JIS M 8712:2009 鉄鉱石―回転強度試験方法

JIS M 8712:2009 規格概要

この規格 M8712は、回転強度指数及び摩耗強度指数によって鉄鉱石の回転強度(衝撃及び摩耗による粉化・崩壊に対する抵抗)を評価するための試験方法について規定。

JISM8712 規格全文情報

規格番号
JIS M8712 
規格名称
鉄鉱石―回転強度試験方法
規格名称英語訳
Iron ores -- Determination of tumble strength
制定年月日
1965年10月1日
最新改正日
2017年2月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 3271:2007(MOD)
国際規格分類

ICS

73.060.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1965-10-01 制定日, 1969-05-01 確認日, 1971-03-01 改正日, 1974-06-01 確認日, 1977-03-01 改正日, 1980-02-01 確認日, 1982-04-01 改正日, 1987-11-01 改正日, 1993-08-01 改正日, 1998-11-20 確認日, 2000-12-20 改正日, 2006-01-20 確認日, 2009-01-20 改正日, 2009-10-20 改正日, 2014-10-20 確認日, 2017-02-20 改正
ページ
JIS M 8712:2009 PDF [12]
                                                                                   M 8712 : 2009

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 原理・・・・[2]
  •  5 サンプリング,試験試料及び測定試料の調製・・・・[2]
  •  5.1 サンプリング及び試験試料の調製・・・・[2]
  •  5.2 測定試料の調製・・・・[2]
  •  6 装置・・・・[3]
  •  7 操作・・・・[3]
  •  7.1 試験数の決定・・・・[3]
  •  7.2 回転試験・・・・[3]
  •  7.3 ふるい分け・・・・[4]
  •  8 結果の表示・・・・[4]
  •  8.1 回転強度指数及び摩耗強度指数・・・・[4]
  •  8.2 室内許容差及び試験結果の採用・・・・[4]
  •  9 試験結果の報告・・・・[5]
  •  10 検証・・・・[5]
  •  附属書A(規定)試験結果採用のためのフローシート・・・・[7]
  •  附属書JA(参考)操作概要図・・・・[8]
  •  附属書JB(参考)JISと対応する国際規格との対比表・・・・[9]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS M 8712 pdf 1] ―――――

M 8712 : 2009

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼
連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の
審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS M 8712:2000は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS M 8712 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
M 8712 : 2009

鉄鉱石−回転強度試験方法

Iron ores−Determination of tumble strength

序文

  この規格は,2007年に第4版として発行されたISO 3271を基に作成した日本工業規格(日本産業規格)であるが,技術
的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。

1 適用範囲

  この規格は,回転強度指数及び摩耗強度指数によって鉄鉱石の回転強度(衝撃及び摩耗による粉化・崩
壊に対する抵抗)を評価するための試験方法について規定する。
この方法は,天然鉄鉱石塊鉱石(以下,塊鉱石という。)及び塊成鉱[焼成ペレット(以下,ペレットと
いう。)及び焼結鉱]に適用する。
注記1 この規格では,ホットブリケットアイアンは対象としない。ホットブリケットアイアンの回
転強度試験は,ISO 15967,Direct reduced iron−Determination of the tumble and abrasion indices
of hot briquetted iron (HBI)で扱っている。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 3271:2007,Iron ores for blast furnace and direct reduction feedstocks−Determination of the
tumble and abrasion indices (MOD)
なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,修正していることを
示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS M 8700 鉄鉱石及び還元鉄−用語
注記 対応国際規格 : ISO 11323,Iron ore and direct reduced iron−Vocabulary (MOD)
JIS M 8702 鉄鉱石−サンプリング及び試料調製方法
注記 対応国際規格 : ISO 3082,Iron ores−Sampling and sample preparation procedures (MOD)
JIS M 8706 鉄鉱石及び還元鉄−ふるい分けによる粒度分布の測定方法
注記 ISO 4701,Iron ores and direct reduced iron−Determination of size distribution by sieving (MOD)
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部 : 金属製網ふるい

――――― [JIS M 8712 pdf 3] ―――――

2
M 8712 : 2009
注記 対応国際規格 : ISO 3310-1,Test sieves−Technical requirements and testing−Part 1: Test sieves of
metal wire cloth (MOD)
JIS Z 8801-2 試験用ふるい−第2部 : 金属製板ふるい
注記 対応国際規格 : ISO 3310-2,Test sieves−Technical requirements and testing−Part 2: Test sieves of
perforated metal plate (MOD)
ISO 10836 Iron ores−Method of sampling and sample preparation for physical testing

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。それ以外の用語及び定義は,JIS M 8700による。
3.1
回転強度 (tumble strength)
回転ドラムによる回転試験 (tumble test) を実施した場合における塊鉱石及び塊成鉱の衝撃及び摩耗に
よる粉化・崩壊に対する抵抗の度合い。
3.2
回転強度指数 (tumble index : TI)
塊鉱石及び塊成鉱の衝撃及び摩耗による粉化・崩壊に対する抵抗を表す強度指数で記号はTIを用い,粒
度が+6.3 mmの試験後測定試料の試験前測定試料に対する質量分率(%)で表す。
3.3
摩耗強度指数 (abrasion index : AI)
塊鉱石及び塊成鉱の摩耗による粉化・崩壊に対する抵抗の度合い。AIという記号を用い,粒度が−500
の試験後測定試料の試験前測定試料に対する質量分率(%)で表す。

4 原理

  15 kgの測定試料を回転ドラム(内径1 000 mm,内のり500 mm)を用いて25回転/分±1回転/分の
速度で計200回,回転させる。回転後の測定試料を目開き6.3 mm及び500 田 田 け,粒
度ごとに質量を測定し,回転強度指数及び摩耗強度指数をそれぞれ算出する。

5 サンプリング,試験試料及び測定試料の調製

5.1 サンプリング及び試験試料の調製

  ロットのサンプリング並びに試験試料の採取及び調製方法は,ISO 10836 1) による。
注1) 現在,この規格をJIS M 8702に統合するよう規格改正作業中である。
− ペレットの粒度範囲は,−40 mm+6.3 mmとする。
− 焼結鉱及び塊鉱石の粒度範囲は,−40 mm+10 mmとする。
試験試料は,乾燥基準で,かつ,所定の粒度範囲に調製したものを,少なくとも60 kg採取する。
試験試料を105 ℃±5 ℃で恒量になるまで乾燥し,その後,測定試料調製のため,室温になるまで冷却
する。
注記 恒量とは,1時間ごとの連続した測定試料の測定値間の差が,乾燥前測定試料の質量の0.05 %
以下に達した場合をいう。

5.2 測定試料の調製

  測定試料は,JIS M 8702に規定する縮分方法によって試験試料から採取する。

――――― [JIS M 8712 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
M 8712 : 2009
− ペレットは,それぞれ1個が15 kg±0.15 kgからなる測定試料を4個採取する。
− 焼結鉱及び塊鉱石は,−40 mm+10 mmの粒度の少なくとも60 kgとする。この試験試料を目開き25
mm,16 mm及び10 mmのふるいで四つの粒度区分にふるい分ける。三つのふるいの上に残った各粒
度区分の質量を記録し,それぞれの質量の比率に応じた量を採り,1個が15 kg±0.15 kgからなる測定
試料を4個再調製する。

6 装置

6.1   試験装置 回転強度試験に用いる装置及び設備は,次による。
a) 乾燥器,工具,安全装置など一般試験設備
b) 回転ドラム及び回転装置
c) 試験用ふるい
d) はかり
6.2 回転ドラム 回転ドラムは,厚さ5 mm以上の鋼板製で,内径1 000 mm,内のり500 mmの円筒形
とする。ドラムの鋼板は,摩耗して一部でも厚さが3 mm以下に減少した場合は交換する。
断面形状が50×50×5,長さ500 mm(ドラムの内のりに等しい。)の等辺山形鋼のリフター2枚をドラ
ムの内側に,リフターとドラムとの間に測定試料がたい積しないように,長手方向に溶接で固定する。リ
フターは,それぞれ180°反対側に取り付ける。リフターは,それぞれドラムの回転軸を指すように固定
し,ドラムへの取付面は回転方向と反対に向け,測定試料をもち上げやすいように取り付ける。リフター
の高さが摩耗によって一部でも47 mm以下に減少した場合は交換する。
測定試料入出用の扉は,ドラムの内面が滑らかに保つように取り付け,測定試料の損失を防ぐために緊
密に固定し,密閉できる構造とする。ドラムにフランジを溶接し,そのフランジに回転軸を取り付ける。
ドラムの回転は,回転軸を滑らかに回転させることによって行う。
図1に回転強度試験装置の例を示す。
6.3 回転装置 回転ドラムの回転装置は,1回転以内に設定回転速度に達し,安定して25 回転/分±1 回
転/分の回転が可能で,かつ,停止させるときは,1回転以内に停止できるものとする。
回転装置は,回転数測定器及び設定回転数でドラムを停止させることができる自動装置を備えるものと
する。
6.4 試験用ふるい 試料調製用及びふるい分け用のふるいは,JIS Z 8801-1及びJIS Z 8801-2に適合した
試験用ふるいで,次の目開きをもつふるいとする。
公称目開き : 40 mm,25 mm,16 mm,10 mm,6.3 mm(以上,角孔)及び500 μm(網ふるい)
なお,ふるい分け作業を容易にするために,公称目開き8 mm,2 mm,1 mmなどのふるい(いずれも角
孔板ふるい)を使用してもよい。
6.5 はかり ひょう量が測定試料の質量に近いはかりで,一目量がひょう量の1/1 000以下のもの。

7 操作

7.1 試験数の決定

  4個の測定試料のうち2個を無作為に選び,一組2個の試験を行う。その試験結果を附属書Aによって
判定し,必要な場合,4個まで試験を行う。

7.2 回転試験

  5.2によって調製した測定試料のうちの1個を無作為に選び,その質量(m0)を記録した後,回転ドラム(6.2)

――――― [JIS M 8712 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS M 8712:2009の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3271:2007(MOD)

JIS M 8712:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8712:2009の関連規格と引用規格一覧