形品を切削
して作製した試験片と,成形材料から直接型成形したものとは,同一寸法であっても試験結果は必ずしも
一致しない。試験方法A法とB法による試験結果は,比較できる場合とできない場合がある。
1.5 この試験方法による試験結果は,部品の設計計算のデータ用には適さない。しかし,種々の成形条
件で作製した種々の形の試験片による試験及び多くの試験温度における試験によって,材料の典型的な挙
動を把握することができる。
2. 引用規格 次の規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。こ
の規格の発行時点では,ここに示す版の規格が有効である。すべての規格は改正されることがあるので,
この規格の使用者は,引用規格の最新版を適用できるかどうか検討するのが望ましい。
ISO 179 : 1993 Plastics−Determination of Charpy impact strength.
ISO 180 : 1993 Plastics−Determination of Izod impact strength.
――――― [JIS K 7160 pdf 1] ―――――
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K 7160-1996 (ISO 8256 : 1990)
ISO 291 : 1977 Plastics−Standard atmospheres for conditioning and testing.
ISO 293 : 1986 Plastics−Compression moulding test specimens of thermoplastic materials.
参考 JIS K 7151(プラスチック−熱可塑性プラスチック材料の圧縮成形試験片)−1995が,この
国際規格と一致している。
ISO 294 : 1975 Plastics−Injection moulding test specimens of thermoplastic materials.
参考 JIS K 7152(プラスチック−熱可塑性プラスチック材料の射出成形試験片)−1995が,この
国際規格と一致している。
ISO 295 : 1991 Plastics−Compression moulding of test specimens of thermosetting materials.
ISO 1268 : 1974 Plastics−Preparation of glass fibre reinforced, resin bonded, low-pressure laminated plates or
panels for test purposes.
ISO 2557-1 : 1989 Plastics−Amorphous thermoplastics−Preparation of test specimens with a specified
maximum reversion−Part 1 : Bars.
ISO 2557-2 : 1986 Plastics−Amorphous thermoplastics−Preparation of test specimens with a specificd
reversion−Part2 : Plates.
ISO 2818 : 1984 Plastics−Preparation of test specimens by machining.
ISO 3167 : 1993 Plastics−Multipurpose test specimens.
参考 JIS K 7139(プラスチック−多目的試験片)−1995が,国際規格と一致している。
3. 用語の定義 この規格で用いる用語の定義は,次のとおりとする。
3.1 規定の条件下で,
ノッチなし試験片の引張衝撃強さ (tensile-impact strength of unnotched specimens)
ノッチなし試験片の破壊時に吸収されるエネルギーを試験片の元の断面積で除した値。(単位 kJ/m2)
3.2 規定の条件下で,ノ
ノッチ付き試験片の引張衝撃強さ (tensile-impact strength of notched specimens)
ッチ付き試験片の破壊時に吸収されるエネルギーを試験片の元の断面積で除した値。(単位 kJ/m2)
4. 原理 この試験方法では,引張衝撃試験機の振り子の1回の振り下ろしで加わるエネルギーを使用す
る。破壊エネルギーは,試験片を破断する過程で消費される振り子の運動エネルギーとして測定する。破
壊エネルギーの補正は,クロスヘッドのトス (toss) (A法)又は跳ね返り (bounce) (B法)によって行
う。
振り子を振り下ろし,最下点に達したとき試験片に打撃が加わる。試験片が破壊されるとき,試験片は
水平にしておく。衝撃時に試験片の一端は,支持枠又は振り子に固定し,他方の端はクロスヘッドに固定
する。クロスヘッドは,支持枠に静止して装着する方法(A法)と,振り子とともに振り下ろす方法(B
法)とする。
5. 装置
5.1 試験機
5.1.1 試験機は,振り子式衝撃試験機で,堅固な構造とする。この試験機は,試験片の破壊に要する衝撃
エネルギーを測定できるものとする。衝撃エネルギーの値は,振り子の振り下ろす前の位置エネルギーと,
試験片破壊後に残された振り子のエネルギーとの差と等しいものとする。エネルギーの読みは,摩擦と空
気抵抗による損失及び目盛誤差を正確に補正しなければならない。
5.1.2 振り子式衝撃試験機の特性を表1に示す。摩擦損失は,定期的に検査する。
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K 7160-1996 (ISO 8256 : 1990)
表1 振り子式衝撃試験機の特性
振り下ろす前の 衝撃速度 最大許容 クロスヘッド質量1)(2)
位置エネルギー 摩擦損失 A法 B法
J(1) m/s % g g
2.0 2.63.2 1 15±1又は 30±1 15±1
4.0 2.63.2 0.5 15±1又は 30±1 15±1
7.5 3.44.1 0.5 30±1又は 60±1 30±1
15.0 3.44.1 0.5 30±1又は 60±1 120±1
25.0 3.44.1 0.5 60±1又は120±1 120±1
50.0 3.44.1 0.5 60±1又は120±1 120±1
備考 A法の場合,可能な限り軽量のクロスヘッドを使用することが望
ましい。
注(1) 振り子の衝撃位置(最下点)に対する振り下ろす前の位置の位置エネルギー。JIS K 7110-1984,
及びJIS K 7111-1984の“ひょう量”に相当する。
(2) 質量30g以下のクロスヘッドの製作又は入手困難な場合は,受渡当事者間の協定によって決定
する。
備考 この試験を1.3に規定したすべての材料に適用するためには,2台以上の試験機を用いるか,振
り子を交換できる試験機を用いて試験する。異なる振り子を用いて得られた結果を比較するこ
とは,推奨できない。
5.1.3 試験機は,使用する最も重い振り子の20倍以上の質量がある基礎台に固定する。ストライカと支
持台は,5.2及び5.3の規定によって調整されていなければならない。
5.1.4 振り子の回転軸から打撃中心までの距離は,回転軸から試験片の中心までの距離の±1%以内でな
ければならない。
5.1.5 破壊に消費されるエネルギーを表示する目盛盤又は他の指示装置は,フルスケールの±1%の精度
で読みとれるものとする。
5.1.6 試験機は,A法及びB法のそれぞれ模式的に示す図1及び図2の形のものとする。
5.2 振り子
5.2.1 振り子は,ストライカを保持する1本又は複数の腕で構成され,ストライカ部分に最大質量が集中
していなければならない。振り子は,試験機の他の部分との間隔及び相対位置を適正に保ち,衝撃エネル
ギーの測定値に常に付随するエネルギー損失を最小限にするように,堅固な構造とする。
5.2.2 空気抵抗及び摩擦によるエネルギー損失を最小にし,また,それを正確に測定する装置が付いてい
なければならない(附属書B参照)。
5.3 クロスヘッド
5.3.1 A法において,試験片を保持するクロスヘッドは,衝撃時に非弾性的性質が実際上保証される材料,
例えばアルミニウムで作製する。クロスヘッドの質量は,表1に示す値のものから選定する(表1の注(2)
参照)。
5.3.2 クロスヘッドを規定の位置及び試験片の軸方向に対し直角に固定するために,適切なジグを用いる。
5.4 つかみ具
5.4.1 つかみ具は,1形,2形,3形及び4形の試験片(表2及び図3参照)が,打撃の際滑らないよう
に固定できるものでなければならない。
また,そのつかみ具は,試験片を破壊しないことを確かめたものでなければならない。
つかみ具の押さえ面には,やすり状の刻み目を付ける。その大きさは,試験片の硬さと粘り強さ及び厚
――――― [JIS K 7160 pdf 3] ―――――
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K 7160-1996 (ISO 8256 : 1990)
さに適したものを経験によって選択する。押さえ面の端の刻み目で試験片が破壊されないように,試験片
の中央部側の先端の刻み目は,削り落して丸みをもたせる。
5.4.2 表2の5形試験片の保持方法は,埋込み方式だけとする。したがって,厚さの異なる試験片を試験
するためには,種々の深さのくぼみのつかみ具を必要とする。くぼみの深さが,試験片の厚さより大きく,
120%より小さいつかみ具を選んで使用する。
図1 A法の振り子と試験片つかみ具の関係図
――――― [JIS K 7160 pdf 4] ―――――
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K 7160-1996 (ISO 8256 : 1990)
図2 B法の試験片破断後の振り子と試験片つかみ具の関係図
5.5 マイクロメータ及びダイヤルゲージ マイクロメータ及びダイヤルゲージ類は,試験片の寸法を
0.01mmの精度まで測定できるものとする。フィルム及び厚さ1mm以下の板の厚さ測定には,それらの公
称厚さの少なくとも5%の精度で読みとれる測定器を用いる。厚さの測定は,0.01MPaから0.05MPaの測
定圧で行う。
ノッチ付き試験片の測定は,7.4の規定を参照する。
6. 試験片
6.1 寸法及びノッチ 5種類の試験片が使用できる。それらを表2及び図3に示す。A法には,1形試験
片(ノッチ付き)及び3形試験片(ノッチなし)が望ましいが,必要な場合2形,4形又は5形試験片を
使用してもよい。B法には,2形及び4形試験片が望ましい。
試験結果は,使用する試験片の形と厚さに影響される。したがって,再現性ある試験結果を得たい場合
又は試験結果に疑義が生じる場合は,試験片の形と厚さについて受渡当事者間で協定する。
試験片の供試材料の元の厚さが4mm以下のものは,その厚さで試験をする。試験片の厚さは,4mm±
――――― [JIS K 7160 pdf 5] ―――――
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JIS K 7151:1995の国際規格 ICS 分類一覧
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