JIS M 8216:2021 鉄鉱石―りん定量方法―モリブドりん酸青吸光光度法

JIS M 8216:2021 規格概要

この規格 M8216は、鉄鉱石中のりん定量方法について規定。

JISM8216 規格全文情報

規格番号
JIS M8216 
規格名称
鉄鉱石―りん定量方法―モリブドりん酸青吸光光度法
規格名称英語訳
Iron ores -- Determination of phosphorus content -- Phosphomolybdate blue spectrophotometric method
制定年月日
1953年3月28日
最新改正日
2021年5月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

73.060.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1953-03-28 制定日, 1953-11-07 改正日, 1956-03-20 確認日, 1958-01-31 改正日, 1960-12-17 確認日, 1963-12-15 確認日, 1964-12-01 改正日, 1968-04-01 確認日, 1971-05-01 確認日, 1971-10-01 改正日, 1974-09-01 確認日, 1978-10-01 確認日, 1983-12-01 改正日, 1990-07-01 確認日, 1994-03-01 改正日, 1998-11-20 確認日, 2004-03-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認日, 2021-05-20 改正
ページ
JIS M 8216:2021 PDF [9]
                                                                                   M 8216 : 2021

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 一般事項・・・・[1]
  •  5 要旨・・・・[1]
  •  6 試薬・・・・[2]
  •  7 器具及び装置・・・・[3]
  •  8 試料はかりとり量・・・・[3]
  •  9 操作・・・・[3]
  •  9.1 試料溶液の調製・・・・[3]
  •  9.2 呈色・・・・[5]
  •  9.3 対照溶液の調製・・・・[5]
  •  9.4 吸光度の測定・・・・[5]
  •  10 空試験・・・・[5]
  •  11 検量線の作成・・・・[6]
  •  11.1 酸分解法で試料溶液を調製する場合・・・・[6]
  •  11.2 アルカリ融解法で試料溶液を調製する場合・・・・[6]
  •  12 計算・・・・[6]
  •  13 許容差・・・・[7]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS M 8216 pdf 1] ―――――

           M 8216 : 2021

まえがき

   この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法
人日本鉄鋼連盟(JISF)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産
業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格である。これによって,JIS M 8216:1994
は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS M 8216 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
M 8216 : 2021

鉄鉱石−りん定量方法−モリブドりん酸青吸光光度法

Iron ores-Determination of phosphorus content- Phosphomolybdate blue spectrophotometric method

1 適用範囲

  この規格は,鉄鉱石中のりん定量方法について規定する。
この方法は,鉄鉱石中のりん含有率(質量分率)0.002 %以上1.0 %以下の定量に適用する。

2 引用規格

  次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,その一部又は全部がこの規格の要求事項
を構成している。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS M 8202 鉄鉱石−分析方法通則
JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第6部 : 精確さに関する値の実用的
な使い方

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS M 8202による。

4 一般事項

  定量方法に共通な一般事項は,JIS M 8202による。

5 要旨

  試料を,次のいずれかの方法で分解し,溶液化する。
− 塩酸,硝酸及び過塩素酸で分解し,ろ過する。残さは,ふっ化水素酸で処理した後,二硫酸カリウム
で融解して,融成物を塩酸に溶解する。りんを,りん酸鉄として回収した後,これをろ液と合わせる。
− 過酸化ナトリウムで融解して,融成物を温水で溶解し,硫酸を加えた後,過酸化水素で溶解する。
これらの溶液中の鉄などを亜硫酸水素ナトリウムで還元した後,りんをモリブデン(VI)酸アンモニウ

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M 8216 : 2021
ム及び硫酸ヒドラジニウムでモリブドりん酸青とし,分光光度計を用いて825 nm又は660 nmの波長にお
ける吸光度を測定する。

6 試薬

  試薬は,次による。
6.1 塩酸
6.2 塩酸(1+1)
6.3 硝酸
6.4 過塩素酸
6.5 ふっ化水素酸
6.6 臭化水素酸
6.7 硫酸(1+1)
6.8 アンモニア水
6.9 過酸化水素(1+9)
6.10 過酸化ナトリウム
6.11 亜硫酸水素ナトリウム溶液(100 g/L)
6.12 二硫酸カリウム
6.13 硫酸ヒドラジニウム硫酸溶液 硫酸ヒドラジニウム溶液(1.5 g/L)10 mLに,硫酸(1+1)(6.7)15
mLと水75 mLとを加えて振り混ぜる。
6.14 呈色試薬溶液 モリブデン(VI)酸アンモニウム溶液[モリブデン(VI)酸アンモニウム四水和物
20 gを温水100 mLに溶解し,これに硫酸(1+1)(6.7)600 mLを加えて冷却した後,水で1 000 mLにう
すめたもの。]25 mL,硫酸ヒドラジニウム硫酸溶液(6.13)10 mL及び水65 mLを使用の都度,混合して
調製する。
6.15 塩化鉄(III)溶液 純度の高い鉄[りん含有率(質量分率)については,0.005 %以下のもの。]0.300
gをはかりとり,ビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸(6.1)10 mLを加えて穏やかに加
熱して分解する。これに硝酸(6.3)3 mLを加えて鉄を酸化した後,過塩素酸(6.4)5 mLを加えて加熱し
て蒸発し,十分に白煙を発生させる。
放冷した後,時計皿の下面を少量の塩酸(10+6)で洗って時計皿を取り除き,塩酸(10+6)20 mLで
分液漏斗(100 mL)に洗い移す。4-メチル-2-ペンタノン20 mLを加えて約1分間激しく振り混ぜ,静置し
て二層に分離した後,下層の水相を捨てる。分液漏斗に水20 mLを加えて約1分間激しく振り混ぜ,静置
して二層に分離した後,下層の水相をビーカー(300 mL)に移す。更に水5 mLを分液漏斗に加えて,同
様に操作して,下層の水相を同じビーカーに集める。

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M 8216 : 2021
集めた水相を加熱し,大部分の有機溶媒が揮散するまで沸騰させた後,硝酸5 mLと過塩素酸10 mLと
を加えて加熱して蒸発し,濃厚な白煙が出始めたら放冷し,塩酸10 mLを加えて加熱して溶解し,数滴の
硝酸を加えて酸化する。沸騰させた後,常温まで冷却し,100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,
水で標線までうすめる。
6.16 りん原液(P : 500 g/mL) りん酸二水素カリウムを105 ℃で質量差が0.3 mg以下の恒量とし,デ
シケーター中で常温まで放冷した後,その2.196 5 gをはかりとり,水に溶解して1 000 mLの全量フラス
コに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめる。
6.17 りん標準液A(P : 100 g/mL) りん原液(6.16)を,使用の都度,水で正確に5倍にうすめてりん
標準液Aとする。
6.18 りん標準液B(P : 10 g/mL) りん原液(6.16)を,使用の都度,水で正確に50倍にうすめてりん
標準液Bとする。

7 器具及び装置

  器具及び装置は,次による。
7.1 分光光度計 825 nm又は660 nmの波長における吸光度の測定に適した分光光度計を使用する。
7.2 呈色に用いる全量フラスコ 呈色には100 mLの全量フラスコを用いる。新しい全量フラスコを使用
する場合は,水を標線まで入れて,沸騰水浴中で約10分間加熱した後,常温まで冷却する。この操作を4,
5回繰り返した後,呈色に用いる。

8 試料はかりとり量

  試料はかりとり量は,表1による。
表1−試料はかりとり量
単位 g
りん含有率 試料はかりとり量
[質量分率(%)] 酸分解法 アルカリ融解法
0.002 以上 0.05 未満 1.0 1.0
0.05 以上 0.2 未満 0.50 1.0
0.2 以上 0.5 未満 0.50 0.50
0.5 以上 1.0 以下 0.25 0.25

9 操作

9.1 試料溶液の調製

9.1.1 試料溶液
試料溶液の調製は,酸分解法又はアルカリ融解法のいずれかによる。

――――― [JIS M 8216 pdf 5] ―――――

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