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L 0207 : 2005
番号 用語 定義 対応英語(参考)
6031 透湿防水加工 moisture permeable
水蒸気の透過性をもつと同時に耐水性を織編物に付与す
る加工。スポーツ衣料に利用されている。 waterproofing
6032 難燃加工 flame resistant finish
繊維を着火又は延焼しにくくする加工。引火の危険性の
ある作業服,カーテン,いす張り地,老人介護衣料,寝
具などに施される。
6033 ノンホルマリン加 formaldehyde-nonrelease
遊離ホルムアルデヒドが出ないような樹脂加工。グリオ
工 finish
キザール系化合物,ポリカルボン酸系化合物などが用い
られる。
6034 はっ水加工 繊維に水をはじく性質を付与する加工。 water-repellent finish
6035 はっ水はつ油加工 water- and oil-repellent
繊維品に水をはじく性質と油をはじく性質とを付与する
加工。 finish
6036 はつ油加工 繊維品に油をはじく性質を与える加工。 oil-repellent finish
6037 パーマネントプレ permanent press,
セルロース繊維又はその混紡織物に樹脂加工を応用して
ス加工, durable press
耐久性のあるプリーツ性,ウォッシュ・アンド・ウエア
PP加工, 性を与える加工。加工方法によってポストキュア法とプ
デュラブルプレスレキュア法とに大別される。
加工,
DP加工
6038 プレキュア法 pre-cure process
パーマネントプレス加工の一種で,樹脂加工剤溶液に浸
せきし乾燥したセルロース系織物をキュアリングし,縫
製した後,スチームプレス機で更にキュアリングするこ
とによって製品の形態を安定化する方法。
6039 VP加工 vapor-phase process
気体のホルムアルデヒドを用いてセルロース繊維内に架
橋結合を作り形態を安定化させる加工。
6040 防炎加工 flame proof finish
繊維に炎が接したとき,燃え広がるのを防ぐ加工。繊維
製品の種類,用途及び使用場所によって消防法,建築基
準法などによる難燃規制がある。
6041 防汚加工 繊維を汚れにくくしたり,汚れても落ちやすくする加工。 soil resistant finish
6042 防かび加工 fungus resistant finish
繊維上に,臭気及びだに増殖の原因になるかびが発生し
ないようにする加工。
6043 芳香加工 perfumed finish
繊維に芳香を付与する加工。芳香性物質をマイクロカプ
セルに封じ込め,繊維製品に付与する方法などがある。
6044 防縮加工 shrink resistant finish
織編物に,洗濯,熱水処理などで収縮しないようにする
加工。
6045 防しわ加工 織編物に,樹脂加工などでしわがつきにくくする加工。 crease resistant finish
6046 防水加工 織編物に,水を通りにくくする加工。 waterproofing
6047 防だに加工 tickproofing
織編物にだにの忌避剤を付着させたり,織物の通気性を
低下させ,だにが身体に近づかないようにする加工。
6048 防虫加工 羊毛などたん白繊維に対し防虫性を与える加工。 mothproofing
6049 防風加工 windbreak finish
織編物の組織の改良及び樹脂加工によってその通気性を
低下させ,風を通りにくくする加工。
6050 防蚊加工 antimosquito finish
織編物に蚊の忌避剤を付着させ,蚊が身体に近づくのを
防止する加工。
(ぼうぶんかこう)
6051 防融加工 antimelt finish
織編物に熱による溶融を防止する性質を付与する加工。
合成繊維製品がたばこの火及びスライディング時の摩擦
熱で溶融し穴があく現象を防止するために行う。
――――― [JIS L 0207 pdf 26] ―――――
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L 0207 : 2005
番号 用語 定義 対応英語(参考)
6052 ポストキュア法 post-curing process
パーマネントプレス加工法の一種で,セルロース系織物
に樹脂加工剤液を含浸させ乾燥後縫製し,プレスで型を
つけた後,キュアリングを行い繊維内に架橋を形成し,
形態を安定化させる加工法。
6053 無電解めっき electroless plating
繊維などの不良導体に対し還元剤と触媒とを用いて,銅,
ニッケルなどの金属をめっきする加工。電磁波シールド
材に用いられる。化学めっきともいう。
6054 UVカット加工 UV cut finish
織編物に紫外線吸収剤を含浸又は付着させ,紫外線を遮
断して皮膚を守る加工。
g) 染料・薬剤
番号 用語 定義 対応英語(参考)
7001 アミラーゼ amylase
でんぷんなどを加水分解する酵素。たて糸にでんぷんを
使用した織物ののり抜きに用いられる。
7002 アルギン酸ソーダ sodium alginate
海草類から採れる多糖類のソーダ塩。増粘剤として,な
染又は連続染色に用いられる。
7003 異種二官能型反応 hetero-bifunctional
分子中に反応性の異なる2種の反応基をもつ反応染料。
染料 reactive dye
固着率が高く,染色の再現性がよい,染色後の排水の着
色度が少ない。
7004 インジゴ indigo
あい(藍)の葉及び茎から得られるバット染料の一種で,
現在では,ほとんどが化学合成によって得られている。
ジーンズ用のたて糸染め,手工芸品の染色などに使用さ
れている。
7005 塩基性染料 basic dye
水溶性染料のうち染料イオンが陽イオンに解離する染
料。このうち,古いタイプのものは雑貨の染色及びイン
クに使用され,新しいタイプでアクリル繊維の染色に適
するものを特にカチオン染料という。
7006 架橋剤 crosslinking agent
鎖状高分子と架橋反応し,三次元構造を作る化合物。例
えば,セルロース繊維の水酸基と反応して,防縮・防し
わ性を与える樹脂加工剤がある。
7007 加工天然ガム modified natural gum
天然ガムを精製し,エステル化又はエーテル化で改質し,
水溶性を高め,こ化しやすくしたガム。な染のりに使用
される。
7008 加工でんぷん modified starch
でんぷんをばい(焙)焼,加水分解,エステル化,エー
テル化,アルファ化などによって改質し,水溶性を高め,
こ化しやすくしたでんぷん誘導体。な染のりに使用され
る。
7009 加工ローカストビ modified locust bean gum
いなご豆から採れるローカストビーンガムをエステル化
ーンガム 又はエーテル化によって改質し,水溶性を高め,こ化し
やすくしたガム。な染のりに使用される。
7010 カタラーゼ catalase
過酸化水素を分解する酵素。綿繊維品の漂白後の水洗回
数,時間の短縮などの目的に使用される。
7011 カチオン染料 cationic dye
塩基性染料のうち,アクリル繊維の染色に適し,堅ろう
度の高い染料。
7012 緩染剤 retarder
染料の吸着が速すぎてむら染めになりやすい場合に染料
の吸着速度を遅くして,均染性を向上させることのでき
る助剤。
7013 鑑別染料 dye for discrimination
多種属の染料からなる混合物で,これで染色することに
よって被検繊維が識別できる染料。
――――― [JIS L 0207 pdf 27] ―――――
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L 0207 : 2005
番号 用語 定義 対応英語(参考)
7014 顔料 pigment
水に不溶で,繊維に対して親和性のない有色の微粒子。
これを繊維に適用するにはバインダーといわれる接着剤
が必要。
7015 キャリア carrier
ポリエステル繊維などの繊維分子間力を弱め,ガラス転
移点を下げて, 染料が繊維内部に拡散しやすくする染色
助剤。
7016 均染型酸性染料 leveling type acid dye
酸性染料のうちで分子量が比較的小さく移染性のよい染
料。均染性に優れるが湿潤堅ろう度が低い。毛織物の反
染めに使用される。
7017 均染剤 leveling agent
均一に染めるために染浴中に添加する染色助剤。緩染作
用によって均染を得るものと,移染によって均染を得る
ものとがある。
7018 金属イオン封鎖剤, sequestering agent
溶液中の金属イオンとキレート結合して不活性化させる
キレート剤 薬剤。染色全般のほか,綿の精練漂白などに使用される。
7019 金属錯塩染料, metal complex dye
染料分子と,銅,クロム,コバルト,ニッケルなどの金
含金染料, 属原子とが錯塩の形で配位結合している染料。染色性及
含金属染料 び光堅ろう度に優れる。セルロース繊維用として金属錯
塩直接染料・金属錯塩反応染料,羊毛・ナイロン用とし
て金属錯塩酸性染料がある。
7020 グアガム guar gum
一年草の豆科の植物グアの種子から得られるガム。な染
用のりに用いられる。
7021 顕色剤 developer
ナフトール染料のジアゾ成分。ベースとソルトがある。
ベースはジアゾ化し得る芳香族アミン塩酸塩で,染色す
る際にジアゾ化する。ソルトはあらかじめジアゾ化し,
安定な化合物としたもの。
7022 こ剤 thickening agent
な染において染料・顔料液のしみ出しを防止するために
使用する増粘剤。
7023 酸化染料 oxidation dye,
繊維に染料中間物をあらかじめ付着させた後,適切な酸
化剤によって繊維上で重合又は縮合反応を行うことによ
って合成される染料。
7024 酸性染料 acid dye
水溶性で染料イオンがアニオンに解離する染料のうち,
酸性浴で羊毛,絹,ナイロンなどに染着し,セルロース
繊維にほとんど染着性のない染料。
7025 酸性媒染染料, acid mordant dye,
酸性染料としての染色性をもち,染着後重クロム酸カリ
クロム染料 chrome dye
ウム又は重クロム酸ナトリウムで処理して発色する染
料。光堅ろう度及び湿潤堅ろう度に優れ,主として羊毛
の濃色の染色に使用される。
7026 CMC carboxymethyl cellulose
カルボキシメチルセルロースの略称。適切なエーテル化
度のものは水溶性で,な染用こ剤として用いられる。
7027 消泡剤 antifoaming agent
破泡剤及び抑泡剤の総称。特殊な界面活性剤,シリコー
ン油などからなり,染色加工工程中で発生する有害な泡
を消すために用いられる。
7028 セルラーゼ cellulase
セルロースを分解する性質をもつ酵素。セルロース系繊
維を減量化し織編物に自然な柔軟性の風合を与えること
ができる。
7029 繊維保護剤 fiber protective agent
染色中の繊維の変質及びぜい(脆)化を防止する目的で
用いる薬剤。
7030 洗浄剤 detergent
繊維などの表面に付着した汚れを除去して清浄にする目
的で用いる界面活性剤。
――――― [JIS L 0207 pdf 28] ―――――
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L 0207 : 2005
番号 用語 定義 対応英語(参考)
7031 染色助剤 dyeing assistant auxiliaries
染色を行うときに用いる染料以外の薬剤。酸,アルカリ,
酸化剤,還元剤,緩染剤,促染剤,均染剤,媒染剤,顕
色剤,染料固着剤,乳化剤,分散剤,染料溶解剤,繊維
保護剤,消泡剤などがある。
7032 染料 dyestuff
水などの媒体に溶解又は分散し,繊維などに親和性があ
って吸着され,ほぼ満足できる堅ろう性をもつ色材。
7033 染料固着剤 dye-fixing agent
染色物及びな染物に適用し,その湿潤堅ろう度を向上さ
せる薬剤。フィックス剤ともいう。
7034 促染剤 accelerator
染色の促進又は染着率の増大を目的に染浴に添加する助
剤。
7035 多官能形反応染料 polyfunctional reactive dye
染料分子中に複数の反応基をもつ反応染料。反応基を複
数もつことから繊維と反応する確率が増加し,固着率が
向上,排水中の着色負荷が減少する。
7036 直接染料 direct dye
直線形に近い分子構造をもち,セルロースと水素結合及
び疎水結合によって結合できるように親和性をもたせた
アニオン性染料。通常,綿,レーヨンなどの染色に用い
られる。媒染又は下づけなどの前処理なしで直接染色で
きるのでその名がある。
7037 天然染料 natural dye
植物,昆虫などから採取する染料。植物から採る染料に
はあい(藍),紅花など,昆虫から採る染料には五倍子,
コチニールなどがある。
7038 ナフトール染料, naphthol dye,
繊維に,下づけ剤と顕色剤とを別個に付与し,繊維上で
アゾイック染料 azoic dye
水に不溶性のアゾ色素を合成し染色する染料。主として
セルロース系繊維の染色に用いられる。
7039 乳化剤 emulsifying agent
水と油との界面に吸着して,界面張力を下げ,エマルシ
ョンの安定な形成に寄与する界面活性剤。
7040 ハイドロサルファ sodium hydrosulfite
亜ジチオン酸ナトリウムの俗称。還元性をもち,バット
イト 染料の染色,絹・羊毛の漂白,抜染,脱色などに用いら
れる。
7041 バインダー binder
顔料な染における顔料と繊維との結合剤,不織布の強度
を高めるための繊維同士の接着剤,植毛加工におけるパ
イルと基布の固着剤などの総称。
7042 バット染料, vat dye
水に不溶性であるが,アルカリ及びハイドロサルファイ
建染染料 ト還元浴で水に可溶のロイコ体をつくり,セルロース系
繊維に染着し,その後の酸化処理によって元の不溶性と
なる染料。
7043 反応染料 reactive dye
分子中に反応基をもち,繊維中の官能基と共有結合を形
成することによって染着する洗濯堅ろう度に優れた染
料。セルロース繊維及び/又はポリアミド繊維の染色に
使用される。
7044 PVA poly (vinyl alcohol)
ポリビニルアルコールの略称。ポリ酢酸ビニルをけん化
して得られる側鎖に水酸基をもつ水溶性高分子化合物。
たて糸のり剤に使われ,ビニロンの原料にもなる。
7045 ピグメントレジン pigment resin color
顔料を合成樹脂などによって繊維表面に接着又は固着さ
カラー せるために調合された着色材料。顔料な染などに用いる。
7046 プロテアーゼ protease
たん白質の分解酵素。絹の精練,羊毛及び絹の改質に用
いられる。
7047 分散剤 dispersing agent
水などの分散媒に固体状の物質を微粒子状に安定に分散
させる作用がある薬剤。
――――― [JIS L 0207 pdf 29] ―――――
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L 0207 : 2005
番号 用語 定義 対応英語(参考)
7048 分散染料 disperse dye
水に難溶性であり,水に分散した状態で用いられ、アセ
テート繊維,ポリエステル繊維などの疎水性繊維に親和
性のある染料。
7049 ペクチナーゼ pectinase
ペクチンを分解する酵素。木綿の精練に用いられる。
7050 ペルオキシダーゼ peroxydase
過酸化水素を水素受容体として種々の物質の酸化を触媒
する酵素。繊維表面に付着している未固着反応染料の除
去などに用いられる。
7051 ミネラルターペン mineral turpentine
石油系の溶剤。な染の分野では顔料樹脂エマルションの
り又はハーフエマルションのり調製用の溶剤として用い
られる。ミネラルスピリットともいう。
7052 ミリング形酸性染 milling acid dye
酸性染料の中で,染料の分子量が比較的大きく,湿潤堅
料 ろう度に優れる染料。主として羊毛の先染めに使用され
る。
7053 ユニオン染料 union dye
2種以上の繊維からなる複合素材用の配合染料。成分繊
維のそれぞれに適した染料があらかじめ配合してあり,
染色を容易にする。
7054 浴中柔軟剤 染浴に添加して加工中の布の擦れ,あたりを防ぐ柔軟剤。 dyebath lubricant
7055 硫化染料 sulfur dye
水不溶性染料であるが,硫化ソーダで還元することによ
って水に可溶となりセルロース繊維に染着し,その後の
酸化処理で不溶性となる染料。
h) 染色堅ろう度
番号 用語 定義 対応英語(参考)
8001 汗堅ろう度 colorfastness to
染色物の汗に対する耐性。変退色と白布汚染で評価され
る。試験法は,参考として,JIS L 0848参照。 perspiration
8002 ガス退色 color fading by gases
空気中に含まれる不純ガスによる退色。主として酸化窒
素ガスが問題となるが,酸化硫黄ガス及びオゾンの影響
も無視できない。
8003 カーボンアーク灯 colorfastness to carbon arc
染色物のカーボンアーク灯光照射に対する耐性。変退色
光堅ろう度 で評価される。試験法は,参考として,JIS L 0842参照。
8004 キセノンアーク灯 colorfastness to xenon arc
染色物のキセノンアーク灯光照射に対する耐性。変退色
光堅ろう度 で評価される。試験法は,参考として,JIS L 0843参照。
8005 グレースケール grey scale
染色堅ろう度試験で試験片の変退色及び,添付白布への
汚染の程度を視覚判定するための色票。定められた9段
階の尺度をもつ。変退色用と汚染用とがある。
8006 湿潤堅ろう度 wet colorfastness
染色堅ろう度試験のうち水,汗,洗濯など湿潤時の堅ろ
う度。試験方法は,参考として,JIS L 0844,JIS L 0845,
JIS L 0846,JIS L 0847及びJIS L 0848参照。
8007 昇華堅ろう度 sublimation colorfastness
染色物の乾熱に対する耐性。変退色と白布汚染で評価さ
れる。加工工程中の昇華については,参考として,JIS L
0879参照。 乾熱処理に対する染色堅ろう度試験及び貯
蔵中の昇華については,参考として,JIS L 0854参照。
8008 染色堅ろう度 colorfastness
繊維製品の製造工程又はその後の使用及び保管中の作用
に対する色の耐性。
8009 洗濯堅ろう度 colorfastness to washing
染色物の家庭洗濯及び商業洗濯に対する耐性。変退色と
and laundering
白布汚染で評価される。参考として,JIS L 0844参照。
8010 窒素酸化物堅ろう colorfastness to nitrogen
染色物のNOxに対する耐性。変退色で評価される。参考
度 として,JIS L 0855参照。 oxides
――――― [JIS L 0207 pdf 30] ―――――
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JIS L 0207:2005の国際規格 ICS 分類一覧
- 59 : 繊維及び皮革技術 > 59.120 : 繊維機械 > 59.120.50 : 染色及び仕上加工設備
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.59 : 繊維及び皮革技術(用語)
JIS L 0207:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISL0803:2011
- 染色堅ろう度試験用添付白布
- JISZ8721:1993
- 色の表示方法―三属性による表示