JIS M 8210:1995 鉄鉱石―コバルト定量方法 | ページ 2

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附属書2 原子吸光法
1. 要旨 試料を塩酸及び硝酸で分解して乾固した後,塩酸に溶解し,ろ過する。残さは,ふっ化水素酸
で処理した後,二硫酸カリウムで融解し,ろ液に合わせる。この溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレ
ンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸
(2) 塩酸 (1+1,2+100)
(3) 硝酸
(4) ふっ化水素酸
(5) 硫酸 (1+1)
(6) 酸化鉄 (III)できるだけ純度の高い酸化鉄 (III),コバルトを含有しないか,又はコバルトの含有率
ができるだけ低く,かつ,既知であるもの。
(7) 二硫酸カリウム
(8) 標準コバルト溶液 (100 最 一 ‰ バルト[99.9% (m/m) 以上]1.000gをはかり採り,ビーカ
(200ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 30mlを加えて静かに加熱分解し,引き続き加熱して,
窒素酸化物などを追い出す。常温まで冷却した後,1 000mlの全量フラスコに水で洗い移し,水で標
線まで薄めて原液 (1mgCo/ml) とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に10倍に薄めて
標準コバルト溶液とする。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,1.0gとする。
4. 操作
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり採ってビーカー (300ml) に移し入れる。
(2) 時計皿で覆い,塩酸30mlを加えて,初めは熱板周辺の低温部 (60100℃) にビーカーを置いて約1
時間保持した後,更に高温部に移し,約10分間煮沸直前まで加熱して分解する。次に,硝酸5mlを
加えて鉄などを酸化し,更に加熱を続けてほとんど乾固する。放冷した後,塩酸10mlを加え,加熱
して再び乾固する。放冷した後,塩酸 (1+1) 20mlを加え加熱して可溶性塩類を溶解した後,温水約
50mlを加え振り混ぜる。ろ紙(5種B)と少量のろ紙パルプを用いて不溶解残さをろ過し,ビーカー
内部をゴム管付ガラス棒を用いてこすり,付着物の全量をろ紙上に移す。ろ紙は,約4060℃に加熱
した温塩酸 (2+100) で塩化鉄 (III) の黄色が認められなくなるまで洗浄し,次に,温水で洗液に酸が
認められなくなるまで洗浄する。ろ液及び洗液をビーカー (300ml) に集めて加熱濃縮し,主液として
保存する。
(3) 不溶解残さは,ろ紙と共に白金るつぼ(30番)に移し入れ,乾燥した後,強熱灰化して放冷する。強
熱残さを硫酸 (1+1) 23滴で湿し,ふっ化水素酸約5mlを加え,静かに加熱して二酸化けい素及び
硫酸を揮散させる。放冷した後,二硫酸カリウム2.0g(1)を加え,ふたをして初めは徐々に加熱し,次

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第に温度を高めて暗赤熱状に加熱して残さを融解する。放冷した後,白金るつぼをそのまま(2)で保存
した主液に入れ,塩酸5mlを加えて静かに加熱して融成物を溶解した後,白金るつぼを温水で洗浄し
て取り出す。
注(1) 二硫酸カリウムが2.0gでは不足の場合は,3.0g使用してもよいが,この場合は,検量線溶液に
も同量の二硫酸カリウムが含まれるように調製する。
(4) この溶液を加熱して約60mlまで濃縮する。常温まで冷却後,100mlの全量フラスコに水を用いて移し,
水で標線まで薄める。
4.2 吸光度の測定 4.1(4)で得た試料溶液(2)の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空
気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長240.7nmにおける吸光度を測定する。
注(2) 試料溶液に沈殿が生成した場合は,試料溶液の上澄み液,又は乾いたろ紙でろ過したろ液を
用いる。
5. 空試験 試料の代わりに酸化鉄 (III) 2.(6) ] を,試料と同量はかり採り,ビーカー (300ml) に移し入
れる。以下,4.1(2)4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。
6. 検量線の作成 6個のビーカー (300ml) を準備し,それぞれに酸化鉄 (III) 2.(6) ] 1.000gをはかり採っ
て移し入れる。次に,附属書2表1に従って標準コバルト溶液 [2.(8) ] を正確に加える。以下,4.1(2)4.2
の手順に従って,試料と併行して操作し,得た吸光度とコバルト量との関係線を作成し,その関係線をグ
ラフの原点を通るように平行移動して検量線とする。
附属書2表1 標準コバルト溶液添加量
コバルト含有率 標準コバルト溶液 [2.(8) ] 添加量
% (m/m) ml
0.01以上 0.10以下 0, 2, 4, 6, 8, 10
7. 計算 計算は,次による。
(1) コバルト含有率の計算 4.2及び5.で得た吸光度と,6.で作成した検量線とからコバルト量を求め,試
料中のコバルト含有率を次の式によって算出する。
A−
1 A2
Co 100
m
ここに, Co : 試料中のコバルト含有率 [% (m/m) ]
A1 : 試料溶液中のコバルト検出量 (g)
A2 : 空試験溶液中のコバルト検出量(3) (g)
m : 試料はかり採り量 (g)
注(3) 空試験に使用した酸化鉄 (III) 中にコバルトが含まれている場合には,はかり採った酸化鉄
(III) 中のコバルト量を差し引く。
(2) 酸化コバルト含有率の計算 試料中の酸化コバルト含有率は,コバルト含有率から,次の式によって
算出する。
CoO=1.271×Co
ここに, CoO : 試料中の酸化コバルト含有率 [% (m/m) ]
Co : (1)に同じ

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8. 許容差 許容差は,附属書2表2による。
附属書2表2 許容差
単位 % (m/m)
室内許容差 室間許容差
D (n) 0.006 1×(コバルト含有率)+0.000 4] D (n) 0.019 3×(コバルト含有率)+0.001 3]
備考 n=2のとき,D (n) =2.8
参考 この許容差は,コバルト含有率0.003% (m/m) 以上0.024% (m/m) 以下の試料を
用いて求めたものである。

――――― [JIS M 8210 pdf 8] ―――――

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附属書3 鉄分離原子吸光法
1. 要旨 試料を塩酸及び硝酸で分解して乾固した後,塩酸で溶解し,ろ過する。残さは,ふっ化水素酸
で処理した後,二硫酸カリウムで融解し,ろ液に合わせる。この溶液中の鉄を4−メチル−2−ペンタノン
で抽出除去した後,原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸
(2) 塩酸 [10+6(1),1+1, 2+100]
(3) 硝酸
(4) ふっ化水素酸
(5) 硫酸 (1+1)
(6) 酸化鉄 (III)できるだけ純度の高い酸化鉄 (III),コバルトを含有しないか,又はコバルトの含有率
ができるだけ低く,かつ,既知であるもの。
(7) 二硫酸カリウム
(8) 4−メチル−2−ペンタノン
(9) 標準コバルト溶液 (10 最 一 ‰ バルト[99.9% (m/m) 以上]1.000gをはかり採り,ビーカ
(200ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 30mlを加えて静かに加熱分解し,引き続き加熱して,
窒素酸化物などを追い出す。常温まで冷却した後,1 000mlの全量フラスコに水で洗い移し,水で標
線まで薄めて原液 (1mgCo/ml) とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に100倍に薄め
て標準コバルト溶液とする。
注(1) 溶媒抽出に用いるので,正確に調製する。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,1.0gとする。
4. 操作
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり採ってビーカー (300ml) に移し入れる。
(2) 時計皿で覆い,塩酸30mlを加えて初めは熱板周辺の低温部 (60100℃) にビーカーを置き約1時間
保持した後,更に高温部に移して約10分間煮沸直前まで加熱して分解する。次に,硝酸5mlを加え
て鉄などを酸化し,更に加熱を続けて乾固直前まで蒸発させる。
放冷した後,塩酸10mlを加え加熱して再び乾固する。放冷した後,塩酸 (1+1) 20mlを加え,加熱
して可溶性塩類を溶解した後,温水50mlを加えて振り混ぜる。ろ紙(5種B)と少量のろ紙パルプを
用いて不溶解残さをろ過し,ビーカー内部をゴム帽付ガラス棒を用いてこすり,付着物の全量をろ紙
上に移す。ろ紙は約4060℃に加熱した温塩酸 (2+100) で,塩化鉄 (III) の黄色が認められなくな
るまで洗浄し,次に,温水で洗液に酸が認められなくなるまで洗浄する。
ろ液及び洗液をビーカー (300ml) に集めて加熱濃縮し,主液として保存する。

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(3) 不溶解残さは,ろ紙と共に白金るつぼ(30番)に移し入れ,乾燥した後,強熱灰化して放冷する。強
熱残さを硫酸 (1+1) 23滴で湿し,ふっ化水素酸約5mlを加え,静かに加熱して二酸化けい素及び
硫酸を揮散させる。放冷した後,二硫酸カリウム2.0g(2)を加え,ふたをして初めは徐々に加熱し,次
第に温度を高めて暗赤熱状に加熱し,残さを融解する。放冷した後,白金るつぼをそのまま(2)で保存
した主液に入れ,塩酸5mlを加えて静かに加熱して融成物を溶解した後,白金るつぼを温水で洗浄し
て取り出す。
(4) (3)で得た溶液を再び加熱し,乾固直前まで蒸発させる。塩酸 (10+6) 15mlを加え塩類を溶解した後,
分液漏斗 (200ml) に移し入れる。塩酸 (10+6) 15mlでビーカー内壁を洗浄し分液漏斗に加える。4−
メチル−2−ペンタノン50mlを分液漏斗に加え,1分間激しく振り混ぜて静置する。二層に分離後,
下層の水相を別の分液漏斗 (200ml) に移し入れる。上層の4−メチル−2−ペンタノン相に塩酸 (10
+6) 10mlを加え,1分間激しく振り混ぜて静置する。二層に分離後,下層の水相を前の分液漏斗に合
わせる。これに,4−チメチル−2−ペンタノン50mlを加えて,1分間激しく振り混ぜて静置する。二
層に分離後,下層の水相を元のビーカーに入れる。上層の4−メチル−2−ペンタノン相に塩酸 (10+
6) 10mlを加え,1分間激しく振り混ぜて静置する。二層に分離後下層の水相を元のビーカーに合わせ
る。
(5) (4)で得た溶液に硫酸 (1+1) 5mlを加えて時計皿で覆い,加熱して大部分の4−メチル−2−ペンタノ
ンを揮散させた後,硝酸5mlを加えて引き続き加熱し,約2分間硫酸白煙を発生させる(3)。放冷後,
少量の水を加えて静かに加熱し塩類を溶解する。常温まで冷却後,50mlの全量フラスコに水を用いて
移し,水で標線まで薄める。
注(2) 二硫酸カリウムが2.0gでは不足の場合は,3.0g使用してもよいが,この場合は,検量線溶液に
も同量の二硫酸カリウムが含まれるように調製する。
(3) 溶液が有機物で着色しているときは,少し放冷した後,硝酸1mlを加えて再び加熱し,白煙を
発生させて約2分間加熱を続ける。
4.2 吸光度の測定 4.1(5)で得た試料溶液(4)の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空
気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長240.7nmにおける吸光度を測定する。
注(4) 試料溶液に沈殿が生成した場合は,試料溶液の上澄み液,又は乾いたろ紙でろ過したろ液を用
いる。
5. 空試験 試料の代わりに酸化鉄 (III) 2.(6) ] をはかり採った試料と同量はかり採り,ビーカー (300ml)
に移し入れる。以下,4.1(2)4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。
6. 検量線の作成 6個のビーカー (300ml) を準備し,それぞれに酸化鉄(III) 2.(6) ] 1.000gをはかり採っ
て移し入れる。次に,附属書3表1に従って標準コバルト溶液 [2.(9) ] を正確に加える。以下,4.1(2)4.2
の手順に従って,試料と併行して操作し,得た吸光度とコバルト量との関係線を作成し,その関係線をグ
ラフの原点を通るように平行移動して検量線とする。
附属書3表1 標準コバルト溶液添加量
コバルト含有率 標準コバルト溶液 [2.(9) ] 添加量
% (m/m) ml
0.001以上 0.010以下 0, 2, 4, 6, 8, 10

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JIS M 8210:1995の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8210:1995の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISM8202:2015
鉄鉱石―分析方法通則