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L 0207 : 2005
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1043 K欠点 加工工程に起因する欠点。
なお,織布工程に起因するものをS欠点という。
1044 ケミカルパディン chemical padding
バット染料,硫化染料などの分散液を付与し,乾燥した
グ 後の,還元可溶化,吸着のための処理。
1045 原液着色 dope-dyeing
化学繊維の紡糸原液又は溶融ポリマーの,顔料・染料に
よる着色。原着ともいう。
1046 検反 fabric inspection
布地の欠点の有無の検査。原反品質検査,染色加工工程
の原反受入検反,製品出荷前検反,縫製工程の受入検反,
裁断前検査などがある。
1047 顕色 developing
ナフトール染料による染色において,下漬(づけ)剤で処
理された被染物を顕色剤を付与して,アゾ色素を生成さ
せ,発色させる処理。
1048 高周波加熱 microwave heating
高周波の強力磁場内の物体が発熱することを利用した加
熱方式。チーズ染色後の乾燥などに用いられる。
1049 固着 fixation
染料,仕上げ剤などを安定な状態で繊維上に強固に付着
させる操作。
1050 コールドパッドバ cold pad batch process
染料,薬剤などを布にパディング後,湿潤状態のまま巻
ッチ法 き取り,常温で回転させながら放置し,時間を掛けて反
応,固着する処理法。略してコールドバッチ法又はパッ
ドバッチ法ともいう。
1051 コンピュータカラ computer color
コンピュータに支援された, 色合せのための染料・顔料
ーマッチング, の最適処方などを計算するシステム。 matching
CCM
1052 コンピュータカラ computer color searching
コンピュータに支援された,過去のデータから染料・顔
ーサーチ, 料処方などを検索するシステム。
CCS
1053 彩度 chroma
色の三属性の一つで,各色相での色のさ(冴)えかたの
度合い。CIE表色値の刺激純度に対応する。
1054 サーモクロミズム thermochromism
ある特定の温度で色素化合物が可逆的な構造変化を起こ
すことによって色相が変化する現象。スキーウエアなど
に応用されている。
1055 酸洗い acid rinsing
精練又は漂白後残留するアルカリの中和,漂白剤の分解,
除去を目的に,うすい酸液で行う処理。
1056 三原色 three primary colors
混合することによって最も広範囲の色相が得られる3種
類の色。染色加工の場合には,黄,赤及び青の3色。
1057 三刺激値 tristimulus value
与えられた三色表示系において,試料の色刺激と等色に
するための3個の原刺激の量。
1058 残浴 residual bath
染料及び/又は薬剤の吸尽法における吸尽工程終了後の
浴。
1059 CIE表色系 CIE standard colorimetric
CIE(国際照明委員会)が定めた原刺激及びCIE等色関数
system
を用いて分光分布が任意の色刺激の三刺激値を決定する
色表示の体系。1931年に設定された視野角14度のも
のと,1964年に設定された視野角10度のものがある。
1060 C光源 illuminant C
補助イルミナントCの略称。特定の相対分光分布をもつ
放射で昼光照明に対応するが現在はあまり使用されな
い。
1061 色差, color difference,
二つの色の間に知覚される色の隔たり,又はそれを数値
E 化した値。 delta E
(デルタイー)
――――― [JIS L 0207 pdf 6] ―――――
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L 0207 : 2005
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1062 色相 hue
色の三属性の一つで,ある面が純粋な赤,黄,緑,青若
しくはそれらの隣り合った二つの間の知覚色と同類に見
えるという視感覚の属性又はそれを尺度化した値。
1063 色票 color chip
色の表示などを目的とする色紙又は類似の材料による表
面色の標準試料。例えば,JIS Z 8721に基づいて作成し
た色票を標準色票という。
1064 下漬(づ)け grounding
ナフトール染色において,アゾ系色素を生成するカップ
リング成分(下漬剤)を前もって被染物に吸着させる処
理。
1065 条件等色, metameric match
等しい三刺激値をもっていて,分光分布の異なる色刺激
メタメリックマッ値。又はある照明光で等色である二つの着色物が,別の
チ 光源下では等色でなくなる現象。
1066 蒸熱, steaming
繊維品の水蒸気による処理。精練漂白,染色,な染の発
スチーミング 色固着工程, プレス仕上げ,蒸じゅう(絨)などの仕上
げ工程及び縫製工程にも適用される。
1067 初浴 starting bath
染色及び/又は薬剤の吸尽法において,最初に仕立てた
処理浴。
1068 擦れ friction mark
摩擦などによって繊維表面が損傷を受け,光沢及び/又
(すれ) は色相が異なって見える状態。ロープ染色のとき起こり
やすい染色欠点。
1069 絶対等色, isomeric match
分光分布が等しい色刺激。又は照明光が異なっていても
アイソメリックマ常に等色となる色合せ。完全等色ともいう。
ッチ
1070 セット setting
織編物が熱水及び高温にさらされても収縮したり形状を
変えたりしないよう安定化させるための処理。
1071 選択吸着 selective adsorption
素材と水溶液中の溶解物質との間の親和性の相違によっ
て素材が一部の溶解物質を選択的に吸着する現象。染色
では,繊維が染浴中に存在する特定の親和力の強い染料
を選択的に吸着し,それが弱い染料の吸着を妨げむら
(斑)染めの原因になる。
1072 せん(剪)毛, shearing
織編物表面の毛羽をブラシで整えた後, エッジの上を走
シャリング らせ, 回転刃を用いて一定の長さに刈りそろえる操作。
1073 相容性 compatibility
複数の染料を配合して用いたときの染料の相互関係及び
染料・助剤・繊維間の相互関係。
1074 測色 color measurement
色を客観的に数値化するために測定する操作。マンセル
表色系,オストワルド表色系などの色票による色の判定,
色の三刺激値に基づいたCIEのXYZ表色系,L*a*b* 表
色系などの定量的な表色系がある。
1075 ソーピング soaping
染色,な染,樹脂加工などの後で,未染着染料,こ(糊)
剤,染色助剤,余剰な樹脂などを除去するために行う洗
浄。
1076 脱色 decoloration
染色物の色の修正又は再染色する目的で色素を分解又は
脱着する処理。
1077 チョークマーク chalk mark
加工織物の表面をこするか,しわ(皺)にすることによ
ってチョークで書いたような筋が付き,擦れた部分の光
沢が正常な部分と異なって見える現象。加工織編物の欠
点の一つ。
1078 低温プラズマ加工 low temperature plasma
低温プラズマ処理による繊維の表面改質処理。羊毛織物
treatment
の防縮加工,ポリエステル長繊維織物の深色加工などに
応用されている。
――――― [JIS L 0207 pdf 7] ―――――
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L 0207 : 2005
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1079 D光源 illuminant D
標準イルミナントDの略称。特定の相対分光分布をもつ
放射で昼光による照射に対応する。現在標準光としてイ
ルミナントD65が最も多く利用されている。
1080 dpi dot per inch
1インチ(2.54 cm)当たりの点の数で,な染彫刻形の網点
密度,インクジェットプリント時の画像の精細さなどを
示す単位。
1081 てかり partial grossiness
衣服の着用中にひじ(肘)部分などが擦れ,布を構成す
る糸及び繊維が摩耗によってへん(扁)平に押しつぶさ
れ,布表面が平板化して部分的に光沢を生じる現象。ア
イロンを掛けることで発生することもある。
1082 導布 guide cloth
染色又はな染する際,被染布に先立って機械に通す布。
導布をつけることによって染色開始時の汚れなどの事故
を防止したり,な染品の色・柄の事前確認をすることが
できる。
1083 ハイグラルエキス hygral expansion
毛織物が環境の湿度変化によって水分を吸収すると伸
パンション び,乾燥すると縮む現象。ハイグラルエキスパンション
の値は織物に使用した羊毛の繊度,織物の組織,先染め・
後染めなどによって異なる。縫製品のパッカリング及び
形くずれの原因となる。
1084 白色度 whiteness
表面色の知覚される白さの程度。白色度の数値は,CIE
が1986年に推奨した白色度指数が使われる。
1085 白化 whitening
染色又はな染された繊維品が摩耗によってその表面が白
く見える現象。原因としては,繊維表面のフィブリル化,
表面染着染料の脱落,混紡品などで濃色に染められた強
度の弱い方の繊維の摩耗脱落などがある。
1086 発色むら uneven development
発色工程の処理条件の不適切,及び作業の不手際のため
に生じる染料の不均一な発色。
1087 パディング padding
処理液中に織物などを通過させ,ローラで絞り,処理液
を均一に含ませる操作。
1088 発泡加工 foaming finish
発泡剤を混入した樹脂をドクタ,ロールなどで布上に塗
布し,又はな染によって柄状に付与し,熱処理すること
によって発泡させ立体感を出す加工。
1089 幅出し 生地をテンタにかけて規定の幅に仕上げる操作。 tentering
1090 BHT黄変 yellowing by BHT
プラスチック及び/又はゴム製品の劣化防止のために添
加される酸化防止剤BHT(ブチルヒドロキシトルエン)
が昇華によって繊維品に移行し,NOx(窒素酸化物)と
反応して黄色に変色する現象。
1091 ピックアップ pick up
処理液を含ませ脱液した後の増加質量の,未処理物質量
に対する百分率。
1092 ヒートセット heat setting
熱可塑性繊維を熱処理することによって内部ひずみを緩
和した後,分子の配列を固定し,形態を安定化させる処
理。
1093 標準染色濃度 standard depth of color
染料・顔料の染色堅ろう度を判定するために規定されて
いる染色濃度。
1094 ビルドアップ性 build-up property
染色濃度の増加とともに被染物の色の濃さが増加してい
く染料の性能。
1095 フィブリル化 fibrillation
摩擦,外力などによって,繊維が軸方向に裂けて細分化
する現象。
――――― [JIS L 0207 pdf 8] ―――――
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L 0207 : 2005
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1096 フェルト化 felting
羊毛を水でぬらしても(揉)んだとき,繊維が絡み合っ
て収縮し硬くなる現象。繊維表面のスケールが水分を吸
収して外側に開き,繊維が根元方向にだけ動くことが原
因。
1097 フォトクロミズム photochromism
光の照射によって色素化合物が可逆的な構造変化を起こ
して色相が変化する現象。
1098 ブラックライト black light
近紫外領域光を出す放電灯。感光製版における露光光源,
蛍光増白物のむら検出用などに使われる。
1099 ベーキング baking
染料,顔料又は樹脂加工剤を繊維に固着させるための乾
熱処理。
1100 飽和値 saturation value
繊維に染着することができる染料の最大量。飽和値は主
に繊維中の染着座席数によって決まる。
1101 ぼかし染め gradation
色をぼかして染める染色。色相・濃さを段階的に変える
段ぼかしと,連続的に変えるあけぼのぼかしとがある。
1102 補色 complementary color
加法混色で二つの色光を混合した結果,白色光となる場
合の両色光の関係。減法混色では2色を混合して無彩色
となる場合が補色の関係となる。
1103 マイグレーション migration
バッチ式染色加工で,染料・薬剤が多く吸着した部分か
ら,浴への脱落を経てこれらの少ない部分に移動する現
象,又は織物の連続染色及び樹脂加工で,乾燥時に織物
の表面から乾燥していくことに伴ってこれらが移動する
現象。
1104 ます見本 color arrangement
たて・よこに各種の糸を用いて格子状に製織した柄見本,
checking sample
各色に染めた染色物又は生地に試し刷りをしたな染め見
本。
1105 マンセル表色系 Munsell's color system
色感覚の三つの属性である色相,明度及び彩度によって
色を立体的に表示する系。
1106 明度 色の三属性の一つで,色の明るさの度合い。 lightness
1107 目付 布の単位面積当たりの質量。一般に1 m2当たりの質量を
weight per square-meter
グラム単位で表す。
1108 浴比 liquor ratio
染色又は薬剤による処理時の繊維と染浴又は処理浴との
質量比。
1109 予備乾燥 predrying
連続染色,な染,樹脂加工などで,パディング又は印な
つ工程と乾燥工程との間で行う乾燥。染料,樹脂などの
マイグレーション防止に効果がある。
b) 前工程
番号 用語 定義 対応英語(参考)
2001 亜塩素酸漂白 亜塩素酸ナトリウムを使用する,主として綿の酸化漂白。 chlorite bleaching
2002 アルカリ減量加工 alkali peeling treatment
ポリエステル織編物をか性ソーダの熱水溶液に浸し,繊
維表面を薄く削り取り,交差する糸間の接圧を下げて風
合を柔らかくし,ドレープ性を付与する加工。通常の減
量率は1520 %程度。
2003 泡練り froth degumming
石けんなどの濃厚溶液を煮沸し,生じた泡によって行う
絹の精練。
――――― [JIS L 0207 pdf 9] ―――――
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L 0207 : 2005
番号 用語 定義 対応英語(参考)
2004 過酸化水素漂白 hydrogen peroxide
綿,羊毛,絹などの過酸化水素を用いての漂白。塩素系
bleaching
漂白に比べて漂白能力は劣るが設備の腐食及び排水の問
題が少ない。
2005 かせ(綛)シルケ かせの状態で行うマーセライズ加工。 hank mercerization
ット
2006 化炭 carbonizing
原毛を希硫酸などで処理した後,加熱・乾燥して植物性
のきょう(夾)雑物を炭化・除去する処理。
2007 カチオン化 cationization
繊維に対してカチオン性基を付与する処理。綿の場合,
第4級アンモニウム化合物で処理することによって,酸
性染料による染色又は反応染料による中性染色が可能と
なる。
2008 還元漂白 reduction bleaching
還元剤を用いる漂白。羊毛,絹,ナイロンなどの漂白に
利用される。
2009 生機セット gray fabric setting
精練,染色工程でのしわの発生防止及び寸法安定性向上
(きばたせっと)のために,熱可塑性の合成繊維織編物に製織編上がりの
生機(きばた)状態で行うヒートセット。
2010 キヤー精練 密閉容器(キヤー)を用いる綿織物のバッチ式精練。 kier scouring
2011 クロリネーション chlorination
塩素ガスと水, 次亜塩素酸塩,塩素化イソシアヌル酸ナ
トリウムなどの薬剤を用いて行う羊毛の防縮加工。
2012 蛍光増白 紫外部(330380 nm)の光を吸収し,可視部の短波長fluorescent brightening
側(400450 nm)に紫青色から青緑色の蛍光を発する
化合物を吸着させ素材を白く見せる処理。
2013 毛焼き singeing
短繊維を用いた織編物の表面を覆っている毛羽を炎,熱
風,熱板などを用いて焼き取って表面品位を向上させる
処理。
2014 減量加工 peeling treatment
繊維を減量し,織物又は縫製品の風合を改良する加工。
ポリエステル繊維品に対するアルカリ減量加工,セルロ
ース繊維品に対する酵素減量加工などがある。
2015 酵素精練 scouring with enzyme
酵素の触媒作用を利用した比較的穏和な条件で行う精
練。綿織編物の精練などに利用される。
2016 酵素のり(糊)抜 desizing with enzyme
綿,レーヨン織物などの生機(きばた)に付着している
き でんぷんのりを酵素を用いて除去する処理。
2017 コールドマーセラ cold mercerization
綿織編物に擬麻効果を付与するための低温(マイナス
イズ 5 ℃以下)でのマーセライズ加工。
2018 酸化漂白 oxidation bleaching
酸化反応を利用して繊維を白くする処理。酸化剤として
塩素系と過酸化系とがある。
2019 次亜塩素酸漂白 hypochlorite bleaching
次亜塩素酸ソーダを用いる,主として綿の酸化漂白。
2020 しぼ立て creping
強ねん(撚)糸を用いた織物を,熱湯,石けん液又はア
ルカリ液中に浸したり,もむことによって,糸トルクの
復元力を利用して布面に細かな縮み及びしぼを形成させ
る処理。
2021 煮じゅう, wet decatizing
毛織物の精練工程における湿式セット。湯伸し(ゆのし)
ウエットデカタイ又はクラッビングともいう。
ジング
2022 縮じゅう milling
毛織物を目的の風合にするため,アルカリ,石けんなど
を含む液で湿らせ,機械的にたたいたり,もんだりして,
フェルト化させる処理。
――――― [JIS L 0207 pdf 10] ―――――
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JIS L 0207:2005の国際規格 ICS 分類一覧
- 59 : 繊維及び皮革技術 > 59.120 : 繊維機械 > 59.120.50 : 染色及び仕上加工設備
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.59 : 繊維及び皮革技術(用語)
JIS L 0207:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISL0803:2011
- 染色堅ろう度試験用添付白布
- JISZ8721:1993
- 色の表示方法―三属性による表示