JIS M 8707:2004 鉄鉱石―品位変動評価実験方法 | ページ 2

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M8707:2004 (ISO 3084 : 1998)
表示 : 実線長方形は1ロット,点線部分は1層,1対の白丸は1組の交互試料を示す。これは,a) 及びc) にも適用
する。
b) 方法2の調査−1ロット(10層の例)
ロット1
ロット2
ロット3
c) 方法3の調査−数ロット(3ロット,12層の例)
A1
ロット1
B1
A2
ロット2
B2
An
ロットn
Bn
表示 : 各ボックスは貨車を示す。ボックスの中の黒点はインクリメント,白丸は交互試料を示す。
d) 方法4の調査−貨車積みロットの層別サンプリング
図 1 調査の概念図(つづき)

――――― [JIS M 8707 pdf 6] ―――――

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交互試料A1
層1
交互試料B1
交互試料A2
層2
交互試料B2
交互試料A10
層10
交互試料B10
表示 : インクリメント,○ 交互試料
備考 この図は,変動“大”の5 00015 000 tの単一ロットの例である。JIS M 8702によれば,インクリメント
の最小必要個数は100個で,それぞれ5インクリメントからなる10組の交互試料 iA及び iB(i=1,2,···.,
10)を調製する。
図 2 交互試料の組の構成方法の概念図(方法2)

5.6 層内標準偏差の計算

5.6.1  記録紙 個々の試験試料の化学分析,水分測定,粒度測定又は物理試験で得たデータは,適切な様
式に記録する(附属書Aの例1例3参照)。
5.6.2 計算 層内標準偏差の推定値は,式 (4) によって計算する。
対の測定値の範囲 iRを式 (1) によって計算する。
Ri Ai Bi (1)
iA : 交互試料 iAから調製した試験試料の品質特性(例え
ここに,
ば,Fe %)の測定値
iB : 交互試料 iAと同じ層から得た交互試料 iBから調製し
た試験試料の品質特性の測定値
i : 各層の記号
範囲 iRの平均値Rを式 (2) によって計算する。
1 iR
R (2)
n4
4n : 範囲 iRの数で,調査する層の数と同じとする。
ここに,
各部分の対の測定値の平均ixを式 (3) によって計算する。
xi Ai Bi (3)
4) によって計算する。
層内標準偏差の推定値 W
R
W n5 (4)
d2

――――― [JIS M 8707 pdf 7] ―――――

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5n : 各交互試料 iA又は iBを構成するインクリメントの数
ここに,
2d : 範囲から標準偏差を推定する係数。対のデータについ
2
ては 1 d 0.8862 とする。
備考1. 方法3の調査については,j番目のロットの品位特性の平均値 xは,式
j (5) によって得られ
る。
1
xj xji (5)
n6
ここに, x :
jiロットjの各層の対の測定値の平均値
6n : ロットの層の数
2. 式 (4) から求めた層内標準偏差の推定値 W は,試料採取,試料調製及び測定の標準偏差を
大きめに推定されているが,この
合併したものである。したがって,層内標準偏差 W
値は7.の品位変動の分類のために用いてもよい(5.7参照)。偏りのない層内標準偏差の推定
變 製の標準偏差の推定値及び
値を得ることが望ましく, P M
定の標準偏差の推定値が分かっているときは,式 (6) によって層内標準偏差の推定値を計算
するのがよい。
2
R 2 2
W n5 P M (6)
d2
3. インクリメントの数を5.3.1によって決め,これらのインクリメントを採取したときは,それ
ぞれの交互試料に含まれるインクリメント間の変動は,小さいと思われる。変動が10 %以下
のときは,式 (4) 及び式 (6) には, 5nの平均値を近似値として用いてもよい。

5.7 結果の表示

5.7.1  方法2及び方法3の調査 方法2及び方法3の調査に対しては,一連の調査から求める対象鉱石及
式 (7) の 定値の平均値の平方根で報告する。
び処理工場の層内標準偏差の平均推定値 W W
1 2
W W (7)
n7
々の数値の数
7n :
ここに, W
5.7.2 方法1及び方法4の調査 方法1及び方法4の調査に対しては,式 (4) 又は式 (6) によって求め
鉛 及び処理工場の層内標準偏差の推定値として報告する。
た W

6. バリオグラムによる品位変動の推定

6.1 バリオグラムの一般的方法

 この方法では,多数(例えば,2040個)の連続したn個のインクリ
メントを採取し,重複して調製,測定する。そして種々な間隔(ラグという。)でインクリメント間の差を
測定するバリオグラムを計算する。k個のインクリメントのラグに対応するバリオグラムの値VEt ( ) を式
(8) によって計算する。
Nk
2
xi k xi
i1
VE t (8)
2Nk
ここに, t : ラグ数k×t t 時間基準サンプリングか,質

――――― [JIS M 8707 pdf 8] ―――――

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量基準サンプリングかによって決まる,時間単位又
は質量単位のサンプリング間隔とする。
N :
k ラグk離れているインクリメントの対の数, n k
ix インクリメント
k i+の重複測定値の平均値
k
ix : インクリメントiの重複測定値の平均値
こうして求まるバリオグラムVEt
( ) は,“実験的”バリオグラムと呼ばれ,サンプリングの分散と同様に
試料調製及び測定の分散を含んでいる。
採取したインクリメントは,ISO 3085に規定する方法によって測定値の範囲の平均から試料調製及び測
定の分散を求めることができるように,重複して調製と測定とを行う。このようにして求めた試料調製及
2
び測定の分散の合計の半分,すなわち PM2/ を各ラグのVEt
( ) の計算値から差し引くことによって,サンプ
リングの分散だけの情報を与えるための“修正”バリオグラムVCt
( ) を求める。
ラグは,場合によっては,サンプリング間隔t 数の整数として表現する。したがって,バリオグラ
ムVC (k t) Vと表してもよい。サンプリングの間隔は,バリオグラムを決めるためのものと,バリオグ
k
ラムを用いるためのものとは同じである必要はないので,ラグを時間単位又は質量単位で表すこと,及び
t 化するなら,バリオグラムを連続数のラグの関数として表すことが重要である。
多くの場合,実際に起こるバリオグラムは,非常に小さいkの値からインクリメント間隔の2倍までの
範囲で直線によって十分に近似させることができる(附属書A例4参照)。これらは,次のように仮定し
てもよい。
V C)
(t V0 Bt (9)
0V : 修正バリオグラムの分散のランダム成分
ここに,
B : バリオグラムの傾き(又はこう配)
2 次の式で求める。
したがって,サンプリングの分散の推定値 S
(a) 系統サンプリング
2 V0 BT
S (10)
n 6n2
(b) 層別ランダムサンプリング
2 V0 BT
S (11)
n 3n2
(c) ランダムサンプリング
2 V0 BT
S (12)
n 3n
ここに, T : サンプリングを行ったロットの総トン数(質量基準サ
ンプリング)又は全時間間隔(時間基準サンプリング),
n t
サンプリングの分散の推定値は,選んだサンプリング方法によって異なり,ランダムサンプリングが最
も精度が劣る。品質に何らの周期的変化がないときは,系統サンプリングが層別ランダムサンプリングよ
りも精度がよい。

6.2 簡易バリオグラム方法

 系統サンプリングを用いたと仮定した場合,バリオグラムの最初の2点を
通る直線の切片0Vと傾きBはそれぞれ,次のようになる(附属書Aの例4参照)。
V0 2V1 V2 (13)

――――― [JIS M 8707 pdf 9] ―――――

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B (V2 V1 ) t (14)
ここに, 1V : VC (t) ラグ1のときのバリオグラム
2V :
VC 2(t) ラグ2のときのバリオグラム
通常は,1V及び2
Vを通る直線は,傾きが正又はゼロ ( B 0 ) で,式 (13) から得られる0Vの値は,1Vよ
り小さいか,又は等しい。しかし,直線が負の傾き ( B 0 ) で,そのためV0V1 であれば,V=,
0V
1 B= 0
とする。

6.3 バリオグラムと品位変動との関係

  T nを,バリオグラムを測定後,引き続いてのサンプリング作
業のためのサンプリング間隔t 板 えると,系統サンプリングについての式 (10) は,次のようにな
る。
2 V0 Bt
S (15)
n 6n
2 桔 位変動の推定値 係は,次のようになる。
サンプリングの分散の推定値 S W
2
2
W
S (16)
n
2 定値は,次のようになる。
式 (15) 及び式 (16) からバリオグラムでは, W
2 Bt
W V0 (17)
6
すなわち,
Bt
W V0 (18)
6
算することができる。
式 (18)で,任意のサンプリング間隔t 歛地 位変動の推定値
W
式 (16) を用いて決めてもよい。5.の方法と異なり, 鉛驥瀰
対応するサンプリングの精度 S W
仮定できないことに注意すべきである。その値は,サンプリングする層の大きさt 堰

6.4 インクリメントの数

 サンプリングの精度は,6.3の式を用いて任意のサンプリング間隔において測
定することができるが,希望するサンプリングの精度を達成するのに必要なインクリメントの数の計算は,
単純でなく,以下の計算を繰り返して決める。
算する。
− 式 (18) を用いて計画されたインクリメントの数での W
算する。
− 式 (16) を用いてサンプリングの精度 S
− 計算して得たサンプリングの精度と希望する値とを比較する。
− インクリメントの数を増減しながら,計算して得たサンプリングの精度と希望する値とが等しくな
るまで上記の三つの段階を繰り返す。

7. 品位変動の分類

 鉄鉱石の品位変動は,一連の調査から実験的に決めた標準偏差に基づいて,表1に
規定する3区分の一つに分類する。

――――― [JIS M 8707 pdf 10] ―――――

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JIS M 8707:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3084:1998(IDT)

JIS M 8707:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8707:2004の関連規格と引用規格一覧