JIS M 8713:2009 鉄鉱石―被還元性試験方法 | ページ 4

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C.6.4 天びん 測定試料を入れた還元反応管の質量が測定でき,一目量が1 gのもの。天びんは,還元反
応管装置一式を適切につり下げ・保持できるものとする。
C.6.5 ガス供給システム ガス供給システムは,ガスを供給し,流量を制御できるもので,還元反応によ
る測定試料の質量減少の測定に影響を与えないようにガス供給システムは,還元反応管と接触しない形状
とする。
C.6.6 はかり 一目量が1 gで測定試料を測定できるもの。
C.7 試験条件
C.7.1 一般
使用するガスの容積及び流量は,温度0 ℃,圧力1 013.25 hPa 3) の標準状態を基準とする。
注3) 1 013.25 hPa=101.325 kPa=0.101 325 MPa=1 atm
C.7.2 還元ガス
C.7.2.1 ガス組成
還元ガスの組成は,次による。
CO 40 %±0.5 %(体積分率)
N2 60 %±0.5 %(体積分率)
C.7.2.2 純度
還元ガス中の不純物は,次の量を超えてはならない。
H2 0.2 %(体積分率)
CO2 0.2 %(体積分率)
O2 0.1 %(体積分率)
H2O 0.2 %(体積分率)
C.7.2.3 流速
還元期間中の還元ガスの流速は,全期間を通して 50 L/min±0.5 L/minを維持する。
C.7.3 加熱ガス及び冷却ガス
不活性ガス(窒素)は,加熱及び冷却ガスとして使用し,その不純物は0.1 %(体積分率)を超えては
ならない。
窒素の流量は,測定試料が950 ℃に達するまで25 L/minを,950 ℃の等温期間中は50 L/minをそれぞ
れ維持する。
C.7.4 測定試料の温度
還元ガスは,測定試料に導入する前に予熱され,還元期間中,測定試料の温度を950 ℃±10 ℃に保持
する。
C.8 操作
C.8.1 試験数の決定
附属書Aによって必要とする回数の試験を行う。
C.8.2 化学分析
C.5.2によって調製した測定試料のうち1個を無作為に選び,その測定試料を用いてISO 9035に従って
酸化鉄 (II)の含有率w1[質量分率(%)]を,ISO 2597-1,又はISO 9507に従って全鉄の含有率w2[質量分
率(%)]をそれぞれ定量する。

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C.8.3 還元
C.5.2によって調製された測定試料のうち1個を無作為に選び,その質量(m0)を記録する。測定試料を還
元反応管(C.6.2)に装入し,その上表面を平らにする。
注記 ガスの流れをより均一にするため,目皿と測定試料との間に径が10.0 mm12.0 mmのアルミ
ナボールなどの磁器製ペレットを2層に置いてもよい。
還元反応管の上部を密閉する。熱電対を接続し,測定試料の中央にその先端を据える。
還元反応管を電気炉(C.6.3)に装入し,それを天びんからつり下げるか,支持して炉の中央に据える。そ
のとき,還元反応管が,炉の壁及び加熱部分に接触しないよう注意する。
ガス供給システム(C.6.5)を接続する。
窒素を25 L/minの流量で測定試料に流し加熱する。測定試料の温度が950 ℃に達したら50 L/minに流量
を増やし,測定試料を950 ℃±10 ℃に15分間保持する。
警告 一酸化炭素及び一酸化炭素を含む還元ガスは有毒であり,そのため危険である。したがって,
試験はよく換気される場所,又は換気フードの下で実施されなければならない。国の安全基準(Safety
code) に基づいて作業者の安全が確保されるよう予防措置を講じなければならない。
測定試料の質量(m1)を測定した後,直ちに窒素を還元ガスに置換し,50 L/min±0.5 L/minの流量で還元
する。測定試料の質量(mt)を最初の15分間は少なくとも3分ごとに,その後は10分ごとに記録する。
酸化鉄 (III) を基準にした還元開始t分後の還元率Rt (%) を,次の式(C.1)によって算出する。
.0111 w1 m1 mt
Rt 100 100 (C.1)
.0430 w2 m0 0.430 w2
ここに, m0 : はかり採った測定試料の質量 (g)
m1 : 還元開始直前の測定試料の質量 (g)
mt : 還元開始t分後の測定試料の質量 (g)
w1 : 還元前測定試料の酸化鉄 (II) の含有率[質量分率(%)]で,ISO
9035によって定量された鉄 (II) の質量分率 (%) に酸化物換
算係数FeO/Fe(II)=1.286を乗じて算出
w2 : ISO 2597-1又はISO 9507によって定量された還元前測定試料
中の全鉄の含有率[質量分率(%)]
還元率が65 %に達したら,電気炉の電源を切り,還元ガスを停止する。還元操作開始後4時間で還元率
が65 %に達しなかった場合は,還元操作を停止してもよい。次に,窒素を約5 L/minで5分以上流し,還
元反応管内の還元ガスと置換する。
C.9 結果の表示
dR dt
C.9.1 還元速度 (O / Fe)9.0 の計算
時間tに対する還元率Rtをプロットし,還元曲線を作成する。
還元曲線から還元率が30 %及び60 %になる時間 (min) を読み取る。
酸素と鉄との原子比が0.9 4) のときの還元速度 (%/min) は,次の式(C.2) 5) によって求める。
dR 336.
O / Fe 9.0 (C.2)
dt t60 t30
ここに, t30 : 還元率が30 %に達するまでに要する時間 (min)
t60 : 還元率が60 %に達するまでに要する時間 (min)
33.6 : 定数

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計算は,小数点以下2けたまで求める。
注4) この測定試料中の酸素と鉄との原子比の0.9は,還元率40 %と同義である。
5) 式(C.2)の導出は,附属書D参照。
注記 還元率60 %が達成できない場合には,次の式(C.3)によって,更に低い値を用いてもよい。
dR k
O / Fe 9.0 y
(C.3)
dt t t30
ここに, ty : 還元率がy %に達するのに要する時間 (min)
k : yに依存した定数
y=50 %の場合,k=20.2
y=55 %の場合,k=26.5
C.9.2 室内許容差及び試験結果の採用
表C.1で与えられた室内許容差を用いて附属書Aに従い,結果の採用の可否を判定する。一組2個の試
験結果の差が許容差内の場合は,試験を終え,許容差を超えた場合は,附属書Aに従って4回まで試験を
行う。全部の結果の算術平均値を求め,小数点2けたに丸めて表示する。
表C.1−室内許容差 (r)
r
鉄鉱石の種類
%/min
ペレット 0.07× dR
dt
焼結鉱 0.17
塊鉱石 0.10
注記 dR は, dR の平均値である。
dt dt
C.10 試験結果の報告
試験結果の報告には,次の事項を記載しなければならない。
a) この規格の番号
b) 試料の確認に必要な全事項
c) 試験所名及びその所在地
d) 試験日
e) 報告書作成日
f) 試験責任者の署名
g) 結果に影響をもつ可能性のあるできごとだけでなく,この規格に規定のない又は任意とみなされてい
る操作及び試験条件の詳細
dR
h) 還元速度 : O / Fe
dt
i) 還元前の測定試料中の全鉄及び鉄(II)の質量分率(%)
j) 必要ならば測定試料質量の経時変化(還元曲線)
C.11 検証
試験装置の定期点検は,試験結果の信頼性を高める上で重要である。点検の頻度は,それぞれの試験所

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で決定する事項である。
点検は,次の装置・設備について行わなければならない。
− はかり及び天びん
− 還元反応管
− 温度調整機器及び測温計
− ガス流量計
− ガスの純度
− 記録計
− タイマー
所内標準試料を用意し,それを使用して定期的に試験の室内許容差を確認しておくことが望ましい。
検証活動の記録は,適切に維持保管しておかなければならない。

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還元反応管
1 還元反応管
2 目皿
3 ガス入口
4 ふた
5 ガス出口
6 還元温度測定用熱電対
7 磁器製ボール層
8 測定試料

9 電気炉
10 炉温調整用熱電対
11 天びん
ガス供給システム
12 ガスボンベ
13 ガス用流量計
14 ガス混合器
図C.1−試験装置の例(概念図)

――――― [JIS M 8713 pdf 20] ―――――

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JIS M 8713:2009の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 7215:2007(MOD)

JIS M 8713:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8713:2009の関連規格と引用規格一覧